新しいMicrosoft Copilotとは?Home・Code・Autopilotの機能・Copilot Credits料金・提供時期・Claude Coworkとの違い【2026年9月】

この記事のポイント
2026年9月25日に発表された新しいMicrosoft Copilot(Home・Code・Autopilot)の機能、月額ライセンス+Copilot Creditsの料金の仕組み、提供時期、Claude(旧Claude Cowork)との違いを公式情報をもとに整理します。今使える機能とまだ使えない機能、導入前に管理者が確認すべき設定もまとめました。
新しいMicrosoft Copilotは、仕事向けのMicrosoft 365 Copilotを「Home」「Code」「Autopilot」の3つを柱に作り直したもので、2026年9月25日(米国時間)にMicrosoftが発表しました。ただし2026年9月29日時点では、Home・Code・AutopilotはいずれもFrontierプログラムやプライベートプレビューの段階で、一般の企業がすぐに使える状態ではありません。
この記事でわかること
- 新しいCopilotの全体像と、Home・Code・Autopilotそれぞれの役割
- 「今使える機能」と「まだ使えない機能」の区別、提供時期の見通し
- 月額ライセンスとCopilot Credits(従量課金)の2本立て料金の考え方と、公式単価
- 2026年11月2日から始まる課金設定の既定変更など、管理者が見ておくべき点
- Anthropicの「Claude(旧Claude Cowork)」との違いと選び分け
こんな方に向けた記事です
- Microsoft 365 Copilotを導入済み、または導入を検討している企業の情報システム担当・DX推進担当
- 「新しいCopilotで何が変わり、費用はどうなるのか」を短時間で把握したい経営層・部門責任者
- Claudeなど他のAIエージェントと比べてどちらを選ぶべきか迷っている方
要点まとめ
- 新しいCopilotは「Home(入口)」「Code(アプリ作成)」「Autopilot(常駐エージェント)」の3本柱。Word・Excel・PowerPointもCopilotの画面内で使える「Office in Copilot」が加わる
- 料金は「月額ライセンス(Copilot Chatやアプリ内Copilot)」と「Copilot Creditsの従量課金(Cowork・Code・Autopilot・フロンティアモデル)」の2本立て。公式単価は1クレジット=0.01ドル
- 2026年9月末時点で本番利用できるのはCopilot Coworkやフロンティアモデルなど一部。Home・Codeは先行プログラム、Autopilotは招待制のプレビューで、日本での提供時期は未発表
新しいMicrosoft Copilotとは?発表内容の全体像

出典: Microsoft Source Asia「Introducing the new Copilot with Home, Code, and Autopilot」
新しいMicrosoft Copilotは、Chat・Cowork・Office・アプリ作成・自律エージェントを1つのCopilotの中にまとめ直した、法人向けMicrosoft 365 Copilotの刷新版です。Microsoftの公式ブログ(執筆はAI at Work担当CMOのJared Spataro氏)で2026年9月25日に発表されました。
ITmedia NEWSによると、サティア・ナデラCEOはX上で「われわれはCopilotを、あらゆるモデル、あらゆるフォームファクタ、あらゆるタスクにまたがる、仕事のための新しいOSとして構築している」と投稿しています。単なる機能追加ではなく、Copilotを仕事の起点にする方針転換と捉えるのが自然です。
- 公式発表(英語): Introducing the new Copilot with Home, Code and Autopilot
- 公式発表(日本語訳): Microsoft Source Asia
対象は「仕事用のCopilot」。個人向け無料アプリの話ではない
今回の刷新の中心は、法人向けのMicrosoft 365 Copilotです。同じ「Copilot」という名前でも、次のものとは別に考える必要があります。
名前 | 何か | 今回の刷新との関係 |
|---|---|---|
Microsoft 365 Copilot | 法人向けの有料AIアシスタント | 刷新の中心 |
Microsoft Copilot(個人向けアプリ) | 無料で使える個人向けチャットAI | 直接の対象ではない |
GitHub Copilot | 開発者向けのコーディング支援 | Codeの基盤技術として共通 |
Windows Autopilot | PCの初期展開・管理サービス | 名前が似ているだけで無関係 |
個人向けのMicrosoft 365 Premium/Proについては、Codeのプレビューが「年内」に予定されていると公式ブログで案内されています。Home・Autopilotが個人向けプランで使えるという公式情報は、現時点ではありません。
3つの柱と同時発表された周辺機能
公式ブログで発表された主な要素は次のとおりです。
機能 | 公式の説明(要約) | 位置づけ |
|---|---|---|
Home | ChatとCoworkが1つになった新しい起点。最近の作業の確認、Copilotが手伝えることの提案、中断した作業の再開ができる | 入口・司令塔 |
Office in Copilot | Word・Excel・PowerPointの機能をCopilotの画面に組み込む | Home内でOffice作業を完結 |
Code | アプリ、トラッカー、ダッシュボード、自動化、ワークフローを自然言語で作る | 非エンジニア向けのアプリ作成 |
Autopilot | 名前・役割・目標を与えると仕事を始める。独自のIDとワークスペースを持つ | 常駐型の自律エージェント |
Today | メール・予定表・Teamsなどから今日優先すべき作業を提案する(Homeの新機能) | 2026年10月にプライベートプレビュー予定 |
@Copilot in Teams | Teamsのチーム内で調整役として動くCopilot | 2026年9月末までにプライベートプレビュー予定 |
Copilot Managed Runtime | Cowork・Code・Copilot Studioで作ったアプリやコードをテナント内で安全に動かす実行基盤 | パブリックプレビュー |
FinOps for AI | AIコストの管理、エンドユーザー向けのクレジット残高・履歴表示など | 発表のみ(詳細時期は未公表) |
Copilotを取り巻くエージェント群の全体像は、Microsoft 365 Copilotのエージェントとはでも整理しています。
Home・Code・Autopilotでできること
3つの柱は「対話で手伝う」「委任して完成品を返す」「常駐して動き続ける」という、AIへの任せ方の違いで整理すると理解しやすくなります。
Home:ChatとCoworkを1画面にまとめた仕事の入口
Homeは、新しいCopilotを開いたときに最初に表示される作業の起点です。公式ブログでは "your new starting point, where Chat and Cowork come together" と説明されています。

- Chat:質問への即答や下書きなど、その場で完結するやりとり
- Cowork:仕事を委任し、資料やファイルなどの完成品を返してもらう
- Office in Copilot:Word・Excel・PowerPointの編集をHomeの中で行う
- Today(予定):メールや会議、Teamsの状況から今日やるべきことを提案
今後は、依頼内容に応じてChat・Cowork・Codeのどれで処理するかをCopilotが自動で振り分ける機能が加わる予定です。利用者が「どのモードを使うか」を意識しなくてよくなる方向の変化です。
Coworkそのものの機能や使い方は、Copilot Coworkとはで詳しく解説しています。
Code:自然言語で社内アプリやダッシュボードを作る
Codeは、エンジニアでない社員が言葉で説明するだけで、アプリ・トラッカー・ダッシュボード・自動化フローを作れる機能です。公式では、GitHub Copilotと同じ基盤技術を使っていると説明されています。
作れるものの例として、公式ブログでは次のようなものが挙げられています。
- デスクトップに常駐する小さなウィジェット
- 対話的に操作できるダッシュボード
- クラウドでホストされる社内向けアプリ
作ったアプリはサンドボックス化されたうえで自社テナント内にホストされ、Microsoft IQ(組織のデータ)でグラウンディングされます。実行基盤となるCopilot Managed Runtimeでは、Entra IDによる認証、組織のデータアクセスポリシー、承認済みの接続先、監査ログが適用され、Microsoft 365管理センターの「Apps」から一元的に棚卸し・監視できると公式は説明しています。
基盤技術について知りたい方はGitHub Copilotとはも参考になります。
Autopilot:指示を待たずに動き続ける「デジタルの同僚」
Autopilotは、名前・役割・目標を与えると、指示を待たずに業務を続ける常駐型のエージェントです。公式ブログでは "Give it a name, a role and a goal, and it goes to work" と表現されています。
公式が示している動き方は次のとおりです。
- 指定したチャネルを監視する
- スレッドのフォローアップを行う
- 定例業務を回し続ける
- 数日後にプロジェクトを再開する
クラウド上で動き、独自のID(アイデンティティ)とワークスペースを持つのが大きな特徴です。Teams・Outlook・チャット・ドキュメントで@メンションして呼び出せ、権限・監査・ガバナンスの仕組みの中で動作すると公式は説明しています。
AutopilotはBuild 2026(2026年6月)で発表された「Microsoft Scout」が製品化・改称されたもので、OSSのAIエージェント基盤OpenClaw上に構築されています。OpenClaw公式ブログには、Autopilotチームを率いるOmar Shahine氏の「We are building Autopilot on @openclaw」という発言が掲載されています。前身の発表内容はMicrosoft Scoutとは、基盤についてはOpenClawとはで解説しています。
Chat・Cowork・Code・Autopilotの違い
項目 | Chat | Cowork | Code | Autopilot |
|---|---|---|---|---|
何をするか | 質問への回答・下書き | 仕事を委任して完成品を受け取る | アプリ・ダッシュボード・自動化を作る | 役割と目標に沿って業務を継続 |
動き方 | その場で応答 | 依頼時に動き、完了したら止まる | 依頼時に作成、作ったアプリは継続稼働 | 指示を待たず常駐して動く |
主な利用者 | 全社員 | 全社員 | 非エンジニアの業務担当者 | 定型業務を持つチーム |
課金区分 | 月額ライセンス | Copilot Credits | Copilot Credits | Copilot Credits |
提供状況(2026/9/29時点) | 提供中 | 一般提供中(2026/6/16〜) | Frontierで9月末から提供予定 | プライベートプレビュー |
提供時期:今使えるもの・まだ使えないもの
2026年9月29日時点で本番利用できるのはCopilot Chat、Copilot Cowork、フロンティアモデルなどで、Home・Code・Autopilotは先行プログラムかプレビューの段階です。日本での一般提供時期と日本語対応は、公式には明記されていません。
機能 | 状態(2026年9月29日時点) | 公式の案内 |
|---|---|---|
Copilot Chat/アプリ内Copilot | 提供中 | 月額ライセンスに含まれる |
Copilot Cowork | 一般提供中 | 2026年6月16日にGA。管理者の有効化が必要 |
Office in Copilot | 展開中 | "Rolling out now"。日本での表示範囲は未確認 |
フロンティアモデル(GPT-6 Astra、Claude Fable 5.1) | 提供中 | 2026年9月にCopilot Cowork/Copilot Studioで提供開始 |
Home | 未提供 | Frontierプログラムで今後数週間以内(日本語訳では「今月末から」) |
Code | 未提供 | Frontierで9月末から、広範な提供は数週間後。個人向けM365 Premium/Proのプレビューは年内 |
Autopilot | プライベートプレビュー | 9月末に対象を拡大。一般企業がすぐ使える状態ではない |
Today | 未提供 | 2026年10月にプライベートプレビュー予定 |
@Copilot in Teams | 未提供 | 2026年9月末までにプライベートプレビュー予定 |

フロンティアモデルについては、GPT-6 Astraとは、Claude Fable 5.1とは、両者の比較はGPT-6 Astra vs Claude Fable 5.1で扱っています。
いち早く試すにはFrontierプログラムへの参加が必要
HomeやCodeを先に試す方法は、Microsoftの先行アクセス枠であるFrontierプログラムへの参加です。

出典: Microsoft Copilot Frontier Program
- 法人:Microsoft 365 Copilotのライセンスが必要。管理者がMicrosoft 365管理センターでFrontierを有効にし、対象ユーザーを割り当てる
- 個人:Microsoft 365 Personal/Family/Premium/Proは対応するWebアプリ内でオプトインできる。ただしHome・Codeが個人向けに届く時期は別扱い
- 費用:公式は「アクセスと従量課金のコストは機能・ロール・サブスクリプションにより異なる」としている
Autopilotはプライベートプレビューのため、Frontierに参加しただけでは使えない点に注意してください。
料金:月額ライセンス+Copilot Creditsの2本立て

新しいCopilotの料金は、ユーザー単位の月額ライセンス(USL)と、Copilot Creditsによる従量課金(UBB)の2本立てです。Chatやアプリ内Copilotは月額ライセンスの範囲で使えますが、Cowork・Code・Autopilot・フロンティアモデルは使った分だけクレジットを消費します。
月額ライセンスに含まれるもの・Copilot Creditsが必要なもの
区分 | 公式の位置づけ | 含まれる主な機能 |
|---|---|---|
月額ライセンス(USL) | "Everyday AI"(日常的なAI) | Copilot Chat、Word/Excel/PowerPoint/Outlook/TeamsのCopilot、モデル選択、Auto(リクエストごとに精度・速度・コストを比べてモデルを自動選択) |
従量課金(UBB/Copilot Credits) | "agentic work"(エージェント的な仕事) | Cowork、Code、Autopilot、フロンティアモデル(Astra、Fable)、長時間動く高度なエージェント、SharePointの一部高度機能(画像生成・編集、AI分析、メタデータ自動入力) |
つまり、月額ライセンスを払えばCowork・Code・Autopilotが使い放題になるわけではありません。この点は導入前に社内で共有しておくべき最重要ポイントです。
ベースとなる月額ライセンスの現行価格
新しい月額ライセンスの金額が変わるかどうかは、発表時点では明らかにされていません。2026年9月29日時点の公式料金ページの価格は次のとおりです。
プラン | 価格(USD) | 日本円(公式・税抜) | 備考 |
|---|---|---|---|
Microsoft 365 Copilot(Enterprise向けアドオン) | 30ドル/ユーザー/月(年払い)、31.50ドル(年契約・月払い) | 4,497円/ユーザー/月相当(年払い)、4,722円(年契約・月払い) | 対象のMicrosoft 365プランが別途必要 |
Microsoft 365 Copilot Business(300ユーザー以下向けアドオン) | 定価21ドル → 18ドル(2026年12月31日までのプロモーション、初年度のみ)、月払い25.20ドル | 公式ページで要確認 | 対象のMicrosoft 365 Businessプランが必要 |
Microsoft 365 Business Standard with Copilot | 23.50ドル(年)/28.20ドル(月) | 公式ページで要確認 | バンドル |
Microsoft 365 Business Premium with Copilot | 32.00ドル(年)/38.40ドル(月) | 公式ページで要確認 | バンドル |
Copilot Chat | 追加費用なし | ― | 対象のMicrosoft 365サブスクリプション保有者 |
出典: Microsoft 365 Copilot 料金ページ、Microsoft 365 Copilot Enterprise(日本)
Copilot Creditsの単価と購入方法
Copilot Creditsの公式単価は、1クレジット=0.01ドル(従量課金の場合)です。この単価はCopilot Coworkの一般提供開始時(2026年6月16日)に公表されたものです。為替によって変わりますが、1ドル150円前後で換算すると1クレジットあたり約1.5円が目安です。
購入方法は次の3つを組み合わせます(Microsoft Learn)。
購入方法 | 内容 |
|---|---|
従量課金(PAYG) | 使った分だけ後払い。Azureサブスクリプションとの接続が必要 |
Copilot Credit Pre-Purchase Plan(P3) | クレジットを事前にまとめて購入 |
Prepaid Capacity Pack | Copilot Studio向けの既存容量パック(25,000クレジット=月200ドル) |
1回の依頼で何クレジット消費するかは固定ではありません。公式は、使うモデル、取り込む組織データの量、呼び出すツール、タスクの実行時間によって変動すると説明しています。Code・Autopilot・フロンティアモデルの1タスクあたりの消費量も未公表のため、「1回いくら」と断定することはできません。見積もりには公式のCopilot Credit Estimatorを使います。
予算枠を考える際の目安として、クレジット数と金額の関係だけを示すと次のとおりです(消費量ではなく、あくまで枠の換算です)。
月間クレジット枠 | 金額(0.01ドル換算) | 円換算の目安(1ドル150円) |
|---|---|---|
1,000クレジット | 10ドル | 約1,500円 |
10,000クレジット | 100ドル | 約15,000円 |
100,000クレジット | 1,000ドル | 約150,000円 |
2026年11月2日から、新規のCopilot Businessは従量課金が既定で有効に
中小企業が特に注意したいのが、課金設定の既定値の変更です。Microsoftのパートナー向け告知とITmedia NEWSの報道によると、2026年11月2日以降にCSP(販売パートナー)経由で新規購入するMicrosoft 365 Copilot Business(単体・バンドル)では、従量課金が既定で有効になります。コスト管理ポリシーやAzureサブスクリプションとの接続もあらかじめ構成された状態で提供され、既存契約は対象外とされています。
「気づかないうちに従量課金が発生していた」という事態を避けるため、新規契約の際は販売パートナーに設定内容を確認しておくと安心です。
このほか、Copilotでの高度な機能のクレジット課金が2026年10〜12月にかけて順次始まる、SharePointの一部AI機能で9月30日から従量課金が始まる、ヘビーユーザーにはフェアユースの上限が設けられる、といった報道もあります。いずれも公式の詳細文書では確認できていないため、「予定」として捉え、公式の案内を待つのが無難です。
Copilotで使えるAIモデルの動向は、Microsoft CopilotでClaudeが既定モデルに?やMicrosoftのMAIモデルとCopilotの切り替えも参考にしてください。
新しいMicrosoft Copilotの強み

新しいCopilotの強みは、Microsoft 365のデータと管理基盤の上で、複数のAIモデルと複数の任せ方を1か所から使える点にあります。
- Microsoft 365との一体感:Word・Excel・PowerPoint・Teams・Outlookの作業をCopilotの画面内で完結でき、メール・会議・ファイルといった社内データ(Work IQ/Microsoft IQ)を前提に動く
- マルチモデル:Autoによるモデル自動選択に加え、OpenAIのGPT-6 AstraやAnthropicのClaude Fable 5.1など、複数社のモデルを1つのCopilotで使い分けられる
- 任せ方を選べる:即答のChat、委任のCowork、アプリ化のCode、常駐のAutopilotと、業務の性質に合わせて段階的に任せられる
- IT統制の仕組みが揃っている:Entra ID、Purview、Microsoft 365管理センター、Agent 365などの既存の管理基盤でエージェントやアプリを管理できる
- データ分析との連携:Fabric IQを通じてPower BIのセマンティックモデル(2,000万超)と連携でき、ChatとCoworkではすでに一般提供されている
エージェントの統制・コスト管理の基盤についてはMicrosoft Agent 365とはで解説しています。
弱み・注意点:コストの読みにくさとセキュリティ
一方で、費用の予測が難しくなることと、自律的に動くエージェントならではのセキュリティ上の論点が、新しいCopilotの主な弱みです。
コスト面の注意点
- 人数だけで予算を組めない:月額ライセンスは人数に比例しますが、Cowork・Code・Autopilotは利用量で変動します。The Registerは、アナリストの「プロンプトなしで動くエージェントはキーボードの前の人に紐づかない」という指摘を紹介し、人数ベースの予算計画が難しくなると報じています
- 支出ポリシーの「新サービスへの自動適用」が既定で有効:Microsoft Learnによると、Microsoft 365管理センターの「Copilot > Cost management」で設定する支出ポリシーは、今後追加されるサービスにも自動適用される設定が既定でオンになっています。CodeやAutopilotが加わったときに意図しない範囲で利用が広がらないよう、管理者は設定を見直しておく必要があります
- Coworkは既定で無効:管理者が有効化し、支出ポリシーを設定しないと利用できません
セキュリティ面の注意点

- Autopilotは独自IDで常時動く:人の操作を待たずに社内のチャネルや文書にアクセスするため、権限の範囲設定と監査が重要です。TechTimesの報道によると、AutopilotごとにEntraのサービスプリンシパルが付与されて操作が監査でき、送信時にはPurview DLPが適用されるとされています(公式ドキュメントでの詳細は未確認)
- 基盤のOpenClawには脆弱性の履歴がある:OpenClawではこれまでに多数の重大な脆弱性が報告されており、TechTimesは権限昇格の脆弱性(CVE-2026-32922、CVSS 9.9)などを挙げています。「ガバナンスで何をしてよいかは制御できても、基盤の脆弱性が修正済みかは別問題」という指摘もあります。詳しくはOpenClawの危険性を参照してください
- 間接プロンプトインジェクション:Copilot Coworkでは、文書やメールに仕込まれた指示によってファイルが外部に持ち出されるリスクが2026年5月に報じられています。経緯はCopilot Coworkのファイル流出リスクにまとめています
- Codeで作ったアプリのシャドーIT化:誰でもアプリを作れるようになる分、管理されないアプリが増える懸念があります。Managed Runtimeと管理センターの「Apps」で棚卸しできる仕組みを前提に、作成ルールを決めておくことが大切です
情報面の制約
- 日本での提供時期、日本語対応、円建てのCopilot Credits価格は未発表
- 新しい月額ライセンスの価格改定の有無も未発表
- Home・Code・Autopilotは提供前のため、実際の精度や使い勝手は現時点で評価できない
使い始めるまでの流れと管理者のチェックリスト

出典: Microsoft Adoption「Microsoft 365 Copilot」
新しいCopilotを使い始めるには、まずMicrosoft 365 Copilotのライセンスを用意し、管理者がFrontierやCoworkを有効化したうえで、コスト管理の設定を整える流れになります。
- ライセンスを確認する:Microsoft 365 Copilot(またはCopilot Business)のライセンスが対象ユーザーに付与されているか確認する
- Frontierへの参加を判断する:Home・Codeを先行で試すなら、管理センターでFrontierを有効にし、パイロットユーザーを限定して割り当てる
- Coworkを有効化する:既定で無効のため、利用させる部署・ユーザーを決めて有効化する
- コスト管理を設定する:「Copilot > Cost management」で支出ポリシー、ユーザー/グループ単位の利用可否、上限、アラートを設定する
- 自動適用の設定を見直す:支出ポリシーの「新サービスへの自動適用」を、CodeやAutopilotの追加に備えて確認する
- 契約形態を確認する:11月2日以降にCSP経由でCopilot Businessを新規購入する場合、従量課金が既定で有効になっていないか販売パートナーに確認する
- 試算する:Copilot Credit Estimatorで想定利用量を入れ、月あたりのクレジット予算を決める
- セキュリティ方針を決める:エージェントに与える権限の範囲、機密データの扱い、Codeで作るアプリの承認フローを社内ルールとして明文化する
Claude(旧Claude Cowork)との違い
新しいMicrosoft Copilotは「Microsoft 365の中で、複数のAIモデルと管理基盤を使って仕事を任せる」サービスで、Anthropicの「Claude(旧Claude Cowork)」は「Claudeモデルを定額プランの範囲で、アプリから幅広い作業に使う」サービスです。Microsoft 365を全社で使っていてIT統制を重視するならCopilot、個人や小規模チームでClaudeの品質を定額で使いたいならClaudeが選びやすいでしょう。
「Copilot Cowork」と「Claude Cowork」は名前が似た別製品
- Copilot Cowork:Microsoftの機能。Microsoft 365 Copilotの中で仕事を委任する機能で、新しいCopilotではHomeに統合される
- Claude Cowork:Anthropicの機能。2026年9月16日に通常のチャットと統合され、モードを選ばずに使える「1つのClaude」に一本化された(Anthropic公式ブログ)

出典: Anthropic 公式サイト
興味深いのは、Microsoftは「ChatとCoworkを1つの画面(Home)に統合」し、Anthropicは「ChatとCoworkを1つのClaudeに統合」と、同じ9月に同じ方向の統合を進めている点です。「会話」と「仕事の委任」を利用者に切り替えさせない設計が、AIアシスタントの共通の流れになりつつあります。
Claude側の統合はPro/Maxプランからweb・デスクトップ・モバイルで数週間かけて展開され、TeamとFreeは後続、Enterpriseには変更の少なくとも30日前に通知されると案内されています。ローカルファイルやブラウザの操作はClaude Desktopの起動中に限られ、スケジュールタスクはクラウドでも実行できます。Claude Coworkの機能はClaude Coworkとは、メモリ機能はClaude Coworkのメモリ機能で解説しています。
比較表:新しいMicrosoft Copilot vs Claude
比較ポイント | 新しいMicrosoft Copilot | Claude(旧Claude Cowork) |
|---|---|---|
開発元 | Microsoft | Anthropic |
主な作業場所 | Microsoft 365テナント内(クラウド)。Word/Excel/PowerPoint/Teams/Outlook | Claudeアプリ(Web/デスクトップ/モバイル)。ローカルファイルはDesktop起動時 |
社内データとの連携 | Work IQ/Microsoft IQ/Fabric IQ(メール・予定表・ファイル・Power BIなど) | コネクタ経由(Microsoft 365、Google Drive、Slackなど) |
使えるモデル | Auto+OpenAI(GPT-6 Astraなど)+Anthropic(Claude Fable 5.1など)のマルチモデル | Claudeモデルのみ |
常駐エージェント | Autopilot(独自IDを持つ同僚型、プレビュー) | スケジュールタスク(クラウド実行可)。独自IDを持つ同僚型ではない |
アプリ作成 | Code+Managed Runtimeで社内配布・IT管理 | Artifacts、開発者向けのClaude Code |
料金 | 月額ライセンス(30ドル/月、Businessは21ドル・プロモ18ドル)+Copilot Credits(0.01ドル/クレジット) | 定額プラン(Pro 20ドル/月〜)の利用上限内。Enterpriseは席料金+従量 |
管理・統制 | Microsoft 365管理センター、Agent 365、Entra ID、Purview、支出ポリシー | 組織設定、Enterpriseの管理機能 |
提供状況(2026/9/29時点) | Coworkは一般提供、Home・Code・Autopilotはプレビュー段階 | 統合版をPro/Maxから順次展開中 |
Claudeの現行料金(参考)
プラン | 価格 | Cowork相当の機能 |
|---|---|---|
Free | 0ドル | 統合版の展開は後続 |
Pro | 17ドル/月(年払い)、20ドル/月(月払い) | 含む |
Max | 100ドル/月〜(5x/20x) | 含む |
Team Standard | 20ドル/席/月(年払い)、25ドル(月払い) | 含む |
Team Premium | 100ドル/席/月(年払い)、125ドル(月払い) | 含む(Standardの5倍の利用量) |
Enterprise | 20ドル/席/月(年払い)+利用量に応じた従量 | 含む |
出典: Claude 料金ページ(2026年9月29日確認)
なお、Microsoft 365の中でClaudeを使う方法は、Copilot内でAnthropicのモデルを選ぶ方法と、Claude for Microsoft 365(Excel・PowerPoint・Wordは全有料プランで一般提供、Outlookはベータ)のアドインを入れる方法の2通りがあります。
選び分けの目安
こんな状況なら | 選びやすいのは |
|---|---|
Microsoft 365 Copilotを全社導入済みで、社内データとIT統制の上でエージェントを使いたい | 新しいMicrosoft Copilot |
定型業務を常駐エージェントに任せたい(プレビュー参加が前提) | 新しいMicrosoft Copilot(Autopilot) |
非エンジニアに社内ツールを作らせ、IT部門で一元管理したい | 新しいMicrosoft Copilot(Code) |
個人や小規模チームで、費用を定額に収めたい | Claude |
Microsoft 365に依存しない業務や、Google Workspace中心の環境 | Claude |
複数社のモデルを業務ごとに使い分けたい | 新しいMicrosoft Copilot |
OpenAI側の仕事向けエージェントと比べたい場合はChatGPT Workとはも参考にしてください。
新しいMicrosoft Copilotをおすすめできる企業・おすすめしない企業
こんな企業・人におすすめ
- Microsoft 365 Copilotを全社導入済みで、Teams・Outlook・SharePointに業務データが集まっている企業
- IT部門がEntra IDやPurviewでの統制を運用できている企業。エージェントやCodeで作るアプリも同じ枠組みで管理できる
- 定型業務の自動化ニーズが明確で、Autopilotに任せたい業務(問い合わせの一次対応、定例レポート、進捗フォローなど)を具体的に挙げられる企業
- 新機能を早めに検証したいDX推進部門。Frontierで少人数から試し、効果とクレジット消費量を測れる
- GPT-6 AstraやClaude Fable 5.1など複数社の最新モデルを1か所で使い分けたいチーム
おすすめしない企業・人
- Microsoft 365 Copilotを導入しておらず、まず安く試したい個人や小規模事業者。月額ライセンスが前提になり、新機能の大半はさらに従量課金がかかる
- 予算を人数で固定したい組織。Cowork・Code・Autopilotは利用量で費用が変動するため、上限設定と定期的なモニタリングが欠かせない
- 日本での正式提供や日本語対応の確認を待ちたい組織。現時点では時期が未発表で、プレビュー機能は仕様が変わる可能性がある
- エージェントの権限管理や監査を運用する体制がない企業。独自IDで常駐して動くAutopilotは、統制がないまま導入するとリスクが大きい
よくある質問
新しいCopilotは無料で使えますか?
Copilot Chatは対象のMicrosoft 365サブスクリプションがあれば追加費用なしで使えますが、Home・Code・Autopilotは基本的にMicrosoft 365 Copilotのライセンスが前提です。さらにCowork・Code・Autopilotはクレジットを消費する従量課金の対象になるため、無料で使い続けられる機能ではありません。
Windows AutopilotとCopilotのAutopilotは同じものですか?
別物です。Windows Autopilotは新しいPCを初期設定・展開するためのデバイス管理サービスで、今回発表されたAutopilotはMicrosoft 365 Copilotの常駐型AIエージェントです。検索時や社内で話題にする際は「Copilot Autopilot」などと区別すると混乱を防げます。
個人向けのMicrosoft Copilotアプリも新しくなりますか?
今回の発表の中心は法人向けのMicrosoft 365 Copilotです。個人向けについては、Microsoft 365 Premium/ProでCodeのプレビューが年内に予定されていると公式ブログで案内されているのみで、Home・Autopilotが個人向けに提供されるという公式情報は現時点ではありません。
日本語で使えますか?日本ではいつから使えますか?
2026年9月29日時点で、日本での提供時期と日本語対応は公式に明記されていません。ITmediaなどの国内メディアも「日本での提供時期と価格は明らかにしていない」と報じています。先に試したい場合は、Frontierプログラムでの提供状況を管理センターで確認するのが現実的です。
Copilot Cowork(Microsoft)はなくなるのですか?
なくなるのではなく、新しいCopilotではHomeの中にChatと並んで組み込まれます。Coworkは2026年6月16日に一般提供が始まっており、Copilot Creditsを使う従量課金の機能として引き続き利用できます。
Codeで作ったアプリは社外に公開できますか?
公式の説明では、Codeで作ったアプリはサンドボックス化されたうえで自社テナント内にホストされ、Entra IDの認証や組織のデータアクセスポリシーが適用されます。社内向けツールとしての利用が前提の設計で、社外公開の可否や方法は公式に案内されていません。
Autopilotを使うとMicrosoft 365のユーザーライセンスが1つ増えるのですか?
公式ブログでは、Autopilotがテナント内で独自のIDとワークスペースを持つと説明されていますが、それが追加のユーザーライセンスとして課金されるかは明らかにされていません。料金区分としてはCopilot Creditsの従量課金の対象とされています。報道では、Frontierでメール・予定表・Teamsのプレゼンスを持つユーザーアカウントを付与するオプションも紹介されています。
まとめ
新しいMicrosoft Copilotは、Home・Code・Autopilotの3本柱で、Microsoft 365 Copilotを「仕事の起点」として作り直したものです。
- HomeはChatとCoworkを1画面にまとめた入口で、Word・Excel・PowerPointもCopilotの中で使えるようになる
- Codeは自然言語で社内アプリやダッシュボードを作る機能で、作ったアプリはテナント内で管理される
- Autopilotは独自IDを持ち、指示を待たずに動き続ける常駐型エージェントで、OpenClawを基盤としている(旧Microsoft Scout)
- 料金は月額ライセンス(Enterprise向けは30ドル/月)とCopilot Credits(1クレジット0.01ドル)の2本立て。Cowork・Code・Autopilotは使った分だけ費用がかかる
- 提供時期は、2026年9月末時点でHome・CodeがFrontier、Autopilotがプライベートプレビュー。日本での提供時期は未発表
- 2026年11月2日以降、CSP経由で新規購入するCopilot Businessでは従量課金が既定で有効になる
Microsoft 365を全社で使っている企業にとっては、社内データと統制の上でAIに仕事を任せられる大きな変化です。一方で、費用が利用量で変わる点と、自律エージェントの権限管理は導入前に必ず設計しておく必要があります。まずはFrontierで少人数から試し、Cost managementで上限を設定したうえでクレジット消費の実績を測るところから始めるのがおすすめです。
AIエージェント全般の基礎から整理したい方はAIエージェントとは、新しいCopilotの前史となった発表はMicrosoft Build 2026まとめをあわせてご覧ください。
このツールを自社の毎月の業務に組み込むと何が変わるか、ご提案します
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AI革命
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