AIツール2026年11月更新

LongCat-2.5とは?美団の新AIモデルの性能・料金・使い方・Claude Opus 5との違いを整理【2026年11月】

公開日: 2026/11/03
LongCat-2.5とは?美団の新AIモデルの性能・料金・使い方・Claude Opus 5との違いを整理【2026年11月】

この記事のポイント

LongCat-2.5は、美団(Meituan)が2026年11月2日に発表した、長時間のエージェント作業向けのマルチモーダルAIモデルです。2.0やPreview版との違い、公式ベンチマークで強い所と弱い所、期間限定の料金、Claude Codeからの使い方、業務で使う前の注意点をまとめました。

LongCat-2.5は、中国の美団(Meituan)のLongCatチームが2026年11月2日に発表したAIモデルです。画像と文章を同じ仕組みで扱い、コード開発のような何時間もかかる作業を最後までこなすことを狙って作られています。総パラメータは1.6兆、1トークンあたりに動くのは約480億のMoE(専門家混合)構成です。

公式ベンチマークでは多くの指標でClaude Opus 4.8とClaude Opus 5の間に入り、一部の指標ではOpus 5を上回っています。APIの料金は期間限定で入力100万トークンあたり0.30ドル、出力1.20ドルです。一方で、2026年11月3日時点では前の世代のLongCat-2.0と違ってモデルの重みが公開されておらず、手元のサーバーでは動かせません。

この記事でわかること

  • LongCat-2.5の基本情報と、LongCat-2.0・LongCat-2.5-Previewとの違い
  • できること(長いエージェント作業、画像を見ながらのコード生成、3D・デザイン、経営分析)
  • 公式ベンチマークで強い所と弱い所
  • 料金・支払い方法・トークンパックの仕組み
  • Webチャット・API・Claude Codeでの使い方
  • 業務で使う前に確認したいセキュリティ上の注意点

こんな方に向けた記事です

  • 「LongCat-2.5」のニュースを見て、どんなモデルか手早く知りたい方
  • Claude CodeやOpenCodeで、安いモデルを試したい開発者
  • 中国製AIモデルを業務で使えるか判断したい情報システム担当者

LongCat-2.5とは?基本情報

美団が公開したLongCat-2.5正式リリースの告知画像

出典: 美団(Meituan) 公式ニュースリリース

LongCat-2.5は、長い作業をやり切ることと、画像を見ながらコードを書くことに力を入れたモデルです。2026年6月に出たLongCat-2.0をもとに、画像を理解する力とエージェントとしてのコーディング力を強めています。

公式ブログは、このモデルを「長期的なエージェントタスクのためのネイティブマルチモーダルモデル」と紹介しています。「ネイティブマルチモーダル」とは、後から画像用の部品を付け足したのではなく、最初から画像も文章も同じトークンとして学習していることを指します。

項目

内容(2026年11月3日時点)

開発元

美団(Meituan)LongCat(龍猫)チーム

発表日

2026年11月2日

構成

MoE(総パラメータ1.6兆、1トークンあたり約480億が稼働)

入力

テキスト・画像・動画

出力

テキストのみ(画像・音声は生成しない)

コンテキスト長

1,048,576トークン(入力と出力の合計)

最大出力

128K(APIパラメータの上限は262,144トークンと表記)

提供形態

Webチャット(longcat.ai/chat)、API(LongCat API Platform)

重み(オープンウェイト)

未公開。GitHub・Hugging Faceで「近日公開」と報道。時期・ライセンスは未発表

学習に使った計算資源

中国製のAIアクセラレータ(メーカー名は未公表)

美団は「国産の計算資源で学習を終えた」と発表しています。公式ブログには「1枚あたりメモリ80GB未満の国産AIアクセラレータを、スーパーノード構成で使った」とあります。米国の半導体輸出規制が続くなか、NVIDIA製GPUに頼らずに最先端クラスのモデルを作ったという点が、中国国内の報道では大きく取り上げられています。

中国製AIモデルが世界でどれだけ使われているかは、中国製AIモデルがOpenRouter利用の60%を超えたという記事で整理しています。

LongCat-2.0・LongCat-2.5-Previewとの違い

重みが公開されているLongCat-2.0のGitHub公式リポジトリ

出典: meituan-longcat/LongCat-2.0(GitHub公式リポジトリ)

いちばん大きな違いは「画像を扱えるか」と「重みが公開されているか」です。LongCat-2.0はテキスト専用ですが、重みがMITライセンスで公開されています。LongCat-2.5は画像・動画を読めますが、現時点ではAPIとWebチャットでしか使えません。

もう1つ注意したいのが、2026年9月25日にAPIで先に出た「LongCat-2.5-Preview」です。名前は似ていますが正式版とは別物です。ネット上にはPreviewの頃の料金や無料提供の話が、正式版の情報として混ざっている記事があります。

項目

LongCat-2.0

LongCat-2.5-Preview

LongCat-2.5(正式版)

公開日

2026年6月30日

2026年9月25日

2026年11月2日

入力

テキストのみ

テキスト・画像

テキスト・画像・動画

重みの公開

あり(MITライセンス、Hugging Face)

なし

なし(近日公開と報道)

手元で動かせるか

動かせる

動かせない

現時点では動かせない

公式ベンチマーク

あり

正式な詳細表は確認できず

公式ブログに詳細表あり

料金

API料金あり

OpenCode経由で一時期無料提供

期間限定で入力$0.30/出力$1.20(100万トークンあたり)

LongCat-2.0の詳しい内容はLongCat-2.0とは?の記事で解説しています。

公式ベンチマークを見ると、2.0からの伸び幅はかなり大きいです。実際のソフトウェア開発に近い課題を解くDeepSWEは9.7から64.6へ、ターミナル操作の難しい課題を集めたTerminal Bench v4.0は3.0から38.5へ、業務の自動化を測るAutomationBenchは15.8から51.8へ上がっています。

なお、APIのモデル一覧の例に載っているのはLongCat-2.5だけです。LongCat-2.0やPreviewが今もAPIから呼べるかは、公式ドキュメントでは確認できませんでした。

LongCat-2.5でできること

LongCat-2.5が得意とするのは、長いエージェント作業、画像を見ながらのコード生成、3D・デザイン、経営分析の4分野です。どれも「1回の質問に答える」より、「数十〜数百の手順を自分で進めて成果物を作る」使い方を想定しています。

長時間かかるコード開発・エージェント作業

コードベース全体の開発や、プロジェクトをゼロから組み立てるような長い作業をこなすための学習が施されています。公式ブログによると、長い作業履歴を学習データに加え、大規模な強化学習でやり切る力を鍛えたそうです。

美団の実際のエージェント運用で失敗した場面を、再現・検証できる学習課題に作り直して追加した点も特徴です。

AIエージェントそのものの仕組みはAIエージェントとは?の記事を参考にしてください。

画像を見ながらコードを書く(Visual Coding)

画面のデザイン画やスクリーンショットを読み取り、それに合わせてWebページのコードを書く使い方です。画像を多層の離散トークンに変換し、文章と同じ形式で処理する手法(前身のLongCat-Nextから引き継いだもの)を採用しています。

APIで送れる画像と動画の条件は次のとおりです。

種類

条件(公式ドキュメント)

画像

PNG・JPG・JPEG・WebP・GIF(SVG・HEICは非対応)、1枚10MBまで、1リクエスト50枚まで、縦横比200:1を超えるとエラー

動画

公開URLのみ、1本100MBまで、1リクエスト10本まで、3,600秒未満。OpenAI互換のエンドポイントのみ対応

3D表現・デザイン

公式デモには、リアルタイムの流体シミュレーション、三星堆の青銅神樹を見せる3D文化財展示ページ、都市のジオラマなどがあります。モデルが画像を直接作るのではなく、3Dやデザインを「表示するためのコード」を書き出す形です。

経営分析・業務レポート

美団は本業での使い道として、商業分析とソフトウェア開発を重点的に強化したと説明しています。発表資料では、あるブランドの複数チャネルの経営データを分析し、「決済額は23.2%伸びたが、チャネル利益は1.7%減った」という成長の質の問題を見つけた例が紹介されました。

美団は、この技術を使った経営支援ツール「妙手」を、古茗・徐升記・益禾堂といった中国の飲食チェーンに提供しています。顧客の声の分析レポートや、招待状と出欠ページをまとめて作るデモも公開されています。

公式ベンチマークで見る強み

LongCat-2.5が特に強いのは、Web検索を重ねて答えを探す作業、業務の自動化、論文の再現といった「調べて組み立てる」系の課題です。美団は「多くの指標でClaude Opus 4.8とOpus 5の間、一部でOpus 5を上回る」と発表しており、公式ブログの詳細表もその説明と合っています。

公式ブログの詳細表から、主な指標を抜き出しました。数値はすべて美団側の発表で、第三者による検証はまだ確認できていません。

ベンチマーク(何を測るか)

LongCat-2.5

Claude Opus 5

GPT-5.6-Sol

Kimi K3

GLM-5.3

DeepSeek-V4.1-Flash

BrowseComp(Web検索で答えを探す)

91.9

90.8

90.4

91.2

81.0

91.5

PaperBench(論文の内容を再現する)

82.1

79.1

83.3

77.5

73.7

–

AutomationBench v1.0.6(業務の自動化)

51.8

50.3

45.8

46.7

48.2

54.8

JobBench(実務タスク)

65.4

66.7

45.4

52.9

61.4

63.2

MCP Atlas(外部ツールの呼び出し)

83.1

85.8

81.8

84.2

84.2

84.4

HLE(ツールあり、難問への回答)

63.1

64.7

58.0

56.0

62.5

63.9

Terminal Bench v2.1(ターミナル操作)

88.4

89.1

88.8

88.3

88.2

90.6

Terminal Bench v4.0(難しいターミナル操作)

38.5

53.9

37.3

12.6

41.8

31.2

DeepSWE v1.1(実際の開発課題)

64.6

68.8

72.7

67.5

66.9

74.2

NL2Repo(文章からリポジトリを作る)

60.5

75.3

56.8

58.0

58.0

65.4

Vision2Web(画像からWebページを作る)

78.6

80.2

73.5

79.0

77.8

79.2

3DCodeBench(文章から3Dを作る)

55.4

54.3

52.3

49.3

53.4

53.3

※ 太字は表内の最高値。他社の数値には各社の公開値と、美団が独自に測った値が混在しています。

比較相手は美団が選んだモデルで、最新世代とは限りません。Anthropicの現在の主力は2026年9月22日に出たClaude Opus 5.5で、Opus 5は公式にレガシー扱いになっています。OpenAIのGPT-6.1 Solや、Moonshot AIが10月23日に出したKimi K3.1 Proなど、その後に登場したモデルとの比較は公式ブログに載っていません。

表から読み取れる強みをまとめると、次のようになります。

  • 調べもの・業務自動化に強い: BrowseComp・PaperBench・3DCodeBenchではOpus 5を上回り、AutomationBenchとSkillsBench(63.3対60.4)でもOpus 5より上です
  • 料金の割に上位モデルと近い: 多くの指標でOpus 5との差は数ポイント以内に収まっています
  • 前世代からの伸びが大きい: 2.0で大きく負けていたコード系の指標が、他社の上位モデルと比べられる水準まで上がりました

比較相手のモデルについては、Claude Opus 5とは?、Claude Opus 5.5とは?、GPT-5.6とは?、Kimi K3とは?、GLM-5.3とは?、DeepSeek V4.1とは?の各記事で詳しく解説しています。

弱み・ベンチマークを見るときの注意点

本格的なソフトウェア開発の指標では、まだOpus 5やDeepSeek-V4.1-Flashに届いていません。「Claude Opus並み」と見出しで書いた海外メディアもありますが、得意不得意ははっきり分かれています。

  • DeepSWEは比較モデルの中で低め: 64.6で、DeepSeek-V4.1-Flash(74.2)、GPT-5.6-Sol(72.7)、Opus 5(68.8)を下回ります。GPT-5.5(67.0)にも届いていません
  • 大きなリポジトリ作りや難しい課題で差がある: NL2Repo(60.5対75.3)、Terminal Bench v4.0(38.5対53.9)、Program Bench(25.5対37.0)、SWE Atlasのテスト作成(47.8対62.2)は、Opus 5との差が10ポイント以上あります
  • 動画理解は他より低め: VideoMMEは85.2で、GPT-5.6-Sol(89.5)やKimi K3(90.0)より下です
  • Terminal Bench v2.1は差がつかない: 上位モデルが88〜91点に固まっており、この指標だけで優劣は判断できません

数値の読み方にも注意が必要です。公式の注記によると、Terminal Bench・NL2Repo・JobBenchなどはClaude Codeを実行環境に使い、DeepSWEはmini-swe-agentで3回平均、BrowseCompは自社の軽量な実行環境で測っています。指標ごとに条件が違うので、異なるベンチマーク同士を横に並べて比べることはできません。

さらに、公式ブログには詳細表とは別の要約グラフがあり、一部の数値が違います(例: Terminal Bench v2.1は要約グラフで87.93)。この記事では詳細表の数値に統一しました。日本語の性能を測った公式ベンチマークは見当たらず、日本語の出来は実際に試して確かめる必要があります。

LongCat-2.5の料金・プラン

API料金は、期間限定の発売記念価格で入力100万トークンあたり0.30ドル、出力1.20ドルです。キャッシュが効いた入力は0.006ドルとさらに安くなります。ただし、通常価格と割引の終了日は発表されていません。

項目(100万トークンあたり)

米ドル

人民元

入力(キャッシュなし)

$0.30

¥2

入力(キャッシュあり)

$0.006

¥0.04

出力

$1.20

¥8

出典: LongCat API Platform 料金ページ(「実際の費用は精算に準ずる」と注記あり)

ネット上で見かける「入力$0.75/出力$2.95」は、OpenCodeに載っていたPreview版の価格です。正式版の通常価格として公式に確認できる情報ではありません。

試算の例

コーディングエージェントで、入力200万トークン(うち80%がキャッシュ)、出力10万トークンを使った場合の目安です。

  • キャッシュなしの入力40万トークン: 約0.12ドル
  • キャッシュありの入力160万トークン: 約0.01ドル
  • 出力10万トークン: 約0.12ドル
  • 合計: 約0.25ドル

エージェントは同じファイルや指示を何度も読み込むので、キャッシュの効き具合で費用が大きく変わります。期間限定価格なので、長く使う前提の見積もりには余裕を持たせてください。

支払い方法

方法

内容

従量課金(前払いチャージ)

残高に期限なし。残高が0以下になると新しいリクエストは拒否される。米ドルはクレジットカード・Google Pay、人民元はAlipay・WeChat Pay

トークンパック

一定量をまとめ買いし、購入から30日有効。北京時間10時・16時・21時・23時(日本時間11時・17時・22時・翌0時)に数量限定で販売。キャッシュありの入力はパックから引かれない。未使用なら全額返金可。現在はLongCat-2.5のみ対応。価格と容量は公式ページで確認できず

月間利用額に応じた割引

国際版は月75ドルで1割引から、6,000ドルで4割引まで段階的に安くなる。毎月1日にリセット

失敗したリクエスト(エラーコード401・403・429・500)は課金されず、正常に返ったものだけが請求対象です。

無料枠について: 公式FAQには常設の無料枠が書かれていません。Preview公開時には既存ユーザーに500万トークンが配られたと報じられましたが、正式版で同様の配布があるかは確認できていません。Webチャットの無料・有料の区分や利用上限も、公式情報では確認できませんでした。

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LongCat-2.5の使い方

OpenClaw公式ドキュメントのLongCat API設定ページ

出典: OpenClaw 公式ドキュメント(LongCat)

手軽に試すならWebチャット、自分のツールに組み込むならAPIです。APIはOpenAI互換とAnthropic互換の両方に対応しているので、既存のツールを設定変更だけで切り替えられます。

Webチャットで使う

longcat.ai/chatにアクセスすれば、ブラウザから会話できます(中国向けはlongcat.chat)。まずはここで日本語の受け答えや画像の読み取りを試すのが近道です。

APIで使う

  1. LongCat API Platformに登録する(国際版は電話番号かメールで登録できる)
  2. 残高をチャージするか、トークンパックを買う
  3. APIキーを発行する
  4. エンドポイントとモデルIDを指定して呼び出す

項目

設定値

モデルID

LongCat-2.5

OpenAI互換

https://api.longcat.chat/openai(Chat Completions/Responses)

Anthropic互換

https://api.longcat.chat/anthropic(Messages)

思考モード

"thinking": {"type": "enabled"} または "disabled"

国際版はチャージにも利用にも実名認証が要りません。請求書の発行や企業向けの特典には企業認証が必要です。中国本土のユーザーはチャージ前に実名認証が必須です。

APIのつまずきやすい点

  • temperatureを変えられない: 思考モードONなら1.0、OFFなら0.7に固定されます。別の値を送ってもエラーにはならず、気づかないうちに固定の値で上書きされます。出力のばらつきを抑えたい用途では気をつけてください
  • 動画はOpenAI互換のみ: Anthropic互換のエンドポイントでは画像しか送れません
  • レート制限: 上限はAPIキーごとで、超えるとHTTP 429が返ります(再試行までの目安は60秒など)。間隔を少しずつ延ばして再試行する作りにしておくと安全です

Claude Codeで使う

公式ドキュメントにClaude Code用の設定例があります。~/.claude/settings.json の env に次のように書きます。

{
  "env": {
    "ANTHROPIC_BASE_URL": "https://api.longcat.chat/anthropic",
    "ANTHROPIC_AUTH_TOKEN": "<LongCatのAPIキー>",
    "ANTHROPIC_MODEL": "LongCat-2.5",
    "ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL": "LongCat-2.5",
    "ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL": "LongCat-2.5",
    "ANTHROPIC_SMALL_FAST_MODEL": "LongCat-2.5",
    "CLAUDE_CODE_MAX_OUTPUT_TOKENS": "131072",
    "CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC": "1"
  }
}

この設定にすると、読み込んだコードやファイルの中身はAnthropicではなくLongCatのサーバーに送られます。公式の設定例は権限(permissions)の許可・拒否リストが空なので、実際に使うときは触らせるフォルダやコマンドを絞っておきましょう。Claude Code自体の使い方はClaude Codeとは?の記事で解説しています。

その他の対応ツール

公式ドキュメントには、Codex、OpenCode、Cline、Kilo Code、Cherry Studio、Chatbox、CodeBuddy、OpenClaw、Hermes Agentなどの設定方法が載っています。ただし、OpenClawの公式ドキュメントでは、11月3日時点でモデルIDが longcat/LongCat-2.0 のままです。2.5で使えるかは各ツールの更新を確かめてください。

各ツールについてはOpenCodeとは?、OpenClawとは?、Hermes Agentとは?の記事を参考にしてください。

他のAIモデルとの違い・選び分け

LongCat-2.5の立ち位置は「Opus 5に近い性能を、かなり安い料金で使えるAPIモデル」です。ただし手元で動かせない点と、データの扱いが不明な点で、重みを公開しているほかの中国製モデルとは条件が違います。

比べる点

LongCat-2.5

LongCat-2.0

Claude Opus 5

DeepSeek-V4.1-Flash

開発元

美団(中国)

美団(中国)

Anthropic(米国)

DeepSeek(中国)

画像入力

あり(動画も可)

なし

あり

公式で要確認

手元で動かせるか

現時点では不可

可(MITライセンス)

不可

可(重みをHugging Faceで公開)

得意な所

Web調査、業務自動化、画像からのコード生成

テキストでの長文処理

大規模な開発、難しいターミナル作業

実際の開発課題(DeepSWE最高値)

料金の目安(100万トークンあたり)

入力$0.30/出力$1.20(期間限定)

公式で要確認

入力$5/出力$25(レガシー扱い。後継のOpus 5.5は$4/$20)

公式で要確認

※ 料金は2026年11月3日時点の公式情報です。他社モデルの料金や提供条件は変わりやすいため、使う前に各社の公式ページで確認してください。

料金で比べると、LongCat-2.5の期間限定価格はOpus 5の入力で約17分の1、出力で約21分の1です。ベンチマークの差が数ポイントの用途なら、費用の差のほうが影響は大きくなります。

選び方の目安は次のとおりです。

やりたいこと

候補

安くエージェントを長時間動かしたい

LongCat-2.5

画面デザインや画像からWebページを作りたい

LongCat-2.5、Claude Opus 5

大きなリポジトリの開発や難しいデバッグを任せたい

Claude Opus 5、または後継のOpus 5.5

データを外に出さず、自社サーバーで動かしたい

LongCat-2.0(重みが公開済み)

社外秘のコードや個人情報を扱う

利用規約とデータの扱いがはっきりしたモデル

ほかのAIコーディングツールと比べたい方は、AIコーディングツールおすすめの記事もあわせてご覧ください。

業務で使う前に確認したい注意点

業務利用前のセキュリティ確認を表す南京錠のイメージ

業務で使うなら、データの扱いを確認できていない点がいちばんの課題です。LongCat APIのドキュメントとFAQでは、入力データを学習に使うかどうか、どれくらい保存するかの記載を見つけられませんでした。

  • データの扱いが不明: 公式規約で確認できるまでは、機密コード・顧客情報・個人情報は送らない運用が無難です
  • 中国の事業者が運営している: 美団は中国企業なので、中国のデータ関連の法律のもとで運営されます。社内規程で中国事業者のクラウドAPIを使ってよいか確認してください
  • 自社サーバーで動かせない: 重みが公開されていないため、データを外に出さずに使う方法は今のところありません。重みが公開されても、ライセンスが2.0と同じMITになるとは限りません
  • 価格が変わる前提で考える: 期間限定価格の終了日が未発表なので、長期の予算を立てにくい状況です
  • ベンチマークは自己申告: 第三者の評価はまだ出ていません。本番に入れる前に、自社の課題で小さく試して比べるのが確実です

公式ブログでは、学習中のネット遮断やgit履歴の削除など、AIが評価の抜け道を使って点数を稼ぐ「報酬ハッキング」への対策も紹介されています。ただし、実際の運用でどう振る舞うかを第三者が検証した結果はまだありません。

中国製AIを業務で使うときの一般的な注意点は、DeepSeekとは?の記事のセキュリティの解説も参考になります。

新しいモデルを自社の業務システムに組み込む場合は、API連携の作り込みに加えて、データを社外に出さない構成にするかどうかで費用が大きく変わります。開発の方法と費用の目安はAI開発の費用相場の記事で整理しています。

LongCat-2.5がおすすめな人・おすすめしない人

こんな人におすすめ

  • Claude CodeやOpenCodeで動かすエージェントの費用を下げたい開発者
  • Web調査や資料作りを自動で長時間回したい人
  • デザイン画やスクリーンショットからWebページを作りたい人
  • 中国製モデルの最新の実力を自分で確かめたい研究者・エンジニア
  • 公開情報だけを扱う個人開発や検証環境で使う人

おすすめしない人

  • 社外秘のコードや顧客データを扱う業務で使いたい人(データの扱いが確認できるまで)
  • 自社サーバーで動かしたい人(今はLongCat-2.0を選ぶほうが現実的)
  • 出力のばらつきをtemperatureで細かく調整したい人
  • 大規模な開発や難しいデバッグで、最高の精度が要る人(Opus 5などのほうが指標上は上)
  • 社内規程で中国事業者のクラウドAPIを使えない企業

よくある質問

LongCat-2.5は無料で使えますか?

APIには、公式FAQで確認できる常設の無料枠はありません。期間限定価格で入力100万トークンあたり0.30ドルからです。Webチャットが無料かどうかや利用上限は、11月3日時点の公式情報では確認できませんでした。

LongCat-2.5はオープンソースですか?

現時点では重みが公開されていないので、オープンソースのモデルとは言えません。GitHubとHugging Faceで「近日公開」と報じられていますが、日付とライセンスは発表されていません。重みが公開済みなのは前の世代のLongCat-2.0です。

日本から使えますか?

国際版のサイトから、電話番号かメールで登録して使えます。国際版はチャージにも利用にも実名認証が要らず、米ドルでクレジットカードかGoogle Payを使って支払えます。日本語の性能を測った公式ベンチマークはないので、まずWebチャットで日本語の受け答えを試すのがおすすめです。

LongCat-2.5は画像を生成できますか?

できません。画像や動画を読み取ることはできますが、出力は文章(コードを含む)だけです。3Dやデザインのデモは、それを表示するためのHTMLやJavaScriptを書いて実現しています。

LongCat-2.5-Previewの無料提供はまだ続いていますか?

Previewは2026年9月にOpenCodeで期間限定(公式Xでは2週間)の無料提供がありましたが、正式版の無料提供ではありません。OpenCodeでのPreview利用は10月下旬からほぼ止まっており、正式版がOpenCodeに無料で載るかは確認できていません。

まとめ

LongCat-2.5は、美団が2026年11月2日に発表した、長いエージェント作業と画像を見ながらのコード生成に強いAIモデルです。

  • 総パラメータ1.6兆、1トークンあたり約480億が稼働するMoEで、100万トークンを超える文脈を扱える
  • 公式ベンチマークでは多くの指標でClaude Opus 4.8とOpus 5の間。Web調査・業務自動化・3D生成ではOpus 5を上回る
  • 一方で、大規模な開発(DeepSWE・NL2Repo)や難しいターミナル作業ではOpus 5やDeepSeek-V4.1-Flashに届かない
  • 比較相手はOpus 5など一世代前のモデルが中心で、Opus 5.5やGPT-6.1 Solとの比較は公式に出ていない
  • 料金は期間限定で入力$0.30/出力$1.20(100万トークンあたり)。通常価格と終了日は未発表
  • 重みは未公開で、手元では動かせない。入力データの扱いも公式には確認できない

まずはWebチャットか少額のAPIチャージで、自分の課題を解かせてみるのが確実です。手元で動かしたい場合や、テキストだけで十分な場合は、重みが公開されているLongCat-2.0も候補になります。生成AI全体の基本は生成AIとは?の記事で解説しています。

このツールを自社のシステムや業務にどう組み込むか、ご提案します

この記事の著者

AI革命

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編集部

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