ビジネス活用2026年10月更新

MVP開発の費用はいくら?AIで作る前に決める範囲と見積もりの内訳【2026年10月】

公開日: 2026/09/20
更新日: 2026/10/10
MVP開発の費用はいくら?AIで作る前に決める範囲と見積もりの内訳【2026年10月】

この記事のポイント

MVP開発の費用は、検証する仮説の数・実データ・見せる相手・既存システムとの接続の4つでほぼ決まります。人月の試算式、AIで縮む工程と残る工程、自社でAIを使って進める部分と頼む部分、見積書に載らない費用、作らずに検証する方法を整理しました。

MVP開発の費用は、検証する仮説の数、実データを使うか、誰に見せるか、既存システムとつなぐか、の4つでほぼ決まります。AIを使うと画面づくりと実装は速くなりますが、検証する範囲を決める、既存システムとつなぐ、できたものを確かめる工程は残るため、「AIで作るので安い」という見積もりは内訳を確かめてから判断してください。

当社(AI革命)の価格は、検証用のPoC開発が300万円〜、既存システムの改修が100万円〜、本開発は個別見積です(すべて税別・クラウド利用料やAPI利用料などの実費は別途)。この記事は、これからMVPを作る段階で「作るか、作らずに確かめるか」「作るならどこまで作り、いくら見込むか」を決めるためのものです。AIで作った試作がすでに手元にあり、本番で使うために引き継ぎたい場合はAIで作ったアプリを開発会社へ引き継ぐにはをご覧ください。


MVP開発の費用が読めない本当の理由

「最小限」の解釈が、発注側と開発会社でずれている

MVP(Minimum Viable Product=仮説を検証できる最小限の製品)という言葉は共通でも、中身の解釈は驚くほどずれます。

  • 発注側の「最小限」=画面がひととおり動いて、社外の人に見せられる状態
  • 開発会社の「最小限」=検証したい1点だけが動けばよく、ログイン画面すらない状態

この差は、そのまま見積金額の差になります。相見積もりで、たとえばA社200万円・B社700万円のような開きが出たときは、技術力の差を疑う前に、この「最小限」の範囲が揃っているかを確かめてください。

費用を決める4つの分岐

MVPの金額は、次の4つでほぼ決まります。発注前にこの4つを自社で決めておくと、各社の見積もりの前提が揃い、比べやすくなります。

分岐

安く済む側

高くなる側

影響度

検証したい仮説はいくつあるか

1つに絞る

3つ以上を同時に検証

最大

実データを使うか

ダミーデータで動かす

本番データを取り込む

大

誰に見せるか

社内の数名だけ

社外の顧客に公開する

大

既存システムとつなぐか

つながない(単独で動く)

基幹システム・外部サービスと連携

大

とくに4つ目の「既存システムとつなぐか」は、相手先の仕様確認や接続テストの日程がこちらの都合で決められないため、費用よりも期間のブレが大きくなる項目です。

「うちはどの分岐に当てはまるのか分からない」という段階でも、見積もりの前にこの4つを開発会社と一緒に整理できます。


MVP開発の費用の考え方|作り方別の内訳と試算

作り方別のMVP開発費用の違いと、検証する画面数の規模感を表したイメージ

作り方別に、見積もりに入る作業

MVPの作り方ごとに、見積もりに入る作業と、別に確かめたいことが違います。金額を比べる前に、見積書がどの作り方を前提にしているかを確かめてください。

作り方

見積もりに入る主な作業

別に確かめたいこと

合うケース

ノーコードツールで作る

画面と入力フォームの設定、データの置き場所の設定

ツールの月額、利用者数による料金、あとで別の仕組みに移すときのデータの出し方

画面を見せて反応を確かめたい、社内の申込や記録の試作

AIを使って新しく作る

画面と処理の実装、AIが書いたコードの確認、テスト、公開の設定

AIツールの月額、公開用インフラの月額、ソースコードの権利

ゼロから作る新規サービスの検証

一から設計して作る(フルスクラッチ)

要件整理、設計、実装、テスト、公開、運用の準備

利用者の区分と権限の数、検証後に機能を足す前提

独自の処理があり、検証後も使い続ける見込みがある

既存システムに機能を足す

既存の仕様と影響範囲の確認、改修、既存機能が壊れていないかのテスト

ソースコードと設計資料の有無、既存の開発会社との役割分担

今の業務システムの中で新しい機能を試したい

スマホアプリ(iOS/Android)

上記に加えて、端末ごとの確認とストアへの申請

ストアの審査、両方のOSに対応するか片方か

アプリでないと成り立たない仮説

人月で見積もる場合の試算

見積書に「人月」(1人が1ヶ月働く作業量)が書かれている場合は、人月単価 × 人数 × 月数で総額を確かめられます。下の表は、人月単価を仮に100万円として計算した仮定に基づく試算です。市場の相場を示すものではありません。実際の見積書の単価に置き換えて計算してください。

体制の例

式

試算額(税別)

1人で1ヶ月

100万円 × 1人 × 1ヶ月

100万円

2人で2ヶ月

100万円 × 2人 × 2ヶ月

400万円

3人で2ヶ月

100万円 × 3人 × 2ヶ月

600万円

3人で4ヶ月

100万円 × 3人 × 4ヶ月

1,200万円

単価そのものより、人数と月数がどの作業の積み上げか(設計・実装・テスト・打ち合わせの内訳)が見積書に書かれているかを見てください。AIを使うと実装の工数は小さくなりやすいため、実装の比重が大きい見積もりほど、AIの使い方で人月が変わります。

作りたいもの別に、最初に決めることと当社の価格の目安

作りたいものによって、最初に決めることが違います。当社に依頼する場合に公開価格のどこに当たりそうかも並べました。最終的な金額は、範囲を決めたうえでの見積もりです。

作りたいもの

最初に決めること

当社の価格の目安

社内で使う検証ツール

誰の、どの作業を置き換えるか

既存の仕組みに足すなら既存システムの改修(100万円〜)、新しく作って効果を測るならPoC(300万円〜)

顧客に見せるWebサービス

何人に使ってもらえたら成功とするか

PoC(300万円〜)。検証後も続けるなら本開発(個別見積)

業務システムに組み込む機能

既存システム側を触る必要があるか

範囲によって既存システムの改修(100万円〜)またはPoC(300万円〜)

既存システムの一部改修

今のソースコードと設計資料があるか

既存システムの改修(100万円〜)

当社の場合の実価格

当社の価格は次のとおりです(すべて税別。クラウド利用料やAPI利用料などの実費は別途かかります)。

メニュー

価格

内容

PoC(検証用の試作開発)

300万円〜

仮説を1つに絞り、動くものを作って効果を測るところまで

既存システムの改修

100万円〜

既存システムへの機能追加・部分的な自動化

本開発

個別見積

PoCの結果を踏まえて、本番運用に耐える形へ

初回相談は無料・30分(オンライン、Google Meet)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。「そもそも作るべきか」「300万円でどこまで確かめられるか」を、今の業務と検証したいことから一緒に整理します。相談後に、依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。

▶ 作る前に、検証する範囲と費用の目安を相談する

開発費用の全体像はAI受託開発の費用相場、検証フェーズだけの費用はAI PoC開発の費用でも解説しています。


AIで安くなる工程・安くならない工程

MVP開発の実装工程で使われるAIコーディングツールClaudeのロゴ

出典: Claude Code 公式サイト

「AIで開発費が3分の1になる」という説明を見たことがあるかもしれません。AIで速くなる工程は確かにありますが、工程によって効果の出方が違います。

工程

AIで縮むか

理由

検証する仮説の決定・範囲の確定

縮まない

決めるのは事業側。AIは選択肢の洗い出しを手伝えるが、決めないまま作ると作り直しになる

要件整理・画面設計

一部縮む

たたき台は素早く作れるが、社内の確認と合意に時間がかかる

画面デザイン

大きく縮む

初稿をAIで作り、人が手直しする進め方ができる

実装(画面の裏側の処理)

最も縮む

従来もっとも工数がかかっていた部分

外部システムとの連携

縮みにくい

接続のコードはAIで書けるが、相手先の仕様確認や接続テストの日程は相手に左右される

権限設計・セキュリティ対応(誰がどの情報を見られるかの設計)

ほとんど縮まない

誰に何を見せるかは事業側の判断。社外に出すかどうかで確かめる範囲が大きく変わる

テスト・受け入れ確認

増えることがある

テストのコードはAIで速く書けるが、何を正しいとするかの基準づくりと、AIが書いたコードの確認には人の時間がかかる

公開・運用準備

一部縮む

監視やバックアップの設定は定型化できる

公開されている調査が示していること

Google Cloud の開発組織調査「DORA」の2025年版では、ソフトウェア開発の専門職の90%がAIを使い、80%超が生産性が上がったと答えています。同じ調査で、AIを少ししか信頼していない(23%)、またはまったく信頼していない(7%)と答えた人が合わせて30%いました。AIの利用はリリースの速さの向上と結びつくようになった一方、リリース前に正しく動くことを確かめる課題は残っており、調査はAIを組織の強みも弱みも映して大きくする「鏡であり増幅器」と表現しています(出典: Google「How are developers using AI? Inside our 2025 DORA report」)。

米国の研究機関METRが2025年前半に行った比較実験(同じ作業をAIありとAIなしにくじ引きで割り振り、時間を測る方式)では、経験豊富な開発者16名が、長年関わってきた大規模なオープンソースのソフトウェアで246件の作業を行い、AIを使える場合のほうが完了まで19%長くかかりました。本人たちの事前予測は「24%速くなる」、作業後の自己評価は「20%速くなった」でした(出典: METR 2025年7月の報告)。ただしMETRは2026年2月の更新で、この結果は2025年前半のツールによるもので、2026年初めの開発者はAIでより速くなっている可能性が高い(どれだけ速くなったかは測れていない)と述べています(出典: METR 2026年2月の更新)。

METRの更新が述べるとおり、AIの効果は2025年前半より大きくなっている可能性が高いと見られています。そのうえで、何を作るかを決める工程と、AIで書いたものが正しく動くかを確かめる工程は残る、というのが両方の調査から読み取れることです。

ここから導かれる新規開発と既存システム改修の違い

  • ゼロから新しく作るMVPは、AIの効果が出やすい(既存の仕様に縛られず、画面と実装が速く進む)
  • 既存の大きなシステムに手を入れる案件は、仕様の読み解きと影響範囲の確認に時間がかかる(AIは読み解きを手伝えるが、確認と判断は人に残る)

見積書に「AI活用により費用圧縮」と書かれていたら、どの工程が何割縮む前提なのかを質問してください。実装だけが縮む前提か、テストや確認まで縮める前提かで、総額の見方が変わります。期間の考え方はAI開発にかかる期間の目安も参考にしてください。

自社でAIを使って進める部分と、会社に頼む部分

今は発注する側も ChatGPT・Claude・Codex などで画面の試作やコードを作れます。MVPのうち自社で進められる部分を自社で進めれば、依頼する範囲は小さくなります。

作業

自社でAIを使って進められること

会社に頼むと良いこと

画面と操作の流れ

画面案や動く試作を作り、社内で反応を見る

社外に出す前の操作性と表示の確認

検証する仮説の整理

仮説の候補や、利用者に聞く質問の洗い出し

決めるのは自社。作る範囲と作らない範囲への落とし込みを一緒に行う

データ

ダミーデータで動かす

実データの品質の確認、個人情報を含むデータの扱い、既存システムからの取り込み

既存システムとの接続

公開APIを試しに呼び出す

本番環境の権限、接続先との調整、失敗したときの扱い

権限と利用者の分離

1種類の利用者で動かす

社外の利用者に他社のデータが見えない権限設計と、その試験

確認と変更

AIにテストのコードを書かせる

何を正しいとするかの受け入れ基準、検収、公開後の変更の責任

どこまで自社で進め、どこから頼むかは、初回相談で一緒に切り分けられます。自社でAIを使って作り続け、当社が権限・データ・テストなどを受け持つ共同開発の形も選べます。


見積書には載らない費用

見積書に含まれないことが多い開発ツール利用料の例であるCursorのロゴ

出典: Cursor 公式サイト

MVPの総額を見誤る原因は、見積書に載らない部分にもあります。

1. 発注側の社内工数

開発会社の見積書には、自社の担当者が使う時間が入っていません。意思決定、資料や素材の用意、現場へのヒアリングの調整、社内説明に担当者の時間がかかります。

仮に担当者1名が月15時間を使い、時給3,000円で換算すると月4.5万円(15時間 × 3,000円)、3ヶ月なら13.5万円です。管理職が対応する場合(時給5,000円で換算)は月7.5万円、3ヶ月で22.5万円になります(いずれも仮定に基づく試算)。

金額より大きいのは、担当者の時間が取れないとプロジェクトが止まることです。決める人と週に1回しか話せない体制だと、範囲を決める工程が長引きます。丸投げが難しい理由は開発会社への丸投げが失敗する理由で詳しく扱っています。

2. MVPのあとに「残す・直す・作り直す」を決める

MVPは検証のために作るものなので、検証がうまくいったあとに、そのまま使い続けるか、手を入れるか、作り直すかを決める場面が来ます。一律に「作り直す前提」で予算を組む必要はありません。作り方と使い方で判断が分かれます。

  • 残す: 画面や処理が検証後の使い方に合っていて、データの持ち方と権限が利用者の広がりに耐えられる部分
  • 直す: ログイン、権限、データの保存先、テスト、バックアップと復旧など、社外の人が日常的に使うには足りない部分
  • 作り直す: ノーコードツールの制約で必要な処理が作れない部分や、利用者が増えると成り立たない作りになっている部分

予算は「MVPだけ」ではなく、「MVP+検証後に直す分」で考えておくと、検証がうまくいったときに止まりません。途中で仕様が変わったときに追加費用が出やすい場面はシステム開発で追加費用が発生する場面にまとめています。AIで作った試作がすでにある場合の見分け方はAIで作ったアプリを開発会社へ引き継ぐにはで扱っています。

3. AI機能を載せる場合の月額

MVPをAIで作る場合や、AI機能を組み込む場合は、作って終わりではなく月額が発生します。開発中に使うツールと、公開後のインフラの両方です(価格は2026年10月10日に各社の公式料金ページで確認した月払いの価格。1ドル=150円で換算)。

区分

サービス・プラン

月額

備考

開発用ツール

Claude Pro

$20(約3,000円)

Claude Codeは有料プランに含まれる

開発用ツール

Claude Max

$100〜(約1.5万円〜)

利用枠の大きいプラン

開発用ツール

Cursor(個人向け)

$20〜(約3,000円〜)

利用枠の大きい上位プランもある

開発用ツール

v0(Vercel)

$30〜$100(約4,500〜1.5万円)

1ユーザーあたり(Plus/Business)

公開用インフラ

Vercel Pro

$20(約3,000円)

無料のHobbyプランは個人・非商用向け

公開用インフラ

Supabase Pro

$25〜(約3,750円〜)

利用量に応じて加算

公開用インフラを上の2つで最小構成にすると、月$45(約6,750円)からです($20 + $25)。利用量が増えると加算されます。

見落とされがちな点として、Supabaseの無料プランは1週間操作がないとプロジェクトが一時停止します。社内の練習用なら問題ありませんが、顧客に見せるMVPで無料枠を使うと、見せたいときに止まっていることがあります。顧客に見せるMVPでは、最初から有料プランを予算に入れてください。なお、AI機能を動かすためのAPI利用料は使用量に比例するため、上記とは別枠です。公開後の維持費全般はシステムの保守運用費の相場をご覧ください。


そもそも「作らずに検証できないか」を先に考える

もっとも費用を下げる方法は、作らないことです。開発会社としては言いにくい話ですが、検証したいことによっては作る必要がありません。

検証したいこと

作らずに検証する方法

主にかかるもの

そもそも需要があるのか

紹介ページと広告で申込数を測る

紹介ページの制作費と広告費

いくらなら買ってもらえるのか

価格案を複数出して反応を見る

同上

業務が本当に回るのか

まず人が手作業で運用してみる

担当者の時間

機能が足りるかどうか

既存のSaaSを組み合わせて試す

SaaSの月額

それでも作ったほうがよい場合

一方で、次のいずれかに当てはまるなら、作らないと検証が進みません。

  • 実際に動かないと判断できない(処理の精度・速度が成否を分ける)
  • 既存システムのデータを使わないと意味がない(手作業では再現できない)
  • 社内の承認を得るために、動くものが必要(企画書では通らない)
  • 手作業の運用では、検証に必要な件数や頻度をこなせない

自社で作るか既製品で済ませるかの判断基準はSaaSと独自開発のどちらを選ぶかで整理しています。


開発費用の目安を出す

5つの質問に答えると、改修・PoC・本開発のどれに当たるかの目安と、次に決めることを表示します。

質問 1 / 5何をしたいですか

費用を抑える現実的な4つの方法

MVP開発費用の軽減に使える新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のロゴ

出典: 中小企業基盤整備機構 公式サイト

1. 「作らないものリスト」を先に書く

作る機能を決めるより、作らない機能を明文化するほうが効果的です。「ログイン機能は作らない」「管理画面は作らずデータベースを直接見る」「決済は入れず請求書払いで運用する」と決めると、作る範囲がはっきりし、見積もりの前提も揃います。

2. 一括ではなく段階的に発注する

「要件整理まで」「試作まで」「本開発」と区切って契約すると、途中で方向転換できます。詳しくはシステム開発を段階的に発注する方法をご覧ください。

3. 公開範囲を最初は社内に絞る

社外に公開するかどうかで、権限設計とセキュリティ対応の工数が変わります。まず社内限定で動かし、手応えがあってから公開対応を追加するほうが総額は下がります。

4. 補助金を検討する

新規事業としてのMVP開発は、補助金の対象になる場合があります。2026年度から、新事業進出補助金とものづくり補助金を統合する形で始まった「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」(事務局は、従来の両補助金とは別の補助金と案内しています)では、第1回公募の応募締切が2026年10月30日(金)18:00と公表されています。もっとも小さい枠である革新的新製品・サービス枠は補助下限額100万円、従業員6〜20人の企業で補助上限額1,000万円(賃上げ特例の適用時は1,250万円)、補助率は中小企業者で2分の1(小規模事業者・再生事業者は3分の2)です。

ただし補助金は原則として後払いです。事業が終わってから実績報告を出し、金額が確定したうえで精算払いとして振り込まれるため、開発費はいったん全額を自社で立て替えることになります。資金繰りの計画を補助金ありきで立てないでください。なお第1回公募は申請受付の日程が途中で変更されており、公募要領も改訂されることがあります。申請を検討する場合は、必ず事務局の公式サイトで最新の日程と要件をご確認ください。


当社の公開実績と、MVPでの使い方

当社が受託開発のページで公開している実績は、次の2つです。どちらもMVPとして作った事例ではありませんが、MVPの範囲を決めるときに確かめることが共通しています。

  • 通信事業: 数万件の請求情報の取り込み・集計・確認画面
  • 薬局: 複数店舗・数千人分の記録の管理、権限、確認の工程

扱うデータの件数が多いと、取り込みと集計が正しいかを確かめる工程が費用を左右します。複数の店舗や利用者がいる場合は、誰が何を見られるかの権限と、確認の工程も範囲に入れることになります。MVPでも、前述の4つの分岐のうち「実データを使うか」「誰に見せるか」を決めた時点で、こうした工程を範囲に入れるかどうかも決まります。

進め方としては、最初から全部を作らず、いちばん困っている1点に絞って動くものを作り、効果を確かめてから範囲を広げる順番をおすすめします。規制のある業種などで本番のシステムに手を入れにくい場合は、既存システムには触れず、出力されたデータを読み取る形から始める方法もあります。


相談から動き出すまでの流れ

当社に相談する場合は、次の順で進みます。期間は検証する範囲で変わるため、範囲を決めたうえでお伝えします。

段階

内容

費用

1. 初回相談

オンライン(Google Meet)で30分。何を検証したいか、今の業務と使っているシステム、手元にある資料や試作を伺い、自社でAIを使って進める部分と頼む部分を切り分けます。要件が決まっていなくて構いません

無料

2. 相談メモ

相談後に、確認した現状と課題、依頼範囲の候補、進め方と費用の目安、次に必要な資料をまとめてメールでお送りします

無料

3. ご提案・お見積もり

資料を受け取ったうえで、範囲と金額を提示します。段階を区切った契約も可能です

無料

4. 調査・要件定義・PoC・開発

既存コードの調査、要件定義書の作成、PoC、開発。始める前に範囲と金額を示して合意を取ります

有償

5. 検証後の判断

結果を踏まえて、本開発に進む・範囲を変える・見送るを決めます

―

初回相談の前に、秘密情報や本番の認証情報、実際の顧客データを送る必要はありません。今の業務の流れと、使っているシステムの名前が分かれば十分です。

この流れで時間がかかりやすいのは、「何を作るかを決める」段階です。ここを急ぐと、後から作り直しという形で費用がかかります。サービスの詳細や過去の対応領域は受託開発サービスのページをご覧ください。要件が固まっていない段階でのご相談の進め方は要件が固まっていなくても相談できるのかでも説明しています。


よくある質問

Q1. MVPとPoCは何が違いますか。費用はどちらが高くなりますか。

PoCは「技術的に実現できるか」を確かめるもの、MVPは「顧客に価値があるか」を確かめるものです。PoCは動く部分だけを作ればよいため画面づくりが最小限で済み、MVPは実際に人に使ってもらうため画面と操作性が必要になります。同じ範囲ならMVPのほうが高くなりますが、AI機能の精度検証を含むPoCは検証回数が読めず、結果的にMVPより高くなることもあります。当社ではPoCを300万円〜(税別)としています。

Q2. 作ったMVPのソースコードは誰のものになりますか。

契約の取り決めによります。請負契約では、納品と検収を経て著作権を発注側に譲渡する形が一般的ですが、自動的にそうなるわけではありません。契約書に譲渡の条項があるか、開発会社側が汎用的に使っている部品(ライブラリ等)が譲渡対象から除外されていないかを必ず確認してください。MVPは将来別の会社に引き継ぐ可能性があるため、ここを曖昧にすると乗り換えコストが跳ね上がります。

Q3. 予算が300万円しかありません。何ができて、何ができませんか。

PoCの価格は300万円からなので、300万円は仮説を1つに絞った検証用のシステムを考える出発点になります。何画面まで、何本の連携までといった範囲は、前述の4つの分岐(仮説の数・実データ・見せる相手・既存システムとの接続)で変わるため、一律には言えません。複数の仮説を同時に検証する、本番の基幹システムに直接書き込む、大量の利用者を想定した負荷対策まで入れる、といった条件が重なるほど、300万円には収まりにくくなります。予算が決まっている場合は、金額を先に伝えて「その中で何を諦めるか」を一緒に決めるほうが、検証したいことに集中できます。

Q4. 社内にエンジニアが一人もいませんが、発注できますか。

可能です。ただし、社内で意思決定できる人が1人は必要です。エンジニアである必要はなく、「この業務はこうなっている」「この判断はこの人がする」と答えられる業務側の責任者がいれば進みます。逆に、その担当者が打ち合わせや確認の時間を取れないと、プロジェクトが止まります。着手前に、毎月どれくらいの時間を割けるかを社内で確認してください。

Q5. 開発途中で「やっぱり違った」となった場合、支払いはどうなりますか。

契約形態で変わります。成果物の完成を約束する請負契約では、途中解約時の精算方法を契約書で定めておく必要があります。作業時間に対して支払う準委任契約では、その時点までの作業分の支払いで終了できます。MVPのように途中で方向転換する前提のプロジェクトでは、準委任で短く区切るほうが損失を抑えられます。契約形態ごとの違いはAI開発の契約形態で整理しています。

Q6. 見積書のどこを見れば、その会社が信頼できるか分かりますか。

3点あります。第一に、「一式」表記が多すぎないか。工程ごとに分かれていれば、どこを削れるか議論できます。第二に、テストと受け入れ確認の工数が計上されているか。ここが0の見積もりは、検証コストを発注側に転嫁しています。第三に、前提条件と除外範囲が書かれているか。「既存システムの改修は含まない」「サーバー費用は別途」といった記載がない見積もりは、後から追加費用が出ます。

Q7. AI開発でよくある失敗は何ですか。

起きやすい失敗のひとつは、「精度が何%なら使えるのか」を決めないまま作り始めることです。基準がないと、いつまでも「もう少し精度を上げたい」が続き、費用が青天井になります。着手前に「この精度に届かなければ採用しない」というラインを数字で決めておくことが、効果の出やすい費用対策です。よくある失敗例はAI開発で起きる失敗とその回避策にまとめています。

Q8. MVPを作ったあと、そのまま本番システムとして使い続けられますか。

そのまま使える部分と、直す部分に分かれます。一律に作り直す必要はありません。ただ、検証用に割り切った作りのまま社外の顧客が日常的に使うと、利用者が増えたときに遅くなる、障害のときに復旧できない、他の利用者のデータが見えてしまう、といった問題が出ることがあります。本番で使う前に、認証、データの権限、テスト、バックアップと復旧、運用の担当を確かめ、残す部分・直す部分・任せる範囲を分けてください。社内の一部だけで使い続けるなら、MVPのままで足りる場合もあります。予算は、MVPの費用に「本番で使うために直す分」(当社では本開発として個別見積)を見込んでおくと安心です。すでにAIで作った試作がある場合の見分け方はAIで作ったアプリを開発会社へ引き継ぐにはで詳しく扱っています。


まとめ:MVPの予算は「MVP+その後」で考える

  • MVP開発の費用は、検証する仮説の数・実データを使うか・誰に見せるか・既存システムとつなぐか、の4つでほぼ決まる
  • 人月で見積もられている場合は、単価 × 人数 × 月数と、その内訳(設計・実装・テスト・打ち合わせ)を確かめる
  • AIで大きく縮むのは画面づくりと実装。仮説の決定・外部連携・権限・受け入れ確認は残る。発注側もAIで試作を作れるので、自社で進める部分と頼む部分を分けると依頼する範囲が小さくなる
  • 見積書に載らない費用として、発注側の社内工数、検証後に直す分、AIツールとインフラの月額(Vercel Pro と Supabase Pro の最小構成で月$45から)を見込む
  • 検証したいことによっては作らずに済む。その判断を先に済ませるのがもっとも安い
  • MVPのあとは、一律に作り直さず、残す・直す・任せるを分けて決める

当社では、検証用のPoC開発を300万円〜、既存システムの改修を100万円〜、本開発を個別見積(いずれも税別・クラウド利用料やAPI利用料などの実費は別途)で承っています。初回相談は無料・30分(オンライン、Google Meet)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。「そもそも作るべきか」「300万円でどこまで確かめられるか」を一緒に整理し、相談後に依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。

▶ 作る前に、検証する範囲と費用の目安を相談する

依頼範囲と費用の目安を30分で整理します

この記事の著者

AI革命

AI革命

編集部

AI革命株式会社の編集部です。最新のAI技術動向から実践的な導入事例まで、企業のデジタル変革に役立つ情報をお届けしています。豊富な経験と専門知識を活かし、読者の皆様にとって価値のあるコンテンツを制作しています。

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