Gemini Notebookとは?旧NotebookLMの料金

この記事のポイント
Gemini NotebookはNotebookLMが2026年7月に改称した同じ製品。9月2日改定の新しい利用上限(5時間リセット)、Expert Intelligence、無料〜AI Ultraの料金と選び方を解説。
Gemini Notebook(ジェミニ・ノートブック)とは、Googleが提供するAIリサーチ・学習支援ツールで、2026年7月16日に「NotebookLM」から名称が変わった同じ製品です。 アップロードした資料(PDF・Googleドキュメント・Webページ・YouTube動画・音声など)を根拠に、要約・質問応答・音声概要を作る仕組みは従来どおりで、改称後も独立した製品として提供され、既存のノートブックはそのまま使えます。
ただし、7月の改称以降も更新が続いており、2026年9月時点では「改称直後の解説記事」に書かれている内容の一部がすでに古くなっています。特に利用上限の仕組みは9月2日から全面的に変わり、多くの記事が載せている「音声概要は1日3件、有料なら20件」という説明は現行仕様ではありません。
この記事でわかること:
- NotebookLMからGemini Notebookになって「変わった点・変わらない点」
- 2026年9月2日から切り替わった新しい利用上限(計算量ベース/5時間ごとリセット/週次上限)と、自分の残量を確認する手順
- Expert Intelligence(Google Playブックスの購入書籍をソース化/英語書籍のみ)の中身と落とし穴
- コード実行・Collectionsなど、7月以降に加わった機能の現在地
- 無料・Google AI Plus・AI Pro・AI Ultraの料金差と、どれを選ぶべきかの判断手順
- Gemini本体やChatGPTとの使い分け、こんな人におすすめ/おすすめしない人
「NotebookLMを検索したら名前が変わっていた」という方、これから使うか検討している方、すでに使っていて上限や料金が気になっている方に向けた記事です。
Gemini Notebookとは:NotebookLMが改称した同じ製品
Gemini NotebookはNotebookLMの新しい名前であり、中身は同じ「自分の資料に根拠を置くAIツール」です。 データ移行や作り直しは不要で、これまで作ったノートブックはそのまま開けます。
公式ヘルプはGemini Notebookを「アイデアを洗練・整理するためのAIリサーチアシスタント(An AI-powered research assistant designed to help you refine and organize your ideas)」と定義しています。公式サイトのタグラインは「AI Research Tool & Thinking Partner」で、何でも自由に答える汎用チャットボットではなく、手元の資料に閉じて答える設計である点が最大の特徴です。

基本情報を整理すると次のとおりです。
項目 | 内容(2026年9月時点) |
|---|---|
提供元 | |
旧名称 | NotebookLM(2026年7月16日に改称) |
ルーツ | Google I/O 2023で発表された「Project Tailwind」 |
提供形態 | Webブラウザ版( |
対応言語 | 80言語以上(日本語対応) |
提供地域 | 200以上の国・地域 |
利用規模 | 個人3,000万人超、60万以上の組織(2026年7月の公式発表値) |
料金 | 単独課金なし。Google AIプランの特典として提供 |
Geminiブランド全体の構成やモデルの違いを先に押さえたい場合は、Geminiとは?機能・料金・モデルの全体像から読むと整理しやすくなります。
なぜ名前が変わったのか
Googleが挙げた主な理由は、「LM(Language Model=言語モデル)」という略称が一般ユーザーに伝わりにくかったためです。AI製品名を「Gemini」ブランドへ集約する流れの一環でもあり、TechCrunchなど海外メディアは一連のリブランドの一部と報じています。
一方でForbesは「NotebookLMという定着した名前を捨てることへの戸惑い」を指摘しており、ブランド認知の面では賛否があります。ただし利用者側の実害はほぼなく、名前とロゴが変わり、機能が増えたというのが要点です。
公式サイトのURLも notebook.google に変わっている
見落とされがちですが、公式ドメインも変更されています。従来の https://notebooklm.google/ は、2026年9月時点で https://notebook.google/ へ301リダイレクト(恒久的な転送)されます。公式ヘルプセンターのパスも support.google.com/gemininotebook/ に移行済みです。
旧URLも当面はアクセスできますが、ブックマークや社内マニュアルに旧URLを書いている場合は、この機会に差し替えておくのが安全です。
改称で変わった点・変わらない点
「結局、何が変わって何が変わらないのか」を一覧にします。
項目 | NotebookLM(改称前) | Gemini Notebook(現行) |
|---|---|---|
製品の位置づけ | 独立したAIリサーチツール | 独立した製品として継続(Geminiアプリに吸収されたわけではない) |
名称・ロゴ | NotebookLM/従来アイコン | Gemini Notebook/Geminiグラデーションのロゴ |
公式URL |
|
|
既存ノートブック | — | そのまま利用可。移行・作り直し不要 |
中核機能(要約・音声概要・引用) | あり | そのまま継続 |
コード実行 | なし | 追加(安全なクラウド環境でPythonを自動生成・実行) |
出力形式 | 音声概要・テキスト中心 | グラフ・PDF・Word・Markdown・CSV・JSON・Excel・PowerPoint・画像へ拡張 |
Geminiアプリ連携 | 限定的 | 自動同期(チャットから |
ノートブックの整理 | 一覧のみ | Collections(フォルダ的な整理)を追加 |
書籍ソース | なし | Expert Intelligence(Playブックスの購入書籍)を追加 |
利用上限の仕組み | 機能ごとの「1日◯件」 | 計算量ベース/5時間ごとリセット+週次上限に変更 |
料金体系 | Google AIプランに内包 | 変更なし(Google AIプランに内包) |

出典: 9to5Google
つまり、設計思想と既存データは維持したまま、機能と提供条件が上積みされたと理解すれば十分です。
【最重要】2026年9月2日から利用上限の仕組みが全面的に変わった
2026年9月2日以降、Gemini Notebookの利用上限は「機能ごとの1日◯件」から「コンピューティング量(計算量)ベース」へ一本化されました。あわせて、上限のリセット間隔が24時間ごとから5時間ごとに短縮され、別枠として週次の上限が設けられています。
これは日本語の解説記事でほとんど反映されていない変更で、「音声概要は無料3件/有料20件」といった数値は現行仕様ではありません。この表記を見かけたら、その記事は9月の改定前の情報だと判断できます。
何がどう変わったのか
項目 | 旧仕様(〜2026年8月) | 現行仕様(2026年9月2日〜順次) |
|---|---|---|
上限の数え方 | 機能ごとの回数(音声概要◯件/日 など) | 計算量ベースに一本化 |
リセット間隔 | 24時間ごと | 5時間ごと |
週次の上限 | なし | あり(週次上限に達すると5時間リセットが働かない) |
消費量の決まり方 | 機能を使った「回数」 | プロンプトの複雑さ・使うモデルと機能・チャットの長さ・ソース数 |
具体的な数値 | 公表されていた | Googleは具体的な数値上限を公開していない |
公式ヘルプの表記は「The quota refreshes every 5 hours until you reach your weekly limit(週次上限に達するまで、割り当ては5時間ごとに更新される)」です。「何件使えるか」で事前に見積もることはできなくなったというのが本質的な変化です。
なお、この改定はWeb版・モバイル版の一般ユーザー向けアカウントへ順次展開されているため、現時点で全員に適用済みとは限りません。
自分の残量を確認する手順
上限が数値で公開されなくなった代わりに、アプリ内で自分の残量を確認できる導線が用意されています。事前の見積もりではなく、使いながら確認する運用に切り替えるのが現実的です。
- Gemini Notebook(
notebook.google)を開く - 右上の「設定(Settings)」を選ぶ
- 「使用状況(Usage)」を開き、「AI usage & weekly limit」を確認する
- チャット画面下部にも、残量と次のリセット時刻を示すメッセージが表示される
上限に近づくと、チャット上に「You're almost at your AI usage limit. Limit resets at 3:00 PM.(利用上限に近づいています。上限は15時にリセットされます)」といった案内が出ます。あわせて、代替手段の提示や、Web版で出力生成を先送りして後から自動生成・通知する動作も導入されています。
上限に当たりにくくする使い方
公式は消費量の内訳を公開していないため断定はできませんが、消費が「プロンプトの複雑さ・機能・チャットの長さ・ソース数」で決まると明記されている以上、次の運用が理にかなっています。
- 1ノートブック=1テーマに分ける。関係ない資料まで大量に入れると、毎回のやり取りでソース数が効いてくる
- 音声概要・動画概要・コード実行など重い生成は、出力条件を固めてから実行する。「とりあえず生成して作り直す」を繰り返さない
- 長くなったチャットは新しく作り直す。チャットの長さが消費に影響すると公式が明記している
- 締切前の集中作業を避け、5時間リセットを挟む前提でスケジュールする
- 週次上限があるため、週の後半に重い作業をまとめない
Expert Intelligence:購入した電子書籍をソースにできる(2026年8月27日〜)
Expert Intelligence(エキスパートインテリジェンス)は、Google Playブックスで購入した対象電子書籍を、そのままノートブックのソースとして追加できる機能です。2026年8月27日に公式ブログで発表され、初期段階で10万冊超が対象とされています。
公式説明は「responses grounded directly in that book(その書籍に直接根拠を置いた回答)」。つまり要約の精度を上げるだけでなく、書籍の内容に出典を持つ回答が得られるのがポイントです。書籍からインフォグラフィック・音声概要・クイズ・フラッシュカードを生成したり、自分で用意した他の資料と組み合わせたりもできます。
参加している出版社には、Penguin Random House、Macmillan Publishers、O'Reilly Media、Johns Hopkins University Press、De Gruyter Brill、Bloomsburyなどが名を連ねています。ローンチ時にはベストセラー作家15名が自著をもとにしたノートブックを公開しています。
使い方と条件
項目 | 内容 |
|---|---|
前提 | 対象書籍をGoogle Playブックスで購入していること(所有が必須) |
追加手順 | Playブックスの書籍詳細ページで「Tools」バッジを開き、対象なら「Gemini Notebook」を選ぶ。ソース追加画面の「Playブックス」からも選択できる |
対応言語 | 現時点では英語の電子書籍のみ。日本語書籍は未対応 |
共有時の扱い | 共同編集者は自分で同じ書籍を購入しないとそのソースを参照できない(購入を促す表示が出る) |
費用 | Gemini Notebookの料金とは別に書籍代がかかる |
対象プラン | 公式に明記なし(書籍の所有が条件という点のみ確定) |
先に知っておきたい落とし穴
期待して試すと拍子抜けしやすいのは、次の4点です。
- 日本語の書籍は現時点で使えません。手持ちの日本語電子書籍をAIに読ませる用途では、まだ実用段階にありません
- Playブックスで買っていない本は対象外です。紙の本はもちろん、Kindleなど他ストアで買った書籍も使えません
- チームで1冊を共有することはできません。共同編集ノートブックに書籍ソースを入れても、メンバーは各自購入が必要です
- すべての書籍が対象ではありません。「Tools」バッジにGemini Notebookが表示されるかどうかで判断します
出版社がこの仕組みを歓迎した理由
Expert Intelligenceは、生成AIと著作物の関係という文脈でも注目されました。書籍の購入が前提になっているため、利用されるほど権利者に収益が還元される設計だからです。
無断でWeb上のコンテンツを学習データに取り込む方式に出版業界が反発してきた経緯を踏まえると、この「所有している本だけを、購入という対価を伴ってAIに読ませる」構造は、権利者側が受け入れやすい形になっています。ユーザーから見ると「買った本にしか使えない」という制約ですが、その制約こそが10万冊規模の提供を成立させているという見方ができます。
今後は、Geminiアプリと検索のAI Modeへの拡大、さらにサードパーティのサブスクリプション・ビジネスリサーチレポート・教科書のソース追加が予告されています(いずれも現時点では未提供)。
コード実行:ノートブック内でデータ分析まで完結する
改称時(7月16日)の目玉だったコード実行は、各ノートブックに安全なクラウド実行環境が付与され、Gemini NotebookがPythonコードを自動生成・実行する機能です。資料の集計やグラフ作成を、外部ツールに移さずアプリ内で完結できます。
具体的にできることは次のとおりです。
- 数値データの集計・統計処理
- 異なる形式のデータの整形・変換
- グラフ・チャートの作成
- 資料に含まれる表データの分析
従来は「資料を読んで要約・回答する」までが中心でしたが、コード実行により「資料をもとに手を動かして分析する」ところまで守備範囲が広がりました。ExcelやCSVを渡して集計・可視化を依頼し、結果をExcelやPowerPointで書き出す、といった流れが想定されています。
提供状況:AI Proまで広がっている
発表時点ではGoogle AI Ultraと一部のWorkspaceビジネス顧客に限定されていましたが、その後段階的に展開され、2026年8月初旬にかけてGoogle AI Proユーザーにも開放されました。「Ultraを契約しないと使えない」という7月時点の説明は、現在は当てはまりません。
対象 | コード実行の提供状況(2026年9月時点) |
|---|---|
Google AI Ultra/一部Workspaceビジネス顧客 | 提供中(先行して開放された) |
Google AI Pro | 提供中(8月初旬にかけて展開) |
Google AI Plus | 公式に明記なし。アプリ内の表示で確認を |
無料ユーザー | 現時点で対象外 |
なお、Google AI Proへの100%展開完了時期についてはGoogleの個別アナウンスが確認できていないため、日付は目安として扱ってください。実際に使えるかどうかは、ノートブック内にコード実行の選択肢が出るかで判断できます。
この機能の背景にはGemini 3.5とAntigravityへの基盤アップグレードがあります。モデル側の詳細はGemini 3.5 Proとは、Antigravityの位置づけはGemini CLI廃止とAntigravity移行ガイドで整理しています。
Collections:増えすぎたノートブックをフォルダで整理する(2026年7月20日〜)
Collections(コレクション)は、ノートブックをフォルダ/プレイリストのようにグループ化して整理する機能です。2026年7月20日から段階的に展開されています。ノートブックが数十個に増えて探せなくなっていたユーザーにとって、実用上のインパクトが大きい追加です。
できること・できないことは次のとおりです。
できること | できないこと |
|---|---|
ノートブックをコレクションにまとめる | コレクション自体の共有 |
コレクション名と絵文字のカスタマイズ | 入れ子(ネスト)のコレクション |
1つのノートブックを複数のコレクションに所属させる | 自動分類・タグ付け |
Googleアカウント間での同期 | 本格的なファイル管理(権限設定など) |
使わずに従来の「My Notebooks」ビューのまま運用することもできます。なお、段階展開のため全ユーザーの画面に表示されているとは限りません。Google Playストア側の「Play Collections」とは別機能なので混同しないよう注意してください。
Gemini Notebookでできること(中核機能)
新機能に注目が集まりがちですが、NotebookLM時代から続く中核機能が引き続き使い方の土台です。
対応するソース形式(公式ヘルプ記載):
- ウェブサイト
- YouTube動画
- 音声ファイル
- Googleドキュメント/Googleスライド
- Playブックスの購入書籍(Expert Intelligence対象のもの)
生成できる主な出力:
- チャット(インライン引用付きの質問応答) — 回答のどこがどの資料に基づくかを都度たどれる
- 音声概要(Audio Overview) — AIホストが対話形式で資料を解説。80言語以上に対応し、長さやフォーカスを指示できる
- 動画概要(Video Overview)
- マインドマップ
- 学習ガイド・ブリーフィング
- フラッシュカード・クイズ
- インフォグラフィック
- スライドデッキ
- グラフ・PDF・Word・Markdown・CSV・JSON・Excel・PowerPoint・画像での書き出し

出典: Unsplash
なかでも音声概要は「長い資料を通勤中に耳で把握する」といった使い方ができ、学習・情報整理の用途で評価が高い機能です。ただし生成のたびに計算量を消費するため、9月以降は作り直しを繰り返さない運用が重要になります。
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3つの利用経路の違い:Web版・Geminiアプリ内・モバイル

出典: Gemini 公式サイト
Gemini Notebookには3つの入り口があり、できることと条件が少しずつ違います。特にGeminiアプリ内のノートブックは利用条件が独自なので、混同しないよう整理します。
経路 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
Web版( | 全機能の基準。コード実行や各種書き出しが最も使いやすい | 設定>使用状況から残量を確認できるのもここ |
Geminiアプリ内のノートブック | チャットの流れのまま | 18歳以上・個人Googleアカウント限定(職場・学校アカウント不可)。EEA(欧州経済領域)では手動接続が必要 |
モバイルアプリ | 外出先での閲覧・音声概要の再生に向く | 重い分析作業には不向き |
Geminiアプリ内ノートブック特有の仕様
Geminiアプリ側の公式ヘルプには、Web版のヘルプにはない記載があります。
- 1ノートブックあたり最大600ソース(Geminiアプリ側ヘルプの記載)
- Study Notebooks — Keep Activity有効時に利用可。知識の穴を特定する診断クイズ、細分化されたパーソナライズ授業、進捗トラッキングを提供
- Business Notebooks — Googleビジネスプロフィールを接続すると、事業の管理・成長を支援する形で使える
- Keep Activityを無効化すると失われる機能 — 自動保存、ノートブックのメモリ、既存チャットのインポート、Googleドライブのファイルアクセス、特化型ノートブック
なお、Web版のソース数上限については公式ヘルプに明記がありません。「無料50件/有料300件」という数字はNotebookLM時代の値で、現行仕様かは確認できていないため、600ソースという数字はGeminiアプリ経由の話として区別してください。
料金:無料・AI Plus・AI Pro・AI Ultraの違い

Gemini Notebookは単独課金ではなく、Google AIプランの特典として提供されます。無料でも中核機能は使え、有料プランでは利用上限が引き上げられます。
以下は2026年9月時点の日本での金額(税込)です。Googleは料金・ストレージ・特典を頻繁に改定しているため、契約前に公式(one.google.com/about/google-ai-plans/)で最終確認してください。
プラン | 月額(日本・税込) | ストレージ | Gemini Notebookの利用上限 |
|---|---|---|---|
プランなし(無料) | ¥0 | 15GB | 標準(基準値) |
Google AI Plus | ¥725 | 400GB | 標準の2倍 |
Google AI Pro | ¥2,900 | 5TB | 標準の4倍。コード実行が利用可能 |
Google AI Ultra(5x) | ¥14,500 | 20TB | AI Proのさらに5倍 |
Google AI Ultra(20x) | ¥32,000 | 30TB | AI Proのさらに20倍 |
倍率は公式ヘルプの記載に基づきます。ここで注意したいのがUltraの倍率の基準点です。公式英語表記では、PlusとProが「standard limits(標準)比」であるのに対し、Ultraは「AI Pro比で5倍または20倍」と書かれています。一部の日本語メディアは「無料ユーザー比で5倍/20倍」と紹介していますが、公式表記に従えばUltraの倍率はAI Proを基準にした値と読むのが妥当です。
2026年の価格改定の流れも押さえておくと、値動きの傾向がつかめます。
- 4月: AI Proのストレージを2TB→5TBへ増量
- 5月: AI ProにYouTube Premium Liteを付与。AI Ultraを¥36,400→¥32,000へ値下げし、¥14,500の新プラン(5x)を追加
- 6月8日(現地時間): AI Plusを¥1,200→¥725へ値下げ、ストレージを200GB→400GBへ倍増
エントリープランの詳細はGoogle AI Plusとは|月額725円への値下げとストレージ倍増の中身、Pro・Ultraの中間帯についてはGoogle AI Ultra Liteとはで個別に整理しています。
どのプランを選ぶべきか:上限が非公開になった前提での判断手順
具体的な上限値が公開されなくなったため、スペック表を見て事前に決める方法は使えません。次の順序で実地に確かめるのが最も確実です。
- まず無料で始める。中核機能(要約・チャット・音声概要・マインドマップ)は無料でも使える
- 1〜2週間、普段の使い方で回す。このとき凝った使い方をせず、実際の業務・学習の量で試す
- 設定>使用状況で残量の減り方を見る。週の途中で残量が心もとなくなるかを確認する
- 足りなければAI Plusへ(月¥725)。標準の2倍になり、ストレージも400GBに増える
- コード実行でデータ分析をしたい/資料量が多いならAI Pro(月¥2,900)。コード実行が使えるのは実質ここから
- 週次上限に何度も当たるならAI Ultraを検討。ただし月¥14,500以上なので、業務での利用頻度が高い人向け
判断の目安としては、「上限に当たって作業が止まった回数」が月に数回を超えたら1段上げるのが妥当です。逆に、週に数回しか使わないなら無料のままで支障が出ることは多くありません。
法人で使う場合
法人利用では「回数」より「管理・統制」を基準に選ぶのが定石です。Google Workspaceを導入している組織では、Gemini Notebookは各エディションのGemini機能に内包される形で提供され、管理者の統制下に置かれます。
また、NotebookLM EnterpriseはGemini Enterprise – Business editionの全ユーザーへ一般提供(GA)されています。法人向けでは「NotebookLM Enterprise」の名称が残っている点に注意が必要で、個人向けのみ改称が先行した可能性があります。組織で調達する際は、名称ではなくエディション名で確認してください。
Workspace全体でのGemini活用の広がりについては、Workspace Intelligenceとは|GeminiがGmail・カレンダーに入るとどうなるか、エージェント基盤としての位置づけはGemini Enterprise Agent Platformとはが参考になります。
使い方:基本の4ステップ
Gemini Notebookの基本的な流れはシンプルで、改称後も操作感は大きく変わっていません。
- ノートブックを作成する —
notebook.google(またはGeminiアプリ)で新規ノートブックを開く。テーマごとに分けるのがコツで、雑多な資料を1つに入れないほうが回答の精度も上限の消費効率も良くなる - ソースを追加する — PDF・Googleドキュメント・Webページ・YouTube動画・音声などをアップロードする。対象書籍があればPlayブックスからも追加できる
- 質問・生成を依頼する — チャットで質問したり、要約・学習ガイド・音声概要・マインドマップ・クイズなどの生成を指示する。回答のインライン引用から元資料に戻って確認する
- 出力を書き出す — グラフ・PDF・Excel・PowerPointなどの形式で成果物を書き出す。AI Pro以上ならコード実行でデータ分析まで依頼できる
慣れてきたらCollectionsでノートブックを分類し、設定>使用状況で残量の減り方を把握する——という順序で運用に乗せていくとスムーズです。
他ツールとの使い分け:Gemini本体・ChatGPTとの違い
Gemini Notebookの決定的な違いは「自分がアップロードした資料に根拠を置く」点です。汎用チャットボットの代わりとして使うと期待外れになります。
ツール | 得意なこと | 向く場面 |
|---|---|---|
Gemini Notebook | アップロードした資料に根拠を置いた要約・分析・音声概要。回答にインライン引用が付く | 手元の資料を深く理解・整理したい/根拠を確認しながら進めたい/学習教材を作りたい |
Gemini(本体アプリ) | 汎用的な対話・生成・Web検索・画像生成 | 幅広いテーマを自由に相談したい/資料がない状態から考えたい |
ChatGPT | 汎用対話+文書編集・データ分析・カスタムGPT | 資料に縛られない作業/独自のワークフローを組みたい |
使い分けの目安は次のとおりです。
- 「この資料には何が書いてあるか」を知りたい → Gemini Notebook
- 「このテーマについてどう思うか」を聞きたい → Gemini本体 or ChatGPT
- 「資料にない発想やアイデアがほしい」 → Gemini Notebookは苦手。汎用チャットへ
- 「回答の根拠を上司やクライアントに示す必要がある」 → インライン引用があるGemini Notebook
ChatGPTとGeminiのどちらを主力にするかで迷っている場合は、ChatGPTとGeminiの比較|機能・料金・日本語対応・セキュリティで個別に整理しています。
できないこと・注意点
導入前に押さえておきたい制約は、期待値のズレが起きやすいものから順に次のとおりです。
機能上の制約
- 汎用チャットボットではない。原則としてアップロードしたソースに根拠を置く設計のため、ソースに書かれていないことへの回答や、自由な発想・アイデア創出は苦手
- 業務を実行するエージェントではない。分析・整理・出力までが守備範囲で、外部システムを操作して業務を完遂するツールではない
- Expert Intelligenceは英語書籍のみ・購入必須。共同編集者も各自購入が必要
- Collectionsは共有・入れ子・自動分類に非対応
- 具体的な利用上限値が非公開。どれだけ使えるかを事前に読むことはできない。週次上限に達すると5時間リセットも働かない
- ノートブックを削除すると、関連するすべてのソースとチャットが完全に削除される。公式ヘルプは「permanently」と明記しており、復元できない
- API提供・OSS化は確認できていない。プログラムからの自動連携は現時点で想定されていない
- 大量の資料を入れれば精度が上がるわけではない。1ノートブック=1目的に分けるのが定石
データの扱いとセキュリティ
公式ヘルプ(日本語)には次の記載があります。
お客様のデータは保護されており、フィードバックを提供しない限り、Gemini Notebook のトレーニングに使用されることはありません。
Google Workspace利用者については、さらに踏み込んだ記載があります。
Gemini Notebook でのアップロード、クエリ、モデルの回答は、人間のレビュアーが確認することも、AI モデルのトレーニングに使用されることもありません。
同等の保護はGoogle Workspace for Educationアカウントにも適用され、18歳未満のユーザーにはより厳格なコンテンツポリシーが適用されます。また、コード実行はローカルではなくサンドボックス化されたセキュアなクラウド環境内で行われるとGoogleは説明しています。
そのうえで、実務上は次の運用をおすすめします。
- 無料の個人アカウントで社外秘・顧客情報を扱わない。業務で扱うならWorkspace版またはEnterprise版を使う
- 個人アカウントと組織アカウントを混在させない。ノートブックの所在が追えなくなり、退職時の引き継ぎでも問題になる
- 生成物をそのまま提出しない。グラウンディング設計により誤情報は抑制されやすいものの、AI生成物である以上、インライン引用から元資料に戻って条件を確認する運用が必要
検証を省く怖さは軽視されがちですが、AI出力を確かめずに行動して実害が出た事例は実際に起きています。Gemini頼りの登山者がシャスタ山で遭難した事例は、AI出力を鵜呑みにするリスクの具体例として参考になります。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめできる人
タイプ | 理由 |
|---|---|
大量のPDF・論文・社内資料を読み込む必要がある人 | インライン引用つきで要約・整理でき、根拠にすぐ戻れる |
耳で情報をインプットしたい学習者・リサーチャー | 音声概要が80言語以上に対応し、移動中の把握に使える |
試験勉強・資格取得に取り組んでいる人 | 学習ガイド・フラッシュカード・クイズを教材から自動生成できる |
ExcelやCSVの集計・グラフ化まで任せたい人 | コード実行で分析から書き出しまで完結(AI Pro以上) |
会議資料・レポートの叩き台を素早く作りたい人 | Word・PowerPoint・PDFで直接書き出せる |
すでにGoogle AI Pro/Ultraを契約している人 | 追加課金なしで上限が拡張された状態で使える |
英語の技術書・専門書をPlayブックスで購入している人 | Expert Intelligenceで蔵書に直接質問できる |
おすすめしない人・注意が必要な人
タイプ | 理由 |
|---|---|
資料に縛られず幅広いテーマを自由に相談したい人 | 設計上ソース外の回答は苦手。Gemini本体やChatGPTのほうが向く |
日本語の電子書籍をAIに読ませたい人 | Expert Intelligenceは現時点で英語書籍のみ |
「1日何件使えるか」を確定させてから契約したい人 | Googleが具体的な上限値を公開していない。実際に使って確かめる必要がある |
機密性が極めて高い資料を個人アカウントで扱おうとしている人 | Workspace版・Enterprise版の利用と社内ルールの整備が先 |
API経由で自社システムに組み込みたい人 | API提供は確認できていない。自動連携は現時点で想定されていない |
AIに業務そのものを代行させたい人 | 分析・整理・出力までのツールであり、外部システムを操作するエージェントではない |
よくある質問
Q. NotebookLMはもう使えないのですか?
使えます。NotebookLMは「Gemini Notebook」へ改称されただけで、同じ製品として継続しています。既存のノートブックはそのまま開け、移行や作り直しは不要です。公式URLは notebook.google に変わりましたが、旧URLからは自動的に転送されます。
Q. 「音声概要は1日3件まで」という説明を見ましたが正しいですか?
現行仕様ではありません。2026年9月2日から、利用上限は機能ごとの件数ではなく計算量ベースに変わり、5時間ごとにリセットされる方式(別枠で週次上限あり)になりました。自分の残量は設定>使用状況から確認できます。
Q. 無料版でもどこまで使えますか?
要約・チャット・音声概要・マインドマップ・学習ガイドなどの中核機能は無料で使えます。上限は「標準(基準値)」となり、有料プランではその倍率で拡張されます。コード実行は現時点で無料版の対象外です。
Q. コード実行はどのプランで使えますか?
2026年9月時点で、Google AI ProとAI Ultra(および一部のWorkspaceビジネス顧客)で利用できます。発表当初はUltra限定でしたが、8月初旬にかけてAI Proへ展開されました。無料ユーザーは現時点で対象外です。
Q. Expert Intelligenceで日本語の本は使えますか?
現時点では英語の電子書籍のみが対象で、日本語書籍は未対応です。また、Google Playブックスで購入した書籍であることが条件で、他ストアで購入した電子書籍や紙の書籍は使えません。日本語対応の時期は公表されていません。
Q. ノートブックを削除したら元に戻せますか?
戻せません。公式ヘルプは、ノートブックを削除すると関連するすべてのソースとチャットが完全に削除されると明記しています。整理したいだけならCollectionsでの分類や、削除ではなくアーカイブ的な運用を検討してください。
Q. Gemini本体との違いは何ですか?
Gemini Notebookは「アップロードした資料に根拠を置く」ツールで、インライン引用つきの要約・分析が得意です。Gemini本体は汎用的な対話・生成が得意で、扱えるテーマの自由度が高いという違いがあります。資料の理解にはNotebook、発想や相談には本体、と使い分けるのが実用的です。
Q. 会社の資料を入れても大丈夫ですか?
公式ヘルプは「フィードバックを提供しない限りトレーニングに使用されない」とし、Google Workspaceでは人間のレビュアーによる確認もモデルのトレーニング利用もないと明記しています。ただし社内ルールとの整合が必要なため、業務利用ではWorkspace版・Enterprise版を使い、個人アカウントで社外秘を扱わない運用をおすすめします。
まとめ
- Gemini NotebookはNotebookLMの新名称で、中身は同じ「資料に根拠を置くAIツール」。既存データはそのまま使え、公式URLは
notebook.googleに変わった - 2026年9月2日から利用上限が計算量ベースへ全面移行。5時間ごとリセット+週次上限という方式で、「1日◯件」という旧仕様の説明はもう当てはまらない。残量は設定>使用状況で確認する
- Expert IntelligenceでPlayブックスの購入書籍をソース化できるようになったが、英語書籍のみ・購入必須・共同編集者も各自購入という制約がある
- コード実行はGoogle AI Proまで開放済み。Ultra限定という7月時点の情報は古い
- 料金は無料/AI Plus ¥725/AI Pro ¥2,900/AI Ultra ¥14,500・¥32,000。上限値が非公開になった以上、無料で試して残量の減り方を見てから上げるのが最も確実な選び方
- 資料を根拠つきで深く扱うならGemini Notebook、自由な発想や相談なら汎用チャット、という使い分けが前提
まずは無料で1テーマ分の資料を入れ、要約と音声概要を試す。そのうえで設定>使用状況を見て足りなければPlusかProへ——という順序が、上限が読めない現在の仕様では最も失敗の少ない始め方です。Geminiブランド全体の整理はGeminiとは、料金の詳細はGoogle AI Plusとはもあわせてご確認ください。
このツールを自社のシステムや業務にどう組み込むか、ご提案します
この記事の著者

AI革命
編集部
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