AIコーディング2026年9月更新

Cognition SWE-2とは?FrontierCode 1.1で50.0%・Fable 5.1比コスト64%減の実力とDevin Desktop/CLIでの使い方【2026年9月速報】

公開日: 2026/09/12
Cognition SWE-2とは?FrontierCode 1.1で50.0%・Fable 5.1比コスト64%減の実力とDevin Desktop/CLIでの使い方【2026年9月速報】

この記事のポイント

Cognition SWE-2は、Kimi K3を強化学習で鍛えたDevin専用のコーディングモデルです。FrontierCode 1.1で50.0%(Fable 5.1と0.9pt差)を64%低いコストで記録しました。ベンチマーク、料金と10月10日までの無料期間、Devin Desktop/CLIでの使い方、弱点やセキュリティ面の注意点をまとめています。

SWE-2は、Devinを開発するCognitionが2026年9月10日に発表したコーディング特化モデルです。Moonshot AIのKimi K3をベースに強化学習(RL)で追加学習したもので、公式発表ではFrontierCode 1.1で50.0%を記録し、Claude Fable 5.1(50.9%)との差は0.9ポイント、コストは64%低いとされています。

現時点ではDevin Desktop / Devin CLIでだけ使えます。Cognitionの告知によると、Pro・Max・Teamsプランなら2026年10月10日まで無料です。単体のAPIは公開されていません。

この記事でわかること

  • SWE-2の基本情報と、Kimi K3・SWE-1.7との関係
  • Fable 5.1・GPT-6 Astraなどとのベンチマーク比較(得意なこと・苦手なこと)
  • 低コストを実現した仕組み
  • 料金、無料期間の対象プラン、トークン単価
  • Devin Desktop / Devin CLIでの使い方(インストール、モデル選択、effort切替、Fusion)
  • API非提供、Terminal-Bench 4の低スコア、中国系ベースモデルなどの注意点

こんな方に向けた記事です

  • Claude CodeやCodexのコストを抑えたいエンジニア
  • Windsurf(現Devin Desktop)やDevin CLIをすでに使っている方
  • AIコーディングエージェントの導入を検討している開発チームのリーダー・情シス担当者

SWE-2とは?基本情報まとめ

Cognition公式ブログのSWE-2発表カバー画像

出典:Cognition公式ブログ「SWE-2」

SWE-2は「最上位クラスに近い性能を、かなり安いコストで出す」ことを狙ったCognitionの自社モデルです。公式ブログのタイトルは「Pushing the Pareto Frontier」。性能とコストのバランス(パレート最適)の限界を押し広げる、という意味が込められています。

項目

内容

開発元

Cognition(Devin・Devin Desktopの開発元)

発表日

2026年9月10日

ベースモデル

Kimi K3(Moonshot AI、総パラメータ2.8兆のオープンウェイトモデル)

学習方法

Cognition独自の強化学習(RL)による追加学習

前世代

SWE-1.7(2026年7月発表、Kimi K2.7 Codeベース)

推論effort

medium / high / max の3段階

主なスコア

FrontierCode 1.1 Main 50.0%、Terminal-Bench 2.1 92.8%

使える場所

Devin Desktop / Devin CLI(Devin Web・Fusionは順次展開)

API提供

なし(2026年9月13日時点で単体APIやモデルカードは未公開)

無料期間

Pro / Max / Teamsプランは2026年10月10日まで無料(Cognitionの告知)

ベースのKimi K3は、Cognitionによると「エージェント型コーディング向けの大規模RLをすでに経たモデル」です。SWE-2はそこにさらにRLを重ね、多くのベンチマークで5〜6ポイント上積みしています。Kimi K3そのものについてはKimi K3とはで解説しています。

WindsurfはDevin Desktopに名称変更されている

SWE-2を使う製品の名前は、この数か月で変わっています。

  • Devin Desktop:旧Windsurf。2026年6月にリブランドされた、エディタ型のAIコーディング環境
  • Devin CLI:ターミナルで動くローカル型エージェント。公式ドキュメントでは、クラウド版Devinとは別の製品と説明されています
  • Fusion:高性能なモデル(リード)と低コストなモデル(サイドキック)を一緒に動かす仕組み。2026年9月11日にDesktop / CLIへ展開されました

Windsurfからの流れはWindsurf 2.0とは、Devin製品全体はDevinとはを参考にしてください。

Cognitionが自社モデルに力を入れる理由

Cognitionは2026年9月8日に20億ドルを調達し、評価額は480億ドルになったと報じられています(Bloomberg / TechCrunch)。TechCrunchは、Cognitionがオープンソースモデルを土台に自社モデルを育てる背景として「OpenAIやAnthropicへの依存を減らす狙い」を挙げています。SWE-2は、この戦略から生まれた最新のモデルです。資金調達の経緯はCognition(Devin)の評価額・資金調達解説にまとめています。

SWE-2のベンチマーク:Fable 5.1・GPT-6 Astraとの比較

Cognition公式のFrontierCodeベンチマーク紹介画像

出典:Cognition公式「FrontierCode」

SWE-2は「Fable 5.1に迫ったが、上回ってはいない」モデルです。 FrontierCode 1.1ではGPT-6 Astraが1位で、SWE-2はFable 5.1より0.9ポイント低い結果でした。Terminal-Bench 2.1では表の中で最も高いスコアを出した一方、Terminal-Bench 4ではFable 5.1やAstraの半分以下にとどまっています。

ベンチマーク

SWE-2

Fable 5.1

GPT-6 Astra

GPT-5.6 Sol

Grok 4.6

Kimi K3

SWE-1.7

FrontierCode 1.1 Main

50.0%

50.9%

53.3%

47.5%

48.0%

44.2%

42.0%

DeepSWE 1.1

73.0%

67.4%

74.1%

72.7%

67.5%

68.5%

37.7%

Terminal-Bench 2.1

92.8%

91.4%

89.9%

88.8%

88.4%

88.3%

81.5%

Terminal-Bench 4

27.3%

55.8%

57.9%

37.3%

20.3%

21.5%

7.6%

※出典:Cognition公式ブログ「Introducing SWE-2」。いずれもCognitionによる計測で、各モデルのeffort設定のうち最も高いスコアを掲載。各モデルは出自に合ったハーネス(Claude Code / Codex / Grok Build / Devin CLI)で実行されています。

表から読み取れる強みと弱み

観点

評価

根拠

マージできる品質のコードを書く力

◎ 最上位クラスに近い

FrontierCode 1.1でFable 5.1と0.9pt差、GPT-5.6 SolとGrok 4.6を上回る

リポジトリでの実務的な修正

DeepSWE 1.1でFable 5.1(67.4%)を超える73.0%

定型的なターミナル作業

◎ 表中トップ

Terminal-Bench 2.1で92.8%

長く複雑なターミナル作業

△ 明確な弱点

Terminal-Bench 4で27.3%(Fable 5.1は55.8%)

ベースモデルからの伸び

Kimi K3と比べてFrontierCodeで+5.8pt

FrontierCodeとはどんなベンチマークか

FrontierCodeはCognitionが作ったベンチマークです。テストが通るかどうかではなく、「そのままマージできる品質か」を評価する点が特徴とされています。

  • 20人以上のOSSメンテナーがタスクを作成(1タスクあたり40時間以上)
  • 正確性、テストの品質、スコープを守っているか、スタイルや規約に沿っているかを採点
  • バージョン1.1では、正当なネット検索と答え探しを区別する基準を明確にし、厳しすぎた採点基準75件を緩めた
  • 「Main」は難しい100タスク、「Extended」は全150タスク

ただし、FrontierCodeはCognition自身のベンチマークで、SWE-2のスコアもCognitionが計測したものです。2026年9月13日時点で、第三者による再現結果は確認できていません。この点は割り引いて見る必要があります。

第三者の小規模テスト(MindStudioの「KingBench 3」、8タスク)では、SWE-2は83.75%で、Kimi K3より約6ポイント高いという結果でした。一方で「確認の質問が多すぎる」という指摘もあります。

フロンティアモデル同士の比較はGPT-6 Astra vs Claude Fable 5.1 vs Gemini 3.8 比較、各モデルの詳細はClaude Fable 5.1とはOpenAI Astra(GPT-6 Astra)とはで解説しています。

SWE-2はなぜ安い?コスト64%減・ターン数58%減の仕組み

SWE-2が安い理由は、トークン単価が低いことに加えて「無駄な探索をせず、少ない手数でタスクを終える」ように学習されているためです。 公式発表によると、FrontierCode 1.1 MainではFable 5.1より64%低いコストで、1ポイント以内のスコアを出しています。

数字で見る効率化

指標

SWE-1.7

SWE-2 medium

SWE-2 high

SWE-2 max

1タスクあたりの平均ステップ数

127

53

80

98

最初にコードを編集するまでのステップ数(中央値)

48

18

  • SWE-2 mediumはSWE-1.7よりスコアが高く、ターン数は58%少なく、平均コストは81%低い(公式)
  • 最初の編集までのステップ数が48から18に減っており、調べすぎずに早く手を動かすようになっています

なお、X上の公式投稿や一部の報道では「最大70%低コスト」という表現も使われています。この記事では、公式ブログの表で示された「64%」を主な数字としています。

学習手法のポイント

公式ブログで説明されている主な工夫は次のとおりです。

  1. すべてのeffortを1回のRLで同時に学習:報酬を「成功(S)−コストペナルティ(λₑ×C)」とし、effortごとにペナルティの重みを変えています。medium・high・maxを別々に作るのではなく、1回の学習でまとめて最適化しています
  2. 数兆パラメータ規模でのRL:Cognitionにとって初めて、この規模でRLを本格的に回したとしています
  3. 長さで重み付けした報酬ベースライン:学習を安定させるための工夫です
  4. 推論の高速化:DSparkによる投機的デコーディング(ドラフトモデルもオンラインで学習)、NVFP4/FP8カーネル、量子化を考慮した学習
  5. 学習環境の拡大:RL環境を前の世代の3倍に増やし、指示に従う力を鍛える仕組みや、過去のチェックポイントを使った検証器の強化も加えています

公式ブログは、この結果を「Cognitionの学習方法は、より強いベースモデルでも効果が伸び続ける」ことの証明だと位置づけています。

SWE-2の料金と無料期間:プラン別の利用条件

2026年9月13日時点では、Devin Pro(月20ドル)・Max・Teamsのユーザーなら、10月10日までSWE-2を無料で使えます。 Freeプランは無料期間の対象外です。単体APIがないため、使うにはDevinのプランに入る必要があります。

無料期間の概要

  • 対象:Devin Pro / Max / Teams
  • 期間:2026年10月10日まで(Cognitionの告知ベース)
  • 使える場所:Devin Desktop / Devin CLI(SWE-2と主要なオープンソースモデルが無料)
  • 無料のモデルはクォータを消費しない、とDevin側で案内されています
  • Devin WebやFusion経由でも無料になるかは、現時点で確認できていません
  • 10月11日以降の扱い(クォータの消費単価など)は、公式からの明確な発表がまだ確認できていません

Devinのプラン一覧(2026年9月時点)

プラン

月額

SWE-2無料期間

主な内容

Free

0ドル

対象外

少なめのクォータ、使えるモデルに制限あり。Tab補完・インライン編集は無制限

Pro

20ドル

対象

クォータ増、OpenAI・Claude・Geminiの最新モデル、Devin Cloud、SWEシリーズ

Max

200ドル

対象

Proの内容に加えて大きな週次クォータ、日次上限なし、同時セッション無制限

Teams

1シート40ドル(最低80ドル/月)

対象

請求の一元化、管理機能

Enterprise

要問い合わせ

ACU課金、SSO、専用デプロイなど

※プラン内容は解説記事などの二次情報をもとに整理しています。特にTeamsの課金方法は情報源によって書き方が違います。契約前にDevin公式の料金ページで確認してください。以前の料金体系(Core・ACU従量など)とは内容が変わっています。

トークン単価の比較

Devinのクォータや追加利用は、選んだモデルのトークン単価に応じて消費されます(Devin Docs)。

モデル

入力(100万トークンあたり)

出力(100万トークンあたり)

使える場所

SWE-2 High

0.75ドル

3.75ドル

Devin製品のみ

Kimi K3 API

3.00ドル

15.00ドル

Moonshot API

Claude Fable 5.1

10ドル

50ドル

Anthropic API・各種ツール

単価だけ見ると、SWE-2 HighはFable 5.1の13分の1以下です。ただし、実際のコストは消費するトークン量で決まります。公式が示す「64%減」はタスク単位の比較なので、単価の差がそのままコストの差になるわけではありません。medium / maxの単価やキャッシュ単価は、現時点で確認できていません。

無料期間が終わる前に確認したいこと

  • 自分のプランが無料期間の対象(Pro / Max / Teams)か
  • 10月11日以降、SWE-2でクォータがどれだけ減るか(公式の発表を確認する)
  • 普段のタスクで、Fable 5.1やAstraと比べて手戻りやレビュー工数が増えていないか
  • /session-stats でモデル別のコストを記録しているか
  • 社内でDevin(Cognition)へのコード送信が認められているか

安いモデルでも、レビューや修正に時間がかかれば全体のコストは上がります。無料期間中に、実際のリポジトリでタスクの種類ごとに試しておくと判断しやすくなります。

Devin Desktop / Devin CLIでのSWE-2の使い方

ターミナルでDevin CLIを起動し機能一覧を表示した画面

出典:Devin公式ドキュメント「Devin CLI Quickstart」

SWE-2を使うには、Devin CLIかDevin Desktopでモデル一覧からSWE-2を選びます。 CLIなら /model コマンド、Desktopなら入力欄の下にあるモデル選択メニューで切り替えられます。

手順1:Devin CLIをインストールする

公式ドキュメントに載っているインストール方法は次のとおりです。

macOS / Linux / WSL

curl -fsSL https://cli.devin.ai/install.sh | bash

Homebrew

brew install --cask devin-cli
# 更新する場合
brew upgrade --cask devin-cli

Windows(x86_64、PowerShell)

irm https://static.devin.ai/cli/setup.ps1 | iex

※Git BashやコマンドプロンプトではなくPowerShellで実行します。Windows ARM64の場合は専用インストーラ(devin-updater-aarch64-pc-windows.exe)を使います。

Devin Desktopからインストールする場合

管理者がCLIを有効にしたうえで、コマンドパレット(Mac:Cmd+Shift+P、Windows:Ctrl+Shift+P)から「Install Devin CLI」を実行します。

手順2:プロジェクトで起動してSWE-2を選ぶ

プロジェクトのディレクトリで devin と入力すると起動します。モデルの選び方は3つあります。

方法

コマンド・設定

使いどころ

セッション中に切り替える

/model(引数なしで一覧から選択)、/model <モデル名>

試しに使いたいとき

起動時に指定する

devin --model <モデル名> -- [タスク]

スクリプトから実行するとき

既定モデルにする

~/.config/devin/config.json(Windowsは %APPDATA%\devin\config.json)の "model"

いつもSWE-2を使いたいとき

公式ドキュメントでは、短縮名 swe が常にSWEシリーズの最新版を指すと説明されています。ただし、SWE-2の正式なモデルID(文字列)は現時点で確認できていません。まずは /model の一覧から選ぶのが確実です。

手順3:effort(推論の深さ)を切り替える

SWE-2にはmedium / high / maxの3段階があります。CLIでは Alt+T(Mac:Opt+T)で切り替えます。

effort

平均ステップ数

おすすめの使い方

medium

53

小さな修正、テスト追加、定型的なリファクタリング

high

80

日常的な機能追加やバグ修正(Devin Docsではhighが推奨表示)

max

98

原因がわかりにくいバグ、複数ファイルにまたがる変更

Devin Desktopで使う場合

入力欄の下にあるモデル選択メニューからSWE-2を選びます。既定の推奨はタスクに応じてモデルを自動で選ぶ「Adaptive」なので、SWE-2を確実に使いたい場合は手動で選んでください。

手順4:Fusionで高性能モデルと組み合わせる

Fusionは、高性能なリードモデルと低コストなサイドキックモデルを一緒に動かす仕組みです。公式が推奨している組み合わせは「Fable 5.1(リード)+SWE-2(サイドキック)」です。

  1. セッション中に /fusion を入力
  2. リードモデル、effort、サイドキック、Fast Modeを選ぶ
  3. 作業後に /session-stats でトークン数、モデル別コスト、Fusionによる節約額を確認

利用条件は、Devin CLI 3000.10.20以上またはDevin Desktop 3.10.0以上で、有料プランのみです。公式ブログ(2026年9月11日)では、Fable 5.1+SWE-2はClaude Code単体より36%、Astra+SWE-2はCodexより39%低コストだったとしています(Cognition計測)。

Terminal-Bench 4の結果を見る限り、長く複雑な作業をSWE-2だけに任せるより、Fusionで高性能モデルと組み合わせるほうが現実的な使い方と言えます。

SWE-2と他のコーディングモデル・ツールの違い

Devin DesktopでSWE-2・Claude・GPTなどのAIモデルを選べることを示す公式ドキュメント画像

出典:Devin公式ドキュメント「AI Models」

SWE-2の最大の違いは「Devinの中でしか使えない代わりに、最上位クラスに近い性能を低いコストで使える」点です。 Fable 5.1やGPT-6 Astraは性能が高く、使えるツールの幅も広い一方、単価は高くなります。

比較項目

SWE-2

Claude Fable 5.1

GPT-6 Astra

Kimi K3

開発元

Cognition

Anthropic

OpenAI

Moonshot AI

FrontierCode 1.1 Main

50.0%

50.9%

53.3%(1位)

44.2%

Terminal-Bench 4

27.3%

55.8%

57.9%

21.5%

単価(入力/出力、100万トークン)

0.75 / 3.75ドル(High)

10 / 50ドル

3 / 15ドル

API提供

なし

あり

あり

あり

重みの公開

なし

なし

なし

あり

主な利用環境

Devin Desktop / CLI

Claude Code、各種ツール

Codex、各種ツール

API、各種ツール

得意なこと

コストを抑えた実装・修正

長く複雑なエージェント作業

難しいコーディング全般

自前運用・API組み込み

※ベンチマークはCognition公式ブログの値(Cognition計測)。GPT-6 Astraの単価はこの記事では扱っていません。

タスク別の使い分けの目安

タスク

おすすめ

理由

日常の機能追加・バグ修正

SWE-2(high)

FrontierCode・DeepSWEで高スコア、しかも低コスト

大量の小さな修正、テスト追加

SWE-2(medium)

ステップ数が少なく、コストが最も低い

長時間かかる複雑なターミナル作業

Fable 5.1 / GPT-6 Astra

Terminal-Bench 4でSWE-2は半分以下

性能とコストの両方を取りたい

Fusion(Fable 5.1+SWE-2)

公式推奨の組み合わせ

自社アプリや別のエージェントに組み込む

Fable 5.1 / Kimi K3 API

SWE-2にはAPIがない

Claude Code・Cursorから使いたい

SWE-2以外

SWE-2はDevin製品専用

ツール同士の比較はDevin vs Claude Code 比較Cursor vs Windsurf vs Claude Code 比較、それぞれのツールはClaude CodeとはOpenAI Codexとはで解説しています。

SWE-2の制約とセキュリティ上の注意点

SWE-2を業務で使う前に、「APIがない」「長く複雑な作業は苦手」「ベースが中国企業のモデル」「スコアはすべて自社計測」の4点を押さえておく必要があります。

機能・提供面の制約

  • 単体APIがない:自社アプリやClaude Code・Cursorなど、Devin以外のツールからは直接呼び出せません
  • モデルカードやコンテキスト長が未公開:扱えるコード量の上限などは公表されていません
  • 長く複雑なターミナル作業が苦手:Terminal-Bench 4は27.3%で、Fable 5.1(55.8%)やAstra(57.9%)と大きな差があります
  • ベンチマークは自社計測:FrontierCode自体もCognitionのベンチマークで、独立した再現結果はまだありません
  • Devin Web・Fusionへの展開は途中:公式ブログでは、即日提供はDesktop / CLIで、Web / Fusionは順次展開と説明されています
  • Devin CLIの機能制限:Knowledge・Playbooks・SecretsはCLIでは未対応です(今後対応予定)
  • 無料期間後の条件が不明:10月11日以降のコストは、公式発表を確認する必要があります

セキュリティ・社内規程の観点

ベースモデルは中国企業のモデル

SWE-2のベースであるKimi K3は、中国のMoonshot AIが開発したモデルです。Cognitionは公式ブログで、この点について2つの評価結果を公開しています。

  • プロパガンダ・検閲の評価:英語、簡体字、繁体字で試し、全体の98.0%が評価基準をクリア
  • 状況によって脆弱なコードを出し分けないかの評価:顧客や言語の条件を5パターン変えても、脆弱性スコアに統計的に意味のある差はなかった

どちらもCognitionによる自社評価です。社内に「中国系モデルの利用禁止」などの規程がある場合は、ベースモデルの出自が問題になる可能性があります。導入前に情報システム部門や法務に確認しましょう。同じような論点はアリババがClaude Codeを禁止した件の解説でも取り上げています。

データの送信先はCognition

Kimi K3の重みは公開されていますが、SWE-2の重みは公開されていません。推論はCognition側のインフラで行われるため、コードやプロンプトはCognitionに送られます。SOC 2やゼロデータ保持(ZDR)など、Enterprise向けのセキュリティ条件は公式情報で個別に確認してください。

権限はモデルではなくツール側で決まる

ファイルの書き込みやコマンド実行をどこまで許すかは、SWE-2ではなくDevin CLI / Desktopの設定で決まります。試すときは、使った製品、モデル、effort、リポジトリのリビジョン、権限設定を記録しておくと、あとで結果を比べやすくなります。

SWE-2をおすすめする人・おすすめしない人

Devin DesktopやDevin CLIを使っていて、コーディングエージェントのコストを下げたい人には、無料期間中にぜひ試してほしいモデルです。 一方で、API経由で使いたい人や、長時間の複雑な作業が中心の人には、現時点では向きません。

SWE-2をおすすめする人

  • Devin Pro / Max / Teamsをすでに契約している人:10月10日まで追加コストなしで試せます
  • Claude CodeやCodexの利用料金が負担になっている人:Fable 5.1に近い品質を低いコストで出せる可能性があります
  • 日常的な機能追加やバグ修正、テスト作成が多い人:FrontierCodeやDeepSWEで高いスコアを出している領域です
  • 旧Windsurfユーザー:Devin Desktopのモデル選択から、そのまま使えます
  • Fusionを試したい人:公式推奨の「Fable 5.1+SWE-2」で、性能とコストの両方を狙えます

SWE-2をおすすめしない人

  • 自社サービスやAPI経由で使いたい人:SWE-2には単体APIがありません。Kimi K3やFable 5.1のAPIを検討しましょう
  • Claude CodeやCursorから離れたくない人:SWE-2はDevin製品でしか使えません
  • 長く複雑なターミナル作業やインフラ作業が中心の人:Terminal-Bench 4の結果を見る限り、Fable 5.1やGPT-6 Astraのほうが安心です
  • 中国系モデルの利用が社内規程で制限されている企業:ベースがKimi K3である点を確認する必要があります
  • Devin Freeプランで使いたい人:無料期間の対象外です

AIコーディングエージェント全体を比べたい場合はAIエージェントおすすめ比較、基本から知りたい場合はAIエージェントとはも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q. SWE-2はAPIで使えますか?

2026年9月13日時点では、SWE-2の単体APIは公開されていません。使えるのはDevin Desktop / Devin CLIなどDevin製品の中だけです。API経由でコーディングモデルを使いたい場合は、Kimi K3 APIやClaude Fable 5.1 APIが選択肢になります。

Q. Claude CodeやCursorからSWE-2を呼び出せますか?

呼び出せません。SWE-2は外部向けのAPIが提供されていないため、Claude CodeやCursorのモデル設定で選んだり、APIキーを登録して接続したりすることはできません。SWE-2を使いたい場合は、Devin DesktopかDevin CLIに切り替える必要があります。

Q. 無料期間が終わった後、SWE-2の料金はどうなりますか?

2026年10月11日以降のクォータの消費ルールは、現時点で公式から明確に発表されていません。Devin Docsには、SWE-2 Highの単価として入力100万トークンあたり0.75ドル、出力3.75ドルが載っています。無料期間後もこの単価でクォータが消費される可能性がありますが、公式発表を確認してください。

Q. 以前Windsurfを使っていました。SWE-2は使えますか?

WindsurfはDevin Desktopにリブランドされているので、アップデート後のDevin Desktopでモデル選択からSWE-2を選べます。無料で使うにはPro / Max / Teamsプランが必要です。

Q. 日本語で指示しても大丈夫ですか?

SWE-2の日本語性能について、公式のベンチマークや説明はありません。ベースのKimi K3は多言語に対応しており、Devin製品自体も日本語のプロンプトを受け付けます。ただし、複雑な要件を伝えるときは、コード中の識別子やエラーメッセージを英語のまま含めると、意図のずれを減らしやすくなります。

Q. SWE-1.7を使い続ける理由はありますか?

公式発表の数字では、SWE-2 mediumはSWE-1.7よりスコアが高く、平均コストは81%低いとされています。性能とコストの両方で上回っているため、特別な理由がなければSWE-2に切り替えてよいでしょう。

まとめ

SWE-2は、CognitionがKimi K3を独自のRLで鍛えたコーディング特化モデルです。FrontierCode 1.1ではFable 5.1にあと0.9ポイントまで迫り、コストは64%低いと公式に発表されています。

  • 強み:最上位クラスに近いコード品質を低いコストで出せる。SWE-1.7よりステップ数・コストが大きく減っている
  • 弱み:Terminal-Bench 4は27.3%で、長く複雑な作業は苦手。スコアはすべてCognitionの自社計測
  • 使える場所:Devin Desktop / Devin CLIのみ。単体APIはない
  • 料金:Pro / Max / Teamsは2026年10月10日まで無料。SWE-2 Highの単価は入力0.75ドル・出力3.75ドル(100万トークンあたり)
  • 使い方:CLIは /model で選択、Alt+T(Mac:Opt+T)でeffort切替、/fusion でFable 5.1と組み合わせ
  • 注意点:ベースは中国Moonshot AIのモデルで、コードはCognitionに送られるため、社内規程の確認が必要

Devinの有料プランを使っているなら、10月10日までの無料期間に、自分のリポジトリでFable 5.1やFusionと比べてみるのがおすすめです。無料期間後の料金、Web・Fusionへの展開状況、API提供の有無は今後変わる可能性があるため、公式発表を確認しながら判断してください。

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