MAI-Realtimeとは?Microsoft初の全二重音声モデル|MAI-Voice-2との違い・日本語対応・GPT-Live/Gemini Live比較【2026年10月最新】

この記事のポイント
MAI-RealtimeはMicrosoftがMAI Playgroundで限定テスト中の「聞きながら話せる」全二重音声モデル。2026年10月時点で未発表・一般利用不可。日本語含む17言語対応などの判明仕様、MAI-Voice-2/2.1やGPT-Live・Gemini 3.8 Liveとの違いを整理。
MAI-Realtime(MAI Realtime)は、Microsoft AIが開発中とみられる「聞きながら同時に話せる」全二重(フルデュプレックス)の音声対話モデルです。 2026年8月2日に海外メディアのTestingCatalogが、MAI Playground内の非公開「早期アクセス」枠で見つけて報じました。2026年10月7日時点でMicrosoftは正式発表をしておらず、一般ユーザーは使えません。
この記事でわかること:
- MAI-Realtimeの概要と、確認されていること/まだ確認されていないことの区別
- 全二重音声モデルと、従来のターン制・カスケード型(音声認識→LLM→音声合成)との違い
- プレビュー画面で見つかった機能(17言語・2種類の声・会話中のツール呼び出しなど)
- MAI-Voice-2 / 2.1(読み上げ専用)やMAI-Transcribe(聞き取り専用)との役割の違い
- OpenAIのGPT-Live、GoogleのGemini 3.8 Liveとの比較と、今どれを使うべきか
想定している読者は、①「MAI-Realtime」という名前をニュースで見て中身を知りたい人、②Copilot・Azure・Microsoft Foundryを使っていて音声エージェントの導入を考えている開発者や情報システム担当者です。
2026年10月時点で押さえておきたい事実は次の3つです。
- 今は使えない。 限られたパートナー向けのテスト段階で、MAI Playgroundでも一般ユーザーは選べません。料金・提供開始日・APIはすべて未公開です。
- MAI-Voice-2とは別物。 MAI-Voice-2 / 2.1はテキストを読み上げる音声合成(TTS)モデルです。MAI-Realtimeは1つのモデルで「聞く」と「話す」を同時にこなす会話用モデルです。
- 今すぐ全二重の音声AIが必要なら、GPT-LiveかGemini 3.8 Liveを使う。 MAI-Realtimeは、Microsoft環境を中心に使っている企業が正式発表を待つ価値のある候補、という位置づけです。
MAI-Realtimeとは:Microsoft初のネイティブ全二重音声モデル

MAI-Realtimeは、Microsoft AI(ムスタファ・スレイマン氏が率いる部門)が自社開発しているとみられる、speech-to-speech(音声入力→音声出力)型の音声対話モデルです。テキストを経由せずに音声を直接扱い、ユーザーの声を聞いている間も自分の発話を生成できる「全二重」方式だと報じられています。
現在わかっている基本情報は以下のとおりです。
項目 | 内容 | 情報の確かさ |
|---|---|---|
名称 | MAI-Realtime(「MAI Realtime」表記もあり) | 報道ベース。正式版で名前が変わる可能性あり |
開発元 | Microsoft AI(MAI) | 報道ベース(MAI Playground上の表示) |
種類 | ネイティブspeech-to-speech、全二重の音声対話モデル | 報道ベース |
発見 | 2026年8月2日、TestingCatalogが報道 | 確認済み |
見つかった場所 | MAI Playground内の非公開エントリ(Early access) | 報道ベース |
利用できる人 | 少数のパートナーのみ | 報道ベース |
公式発表 | なし(2026年10月7日時点) | microsoft.ai・Microsoft Learn・Foundryカタログで記載なし |
モデルカード/ベンチマーク | 未公開 | — |
料金・提供時期・提供地域 | 未公開 | — |
注意したいのは、ここで紹介する仕様はすべて「プレビュー画面に表示されていた内容」を報道機関が伝えたものだという点です。Microsoftが自ら説明した仕様ではありません。
確認されていること/されていないこと
ニュース記事やSNSで情報が混ざりやすいので、確かさで分けておきます。
確認されていること(報道で一致) | まだ確認されていないこと |
|---|---|
MAI Playgroundに「MAI-Realtime」が存在した | 正式名称・正式発表の時期 |
全二重の音声対話モデルとして表示されていた | 料金、APIの有無、エンドポイント |
17言語(日本語含む)の言語リスト | 日本語の会話品質(自然さ・敬語・相づち) |
声は「Victoria」「Grant」の2種類 | 応答遅延の数値、ベンチマーク |
会話中にWeb検索などのツールを呼び出せる | 画像・映像入力への対応 |
歌唱や効果音などの生成はできない | Copilotの音声機能に入る時期 |
なお、2026年10月2日付のTechTimesはMAI-Realtimeを「限定プレビュー中」と記述していますが、10月1日のMicrosoft AI公式ブログ本文では言及を確認できませんでした。公式発表として扱うのはまだ早い、というのが現時点の判断です。
MicrosoftがMAIブランドで出してきた他のモデルについては、MAI-Thinking-1とはやMAI-Cyber-1-Flashとはで解説しています。
全二重音声モデルとは:ターン制・カスケード型との違い
全二重とは、電話のように双方が同時に話せる会話方式のことです。従来の音声AIの多くは、トランシーバーのように「相手が話し終わってから話す」ターン制でした。MAI-Realtimeはこの全二重を1つのモデルで実現しようとしている点が新しい部分です。
音声AIの作り方は、大きく3つに分けられます。
方式 | 仕組み | 長所 | 短所 |
|---|---|---|---|
カスケード型 | 音声認識(STT)→ LLM → 音声合成(TTS)を順につなぐ | 部品を差し替えやすい。各段階を個別に調整できる | 3段階を直列に通すぶん遅延が積み上がる。割り込みに弱い |
ネイティブ・ターン制 | 1つのモデルが音声を直接扱うが、発話の終わりを待ってから応答 | カスケード型より速い | 話の途中の割り込みや相づちが苦手 |
ネイティブ全二重 | 1つのモデルが聞く処理と話す処理を同時に進める | 割り込み・相づち・沈黙に自然に対応できる | モデルの設計が難しい。周囲の音声への誤反応が起きやすい |
Microsoftの音声スタックの中での位置づけ
10月1日、MicrosoftはMAI-Transcribe-2-Streaming(ストリーミング音声認識)、MAI-Voice-2.1、MAI-Voice-2.1-Flash(音声合成)を公開しました。いずれもパブリックプレビューです。これでMicrosoft製モデルだけでカスケード型の音声エージェントを組める状態になりました。TechTimesの試算では、1ターンあたり約580〜780ミリ秒です。
MAI-Realtimeは、この3つの部品をつなぐ構成を1つのモデルにまとめる次の段階と考えられます。カスケード型は部品を差し替えやすく、全二重型は会話が自然になります。どちらにも利点があるため、MAI-Realtimeが出てもカスケード型が不要になるわけではありません。
Microsoftの音声モデル | 役割 | 状態(2026年10月7日時点) |
|---|---|---|
MAI-Transcribe-2 / 2-Streaming | 聞く担当(音声→テキスト) | パブリックプレビュー |
MAI-Voice-2.1 / 2.1-Flash | 話す担当(テキスト→音声) | パブリックプレビュー |
MAI-Realtime | 聞く・話すを同時に行う会話担当 | 未発表(限定テスト) |
OpenAIのリアルタイム音声APIの系統については、gpt-realtime-2とはで詳しく扱っています。
MAI-Realtimeでできること(プレビュー画面で見つかった機能)
報道で伝えられた主な機能は、全二重の会話、17言語への対応、2種類の声、会話中のツール呼び出し、ターン検出(話し終わりの判定)方式の切り替え、デバッグパネルの6つです。いずれもTestingCatalogが2026年8月2日に報じた内容で、他の海外メディアも同じ内容を引用しています。
1. 全二重の会話と割り込みへの対応
ユーザーの話を聞きながら応答を組み立て、話の途中で割り込まれた場合(バージイン)にもきれいに対応できたと報告されています。現行のCopilot音声は「聞き終わってから話す」方式なので、ここが一番大きな違いです。
2. 17言語対応と自動言語検出
プレビュー画面では、次の17言語が表示されていました。
英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、日本語、韓国語、中国語、オランダ語、ヒンディー語、インドネシア語、アラビア語、ロシア語、トルコ語、ベトナム語、タイ語
言語は固定指定と自動検出のどちらも選べ、会話の途中で言語を切り替えてもついてくると報じられています。ただし、日本語が言語リストにあることと、日本語の会話が自然であることは別の話です。日本語の品質を検証したレポートは、現時点で見当たりません。
3. 2種類の声(Victoria / Grant)
選べる声は「Victoria」と「Grant」の2種類です。TestingCatalogは「現行のCopilot音声モードやMAI-Voice-2より明らかに自然」と評価していますが、これは同メディアの主観的な評価です。
4. 会話を止めずにツールを呼び出す
Web検索などの複数のツールを、会話を中断せずに実行できると報じられています。「調べるので少々お待ちください」と黙り込まずに会話を続けられるため、音声エージェント用途では重要な機能です。
5. ターン検出の2モード
相手が話し終えたかどうかを判定する仕組み(エンドポインティング)は、2つのモードから選べたとされています。
モード | 仕組み(報道ベース) |
|---|---|
Switchboardモード | 「MAI-Ears」というエンドポインターとインライン制御トークンを使う |
Deterministicモード | 無音の長さによる判定と、Whisper系の意味ベースの判定を組み合わせる |
「MAI-Ears」は、この報道以外に公式情報がありません。内部コンポーネントの名前と考えるのが妥当です。
6. デバッグパネル
応答遅延、モデルの思考(thoughts)、処理ステップをリアルタイムで表示するデバッグ画面もあったと報じられています。会話サンプルの共有機能も、今後Playground利用者向けに予定されているようです。
MAI-Realtimeの弱み・できないこと
現時点での最大の弱みは「使えないこと」と「判断材料になる数値がないこと」です。報道で明らかになっている制約は次のとおりです。
- 一般公開されていない: 限られたパートナーのみ。MAI Playgroundでも一般ユーザーは選べない
- APIがない: Microsoft Foundry、Azure Speech、Azure Voice Liveのいずれにも掲載されていない(2026年10月7日時点)
- 性能の数値が非公開: 遅延のミリ秒値、ベンチマークスコアなどの公式データがない
- 会話専用: 歌唱や効果音・BGMなど、話し声以外の音声は生成できない
- 声の種類が少ない: プレビュー時点では2種類のみ
- 映像入力に対応するか不明: Gemini 3.8 Liveはカメラ映像のリアルタイム入力に対応しているが、MAI-Realtimeについては情報がない
料金と提供状況:いつ・どこで使える?

MAI-Realtimeの料金は公開されていません。 「無料で使える」「月額〇円」といった情報はどれも裏付けがないので注意してください。
日本から試せるか
現時点では試せません。理由は2つあります。
- MAI-RealtimeはPlaygroundで一般ユーザーが選べない状態になっている
- MAI Playground自体が、報道によると米国のみで提供されている(Microsoftアカウントでログインでき、Azureアカウントは不要。提供国は公式ヘルプで直接確認できていない)
正式版はどこで提供されそうか
TestingCatalogは、開発者向けにはMicrosoft Foundry、一般向けにはCopilotの音声機能が有力だと伝えています。ただし時期は示されていません。
ここからは推測です。10月1日に公開されたMAI-Transcribe-2-Streamingは、OpenAI Realtime APIと互換性のあるWebSocket API(wss://{resource}.services.ai.azure.com/mai/v1/realtime)で提供されています。MAI-RealtimeがAPI化される場合も、同じ系統のエンドポイントになる可能性があります。
Copilotは2026年9月25日に大きく刷新されたばかりで、音声機能の今後もこの流れの中で決まりそうです。刷新の内容は新しいMicrosoft Copilotの解説を参照してください。
参考:周辺のMAI音声モデルの公式価格
MAI-Realtimeの価格を予想する材料として、すでに公開されている兄弟モデルの価格をまとめます。
モデル | 種類 | 公式価格 | 状態 |
|---|---|---|---|
MAI-Voice-2.1 | 音声合成(TTS) | 100万文字あたり22ドル | パブリックプレビュー |
MAI-Voice-2.1-Flash | 低遅延の音声合成 | 100万文字あたり15ドル | パブリックプレビュー |
MAI-Transcribe-2-Streaming | ストリーミング音声認識 | 音声1時間あたり0.54ドル(2026年末までの導入価格) | パブリックプレビュー |
MAI-Realtime | 全二重の音声対話 | 未公開 | 未発表 |
MAI-Voice-2(2.1)との違い

出典:Microsoft AI「Introducing MAI-Image-2.5-Pro and MAI-Voice-2-Flash」
MAI-Voice-2 / 2.1は「テキストを読み上げる」モデルで、MAI-Realtimeは「音声で会話する」モデルです。 名前が似ていますが、役割がまったく違います。MAI-Voice-2は2026年6月のBuild 2026で発表され、10月1日に後継のMAI-Voice-2.1に更新されました。
比較ポイント | MAI-Realtime | MAI-Voice-2 / 2.1 |
|---|---|---|
種類 | 音声対話(speech-to-speech、全二重) | 音声合成(TTS、テキスト→音声) |
入力 | 音声 | テキスト(声を指定するための参照音声も可) |
会話 | 聞きながら話す。割り込みに対応 | 会話機能はない(読み上げのみ) |
ツール呼び出し | Web検索などを会話中に実行 | なし |
対応言語 | 17言語(日本語を含む)・自動検出 | MAI-Voice-2: 15言語(日本語を含む)/MAI-Voice-2.1: 23言語(公式一覧に日本語の記載は確認できず) |
声 | Victoria / Grantの2種類 | 多数。10〜120秒の参照音声から声を作るボイスプロンプトにも対応 |
料金 | 未公開 | 100万文字あたり22ドル(Flashは15ドル) |
提供状況 | 未発表(限定テスト) | パブリックプレビュー(Foundry、MAI Playgroundなど) |
主な用途 | 音声エージェント、Copilotの音声会話 | ナレーション、オーディオブック、自動音声案内の読み上げ |
日本語対応の確認ポイント
日本語で使う予定があるなら、ここは見落とさないでください。
- MAI-Voice-2(6月版): Foundryカタログで日本語対応を確認できる(15言語)
- MAI-Voice-2.1(10月版): microsoft.aiの公式モデルページにある対応言語一覧(23言語)に、2026年10月7日時点で日本語の記載が見当たらない。韓国語・中国語・タイ語は記載あり
- MAI-Realtime: プレビュー画面の17言語に日本語が含まれている
このため「Microsoftの最新音声モデルなら日本語は当然使える」と考えるのは危険です。採用する前に、使うモデルとバージョンごとに公式の言語一覧を確認してください。
読み上げ用途でほかのTTSも比べたい場合は、Gemini 3.8 Flash TTSとはやElevenLabs v3とはが参考になります。
GPT-Live・Gemini 3.8 Liveとの比較

出典:Google AI for Developers(Gemini Live API)
現時点で実際に使える全二重系の音声AIは、OpenAIのGPT-LiveとGoogleのGemini 3.8 Liveです。 MAI-Realtimeは性能の数値がないため、優劣はつけられません。比べられるのは提供状況と機能の範囲です。
比較ポイント | MAI-Realtime(Microsoft) | GPT-Live-1 / mini(OpenAI) | Gemini 3.8 Live(Google) |
|---|---|---|---|
提供状況 | 未発表・限定テスト | ChatGPTで提供中(2026年7月8日〜)、API提供(2026年9月10日〜) | 一般提供(2026年9月24日〜) |
方式 | ネイティブ全二重のspeech-to-speech | 全二重。難しい処理は裏で別モデルに任せる | ネイティブ音声。非同期の関数呼び出し、Extended Thinking版あり |
対応言語 | 17言語(日本語を含む) | 多言語(日本語可)。言語数の公式値は未確認 | 97言語・自動言語検出(日本語を含む) |
ツール・検索 | 会話中にWeb検索など | 裏側のモデル経由で検索・推論 | バックグラウンドでツールやAPIを実行 |
映像入力 | 不明 | 提供開始時点では映像・画面共有なし | リアルタイムの映像入力あり |
一般ユーザーの利用 | できない(将来Copilotに入る見込み・推測) | ChatGPTの音声会話(無料はmini、Go/Plus/ProはGPT-Live-1) | Geminiアプリ、Search Live、Workspace |
API料金 | 未公開 | 1分あたり0.05ドル(音声部分のみ。裏側モデルのトークン代は別。報道ベース) | 音声入力100万トークンあたり3ドル(1分あたり約0.005ドル)、音声出力100万トークンあたり12ドル(1分あたり約0.018ドル)、無料枠あり |
公開ベンチマーク | なし | Full Duplex Benchでgpt-realtime-2.1を約30ポイント上回る(報道) | Big Bench Audio 97.7%、τ-Voice 68.6%など(公式) |
※料金は2026年10月7日時点の情報です。GPT-Live-1のAPI料金は複数の報道で一致していますが、OpenAI公式ページを直接確認できていません。導入前に各社の公式ページで最新の金額を確認してください。
選び分けの考え方
- 個人がスマホで全二重の音声会話を試したい → ChatGPTのGPT-Live、またはGeminiアプリ。詳しくはGPT-Liveとは
- 多言語対応や、カメラ映像を見ながらの会話が必要 → Gemini 3.8 Live。詳しくはGemini 3.8 Liveとは
- Azure・Microsoft 365中心の企業で、データの扱いや調達をMicrosoftにまとめたい → MAI-Realtimeの正式発表を待つ価値あり。それまではMAI-Transcribe-2-StreamingとMAI-Voice-2.1-Flashを組み合わせたカスケード型で検証を進める
リアルタイム翻訳のような用途なら、Gemini 3.5 Live Translateとはも検討してください。
用途別:今どの音声AIを使うべきか
MAI-Realtimeを待つべきか、別のサービスで今すぐ始めるべきかは、用途と社内の環境で決まります。
用途・状況 | 今のおすすめ | MAI-Realtimeを待つ価値 |
|---|---|---|
個人の語学練習・雑談 | ChatGPT(GPT-Live)、Geminiアプリ | 低い(Copilotへの搭載時期が未定) |
コールセンターの一次対応(日本語) | 既存の実績あるサービスで検証。全二重型ならGPT-Live-1 API、Gemini 3.8 Live | 中程度(日本語品質が検証されてから) |
Azure上で音声エージェントを作りたい | MAI-Transcribe-2-Streaming+LLM+MAI-Voice-2.1-Flash(日本語対応は事前に確認) | 高い |
映像を見ながら案内する(現場作業支援など) | Gemini 3.8 Live | 低い(映像入力への対応が不明) |
ナレーション・読み上げだけ | MAI-Voice-2 / 2.1、ほかのTTS | 関係なし(TTSで十分) |
コールセンターでの音声AI活用全般については、コールセンターのAI活用にまとめています。
注意点・セキュリティ
MAI-Realtime専用のセキュリティ文書はまだ公開されていません。ここでは、関連する公式情報と、全二重の音声エージェントに共通するリスクを整理します。
プレビュー版の条件
MAIの音声系モデルは、まずパブリックプレビューとして公開されています。Microsoft LearnのMAI-Transcribe-2-Streamingのページには、SLA(稼働保証)がないこと、本番環境での利用は推奨しないこと、仕様や価格が変わる可能性があることが明記されています。MAI-Realtimeも、最初は同じ条件で公開される可能性が高いと考えられます(推測)。
ボイスクローンと同意のガードレール
Microsoft AIの10月1日のブログによると、MAI-Voice-2.1系ではボイスクローン機能に本人の同意を求める仕組み(ガードレール)を設けており、クローン機能の利用は審査制になっています。MAI-Realtimeの正式版にも同じような制限がかかると予想されますが、まだ確認されていません。MAIモデル全体に適用される行動規範については、Microsoft Humanist AI行動規範で解説しています。
全二重の音声エージェントに共通するリスク
- なりすまし・ディープフェイク: 自然な音声で会話できるほど、詐欺電話などに悪用されやすくなる
- ツール呼び出しを通じた間接プロンプトインジェクション: 会話中にWeb検索を行う設計では、検索結果に仕込まれた指示にAIが従ってしまうおそれがある。Copilot系で実際に起きた事例はCopilot Coworkのファイル流出問題を参照
- 通話内容と個人情報の扱い: 録音の保存先、保存期間、学習に使われるかどうかを契約前に確認する
- 誤った割り込み・誤った起動: 全二重のモデルは常に音声を聞いているため、周囲の会話やテレビの音に反応することがある
業務で導入する前に確認すること
- 対応言語に日本語が含まれるか(バージョンごとに確認する)
- データを処理・保存するリージョン
- 録音データを学習に使うかどうかと、オプトアウトの方法
- AIの声であることを相手に伝える運用(案内メッセージなど)
- 誤応答があった場合に人間の担当者へ引き継ぐ手順
こんな人におすすめ/おすすめしない人
MAI-Realtimeの動向を追うのがおすすめな人
- Azure、Microsoft Foundry、Microsoft 365を中心に業務システムを組んでいる企業の開発者・情報システム担当者
- データの扱いや調達窓口をMicrosoftにまとめたい企業
- Copilotの音声機能の進化を待っている、Copilotの日常的なユーザー
- 音声エージェントの技術動向(カスケード型からネイティブ全二重型への移行)を追っている人
MAI-Realtimeを待たなくてよい人
- 今すぐ全二重の音声AIを業務で使いたい人 → GPT-Live-1 APIまたはGemini 3.8 Liveで十分に始められる
- 日本語の会話品質がすぐに必要な人(日本語の品質は未検証)
- カメラ映像を使った案内など、映像入力が必須の人
- ナレーションや読み上げだけが目的の人(MAI-Voice-2 / 2.1や他のTTSで足りる)
Microsoftが自社モデルへの切り替えを進めている大きな流れは、MicrosoftのMAIモデルへの切り替えで整理しています。
よくある質問(FAQ)
Q. MAI-Realtimeは無料で使えますか?
料金は公開されていません。そもそも一般ユーザーは使えない段階です。MAI Playgroundは無料で使えるサービスですが、MAI-Realtimeは一般ユーザーが選べない状態になっており、Playground自体も報道によると米国限定です。
Q. 今のCopilotの音声会話は、もうMAI-Realtimeで動いていますか?
公式にそうした発表はありません。報道では、現行のCopilot音声は「聞き終わってから話す」ターン制とされています。MAI-Realtimeが将来Copilotに搭載されるという見方は、あくまで報道での予想です。
Q. MAI-RealtimeはAPIで使えますか?
2026年10月7日時点では使えません。Microsoft Foundryのモデルカタログ、Azure Speech、Azure Voice Liveのいずれにも掲載されていません。
Q. MAI-Voice-2をMAI-Realtimeの代わりに使えますか?
会話の代わりにはなりません。MAI-Voice-2 / 2.1は読み上げ専用なので、音声認識モデル(MAI-Transcribe-2-Streamingなど)とLLMを組み合わせたカスケード型の構成が必要です。割り込みへの対応は、全二重型ほど自然にはなりません。
Q. MAI-Realtimeの日本語は自然ですか?
わかっていません。プレビュー画面の対応言語に日本語が表示されていただけで、日本語の会話を検証した報告はまだありません。敬語や相づちの自然さは、正式公開後に確かめる必要があります。
Q. 「MAI-Realtime」という名前で正式リリースされますか?
確定していません。テスト段階の名前のため、正式発表のときに名前が変わる可能性があります。
まとめ
- MAI-Realtimeは、Microsoft AIが開発中とみられる全二重のspeech-to-speech音声対話モデル。2026年8月にMAI Playgroundで見つかったが、10月7日時点では未発表
- プレビュー画面では、17言語(日本語含む)、2種類の声、会話中のツール呼び出し、2つのターン検出モードが確認された
- 料金・API・提供時期・性能の数値はすべて未公開。日本から試すこともできない
- MAI-Voice-2 / 2.1は読み上げ専用のTTSで、役割が違う。10月版の2.1は、公式の言語一覧に日本語の記載が見当たらない
- 今すぐ使うならGPT-LiveかGemini 3.8 Live。Microsoft環境が中心の企業は、MAI-Transcribe-2-StreamingとMAI-Voice-2.1-Flashで検証しながら正式発表を待つのが現実的
MAI-Realtimeは正式発表の時期によって情報が大きく変わるモデルです。料金や提供地域が公開されたら、Microsoft AIの公式発表を確認してください。
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AI革命
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