AIコーディング2026年10月更新

Cognition SWE-2とは?FrontierCode 1.1で50.0%・Fable 5.1比コスト64%減の実力とDevin Desktop/CLIでの使い方【2026年9月速報】

公開日: 2026/09/12
更新日: 2026/10/10
Cognition SWE-2とは?FrontierCode 1.1で50.0%・Fable 5.1比コスト64%減の実力とDevin Desktop/CLIでの使い方【2026年9月速報】

この記事のポイント

Cognitionのコーディングモデル「SWE-2」を解説。FrontierCode 1.1で50.0%、Fable 5.1比でタスクあたりコスト64%減という公式発表の読み方、Kimi K3ベースの仕組み、無料期間終了後の正規価格(入力3ドル・出力15ドル)、Devin Desktop/CLI/Webでの使い方と注意点を整理します。

SWE-2は、Devinを開発するCognitionが2026年9月10日に発表したコーディング特化モデルです。Moonshot AIのKimi K3をベースに強化学習(RL)で追加学習したもので、公式発表ではFrontierCode 1.1で50.0%を記録し、Claude Fable 5.1(50.9%)との差は0.9ポイント、タスクあたりのコストは64%低いとされています。

2026年10月10日時点では、Devin Desktop・Devin CLIに加えて、クラウド版のDevin Web(Research preview)とFusionでも使えます。Pro・Max・Teamsプランの無料期間は、公式ドキュメントでは10月15日まで、料金ページでは10月16日まで(Desktop・CLI)と書かれています。無料期間が終わると、正規価格の入力3ドル・出力15ドル(100万トークンあたり)でクォータを消費します。単体のAPIは公開されていません。

この記事でわかること

  • SWE-2の基本情報と、Kimi K3・SWE-1.7との関係
  • Fable 5.1・GPT-6 Astraなどとのベンチマーク比較(得意なこと・苦手なこと)
  • 低コストを実現した仕組みと「64%減」の読み方
  • 料金、無料期間の終了日、無料期間後の正規価格、プランごとの使える条件
  • Devin Desktop / Devin CLI / Devin Webでの使い方(インストール、モデル選択、effort切替、Fusion)
  • API非提供、Terminal-Bench 4の低スコア、中国系ベースモデルなどの注意点

こんな方に向けた記事です

  • Claude CodeやCodexのコストを抑えたいエンジニア
  • Windsurf(現Devin Desktop)やDevin CLIをすでに使っている方
  • 無料期間が終わった後もSWE-2を使い続けるか判断したい方
  • AIコーディングエージェントの導入を検討している開発チームのリーダー・情シス担当者

SWE-2とは?基本情報まとめ

Cognition公式ブログのSWE-2発表カバー画像

出典: Cognition公式ブログ「Introducing SWE-2」

SWE-2は「最上位クラスに近い性能を、かなり低いコストで出す」ことを狙ったCognitionの自社モデルです。公式ブログのタイトルは「Introducing SWE-2: Pushing the Pareto Frontier」で、性能とコストのバランス(パレート最適)の限界を押し広げる、という意味が込められています。

項目

内容

開発元

Cognition(Devin・Devin Desktopの開発元)

発表日

2026年9月10日

ベースモデル

Kimi K3(Moonshot AI、総パラメータ2.8兆のオープンウェイトモデル)

学習方法

Cognition独自の強化学習(RL)による追加学習

前世代

SWE-1.7(2026年7月発表、Kimi K2.7 Codeベース)

推論effort

medium / high / max の3段階(Cognitionのモデルで初めてeffortを選べる)

主なスコア

FrontierCode 1.1 Main 50.0%、Terminal-Bench 2.1 92.8%

使える場所

Devin Desktop / Devin CLI / Devin Web(Research preview)/ Fusion

モデルID(Devin Docs)

swe-2-medium / swe-2-high(推奨)/ swe-2-max

API提供

なし(2026年10月10日時点で単体API・オープンウェイト・モデルカードは未公開)

無料期間

Pro / Max / Teams:公式ドキュメントでは10月15日まで、料金ページでは10月16日まで(Desktop・CLI)

無料期間後の単価

入力3.00ドル / 出力15.00ドル / キャッシュ入力0.30ドル(100万トークンあたり、正規価格)

ベースのKimi K3は、Cognitionによると「エージェント型コーディング向けの大規模RLをすでに経たモデル」です。SWE-2はそこにさらにRLを重ね、多くのベンチマークで5〜6ポイント上積みしています。なお、Kimi K3ベースであることはCognitionの説明で、第三者が独自に確かめたものではない、と注記している海外メディアもあります。Kimi K3そのものについてはKimi K3とはで解説しています。

WindsurfはDevin Desktopに名称変更されている

SWE-2を使う製品の名前は、この数か月で変わっています。

  • Devin Desktop:旧Windsurf。2026年6月にリブランドされた、エディタ型のAIコーディング環境
  • Devin CLI:ターミナルで動くローカル型エージェント。公式ドキュメントでは、クラウド版Devinとは別の製品と説明されています
  • Devin Web(クラウドDevin):ブラウザやSlackから依頼するクラウド型のDevin。2026年9月21日のリリースノートで、SWE-2がResearch previewとして追加されました
  • Fusion:高性能なモデル(リード)と低コストなモデル(サイドキック)を一緒に動かす仕組み。2026年9月11日にDesktop / CLIへ展開されました

Windsurfからの流れはWindsurf 2.0とは、Devin製品全体はDevinとはを参考にしてください。

Cognitionが自社モデルに力を入れる理由

Cognitionは2026年9月8日に20億ドルを調達し、評価額は480億ドルになったと報じられています(Bloomberg / TechCrunch)。TechCrunchは、Cognitionがオープンソースモデルをもとに自社モデルを育てる背景として「OpenAIやAnthropicへの依存を減らす狙い」を挙げています。SWE-2は、この戦略から生まれた最新のモデルです。資金調達の経緯はCognition(Devin)の評価額・資金調達解説にまとめています。

発表から1か月の動き(2026年10月10日時点)

発表から1か月で、使える場所と料金の条件がはっきりしてきました。

日付

内容

2026年9月10日

SWE-2発表。Devin Desktop / CLIで即日提供(Web・Fusionは順次展開と告知)

2026年9月11日

FusionがDesktop / CLIに展開。推奨の組み合わせは「Fable 5.1+SWE-2」

2026年9月18日

Devinの「Knowledge」が「Skills」へ移行(既存のKnowledgeは自動で変換)

2026年9月21日

Devin Webのエージェント選択欄に、SWE-2がResearch previewとして追加(Medium/High/Max、Slackでは !swe2)

2026年10月10日時点

Devin Docsに無料期間の終了日(10月15日)と、その後の正規価格(3 / 15 / 0.30ドル)が明記。料金ページはDesktop・CLIで10月16日まで無料と表記

発表当初は「10月10日まで無料」と報じられていましたが、現在の公式ページでは10月15日(Devin Docs)・10月16日(料金ページ)に変わっています。延長の告知そのものは確認できていないため、契約や検証の計画はDevin公式の料金ページとモデル選択画面の表示を基準にしてください。

SWE-2のベンチマーク:Fable 5.1・GPT-6 Astraとの比較

Cognition公式のFrontierCodeベンチマーク紹介画像

出典: Cognition公式「FrontierCode」

SWE-2は「Fable 5.1に迫ったが、上回ってはいない」モデルです。 FrontierCode 1.1ではGPT-6 Astraが1位で、SWE-2はFable 5.1より0.9ポイント低い結果でした。Terminal-Bench 2.1では比較したモデルの中で最も高いスコアを出した一方、Terminal-Bench 4ではFable 5.1やAstraの半分以下にとどまっています。

ベンチマーク

SWE-2

Fable 5.1

GPT-6 Astra

GPT-5.6 Sol

Grok 4.6

Kimi K3

SWE-1.7

FrontierCode 1.1 Main

50.0%

50.9%

53.3%

47.5%

48.0%

44.2%

42.0%

DeepSWE 1.1

73.0%

67.4%

74.1%

72.7%

67.5%

68.5%

37.7%

Terminal-Bench 2.1

92.8%

91.4%

89.9%

88.8%

88.4%

88.3%

81.5%

Terminal-Bench 4

27.3%

55.8%

57.9%

37.3%

20.3%

21.5%

7.6%

※出典:Cognition公式ブログ「Introducing SWE-2」。いずれもCognitionによる計測で、各モデルのeffort設定のうち最も高いスコアを掲載。各モデルは出自に合ったハーネス(Claude Code / Codex / Grok Build / Devin CLI)で実行されています。

表から読み取れる強みと弱み

観点

評価

根拠

マージできる品質のコードを書く力

◎ 最上位クラスに近い

FrontierCode 1.1でFable 5.1と0.9pt差、GPT-5.6 SolとGrok 4.6を上回る

リポジトリでの実務的な修正

◎

DeepSWE 1.1でFable 5.1(67.4%)を超える73.0%

定型的なターミナル作業

◎ 比較モデル中トップ

Terminal-Bench 2.1で92.8%

長く複雑なターミナル作業

△ 明確な弱点

Terminal-Bench 4で27.3%(Fable 5.1は55.8%)

ベースモデルからの伸び

○

Kimi K3と比べてFrontierCodeで+5.8pt

FrontierCodeとはどんなベンチマークか

FrontierCodeはCognitionが作ったベンチマークです。テストが通るかどうかではなく、「そのままマージできる品質か」を評価する点が特徴とされています。

  • 20人以上のOSSメンテナーがタスクを作成(1タスクあたり40時間以上)
  • 正確性、テストの品質、スコープを守っているか、スタイルや規約に沿っているかを採点
  • バージョン1.1では、正当なネット検索と答え探しを区別する基準を明確にし、厳しすぎた採点基準75件を緩めた
  • 「Main」は難しい100タスク、「Extended」は全150タスク

ただし、FrontierCodeはCognition自身のベンチマークで、SWE-2のスコアもCognitionが計測したものです。2026年10月10日時点でも、主要な第三者リーダーボードでSWE-2を計測した結果は見つかっていません。ハーネスが変わると数字も変わる点には注意が必要です。たとえばベースのKimi K3は、Terminal-Bench 2.1がMoonshotの発表では88.3%、Artificial Analysisの独自計測では85%でした。

第三者の小規模テスト(MindStudioの「KingBench 3」、8タスク)では、SWE-2は83.75%で、Kimi K3より約6ポイント高いという結果でした。ただし計測方法の詳細は公開されておらず、「確認の質問が多すぎる」という指摘もあります。

フロンティアモデル同士の比較はGPT-6 Astra vs Claude Fable 5.1 vs Gemini 3.8 比較、各モデルの詳細はClaude Fable 5.1とはとOpenAI Astra(GPT-6 Astra)とはで解説しています。

SWE-2はなぜ安い?コスト64%減・ターン数58%減の仕組み

前世代モデルSWE-1.7を紹介するCognition公式ブログのカバー画像

出典: Cognition公式ブログ「SWE-1.7」

SWE-2が安い理由は、トークン単価がフロンティアモデルより低いことに加えて「無駄な探索をせず、少ない手数でタスクを終える」ように学習されているためです。 公式発表によると、FrontierCode 1.1 MainではFable 5.1より64%低いコストで、1ポイント以内のスコアを出しています。

「64%減」はタスク単位の比較

64%という数字は、1タスクを解くのにかかった費用の比較です。トークン単価の比較ではありません。

  • 他社モデルのコストは、公開されている定価(公開の割引を含む)で計算されています
  • 公式ブログには、SWE-2自体のトークン単価は書かれていません
  • Devin Docsに載っている正規価格(入力3ドル・出力15ドル)は、Fable 5.1(入力10ドル・出力50ドル)の3割です。単価の差(約70%安い)とタスク単位の差(64%安い)は近い水準ですが、同じものではありません
  • X上の投稿や一部の報道では「最大70%低コスト」という表現も使われています。この記事では、公式ブログの表で示された「64%」を主な数字としています

数字で見る効率化

指標

SWE-1.7

SWE-2 medium

SWE-2 high

SWE-2 max

1タスクあたりの平均ステップ数

127

53

80

98

最初にコードを編集するまでのステップ数(中央値)

48

18

―

―

  • SWE-2 mediumはSWE-1.7よりスコアが高く、ターン数は58%少なく、平均コストは81%低い(公式)
  • 最初の編集までのステップ数が48から18に減っており、調べすぎずに早く手を動かすようになっています
  • 公式ブログでは、GPT-6 Astraとの差を数ポイントに縮めながら、コストは約4分の1としています

公式は振る舞いの変化として、E2Eテストを書く範囲が広がったこと、成果物を実際に動かして確かめるようになったことも挙げています。mediumは簡単〜中程度のタスクですぐ手を動かし、high / maxは複雑なタスクで計画と検証に時間をかける、という使い分けです。

学習手法のポイント

公式ブログで説明されている主な工夫は次のとおりです。

  1. すべてのeffortを1回のRLで同時に学習:報酬を「成功(S)−コストペナルティ(λₑ×C)」とし、effortごとにペナルティの重みを変えています。Cは推論費用と所要時間をまとめたコストです。medium・high・maxを別々に作るのではなく、1回の学習でまとめて最適化しています
  2. 数兆パラメータ規模でのRL:Cognitionにとって初めて、この規模でRLを本格的に回したとしています
  3. 長さで重み付けした報酬ベースライン:学習を安定させるための工夫で、SWE-1.6から使われています
  4. 推論の高速化:近いリクエストをまとめて処理する仕組み(GPUあたりの処理量が10〜20%向上)、DSparkによる投機的デコーディング(ドラフトモデルもRL中にオンラインで学習)、NVFP4/FP8カーネル、量子化を考慮した学習
  5. 学習環境の拡大:RL環境を前の世代の3倍に増やし、指示に従う力を鍛える仕組みや、過去のチェックポイントを使った検証器の強化も加えています

公式ブログは、この結果を「Cognitionの学習方法は、より強いベースモデルでも効果が伸び続ける」ことの証明だと位置づけています。

SWE-2の料金と無料期間:プラン別の利用条件

Devinのロゴを中央に配置した公式料金ページの画像

出典: Devin公式「Pricing」

2026年10月10日時点では、Devin Pro(月20ドル)・Max・TeamsならSWE-2を無料で使えます。終了日は公式ドキュメントでは10月15日、料金ページでは10月16日(Desktop・CLI)と書かれており、その後は正規価格の入力3ドル・出力15ドル(100万トークンあたり)でクォータを消費します。 FreeプランではSWE-2そのものが使えません。単体APIがないため、使うにはDevinのプランに入る必要があります。

無料期間と、終わった後の扱い

  • 対象:Devin Pro / Max / Teams(セルフサーブプラン)
  • 終了日:Devin Docsでは「2026年10月15日まで」、料金ページでは「Devin DesktopとCLIでは2026年10月16日まで」。公式の中で1日ずれているため、余裕を持って10月15日を目安にしておくと安全です
  • 終了後:正規価格(入力3.00ドル / 出力15.00ドル / キャッシュ入力0.30ドル、100万トークンあたり)でクォータや追加利用を消費します
  • Devin Web(クラウド):発表直後に「Devin CloudでもPro/Max/Teams向けに10月8日まで無料」と報じられましたが、現在も続いているかは確認できていません
  • Voice mode:ライブ通話は別のモデルで動くため、SWE-2の無料・割引は適用されません(Devin Docs)

発表当初に報じられた「10月10日まで」という日付は、現在の公式ページとは違います。最新の価格は、Devin Docsが案内しているとおりモデル選択画面の表示で確認してください。

Devinのプラン一覧とSWE-2の使える条件(2026年10月時点)

プラン

月額

SWE-2

主な内容

Free

0ドル

使えない(SWE-1.6のみ)

少なめのクォータ、使えるモデルに制限あり。Tab補完・インライン編集は無制限

Pro

20ドル

10月15〜16日まで無料、その後は正規価格

クォータ増、OpenAI・Claude・Gemini・SpaceXAIのフロンティアモデルと主要OSSモデル、Devin Cloud。追加利用はAPI価格で購入

Max

200ドル

同上

Proの内容に加えて、大幅に多いクォータ

Teams

80ドル/月+フル開発者シート1人40ドル/月

同上

最大200ユーザー、共有・管理機能

Enterprise(クレジット課金の旧プラン)

要問い合わせ

2026年12月31日まで正規価格の75%オフ

管理者がSWE-2を有効化して利用。Fusionは使えない

Enterprise(ACU課金)

要問い合わせ

使える(単価は公開情報で確認できず)

管理者が使えるモデルを制限できる

※2026年10月10日時点のDevin公式の料金ページとDevin Docs「AI Models」をもとに整理。2026年4月に旧Core・旧TeamプランからFree / Pro / Max / Teams / Enterpriseの5段階に変わり、セルフサーブの超過分はACUではなくドル建てで請求されるようになっています。

トークン単価の比較(Devin内の価格)

Devinのクォータや追加利用は、選んだモデルのトークン単価に応じて消費されます。Devin Docsのモデル表に載っている単価は次のとおりです(100万トークンあたり)。

モデル

入力

出力

キャッシュ入力

備考

SWE-2(正規価格)

3.00ドル

15.00ドル

0.30ドル

セルフサーブは無料期間後にこの価格

SWE-2(旧Enterprise・クレジット課金)

0.75ドル

3.75ドル

0.075ドル

正規価格の75%オフ。2026年12月31日まで

Kimi K3 High

3.00ドル

15.00ドル

0.30ドル

ベースモデル。Moonshotの公式APIも同水準と報じられている

Claude Fable 5.1 Medium

10.00ドル

50.00ドル

0.25ドル

―

GPT-6 Astra Medium

10.00ドル

50.00ドル

1.00ドル

―

Claude Opus 5.5 Medium

4.00ドル

20.00ドル

―

―

GPT-6 Sol Medium / Claude Sonnet 5.5 Medium

2.00ドル

10.00ドル

―

―

SWE-1.6

0.50ドル

2.50ドル

―

Freeプランで使えるモデル

正規価格どうしで比べると、SWE-2はFable 5.1やGPT-6 Astraの3割の単価で、ベースのKimi K3と同じ単価です。「Kimi K3より高いスコアを同じ単価で出せる」のが、Devinの中でSWE-2を選ぶ理由になります。一方で、GPT-6 SolやSonnet 5.5のほうが単価は安いため、「SWE-2が最安」というわけではありません。

旧Enterprise向けのクレジット倍率では、SWE-2はMedium 6 / High 9 / Max 12です。Fable 5.1 MediumやGPT-6 Astra Mediumは50なので、同じクレジットで5倍前後の量を使えます。

なお、0.75ドル / 3.75ドルという単価は旧Enterprise向けの割引価格です。セルフサーブのPro / Max / Teamsが無料期間後にこの単価になるわけではありません。

無料期間が終わる前に確認したいこと

  • 自分のプランが対象(Pro / Max / Teams)か。Freeプランでは使えません
  • 10月15日以降、正規価格(3 / 15ドル)でクォータがどれだけ減るか。/session-stats でモデル別のコストを記録しておく
  • 普段のタスクで、Fable 5.1やAstraと比べて手戻りやレビュー工数が増えていないか
  • Fusion(Fable 5.1+SWE-2)とSWE-2単体で、コストと仕上がりに差が出るか
  • 社内でDevin(Cognition)へのコード送信が認められているか

安いモデルでも、レビューや修正に時間がかかれば全体のコストは上がります。無料期間が終わった後も使い続けるかは、正規価格で計算したタスクあたりの費用と、手戻りの少なさの両方で判断するのがおすすめです。

Devin Desktop / Devin CLIでのSWE-2の使い方

ターミナルでDevin CLIを起動し機能一覧を表示した画面

出典: Devin公式ドキュメント「Devin CLI Quickstart」

SWE-2を使うには、Devin CLI・Devin Desktop・Devin Webのモデル一覧からSWE-2を選びます。 CLIなら /model コマンド、Desktopなら入力欄の下にあるモデル選択メニュー、Webならエージェント選択欄の「Research preview」から切り替えられます。

手順1:Devin CLIをインストールする

公式ドキュメントに載っているインストール方法は次のとおりです。

macOS / Linux / WSL

curl -fsSL https://cli.devin.ai/install.sh | bash

Homebrew

brew install --cask devin-cli
# 更新する場合
brew upgrade --cask devin-cli

Windows(PowerShell)

irm https://static.devin.ai/cli/setup.ps1 | iex

※Git BashやコマンドプロンプトではなくPowerShellで実行します(ほかのシェルでは「command not found」で失敗します)。x86_64 / ARM64向けのインストーラも用意されています。

Devin Desktopからインストールする場合

Legacy Windsurf Enterprise / Devin Enterpriseプランに同梱されている方法です。管理者がチーム設定で「Install Devin CLI in Devin Desktop」を有効にしたうえで、コマンドパレット(Mac:Cmd+Shift+P、Windows:Ctrl+Shift+P)から「Install Devin CLI」を実行します。

手順2:プロジェクトで起動してSWE-2を選ぶ

プロジェクトのディレクトリで devin と入力すると起動します。モデルの選び方は3つあります。

方法

コマンド・設定

使いどころ

セッション中に切り替える

/model(引数なしで一覧から選択)、/model <モデル名>

試しに使いたいとき

起動時に指定する

devin --model <モデル名> -- [タスク]

スクリプトから実行するとき

既定モデルにする

~/.config/devin/config.json(Windowsは %APPDATA%\devin\config.json)に {"agent":{"model":"..."}} を書く

いつもSWE-2を使いたいとき

設定ファイルのキーは agent の中の model です。たとえばSWE-2 Highを既定にする場合は次のように書きます。

{
  "agent": {
    "model": "swe-2-high"
  }
}

Devin Docsのモデル表には swe-2-medium / swe-2-high / swe-2-max というIDが載っています。また、短縮名 swe は常にSWEシリーズの最新版を指します。ただし、表記はバージョンによって変わる可能性があるため、うまく動かないときは /model の一覧から選ぶのが確実です。

公式のCLIドキュメントでは、ほとんどのユーザーにFusionが勧められています。

手順3:effort(推論の深さ)を切り替える

SWE-2にはmedium / high / maxの3段階があります。CLIでは Alt+T(Mac:Opt+T)で切り替えます。

effort

平均ステップ数

おすすめの使い方

medium

53

小さな修正、テスト追加、定型的なリファクタリング

high

80

日常的な機能追加やバグ修正(Devin Docsではhighが推奨表示)

max

98

原因がわかりにくいバグ、複数ファイルにまたがる変更

Devin Desktopで使う場合

入力欄の下にあるモデル選択メニューからSWE-2を選びます。既定の推奨は、タスクに応じてモデルを自動で選ぶ「Adaptive」です。Adaptiveはリクエストごとに使うモデルと価格が変わるため、SWE-2を確実に使いたい場合や、コストを比べたい場合は手動で選んでください。

Devin Web(クラウド)・Slackで使う場合

2026年9月21日から、Devin Webのエージェント選択欄にある「Research preview」でSWE-2を選べるようになりました。

  • Medium / High / Maxのeffortを選べる
  • 会話の途中でも、入力欄の横の切り替えでモデルを変えられる
  • Slackから依頼するときは !swe2 を付ける
  • Enterpriseでは、管理者が有効化しないと表示されない
  • Research previewのため、動きや提供状況は今後変わる可能性がある

手順4:Fusionで高性能モデルと組み合わせる

Fusionは、高性能なリードモデルと低コストなサイドキックモデルを一緒に動かす仕組みです。リードが計画・設計・調査など正確さが重要な作業を、サイドキックが実装・ビルド・テスト・検証を担当します。公式が推奨している組み合わせは「Fable 5.1(リード)+SWE-2(サイドキック)」です。

  1. セッション中に /fusion(または /model fusion)を入力
  2. リードモデル、effort、サイドキック、Fast Modeを選ぶ
  3. 作業後に /session-stats(または /stats)でトークン数、モデル別コスト、Fusionによる節約額の推定を確認

料金は、リードとサイドキックそれぞれの単価で請求されます。利用条件は次のとおりです。

  • Devin CLI 3000.10.20以上、またはDevin Desktop 3.10.0以上
  • 有料プランのみ(Free・トライアルでは使えない)
  • レガシー/クレジット課金のプラン(旧クレジット課金のEnterpriseを含む)では使えない

公式ブログ(2026年9月11日)では、Fable 5.1+SWE-2はClaude Code単体より36%、Astra+SWE-2はCodexより39%低コストだったとしています(Cognition計測)。Terminal-Bench 4の結果を見る限り、長く複雑な作業をSWE-2だけに任せるより、Fusionで高性能モデルと組み合わせるほうが現実的な使い方と言えます。

SWE-2と他のコーディングモデル・ツールの違い

Devin DesktopでSWE-2・Claude・GPTなどのAIモデルを選べることを示す公式ドキュメント画像

出典: Devin公式ドキュメント「AI Models」

SWE-2の最大の違いは「Devinの中でしか使えない代わりに、最上位クラスに近い性能をフロンティアモデルの3割の単価で使える」点です。 Fable 5.1やGPT-6 Astraは性能が高く、使えるツールの幅も広い一方、単価は高くなります。

比較項目

SWE-2

Claude Fable 5.1

GPT-6 Astra

Kimi K3

開発元

Cognition

Anthropic

OpenAI

Moonshot AI

FrontierCode 1.1 Main

50.0%

50.9%

53.3%(1位)

44.2%

Terminal-Bench 4

27.3%

55.8%

57.9%

21.5%

Devin内の単価(入力/出力、100万トークン)

3 / 15ドル(正規価格)

10 / 50ドル

10 / 50ドル

3 / 15ドル

API提供

なし

あり

あり

あり

重みの公開

なし

なし

なし

あり

主な利用環境

Devin Desktop / CLI / Web

Claude Code、各種ツール

Codex、各種ツール

API、各種ツール

得意なこと

コストを抑えた実装・修正

長く複雑なエージェント作業

難しいコーディング全般

自前運用・API組み込み

※ベンチマークはCognition公式ブログの値(Cognition計測)。単価はDevin Docsのモデル表(Fable 5.1・Astraは Medium、Kimi K3はHigh)。各社APIを直接使う場合の価格は、各社の公式ページで確認してください。

タスク別の使い分けの目安

タスク

おすすめ

理由

日常の機能追加・バグ修正

SWE-2(high)

FrontierCode・DeepSWEで高スコア、単価はFable 5.1の3割

大量の小さな修正、テスト追加

SWE-2(medium)

ステップ数が少なく、コストが最も低い

長時間かかる複雑なターミナル作業

Fable 5.1 / GPT-6 Astra

Terminal-Bench 4でSWE-2は半分以下

性能とコストの両方を取りたい

Fusion(Fable 5.1+SWE-2)

公式推奨の組み合わせ

単価をとにかく抑えたい簡単な作業

GPT-6 Sol / Sonnet 5.5 / SWE-1.6

Devin内の単価はSWE-2より安い

自社アプリや別のエージェントに組み込む

Fable 5.1 / Kimi K3 API

SWE-2にはAPIがない

Claude Code・Cursorから使いたい

SWE-2以外

SWE-2はDevin製品専用

ツール同士の比較はDevin vs Claude Code 比較やCursor vs Windsurf vs Claude Code 比較、それぞれのツールはClaude CodeとはとOpenAI Codexとはで解説しています。

SWE-2の制約とセキュリティ上の注意点

SWE-2を業務で使う前に、「APIがない」「長く複雑な作業は苦手」「ベースが中国企業のモデル」「スコアはすべて自社計測」の4点を押さえておく必要があります。 加えて、無料期間の後は正規価格になる点も費用の見積もりに入れておきましょう。

機能・提供面の制約

  • 単体APIがない:自社アプリやClaude Code・Cursorなど、Devin以外のツールからは直接呼び出せません
  • モデルカードやコンテキスト長が未公開:扱えるコード量の上限などは公表されていません
  • 長く複雑なターミナル作業が苦手:Terminal-Bench 4は27.3%で、Fable 5.1(55.8%)やAstra(57.9%)と大きな差があります
  • ベンチマークは自社計測:FrontierCode自体もCognitionのベンチマークで、独立した再現結果はまだありません
  • Devin WebはResearch preview:動きや提供状況が変わる可能性があり、Enterpriseでは管理者の有効化が必要です
  • Freeプランでは使えない:FreeプランはSWE-1.6のみです
  • Fusionが使えないプランがある:Free・トライアル・レガシー/クレジット課金のプランでは使えません
  • Devin CLIの機能制限:Devinアカウントの Knowledge・Playbooks・Secretsは、CLIではまだ使えません(Knowledgeは現在Skillsへ移行中)。クラウドVMでの実行などもCLIでは対象外です

セキュリティ・社内規程の観点

ベースモデルは中国企業のモデル

SWE-2のベースであるKimi K3は、中国のMoonshot AIが開発したモデルです。Cognitionは公式ブログで、この点について2つの評価結果を公開しています。

  • プロパガンダ・検閲の評価:中国に関する政治的にセンシティブな質問145問を英語・簡体字・繁体字で出題し、全体の98.0%が合格(英語99.8%、簡体字95.2%、繁体字99.1%)
  • 状況によって脆弱なコードを出し分けないかの評価:条件を変えても、SWE-2を含むどのモデルにも統計的に意味のある脆弱性の増減は見られなかった

どちらもCognitionによる自社評価です。社内に「中国系モデルの利用禁止」などの規程がある場合は、ベースモデルの出自が問題になる可能性があります。導入前に情報システム部門や法務に確認しましょう。同じような論点はアリババがClaude Codeを禁止した件の解説でも取り上げています。

データの送信先はCognition

Kimi K3の重みは公開されていますが、SWE-2の重みは公開されていません。推論はCognition側のインフラで行われるため、コードやプロンプトはCognitionに送られます。SOC 2やゼロデータ保持(ZDR)など、Enterprise向けのセキュリティ条件は公式情報で個別に確認してください。

権限はモデルではなくツール側で決まる

ファイルの書き込みやコマンド実行をどこまで許すかは、SWE-2ではなくDevin CLI / Desktopの設定(権限・サンドボックス)で決まります。Enterpriseでは、管理者が使えるモデルを制限したり、SWE-2(Research preview)を有効にするかを決めたりできます。試すときは、使った製品、モデル、effort、リポジトリのリビジョン、権限設定を記録しておくと、あとで結果を比べやすくなります。

試作から業務システムへ移すときの注意

SWE-2のようなコーディングエージェントで作った試作や社内ツールを、社内の実データや既存システムにつないで業務で使う段階では、認証・権限、データの扱い、テスト、運用と保守の担当を改めて決める必要があります。どこを残してどこを直すかの考え方は、AIで作ったアプリを開発会社へ引き継ぐには 残す部分 直す部分 任せる範囲で整理しています。

SWE-2をおすすめする人・おすすめしない人

Devin DesktopやDevin CLIを使っていて、コーディングエージェントのコストを下げたい人に合うモデルです。 無料期間が終わった後も、正規価格の単価がFable 5.1の3割なので、日常の実装・修正を任せる候補になります。一方で、API経由で使いたい人や、長時間の複雑な作業が中心の人には、現時点では向きません。

SWE-2をおすすめする人

  • Devin Pro / Max / Teamsをすでに契約している人:10月15日(料金ページの表記では16日)までは追加コストなしで試せ、その後も正規価格で使い続けられます
  • Claude CodeやCodexの利用料金が負担になっている人:Fable 5.1に近い品質を低いコストで出せる可能性があります
  • 日常的な機能追加やバグ修正、テスト作成が多い人:FrontierCodeやDeepSWEで高いスコアを出している領域です
  • 旧Windsurfユーザー:Devin Desktopのモデル選択から、そのまま使えます
  • Fusionを試したい人:公式推奨の「Fable 5.1+SWE-2」で、性能とコストの両方を狙えます
  • 旧Enterprise(クレジット課金)の契約者:12月31日まで正規価格の75%オフで使えます

SWE-2をおすすめしない人

  • 自社サービスやAPI経由で使いたい人:SWE-2には単体APIがありません。Kimi K3やFable 5.1のAPIを検討しましょう
  • Claude CodeやCursorから離れたくない人:SWE-2はDevin製品でしか使えません
  • 長く複雑なターミナル作業やインフラ作業が中心の人:Terminal-Bench 4の結果を見る限り、Fable 5.1やGPT-6 Astraのほうが安心です
  • 中国系モデルの利用が社内規程で制限されている企業:ベースがKimi K3である点を確認する必要があります
  • Devin Freeプランで使いたい人:FreeプランではSWE-2を選べません

AIコーディングエージェント全体を比べたい場合はAIエージェントおすすめ比較、基本から知りたい場合はAIエージェントとはも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q. SWE-2はAPIで使えますか?

2026年10月10日時点では、SWE-2の単体APIは公開されていません。使えるのはDevin Desktop / Devin CLI / Devin WebなどDevin製品の中だけです。API経由でコーディングモデルを使いたい場合は、Kimi K3 APIやClaude Fable 5.1 APIが選択肢になります。

Q. Claude CodeやCursorからSWE-2を呼び出せますか?

呼び出せません。外部向けのAPIがないため、Claude CodeやCursorのモデル設定で選んだり、APIキーを登録して接続したりすることはできません。SWE-2を使いたい場合は、Devin DesktopかDevin CLIに切り替える必要があります。

Q. SWE-2の無料期間はいつまでですか?

Devin Docsでは「セルフサーブプランは2026年10月15日まで無料」、料金ページでは「Devin DesktopとCLIでは2026年10月16日まで無料」と書かれています(2026年10月10日時点)。発表当初は10月10日までと報じられていましたが、現在の公式ページとは違います。日付が公式の中でも1日ずれているため、10月15日を目安にしておくと安全です。

Q. 無料期間が終わった後、SWE-2の料金はどうなりますか?

Pro / Max / Teamsでは、正規価格の入力3.00ドル・出力15.00ドル・キャッシュ入力0.30ドル(100万トークンあたり)でクォータや追加利用を消費します。Devin Docsに載っている0.75ドル / 3.75ドルという単価は、クレジット課金の旧Enterpriseプラン向けの75%オフ価格(2026年12月31日まで)で、セルフサーブのプランには適用されません。

Q. 以前Windsurfを使っていました。SWE-2は使えますか?

WindsurfはDevin Desktopにリブランドされているので、アップデート後のDevin Desktopでモデル選択からSWE-2を選べます。使うにはPro / Max / Teamsなど有料プランが必要で、Freeプランでは選べません。

Q. 日本語で指示しても大丈夫ですか?

SWE-2の日本語性能について、公式のベンチマークや説明はありません。ベースのKimi K3は多言語に対応しており、Devin製品自体も日本語のプロンプトを受け付けます。ただし、複雑な要件を伝えるときは、コード中の識別子やエラーメッセージを英語のまま含めると、意図のずれを減らしやすくなります。

Q. SWE-1.7を使い続ける理由はありますか?

公式発表の数字では、SWE-2 mediumはSWE-1.7よりスコアが高く、平均コストは81%低いとされています。性能とコストの両方で上回っているため、特別な理由がなければSWE-2に切り替えてよいでしょう。さらに単価を抑えたい簡単な作業なら、SWE-1.6(入力0.5ドル・出力2.5ドル)も候補になります。

まとめ

SWE-2は、CognitionがKimi K3を独自のRLで追加学習したコーディング特化モデルです。FrontierCode 1.1ではFable 5.1にあと0.9ポイントまで迫り、タスクあたりのコストは64%低いと公式に発表されています。

  • 強み:最上位クラスに近いコード品質を低いコストで出せる。SWE-1.7よりステップ数・コストが大きく減っている
  • 弱み:Terminal-Bench 4は27.3%で、長く複雑な作業は苦手。スコアはすべてCognitionの自社計測
  • 使える場所:Devin Desktop / Devin CLI / Devin Web(Research preview)/ Fusion。単体APIはない
  • 料金:Pro / Max / Teamsは10月15日(料金ページでは16日)まで無料。その後は正規価格の入力3ドル・出力15ドル(100万トークンあたり)。Freeプランでは使えない
  • 使い方:CLIは /model で選択、Alt+T(Mac:Opt+T)でeffort切替、/fusion でFable 5.1と組み合わせ。Webは「Research preview」から選ぶ
  • 注意点:ベースは中国Moonshot AIのモデルで、コードはCognitionに送られるため、社内規程の確認が必要

Devinの有料プランを使っているなら、無料期間のうちに自分のリポジトリでFable 5.1やFusionと比べ、正規価格で計算したタスクあたりの費用で続けるかを決めるのが現実的です。料金、Webでの提供状況、API提供の有無は今後変わる可能性があるため、Devin公式の料金ページとモデル選択画面の表示を確認しながら判断してください。

このツールを自社のシステムや業務にどう組み込むか、ご提案します

この記事の著者

AI革命

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編集部

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