ビジネス活用2026年10月更新

要件が固まっていない段階で開発会社に相談する方法|相談前の1枚メモ・相談で決めること・費用の目安

公開日: 2026/09/14
更新日: 2026/10/10
要件が固まっていない段階で開発会社に相談する方法|相談前の1枚メモ・相談で決めること・費用の目安

この記事のポイント

要件が固まっていなくても開発会社には相談できます。仕様書の代わりに今の作業を1枚に書くメモの記入例、初回相談で聞かれる質問とその理由、対面が必要な場面、無料と有償の境界、相談後に決める次の一手、段階別の費用の目安を解説します。

要件が固まっていない段階でも、開発会社には相談してかまいません。仕様書は要りません。今の作業を「誰が・いつ・何件・月何時間・どのシステムで」の形で1枚に書いていけば、初回相談で「作るべきか」「どの進め方が合うか」「費用はどの価格帯に当たりそうか」まで話を進められます。

当社(AI革命)の初回相談は無料・30分・オンライン(Google Meet)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。相談後に、依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをメールでお送りします。一方で、30分で確定の見積もりや要件定義書はお出しできません。要件を文書にまとめる作業や既存システムの調査は有償で、その前に範囲と金額を示して合意をいただきます。

ただし、相談はできても丸投げはできません。一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の調査では、要件定義で業務部門が「協力的だが受け身」だったプロジェクトの満足度は、「積極的に参加」したプロジェクトより約22ポイント低くなっています。要件が固まっていないこと自体より、相談した後に発注側が関わり続けるかどうかのほうが、結果を大きく左右します。

この記事は、困りごとはあるのに仕様書が書けず、開発会社への相談を先延ばしにしている業務責任者・経営者の方に向けて書いています。相談前に決まっていなくてよいこと、今の作業を1枚に書く方法、相談で聞かれる質問とその理由、対面が必要な場面、無料と有償の境界、相談後に決める次の一手、段階ごとの費用を順に説明します。

要件が固まらないまま止まっている会社で起きていること

付箋が散らばり考えがまとまらないままの会議室のテーブル

「何を作るか決まっていないのに、開発会社に連絡していいのか」。システム化を任された担当者が、ここで手を止めてしまうことがあります。現場では、だいたい次のようなことが起きています。

  • 会議を重ねるたびに「ついでにこれも」と候補が増え、どれから手を付けるか決まらない
  • 「AIを使えば楽になるはず」という話は出るが、どこまでできるのか社内の誰も説明できない
  • 「要件を決めてから連絡しよう」と言ったまま、担当者の通常業務に埋もれて時間だけが過ぎる
  • 思い切って1社に聞いたら「要件が決まらないと見積もれません」と言われ、そこで止まった
  • 別の会社に聞いたら、いきなり総額が1つの数字で出てきて、それが妥当なのか判断できない

要件が固まらないのは、担当者の能力不足ではありません。原因として考えられるのは、主に次の4つです。

固まらない理由

足りていないもの

社内だけで解決できるか

業務の現状が文章になっていない

誰が・いつ・何件・どの手順でやっているか

できる(ただし時間がかかる)

既存システムとの関係が分からない

残すのか入れ替えるのか、データをどういう形で取り出せるのか

一部はできない(システム側の知識が要る)

AIや技術でどこまでできるか分からない

実現できる範囲と、どのくらいの精度が出るかの見込み

できない(試さないと分からない)

決める人が決まっていない

優先順位と予算を最終判断する人

社内でしか解決できない

右の列が「できない」になっている2つは、社内で議論を続けても固まりません。開発会社に相談する価値があるのは、まさにこの部分です。 逆に、いちばん下の「決める人が決まっていない」は、開発会社に相談しても解決しません。こちらは相談の前に社内で片付けます(後述)。

固まっていないまま相談してよい理由|「丸投げ」との違いは調査データに出ている

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のロゴ

出典: IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 公式サイト

要件は「発注側が関わりながら一緒に固めるもの」

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が公開している「ユーザのための要件定義ガイド 第2版」(2019年)は、システムを使って事業に役立てる立場にある発注側が、主体的に要件定義に関わることを前提にしています。開発会社が中心になって決める進め方から、業務部門が主導的に関わる進め方への転換を求める内容です。

注意したいのは、このガイドが「要件を固めてから開発会社に来なさい」とは言っていないことです。求めているのは「開発会社任せにせず、発注側も要件を決める作業に加わること」です。つまり、固まっていない状態で相談を始めること自体は問題ではありません。問題になるのは、相談した後に発注側が関わらなくなることです。

満足度の差は「最初の明確さ」と同じくらい「関わり方」で開く

一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「ソフトウェアメトリックス調査2020」(2018〜2020年の累積データ)から、開発の結果に「満足」以上と答えた割合を条件別に並べると次のようになります。

条件

「満足」以上の割合

要求仕様が「非常に明確」だった

72.7%(44件)

要求仕様が「かなり明確」だった

79.0%(86件)

要求仕様が「ややあいまい」だった

54.2%(48件)

業務部門が「積極的に参加」した

72.9%(70件)

業務部門が「協力的だが受け身」だった

51.0%(51件)

途中で要求の「変更なし」

69.7%(33件)

途中で「軽微な変更」が発生した

73.3%(120件)

途中で「大きな変更」が発生した

56.5%(23件)

※「大変満足」と「満足」を合算した割合。件数が一桁の区分は除いています。相関を示すデータで、因果関係を示すものではありません。

この表から読み取れることは3つです。

  1. 要求が明確なほうが満足度は高い。 あいまいなまま作り始めてよい、というデータではありません。ただし「非常に明確」より「かなり明確」のほうが高く、最初から完璧に固めきった案件が最も良い結果になっているわけでもありません。
  2. 業務部門が受け身だと、明確さの差と同じくらい満足度が下がる。 「かなり明確」と「ややあいまい」の差は約25ポイント、「積極的に参加」と「協力的だが受け身」の差は約22ポイントです。
  3. 小さな変更は満足度を下げていない。 軽微な変更があったプロジェクトは、変更なしより高いほどです。下がるのは「大きな変更」が出たときです。

ここから導ける結論は、要件は固めてから相談するものではなく、相談しながら発注側が関わって明確にしていくもの。小さな修正は恐れず、大きな変更を後半に持ち込まない、ということです。業務部門が受け身のまま開発会社に任せる「丸投げ」が、いちばん結果を悪くします。

相談してから要件が固まるまでに、全体の約2割の期間がかかる

同じJUASの調査では、開発にかかった期間の配分が「要件定義:設計から開発・テストまで:発注側による最終確認(総合テスト)=22.9:59.3:17.8」で、要件定義に全体の約2割の期間が使われています(98件)。全体で10ヶ月かかる開発なら、要件定義に約2ヶ月です。相談したらすぐ作り始められるわけではないので、固まるまでの期間も社内のスケジュールに入れておきます。

社内だけで固める場合と、相談しながら固める場合の違い

社内だけで固めてから相談する

固まる前に相談して一緒に固める

最初の数ヶ月

社内会議で候補が増え、決まらない

開発会社の質問に答えながら、対象業務を絞る

技術的にできるかの判断

推測のまま要件に書く

「できる/試さないと分からない/できない」に早い段階で分かれる

見積もり

各社が要件の読み方を変え、金額がばらつく

要件整理の費用と、その後の開発の概算を分けて出してもらえる

大きな変更が出る時期

作り始めてから「実はできない」と分かる

要件整理の段階で出し切る

発注側の関わり方

要件の文書を渡したら待つだけになりやすい

定例で判断し続ける(手間はかかるが、結果を左右するのはここ)

相談前に決まっていなくてよいこと|今の作業を1枚に書く

相談の前に、次のことは決まっていなくて構いません。決まっていないことは「決まっていない」と書いて持っていけば十分です。

決まっていなくてよいこと

理由・相談での扱い

画面の形や機能の一覧

今の作業の流れが分かれば、開発会社の側で画面や機能の候補を出せます

使う技術・言語・クラウド

既存システムとのつなぎ方や運用の体制で決まるため、発注側が先に選ぶ必要はありません

AIを使うかどうか

使うべきか、使わずに済むかを相談の中で切り分けます

作るか、既製のサービスを使うか

既製のサービスや手順の見直しで足りる場合もあり、それも相談の答えの一つです

正確な予算

「数十万円か、数百万円か」の桁か、上限があれば足ります

代わりに用意してほしいのが、今の作業を1枚に書いたメモです。仕様書ではなく「今どうやっているか」の記録なので、業務の担当者が書けます。下の記入例は説明用の架空の例です。

項目

記入例(説明用・架空)

対象の作業

取引先から届く注文メールの内容を、Excelの管理表と販売管理システムの2か所に入力している

誰が・何人で

営業事務2名

いつ・どのくらい

毎日。1日30〜50件、2人で合計1日3時間ほど(月60時間前後)

使っているシステム・ツール

メール(Gmail)、Excel、販売管理システム(製品名)。販売管理システムからCSVを出せるかは分からない

困っていること

二重入力の手間、入力ミスの確認、担当者が休むと処理が滞る

よくある例外

注文メールの書式が取引先ごとに違う。FAXの注文が週に数件ある

手元にあるもの

Excelの管理表、ChatGPTで作った転記用マクロの試作(一部の取引先の書式でだけ動く)

決める人・予算の桁・時期

営業部長。今期なら100万円台まで。繁忙期の3月までに楽にしたい

分からないこと

システムを作るべきか、マクロの改良で足りるか

このメモは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIに作業を口頭で説明し、項目に沿って整えてもらう方法でも作れます。ただし、取引先名・顧客の個人情報・システムのパスワードなどは、AIにも相談フォームにも入れないでください。相談の段階では「1日30〜50件」「販売管理システム(製品名)」のように、件数と名前が分かれば足ります。

何を作るかが固まった後、要件定義書に何を書くかは要件定義の進め方で扱っています。

固まっていない度合い別|持っていくもの・最初に出る数字・次の一手

「固まっていない」と一口に言っても、状態によって相談の仕方が変わります。自社がどれに近いかを選んでください。

いまの状態

相談に持っていくもの

最初に出てくる数字・答え

次に進む段階

① 困りごとしかない(「この作業が大変」だけ)

対象業務の担当部署、その作業に月何時間かかっているか、使っているシステムの名前

金額より先に「作るべきか/既製のサービスで足りるか/手順の見直しで済むか」の見立て

対象業務を1つに絞る

② やりたいことの箇条書きがある

箇条書きのメモと、各項目の優先順位(仮でよい)

項目ごとの実現しやすさと、桁単位の概算(数十万円か、数百万円か、それ以上か)

優先度の高い1〜2項目で要件整理に入る

③ 予算と時期だけ決まっている

予算の上限、使い始めたい時期とその理由、決める人

「その予算と時期で、どこまでできるか」の範囲

範囲を削って予算に合わせるか、段階を分けるかを決める

④ 他社の見積もりがバラバラで決められない

受け取った見積書すべてと、各社に伝えた内容のメモ

各見積もりの前提の違い(何が含まれ、何が抜けているか)

条件をそろえて見積もりを取り直す

⑤ AIでできるかどうか分からない

対象の書類やデータの種類と件数、いまの判断ルール(見本を見せるのは秘密保持契約の範囲を確認してから)

「既存のAIで足りそうか/試さないと分からないか」の見立てと、試す場合の費用帯

PoCで確かめてから、作るものを決める

どの状態でも、持っていくと話が早いのは対象業務の「誰が・いつ・何件・月何時間」の4点です。これが分かると、開発会社はその業務にシステム投資をする価値があるかを判断しやすくなり、最初に出てくる概算の幅も狭くなります。

④の状態で見積もりの条件をそろえる方法はシステム開発の相見積もりとRFP(提案依頼書)テンプレート、届いた見積書の読み比べ方はAI開発の見積もり比較で解説しています。

相談の前に社内で決めておくこと・開発会社に相談しないほうがいいケース

要件は決まっていなくていいが、この3つは社内で決めておく

次の3つは、開発会社には決められません。相談の前に社内で決めておいてください。

  1. 決める人:優先順位と予算の最終判断をする人です。要件整理の定例に、少なくとも節目ごとに出席できる人を立てます。
  2. 予算の桁:「100万円台なら今期中に動ける」「300万円なら来期の予算に入れる」といった、動かせる金額の桁です。正確な金額でなくてよく、上限か幅で構いません。
  3. 使いたい時期と、その理由:「繁忙期の前に」「年度内に」などです。理由が分かると、開発会社は時期に合わせて範囲を削る提案ができます。

あわせて、業務担当者の時間を空けておくことも決めます。後述の試算では、要件整理の期間中に業務担当者1人あたり28時間ほどかかります。

開発会社への相談より先に、別の手を打ったほうがいいケース

次に当てはまる場合は、開発会社に相談しても話が進まないか、そもそも開発が要らない可能性があります。

ケース

先にやること

社内で決める人が決まっていない/部署間で目的が食い違っている

社内で目的と決裁者を決める。開発会社は社内の合意づくりを代わりにはできない

月額で使える既製のサービスで足りそう

既製サービスの無料試用や資料請求で、必要な機能をおおむね満たせるかを先に確かめる

業務の手順を変えれば済みそう(二重入力をやめる、承認の段階を減らすなど)

手順の見直しを先に試す。システムを作るのはその後でも遅くない

困っているのが既存システムの小さな不具合や、画面・帳票1つの追加だけ

大がかりな要件整理は不要。保守をしている会社か、元の開発会社に直接相談する(参考:システム改修の費用)

とはいえ、自社がどのケースに当たるのか判断がつかないこと自体はよくあります。「作るべきか、既製サービスで足りるか」の見立てを聞くために初回相談を使うのは、正当な使い方です。

初回相談で確かめること|担当者が聞く質問とその理由

当社の初回相談(30分)では、①何を解決したいか(対象の業務・使う人・今のシステム)、②自社でAIを使って進められる部分と会社に頼んだ方がよい部分の切り分け、③依頼の形の候補(既存システムの改修/PoC/本開発/調査のみ)と進め方、の3つを話します。そのために聞く質問と、聞く理由は次のとおりです。他社に相談する場合も、同じことを聞かれる前提で準備しておくと話が早く進みます。

聞く質問

聞く理由

答えられないとき

いちばんやめたい作業はどれか

対象を1つに絞らないと、費用も期間も読めないため

候補を並べてもらい、時間のかかっている順に一緒に絞ります

使う人は社内だけか。取引先や顧客も使うか

外部の人が使う場合、ログイン、他社のデータが見えない権限、問い合わせへの対応が加わり、作る範囲が変わるため

「今は社内だけ、将来は取引先も」のように、今と将来を分けて答えれば十分です

今のシステムからデータをどう取り出せるか(CSV出力・API・画面だけ)

取り出し方によって、既存システムを残してつなぐか、作り直すかが変わるため

システムの名前と、管理画面に「出力」「エクスポート」の機能があるかだけ分かれば、公開資料はこちらで確認します

例外はどのくらいあるか。人の判断が入る場面はどこか

決まった手順だけなら自動化しやすく、人の判断が多いほど、AIで試す必要や確認の工程が増えるため

「月に何件くらい手で直しているか」の感覚で構いません

間違えたとき、何が困るか。今は誰が確認しているか

どこまで正確である必要があるかで、テストと確認の工程、納品時に何をもって合格とするか(検収の基準)が決まるため

「請求額を間違えると困る」「社内の参考資料なら多少の誤りは許容できる」程度の区別で足ります

手元にあるもの(AIで作った試作・既存のプログラム・仕様書・Excel)と、その権利

活かせるものがあれば作る量が減るため。他社が作ったものは、ソースコードを受け取れるか・手を入れてよいかを先に確かめる必要があるため

あるかないかだけ伝えてください。中身は、必要になった段階で確認します

決める人・予算の桁・使いたい時期

依頼の形(改修で足りるか、PoCから始めるか)を、予算と時期に合わせて選ぶため

決まっていなければ、相談メモを社内で検討する材料に使ってください

自社でAIを使って進められる部分と、会社に頼む部分

今は、業務の担当者がChatGPTやClaude、Codexなどを使って、調査や試作、簡単なプログラムづくりまで進められます。相談では「全部を開発会社に頼む」前提に立たず、自社で進める部分と頼む部分を分けます。

自社でAIを使って進めやすい部分

会社に頼んだ方がよい部分

業務メモや質問リストの整理、既製サービスの候補の洗い出し、画面の試作、Excelのマクロや小さなスクリプトの試作、公開資料の下調べ

既存システムからのデータの取り出しと整合(その会社に固有のデータと環境)、取引先や顧客が使う場合の権限の設計と、他社のデータが見えないことの試験、例外や誤りが出たときの確認の工程、本番環境と認証情報の扱い、テストと検収の基準、稼働後に変更が出たときの対応と責任

AIで作った試作がある場合は、それを捨てずに、認証・データの権限・テスト・復旧・運用の観点で「残す部分・直す部分・任せる部分」を分けます。自社でAIを使いながら開発を続け、難しい部分だけを任せる進め方も選べます。

開発費用の目安を出す

5つの質問に答えると、改修・PoC・本開発のどれに当たるかの目安と、次に決めることを表示します。

質問 1 / 5何をしたいですか

対面で相談すべきか|現地を見ないと決められない業務とオンラインで足りる業務

「近くの会社でないと、うちの業務を分かってもらえないのでは」と考えて、相談先を地域で絞る方もいます。実際には、確かめたいことの多くは画面共有と資料で足ります。対面や現地での確認が要るのは、現物や人の動きそのものが判断に影響する場合です。

確かめたいこと

オンライン(画面共有・資料)で足りるか

足りないときの確かめ方

業務システムやExcelの操作手順

足りる。実際の画面を共有して、いつもの操作を見せてもらうのが早い

―

帳票・書類の種類と書式

多くは足りる。個人名や取引先名を消した見本か写真で確認する

実物を見る必要がある場合は、秘密保持契約を結んでから

既存システムからのデータの出し方

足りる。管理画面の共有、製品の公開資料、保守会社の資料で確認する

保守会社に聞く質問を一緒に整理し、発注側から問い合わせてもらう

専用の機器・端末との連携(バーコードリーダー、計量器、現場の専用端末など)

一次確認は足りる。型番と接続方式(USB・ネットワーク・ファイル出力など)が分かれば方向は決まる

実機での動作確認が必要なら、検証の工程として切り出す

作業動線、紙の受け渡し、端末の置き場所

一部は足りる。作業の様子を撮った動画や写真で一次確認する

人の動きや設置場所が設計に影響する場合は、現地での確認を検討する

現場の担当者しか知らない例外

足りる。現場の担当者にオンラインで同席してもらい、直接聞く

―

当社の初回相談はオンラインで行います。現物や現場を見ないと決められない点が残った場合は、相談メモの「未確定の点」に書き、写真・動画・現場担当者の同席など、どの方法で確かめるかを次の打ち合わせまでに決めます。相談先を選ぶときは、距離よりも「確かめたいことを、どの方法で確かめるか」を聞いてみてください。

無料相談と有償の境界|30分で返すもの・相談メモに書くこと

「相談したら費用がかかるのでは」「契約を急かされるのでは」という不安は、どこまでが無料かが分からないことから生まれます。当社の場合の境界は次のとおりです。

段階

内容

費用

初回相談(30分・オンライン)

何を解決したいか、自社で進める部分と頼む部分の切り分け、依頼の形の候補と進め方。その場で、依頼範囲の候補、進め方の選択肢、公開価格(既存システムの改修100万円〜・PoC 300万円〜・本開発は個別見積、税別)のどこに当たりそうかの目安、次に必要な資料をお伝えします

無料

相談メモ(メール)

相談の内容を文書にまとめてお送りします(中身は下記)

無料

提案・見積

必要な資料を受け取った後の提案と見積もり

無料

調査・要件定義・PoC・開発

既存のプログラムやシステムの調査報告、要件定義書の作成、PoC、試作・開発

有償。始める前に範囲と金額を示し、合意をいただいてから着手します

初回の30分では、確定の見積もり、要件定義書や設計書はお出ししません。その場で「できる・できない」を断定することもしません。既存システムや手元のデータを確かめないと分からないことを、その場の印象で答えないためです。

相談メモに書くこと(記入例)

相談メモには、次の5つを書きます。「今の作業を1枚に書く」で挙げた注文入力の例で相談した場合を想定した、説明用の架空の記入例です。

相談メモの項目

記入例(説明用・架空)

確認した現状と課題

注文メールの内容をExcelと販売管理システムに二重入力している(1日30〜50件、月60時間前後)。取引先ごとに書式が違い、FAXの注文が週に数件ある

自社で進める・頼む・やらない

自社で進める:取引先ごとの書式の一覧づくり、Excel管理表の項目の見直し。頼む:販売管理システムへの登録の自動化と、読み取り結果を人が確かめる画面。やらない:FAXの注文の自動化(件数が少なく、当面は手入力のほうが安い)

進め方の候補と費用の目安

案A:販売管理システムがCSVの取り込みに対応していれば、既存システムを残して取り込み用のデータを作る改修(100万円〜の価格帯)。案B:取り込みができない場合は、つなぎ方の調査から始める(調査の範囲と金額は資料を確認してから提示)

次の一手

販売管理システムの製品名・版と、CSV取り込み機能の有無を確認する。個人名・取引先名を消した注文メールの見本を3〜5通用意する。次回は、案Aと案Bのどちらで見積もるかを決める

未確定の点

販売管理システムの取り込み機能の有無。マクロの試作をどこまで活かせるか

相談メモは、社内で「進めるか・どこに頼むか・やめるか」を話し合う材料としてお使いください。当社に発注しない判断にも使えるよう、自社で進める部分とやらない部分も書きます。

▶ 今の作業から開発の進め方を相談する

初回相談は無料・30分(オンライン)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。相談後に、依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。

要件が固まっていないときの進め方は3つある

経済産業省「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」の主な想定読者と利用場面をまとめた表

出典: 経済産業省 公式サイト

要件が固まっていない状態から開発に進む方法は、大きく分けて3つです。どれが正解ということはなく、社内の状況によって合う方法が変わります。

① 社内で要件をまとめてから相見積もり

② 要件整理だけを先に依頼する

③ 小さく試してから作るものを決める(PoC)

やること

業務部門とシステム担当者で要件を文書にし、複数社に見積もりを依頼する

開発会社に、業務の聞き取りと要件の文書化を期間・工数で依頼。固まってから開発の見積もりを取る

対象業務を1つに絞って試作を作り、「使えるか」を確かめてから本番で作るものを決める

社外に払う費用

要件をまとめる段階は0円

小規模な開発で設計〜テスト費用の約2割、規模が大きいほど比率は下がる(仮定に基づく試算)。他社の公開例では月10万円〜(最低3ヶ月)

当社の場合300万円〜(税別)。検証内容の整理から評価結果のまとめまで

期間の目安

社内の人手次第で読みにくい

開発全体の工期の約2割(JUASの調査)

検証の内容とデータの準備状況で変わる

社内の手間

最も大きい

定例と確認の時間(業務担当者1人あたり数十時間)

定例、データの提供、試用と合否の判定

合うケース

社内にシステム企画の経験者がいる/既存システムの入れ替えで、現行の機能が参考になる

業務は分かっているが文書にできない/既存システムとの関係が複雑

AIを使うかどうか、どこまでできるかが分からない

合わないケース

社内に要件を書ける人がいない/技術的にできるか分からない要素がある

社内に決める人がいない(整理しても決まらない)

技術的に確かめることがない単純な自動化(直接作ったほうが安く早い)

① 社内で要件をまとめてから相見積もり

社外への支払いが発生しない代わりに、社内で要件を書ける人の時間を大量に使います。そういう人が社内にいない場合は、まさにこの記事を読んでいる状態、つまり「まとめようとして止まっている」状態に戻りがちです。また、技術的にできるか分からない部分を推測で書くと、見積もりの段階で各社の読み方がばらつきます。社内に経験者がいて、既存システムの入れ替えのように「今ある機能」をもとに要件を書ける場合に向く方法です。

② 要件整理だけを先に依頼する(契約を2つに分ける)

要件が固まっていない段階では、開発会社は「完成品をいくらで作る」とは約束できません。そこで、まず要件整理だけを「作業した期間・時間に対して支払う契約(準委任契約)」で依頼し、要件が固まってから開発の見積もりを取るという分け方があります。

これは特別なやり方ではありません。前出のJUASの調査では、要件定義の工程の契約形態は準委任が65.3%、請負(完成を約束して支払う契約)が24.1%、自社開発が10.6%で(170件)、要件定義を請負にしないプロジェクトが75.9%を占めています。IPAの「情報システム・モデル取引・契約書」に関する弁護士の解説(BUSINESS LAWYERS、2023年1月)でも、企画・要件定義は準委任、内部設計以降は請負という工程別の使い分けが整理されており、その理由を「要件定義は具体的な成果物が事前に想定できないため」としています。

発注側にとっての利点は2つあります。1つは、総額が分からないまま大きな契約を結ばずに済むことです。もう1つは、要件整理の結果を見てから、開発に進むか・どの会社に頼むかを決め直せることです。反対に、要件定義から開発までを最初から請負で一括にすると、分からない部分を含んだまま総額を約束することになり、見積もりの前提が広くなりがちです。

注意点もあります。

  • 準委任は、期間が延びればその分の費用がかかる。 社内の判断が止まると、そのまま費用に跳ね返ります
  • 成果物の範囲と権利を契約で決めておく。 要件をまとめた文書を他社の見積もりにも使う可能性があるなら、その旨を契約前に確認します
  • 開発会社の担当者に、発注側が直接細かい作業指示を出さない。 準委任なのに発注側が相手の社員へ直接指示を出して働かせる形になると、「偽装請負」(契約上は業務の委託なのに、実態が人材派遣と同じになっている状態)として法令違反を問われるおそれがあります。要望は開発会社の窓口を通して伝えます

契約の形の違いはAI開発の契約形態で詳しく解説しています。

③ AIを使うなら、小さく試してから作るものを決める

AIを使うシステムで要件が固まらない最大の理由は、「AIでどこまでできるか分からない」ことです。これは発注側の準備不足ではありません。

経済産業省の「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」(2018年6月公表、2019年12月に1.1版)は、AI開発を一括で契約せず、①アセスメント(使えそうかの見込みを確認)→ ②PoC(試作で検証)→ ③開発 → ④追加学習と段階を分けて、段階ごとに続けるか止めるかを判断する進め方を示しています。2025年2月18日に公表された「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」も、開発の契約を準委任か請負かで抽象的に議論するより、発注側が成果の内容や水準をどの程度求めるかのほうが重要な論点になる場合が少なくない、と整理しています。

業務の言葉に直すと、AIでできるかを小さく試し、合格ラインを先に決めてから、本番で作るものを決めるということです。合格ラインは「用意した質問○件のうち、担当者が手直しせずに使える回答が○割以上」のように、件数と割合で書きます。「実用に耐えるレベル」のような表現では、終わった後に誰も合否を判定できません。PoCの費用の内訳と成果物はAIのPoC費用の相場で詳しく扱っています。

相談から開発までの費用と期間の目安

電卓と砂時計とカレンダーを並べた費用と期間の見積もりのイメージ

段階別の費用と期間

段階

この段階で決まること

発注側が用意するもの

費用の目安(税別)

期間の目安

初回相談

作るべきか/どの進め方が合うか/公開価格のどこに当たりそうか

対象業務の「誰が・いつ・何件・月何時間」、使っているシステムの名前

当社は無料(30分・オンライン。相談後に相談メモ)

30分×1回

要件整理

対象範囲、業務の流れ、データ、誰が何を見られるか、外部システムとのつなぎ方、今回やらないこと

業務担当者の時間、決める人の出席、データの見本

小規模な開発で設計〜テスト費用の約2割。規模が大きいほど比率は下がる(仮定に基づく試算・下記)。他社の公開例では月10万円〜・最低3ヶ月

開発全体の工期の約2割

PoC(AIを使う場合)

合格ラインに届くか、本番に進める範囲

対象データ、試用する現場担当者

当社 300万円〜(検証内容の整理〜評価結果のまとめ。本番システムの完成価格ではない)

検証の内容とデータの準備状況で変わる

既存システムの改修

直す箇所と方法

対象の画面や帳票、データの見本

当社 100万円〜

直す範囲で変わる

本開発

―

納品物が要件どおりかを確かめる担当者、現場への周知

当社は要件整理の結果をもとに個別見積

範囲で変わる。要件定義に全体の約2割の期間(JUASの調査)

別途かかる実費

―

―

クラウドの利用料、外部サービスの利用料、ソフトウェアのライセンス料

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要件整理の費用を試算する

要件整理の費用は、開発費と分けて公開されていないことがあります。そこで、JUASの同調査の工数(作業量)の比率から試算します。同調査では、要件定義の工数は設計〜テストの工数に対して約10%(98件の合計で10.2%)で、開発の規模が小さいほど比率が大きくなっています。規模別(人月=1人が1ヶ月でこなす作業量)では、10人月未満19.9%、50人月未満16.9%、100人月未満13.9%、500人月未満13.6%、500人月以上8.1%です。

試算の式は「要件整理の費用 ≒ 設計〜テストの費用 × 規模別の要件定義工数比率」です。規模の見立てには、同調査の10人月未満の加重平均単価(約122万円/人月)を使いました。

設計〜テストにかかる費用

規模の見立て

計算

要件整理の費用の目安(試算)

300万円規模

300万円 ÷ 約122万円 ≒ 2.5人月(10人月未満)

300万円 × 19.9%

約60万円

1,000万円規模

1,000万円 ÷ 約122万円 ≒ 8.2人月(10人月未満。境目に近いため50人月未満の比率も使う)

1,000万円 × 16.9〜19.9%

約170万〜200万円

※仮定に基づく試算です。工数の比率をそのまま費用に当てはめており、実際の金額は会社の単価や、つなぐシステムの数によって上下します。同調査の規模の区分は開発全体の工数によるもので、ここでは設計〜テストの費用から目安として当てはめています。また、10人月未満の区分は6件と件数の少ないデータです。

他社の公開価格は、契約の単位がそれぞれ違います。たとえば福岡の開発会社RAVIは要件定義支援を月10万円〜(税別)、最低契約期間3ヶ月、稼働の目安を月8時間と案内しており(2026年10月9日に同社サイトで確認)、最低でも30万円〜になります。月の稼働時間で決まる価格と、上の試算のように開発費の割合で見る金額は、そのまま比べられません。見積もりを比べるときは、月額に期間を掛けた総額と、月に何時間動いてもらえるかの両方を確認します。

開発会社に払う費用とは別に、社内の時間がかかる

見落とされがちなのが、発注側の社内の時間です。例として、要件整理を8週間、週1回90分の定例に加えて、事前の準備と社内への確認に週2時間かかると置くと、次のようになります。

前提

計算

金額換算(時給3,000円)

業務担当者1名

週3.5時間 × 8週 = 28時間

8.4万円

業務担当者2名

28時間 × 2名 = 56時間

16.8万円

※調査データではなく、上記の前提(時給3,000円を含む)に基づく仮定の試算です。

この時間を削ると、前述の「協力的だが受け身」の状態に近づきます。開発会社への支払いより先に、誰が週何時間出せるかを名前入りで決めておくほうが、結果を良くするうえで役に立ちます。

当社の価格と、見積もりが出るタイミング

当社の価格は、既存システムの改修 100万円〜、PoC 300万円〜、本開発は個別見積です(すべて税別。クラウド・外部API・ライセンスなどの実費は別)。初回相談は無料・30分(オンライン)で、要件が固まっていない段階のご相談もお受けしています。

進め方は「相談 → 課題・要件整理 → 提案・見積 → PoCまたは開発 → 導入・改善」の順で、費用とスケジュールを含む見積もりは、必要な資料を受け取り、課題と要件を整理してから提示します。 提案・見積までは無料で、要件定義書の作成や既存システムの調査をご依頼いただく場合は、その前に範囲と金額を示します。PoCの300万円は、検証内容の整理、PoCの設計・開発、評価結果のまとめまでの価格で、本番システムの完成価格ではありません。

料金に含まれる範囲や進め方の詳細は受託開発サービスのページに載せています。AIを使わない業務システムの費用感は業務システム開発の費用相場、AIを使う場合はAI受託開発の費用相場をあわせてご覧ください。

相談後に決める次の一手|相談メモを受け取ってから開発開始まで

AI革命のロゴ

出典: AI革命 公式サイト

相談メモを受け取った後に決めるのは、次のどれに進むかです。開発会社に頼まない結論も、相談の成果の一つです。

次の一手

選ぶ条件

次に用意するもの

自社で進める(AI・既製サービス・手順の見直し)

対象が社内の小さな作業で、既製のサービスや自作の仕組みで足り、誤りが出ても影響が小さい

自社で進める部分の担当者と期限

既存システムの改修

既存システムを残し、機能や画面・帳票の追加、他のシステムとのデータ連携で済む

対象の画面や帳票、個人情報を消したデータの見本

調査のみ(既存システム・他社が作ったプログラム)

中身が分からないまま直すと危ない。仕様書や当時の担当者がいない

ソースコード・仕様書・環境情報の有無と、手を入れてよい権利の確認

PoC

AIを使うか、どこまで正確にできるかを試さないと決められない

合格ライン(件数と割合)、試す対象のデータ

要件整理から本開発

作るものの方向は決まったが、範囲が広い・つなぐシステムが複数ある

決める人の出席、業務担当者の時間

いったんやめる

社内で決める人や目的が決まっていない。費用に見合う作業量がない

社内で決めること(目的・決裁者)の整理

開発に進む場合の流れを、当社の進め方を例に、発注側でやることとあわせて示します。発注側の列は、他社に相談する場合にも目安として使えます。

段階

開発会社側でやること

発注側でやること

① 相談

困っていること、使う人、今のシステムを確認し、相談後に相談メモを送る

対象業務の「誰が・いつ・何件・月何時間」と、決める人を伝える

② 課題・要件整理

業務の流れ、データ、誰が何を見られるか、外部システムとのつなぎ方を確認する

業務担当者が質問に答える。データの見本を出す(秘密保持契約の範囲を確認してから)

③ 提案・見積

対応範囲、成果物、費用、スケジュールを提示する

範囲を削るか段階を分けるかを決め、社内の決裁を取る

④ PoCまたは開発

検証が必要な案件はPoCを先に行う

合格ラインに合意し、定例で判断を続ける

⑤ 導入・改善

稼働後の改善を行う

使われ方を共有し、改善の要望をまとめる

期間は対象範囲の広さと確認工程の数で変わるため、相談の中で目安をお伝えしています。稟議や契約など、着手前にかかる期間の考え方はAI開発の期間にまとめています。

当社は、業務設計・開発・安全設計の役割でチームを組みます(案件の規模によっては1人が複数の役割を兼ねます)。成果物と権利の扱いは契約で定めます。対応できる工程の範囲は受託開発サービスの進め方に記載しています。

相談時の情報の出し方にも注意してください。 初回相談は、業務の概要と件数・時間、システムの名前が分かれば進められます。相談フォームには、秘密情報、本番環境のパスワードなどの認証情報、実際の顧客データを書かないでください。顧客データや患者の情報といった実物をいつ、どこまで渡すかは、下のよくある質問(Q5)で整理しています。相談先そのものの見極め方はAI開発会社の選び方で解説しています。

よくある質問

Q1. 相談した開発会社に、そのまま発注しないといけませんか。

いいえ。初回相談は発注の約束ではなく、相談だけで終わっても構いません。当社の場合、初回相談、相談メモ、資料を受け取った後の提案・見積までは無料で、既存システムの調査報告、要件定義書の作成、PoC、開発は有償です。有償の作業に入る前に、範囲と金額を示して合意をいただきます。他社に相談する場合も、打ち合わせが2回、3回と続き、資料づくりや要件の文書化に話が進みそうになったら、その前に「ここから先は費用がかかりますか」と聞いておくと、後から請求をめぐって揉めずに済みます。複数社を比べて決めるつもりなら、最初に「開発は相見積もりで決める方針です」と伝えておくのが、いちばん角が立ちません。

Q2. 複数の開発会社に同時に相談してもいいですか。

構いません。注意したいのは、各社への説明がずれることです。口頭で説明するたびに話が詳しくなり、2社目・3社目ほど違う前提で聞いている、ということが起きます。対象業務の4点(誰が・いつ・何件・月何時間)と、予算の桁・使いたい時期を1枚のメモにして、全社に同じものを渡してください。声をかけるのは2〜3社までにし、ある会社の相談で出てきた資料やアイデアを、そのまま別の会社に見せないことも守ります。

Q3. 社内の決裁者がまだ決まっていません。それでも相談していいですか。

初回相談は構いません。「そもそも作るべきか」「費用はどの桁か」が分かると、誰が決めるべき案件なのかを社内で議論する材料になるからです。ただし、要件整理を依頼するのは決裁者が決まってからにしてください。要件整理の途中で判断する人がいないと話が止まり、準委任契約なら止まっている期間の分も費用がかかります。さらに、最後に出てきた決裁者が内容を覆すと、それは満足度を大きく下げる「大きな変更」になります。

Q4. 予算がまったく決まっていません。どう伝えればいいですか。

対象業務にかかっている時間から、上限を逆算して伝えるのがおすすめです。たとえば月20時間の作業なら、時給3,000円換算で月6万円、年間72万円です。この業務のために300万円のPoCから始めるのは釣り合いにくく、100万円の改修でも取り戻すのに1年5か月ほどかかります。手順の見直しや既製のツールで済まないかを先に確かめるのが自然です。月100時間の作業なら年間360万円なので、数百万円の投資も検討の対象になります。「予算は未定だが、年72万円分の作業をなくしたい」と伝えるだけで、開発会社はその金額に見合う範囲で提案できます。

Q5. 初回相談の前に秘密保持契約(NDA)を結ぶべきですか。

判断の基準は「何を見せるか」です。業務の概要、件数、時間、システムの名前を話すだけなら、実物の情報は出ていません。顧客データ、患者の情報、取引先名が入った帳票、社内の機密資料を見せる段階になったら、その前に秘密保持契約を結び、対象となる情報の範囲と、相談が終わった後の返却・削除の扱いを確認します。医療機関や薬局の場合は、契約を結んだ後でも、最初は個人を特定できる情報を消した見本で相談するのが安全です。

Q6. 要件整理だけを依頼して、開発は別の会社に頼めますか。

頼めます。ただし、契約の前に3点を確認してください。1つ目は、要件をまとめた文書の権利と、引き渡してもらえる範囲です。2つ目は、その文書が別の会社にも読める形になっているか、つまり業務の言葉で書かれ、なぜそう決めたかの経緯が残っているかです。3つ目は、開発の段階で疑問が出たときに、要件整理を担当した会社に質問できるかどうかです。別の会社は文書を読み込み、書かれていない前提を確認し直す必要があるため、同じ会社に続けて頼む場合より開発の立ち上がりに時間がかかる点も見込んでおきます。

Q7. 相談したら、その場で金額を教えてもらえますか。

出てくるのは幅のある目安です。当社の初回相談では、公開価格(既存システムの改修100万円〜・PoC 300万円〜・本開発は個別見積、税別)のどこに当たりそうかをお伝えし、確定の見積もりは資料を受け取った後に出します。システム開発の見積もりは、構想の段階では実際にかかった費用と比べて最大で数倍ずれうることが知られており、工程が進むにつれて幅が縮みます(「不確実性のコーン」と呼ばれる考え方です)。要件が固まっていない段階で幅を付けて答えるのは、誠実な対応です。反対に、何も決まっていないのに総額を1つの数字で即答された場合は、その数字が「どこまでを含む前提か」を必ず聞いてください。前提を説明できない数字は、着手した後に増えます。

今の作業から開発の進め方を相談する

  • 仕様書は書けないが、困っている作業ははっきりしている
  • AIで効率化したい業務の候補が複数あり、どれから手を付けるか決められない
  • AIや既存システムとの関係で、どこまでできるのかが分からない
  • 他社の見積もりがバラバラで、どれが妥当か判断できない

このような段階でのご相談をお受けしています。初回相談は無料・30分(オンライン/Google Meet)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。自社でAIを使って進める部分と、任せる部分を一緒に切り分け、相談後に、依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。

当社の価格は、既存システムの改修 100万円〜、PoC 300万円〜、本開発は個別見積(すべて税別)です。公開している実績には、通信事業での数万件の請求情報の取り込み・集計・確認画面と、薬局の複数店舗・数千人分の記録を管理するシステム(権限と確認の工程を含む)があります。

ご相談の際は、①対象業務の「誰が・いつ・何件・月何時間」、②使っているシステムの名前、③決める人と予算の桁・使いたい時期、をお聞かせください。分からない項目は「分からない」で構いません。秘密情報・本番の認証情報・実際の顧客データは送らないでください。

▶ 今の作業から開発の進め方を相談する

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この記事の著者

AI革命

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編集部

AI革命株式会社の編集部です。最新のAI技術動向から実践的な導入事例まで、企業のデジタル変革に役立つ情報をお届けしています。豊富な経験と専門知識を活かし、読者の皆様にとって価値のあるコンテンツを制作しています。

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既存システムの改修 100万円〜・PoC 300万円〜(税別)。相談内容を送っていただくと、2営業日以内に担当者からご返信します