AIコーディング2026年5月更新

Gemini CLIとは?使い方・料金・Claude Codeとの違いをわかりやすく解説【2026年5月最新】

公開日: 2026/04/19
更新日: 2026/05/16
Gemini CLIとは?使い方・料金・Claude Codeとの違いをわかりやすく解説【2026年5月最新】

この記事のポイント

Gemini CLIの機能・料金・インストール方法・Claude Codeとの違いを最新情報で解説。2026年4月公開のCVSS 10.0重大脆弱性への対処法、v0.42.0新機能(Voice Mode・Gemma 4・Auto Memory Inbox)を日本語で徹底整理。

Gemini CLI(ジェミニ シーエルアイ)は、Googleがオープンソースで公開しているAIエージェント型ターミナルツールで、GeminiモデルをコマンドラインからReAct(推論+実行)ループで自律的に動かせます。 コーディング支援だけでなく、リサーチ・文書生成・シェル操作・CI/CD連携まで1つのCLIでこなせるのが特徴です。

この記事でわかること

  • Gemini CLIの定義と、Google Cloudエコシステムでの位置づけ
  • 最新版 v0.42.0(2026年5月12日リリース)の機能と新機能(Voice Mode / Gemma 4 / Auto Memory Inbox)
  • 料金プラン6種の比較(データ学習あり/なしの違いを含む)
  • インストール手順と4種の認証方法
  • 2026年4月公開の重大脆弱性(CVSS 10.0)と即時対処法(多くの競合記事が未対応の最重要情報)
  • Claude Code / Codex CLI / Cursor との選び分け基準

こんな方におすすめ

  • GoogleのGeminiモデルをターミナルから使いたいエンジニア・データ分析者
  • 無料で使えるAIコーディング/AIエージェントCLIを探している方
  • Claude CodeやCodex CLIと比較して自分に合うツールを選びたい方

Gemini CLIとは何か

Google公式のGemini CLI GitHubリポジトリのOGP画像

出典: google-gemini/gemini-cli GitHub公式

Gemini CLIは、ターミナル(コマンドライン)から直接Geminiを呼び出して自律的に作業させる、Google公式のオープンソースAIエージェントです。2025年6月25日にGoogle Cloud公式ブログで発表され、GitHubの google-gemini/gemini-cli リポジトリで継続的に開発されています(GitHubスター約95,900以上)。

公式では「ターミナル向けの多機能ローカルユーティリティ」と位置づけられており、次のような作業を1つのCLIでこなせます。

  • コード生成・バグ修正・リファクタリング
  • ドキュメント要約・翻訳・レポート作成
  • Web検索を使った調査(Googleグラウンディング内蔵)
  • ローカルファイル読み書き・シェルコマンド実行
  • CI/CDやGitHub Actionsからの非対話呼び出し
  • リアルタイム音声入力(v0.41.0〜)

同じ技術基盤で動くIDE版として Gemini Code Assist(VS Code拡張) があり、ターミナル派はGemini CLI、エディタ派はGemini Code Assistという棲み分けです。Geminiモデル全体の概要はこちらで整理しています。

基本スペック(v0.42.0 / 2026年5月時点)

項目

内容

開発元

Google(Google Cloud / Geminiチーム)

ライセンス

Apache License 2.0(OSS)

実装言語

TypeScript / Node.js

必須環境

Node.js 20以上

最新安定版

v0.42.0(2026年5月12日リリース)

最新プレビュー版

v0.43.0-preview.0(2026年5月12日)

対応モデル

Gemini 2.5 Pro / 2.5 Flash / 2.5 Flash-Lite / Gemini 3 Pro / 3 Flash / 3.1 Pro(プレビュー)/ Gemma 4(v0.42.0〜デフォルト有効)

コンテキスト長

最大100万〜200万トークン(モデルによる)

リポジトリ

github.com/google-gemini/gemini-cli

Google公式がOSSで本気で作った汎用AIエージェントCLIです。コーディング専用ではなく、リサーチ・業務自動化・CI/CD統合まで幅広く対応します。

Gemini CLIでできること(v0.42.0の主要機能)

Gemini CLIを実際にターミナルで動かしている公式スクリーンショット

出典: google-gemini/gemini-cli GitHub公式

Gemini CLIは単なる「ターミナルChat」ではありません。ReAct(Reason + Act)ループによる自律実行を軸に、コーディングから業務自動化まで幅広く対応します。

主要機能一覧

機能

内容

ReActループ

「計画→実行→失敗時の自己修正」をAIが多段階で繰り返す

ファイル操作

@ファイルパス でファイル・ディレクトリをコンテキストに取り込み、読み書き

シェル実行

!コマンド で直接シェルを起動。lsgit なども実行可

Web検索・取得

Google検索グラウンディング内蔵で最新情報を参照しながら回答

オフラインローカル検索

ripgrepバンドル(v0.40.0〜)によりインターネット接続なしでローカル検索可能

MCP対応

Model Context Protocolで外部ツール(GitHub・DB・社内API等)と接続

Extensions

MCPサーバー+GEMINI.md+カスタムコマンドをまとめて配布・共有

GEMINI.md

プロジェクト固有の指示・規約を記憶させるコンテキストファイル

Planモード

実行前に計画のみを提示し、ユーザー承認後に実行(v0.34.0〜デフォルト有効)

チェックポイント / /rewind

会話を任意時点まで巻き戻せる

非対話モード

gemini -p "プロンプト" でCI/CDやシェルスクリプトから呼び出せる

GitHub Actions統合

/setup-github でPRレビュー・Issueトリアージを自動化

IDE統合

/ide コマンドでVS Code等と連携

サンドボックス

macOS Seatbelt / Docker / Podman / gVisor(Linux)/ Windows Native Sandboxに対応

音声入力(Voice Mode)

v0.41.0〜。Gemini Live API連携のリアルタイム音声入力

Auto Memory Inbox

v0.42.0〜。繰り返し作業のパターンを自動学習・記憶

v0.41.0〜v0.42.0 の主要新機能

Voice Mode(リアルタイム音声入力)— v0.41.0〜
Gemini Live APIを活用した音声入力に対応。/voice コマンドで起動し、クラウド・ローカルの両バックエンドをサポートします。現時点ではインタラクティブな波形UIはネイティブ統合待ちで、/voice コマンド経由では利用不可の制限があります。また、音声データのプライバシー扱いには注意が必要です。

Gemma 4のデフォルト有効化 — v0.42.0〜
GoogleのオープンモデルであるGemma 4がGemini API経由でデフォルト利用可能になりました。軽量タスクやコスト重視の用途での活用が広がります。

Auto Memory Inbox — v0.42.0〜
繰り返し実行する作業のパターンをGemini CLIが自動学習し、候補として提示します。/memory inbox コマンドで確認・承認するだけでGEMINI.mdへの追記が完了します。定型作業の効率化に活用できます。

プレビュー版(v0.43.0-preview.0)の先行機能
最新プレビュー版では以下の機能が試験中です(2026年5月12日時点):

  • 精密コード編集機能: より細粒度のコード変更精度の向上
  • チャットセッションのエクスポート・インポート: 会話履歴をファイルで保存・再読み込み可能
  • シェルコマンド安全性評価の強化: セキュリティリスクの自動検出

代表的なスラッシュコマンド(v0.42.0時点)

v0.42.0で利用できる主なコマンドを用途別に整理します。

セッション管理:
/resume /clear /compress /chat save|resume|list /rewind /stats /quit /exit --delete

プロジェクト・メモリ:
/init /memory show|add|refresh|inbox /model /directory /settings /permissions trust

拡張・外部連携:
/mcp list|auth|enable /extensions list|update|explore /hooks /setup-github /ide /voice(v0.41.0〜)

システム:
/auth login|logout /help /docs /about /bug /privacy

既存のCLIツールと比べ、「チャット型」よりも「運用ツール型」の作り込みが特徴です。/compress で長い会話をまとめたり、/memory inbox で繰り返し作業を自動記憶させたり、長時間プロジェクトを回すほど恩恵が増します。

料金・プラン(2026年5月最新)

Google AI for Developersの公式プラットフォーム画像

出典: Google AI for Developers 公式

Gemini CLIは「認証方法 × プラン」の組み合わせで料金が決まる仕組みです。ここが最初につまずきやすいポイントなので、表で整理します。

プラン一覧(認証方法別)

認証方法

プラン

RPD(1日)

RPM(1分)

使用可能モデル

データ学習

個人Googleアカウント(OAuth)

Code Assist for Individuals(無料

1,000

60

Flashモデルのみ(※1)

あり

個人Googleアカウント

Google AI Pro(有料サブスク)

1,500

Geminiモデルファミリー

なし

個人Googleアカウント

Google AI Ultra(有料サブスク)

2,000

Geminiモデルファミリー

なし

Gemini APIキー

無料ティア

250

10

Flashモデルのみ

あり

Gemini APIキー

Pay-as-you-go(従量課金)

モデル別従量課金

なし

Vertex AI

Express / Pay-as-you-go

アカウント依存

各モデル

なし

Google Workspace Code Assist

Standard

1,500

120

Geminiモデルファミリー

なし

Google Workspace Code Assist

Enterprise

2,000

120

Geminiモデルファミリー

なし

※1【重要】2026年3月25日以降、無料枠のOAuth認証ではGemini Proモデルが使えなくなりました。 古い記事の「無料でGemini 2.5 Proが使える」は現時点では誤りです。Proモデルを使うには、Google AI Pro / Ultra、Gemini APIキー(有料)、またはVertex AIへの移行が必要です。

⚠️ データ学習ポリシー(機密情報を扱う方は必読)
無料プラン(個人GoogleアカウントのOAuth / Gemini API無料ティア)では、入力プロンプト・AI回答・関連コード・使用統計がGoogleのモデルトレーニングに利用される可能性があります。 機密コード・個人情報・顧客データを扱う場合は有料プランまたはVertex AIの利用が必須です。

Workspace Standard / Enterprise の参考価格(2026年5月時点)

  • Standard: 月額 $22.80/ユーザー(月払い)/ $19/ユーザー(年契約)
  • Enterprise: 月額 $54/ユーザー(月払い)/ $45/ユーザー(年契約)

Gemini API 従量課金の参考単価(100万トークンあたり)

モデル

入力

出力

Gemini 2.5 Flash

$0.15

$0.60

Gemini 2.5 Pro

$1.25

$10.00

Batch API

全モデル50%割引

公式の最新単価はGemini API料金ページが一次ソースです。現時点ではAIコーディングCLIの中でもかなり安価な部類で、大量リクエストを処理するケースで有利です。

無料で試す場合の推奨構成

  1. まず個人GoogleアカウントのOAuthログインで導入し、Flashモデルで挙動を確認
  2. 本格的にPro系モデルを使いたくなったらGoogle AI Pro(月額サブスク)またはGemini APIキー(従量課金)に移行
  3. 企業・機密コードを扱うならVertex AIまたはWorkspace Code Assistで契約

インストールと初期設定

ターミナルでコマンドラインツールを操作しているイメージ

Gemini CLIのインストールは数分で完了します。必須環境はNode.js 20以上です。

1. インストールコマンド

# 使い捨てで試す
npx @google/gemini-cli

# グローバルインストール(Stable版 v0.42.0)
npm install -g @google/gemini-cli

# プレビュー版
npm install -g @google/gemini-cli@preview

# macOS / Linux(Homebrew)
brew install gemini-cli

# MacPorts
sudo port install gemini-cli

2. 起動と初回認証

gemini

初回起動時はブラウザが開き、Googleアカウントでの認証(OAuth)が走ります。個人GoogleアカウントでログインすればCode Assist for Individualsの無料枠(Flashモデル)が即時利用できます。

リモートサーバーで使う場合は NO_BROWSER=1 gemini と起動し、表示されるURLをローカルブラウザで開いてください。

3. 認証方法の切り替え

認証

用途

設定方法

Googleアカウント(OAuth)

個人・検証向け

gemini 初回起動でブラウザ認証

Gemini APIキー

従量課金・CI/CD向け

GEMINI_API_KEY 環境変数に設定

Vertex AI

エンタープライズ向け(IAM・VPC・監査ログ対応)

GOOGLE_GENAI_USE_VERTEXAI=true とGCP認証情報を設定

Google Workspace

企業導入(Code Assist License)

管理者が割り当てたライセンスでOAuth認証

企業向け認証の選び分け:

  • 個人開発・検証: GoogleアカウントOAuth(無料)
  • CI/CDパイプライン: Gemini APIキー(従量課金)+サービスアカウント
  • 機密コード・顧客データを扱う企業: Vertex AI(IAM・VPC・監査ログ対応)
  • G Suite導入企業: Workspace Code Assist(既存認証基盤を使い回せる)

4. リリースチャネル

  • Stable: 毎週リリース。本番運用はこれ(現在: v0.42.0)
  • Preview: 毎週、新機能先行配信(現在: v0.43.0-preview.0)
  • Nightly: 毎日ビルド。最新機能を真っ先に試したい人向け

本番利用はStable、個人の検証や新機能確認はPreview/Nightly、と使い分けられます。

GEMINI.mdでプロジェクト固有の指示を記憶させる

Google CloudのGemini関連サービスのロゴ画像

出典: Google Cloud Gemini 公式

Gemini CLIには GEMINI.md というプロジェクトメモリファイル があります。Claude Codeの CLAUDE.md に相当する仕組みで、リポジトリのルートに置くとGemini CLIが自動で読み込みます。

書いておくとよい内容

  • プロジェクトの目的・ドメイン知識
  • 使っている言語・フレームワーク・バージョン
  • コーディング規約(命名・ディレクトリ構造・テスト方針)
  • 避けてほしい操作(本番DBへの直接書き込み禁止など)
  • 参照すべき内部ドキュメントのパス

よく使うメモリ系コマンド(v0.42.0)

/memory show          # 現在読み込まれているGEMINI.mdの内容を確認
/memory add "..."     # 新しい指示を動的に追加
/memory refresh       # GEMINI.mdを再読み込み
/memory inbox         # Auto Memory Inboxを確認・管理(v0.42.0〜)

v0.42.0で追加された Auto Memory Inbox では、繰り返し実行している作業パターンをGemini CLIが自動的に候補として提示します。承認するだけでGEMINI.mdへの追記が完了するため、「指示を毎回書き直している」と感じたらここから始めるのが効率的です。

MCPとExtensions ── 外部ツール連携の中心

Google Firebaseの公式OGP画像(Extensionsとの連携例として)

出典: Firebase 公式

Gemini CLIが「単なるチャットCLI」と一線を画すのが、MCP(Model Context Protocol)とExtensions の仕組みです。

MCP対応

MCPはAIエージェントと外部ツールをつなぐ標準プロトコルです。Gemini CLIは標準でMCPサーバーをサポートしており、次のようなツールと接続できます。

  • GitHub / GitLab(Issue・PR操作)
  • データベース(Postgres・BigQueryなど)
  • 社内APIやクラウドサービス
  • ブラウザ(Chrome DevTools MCP 経由)

Extensions

Extensionsは、「MCPサーバー+GEMINI.md+カスタムコマンド+設定」を1パッケージにまとめて配布できる仕組みです。2025年10月8日に一般公開されており、公開Extensionsは200以上に達しています(増加中)。

代表的なExtensions:

  • Cloud Run extension: コマンド1つでGemini CLIからCloud Runにデプロイ
  • Google Workspace extension: Gmail・Calendar・Drive・Docsを操作
  • Chrome DevTools MCP: ブラウザデバッグ・Lighthouse計測を自動化
  • Firebase extension: Firestore・Authentication・Hostingを操作
/extensions list       # 導入済みExtensionsを確認
/extensions explore    # 公開Extensionsを検索
/extensions update     # すべて更新

自社用Extensionsを自作して社内配布すれば、「社内独自のAIエージェント環境」をCLIベースで構築できます。OSSである強みが活きる場面です。

⚠️ セキュリティとサンドボックス

サイバーセキュリティとサンドボックスのイメージ

Gemini CLIは強力なぶん、使い方を間違えるとローカル環境を汚す・情報が漏れるリスクがあります。実務で使うなら以下は必ず確認してください。

【最重要】2026年4月公開の重大脆弱性(GHSA-wpqr-6v78-jr5g / CVSS 10.0)

2026年4月、CVSSスコア10.0(最大値)の重大脆弱性がGemini CLIで公開されました。Pillar Securityが発見しGitHubに報告したものです。多くの日本語解説記事がまだ対応できていない、最重要のセキュリティ情報です。

脆弱性の内容:

  • ヘッドレスモードでワークスペースが自動信頼される欠陥
  • YOLOモードでツール許可リストが無視される欠陥
  • 上記2つが組み合わさることで、CI/CDパイプライン(GitHub Actions等)においてリモートコード実行(RCE)攻撃が可能になる

影響対象バージョン:

  • @google/gemini-cli v0.39.0以下
  • run-gemini-cli v0.1.21以下

修正済みバージョン:

  • @google/gemini-cli v0.39.1以上(現最新: v0.42.0)
  • run-gemini-cli v0.1.22以上

⚠️ 即時対応が必要な手順:

# 最新安定版 v0.42.0 に即時アップデート
npm install -g @google/gemini-cli

# バージョン確認
gemini --version

CI/CDで利用している場合は、ワークフローの信頼設定の見直し厳格なツール許可リストの適用も必須です。詳しくはAIコーディングのセキュリティリスク解説も参照してください。

2025年7月の脆弱性(プロンプトインジェクション)

2025年7月、悪意あるプロンプトを埋め込んだ .md ファイルやPythonコードを開かせることで、ユーザーの許可なく任意のシェルコマンドを実行される脆弱性が公開されました。v0.1.14以降に修正済みですが、不審なリポジトリでは必ずサンドボックス下で実行することを推奨します。

サンドボックスの設定方法

サンドボックスは以下の優先順位で有効化されます。

  1. 起動時の -s / --sandbox フラグ
  2. GEMINI_SANDBOX 環境変数(true / docker / podman / sandbox-exec / runsc / lxc
  3. settings.json"tools": { "sandbox": true }
# Dockerサンドボックスで起動
gemini --sandbox docker

# 環境変数で設定
export GEMINI_SANDBOX=docker
gemini

macOSでは Seatbeltプロファイルpermissive-openstrict-proxied の6段階)が使えます。SEATBELT_PROFILE 環境変数で切り替え可能で、業務利用では最も制限的な strict-* プロファイルを基本とした運用が推奨されます。

公式ドキュメントにも明記されている通り、サンドボックスは「リスク軽減」であり「リスク排除」ではありません最新版へのアップデート + サンドボックス + 信頼できるリポジトリの3点セットで運用するのが実務的です。

データ学習ポリシー(再掲)

  • 無料プラン(OAuth Code Assist無料 / Gemini API無料ティア): 会話データがGoogleのモデル学習に利用される可能性あり
  • 有料プラン・Vertex AI・Workspace Code Assist: 原則として学習に使われない

機密情報を扱う場合は、必ず有料プランまたはVertex AI / Workspace Code Assistを選んでください。AIエージェント全般のセキュリティ論点はAIエージェントのセキュリティ対策ガイドにまとめています。

Claude Code / Codex CLI / Cursor との違い

AnthropicのOGP画像(Claude Code比較セクション用)

出典: Anthropic 公式

Gemini CLIを導入する前に、よく比較されるAIコーディングツールとの違いを整理します。

4ツール比較表

項目

Gemini CLI

Claude Code

OpenAI Codex CLI

Cursor

提供元

Google

Anthropic

OpenAI

Anysphere

形態

CLI(OSS

CLI(非OSS)

CLI(OSS)

IDE(VS Codeフォーク)

無料枠

あり(Flashモデル限定)

基本なし(サブスク連動)

APIキー必須

限定的な無料枠あり

最大コンテキスト

100万〜200万トークン

約20万トークン

モデル依存

モデル依存

コード品質

実用的・やや冗長

非常に高い・洗練

高い

高い(IDE統合の強み)

デバッグ粘り強さ

介入が必要な場合あり

粘り強いループ

Web検索統合

Google検索内蔵

別途ツール設定

音声入力

v0.41.0〜対応

2026年3月〜ネイティブ

MCP対応

GitHub Actions統合

○(/setup-github

サンドボックス

充実(Seatbelt / Docker / gVisor等)

標準対応

限定的

IDE側の制御

エンタープライズ

Vertex AI / Workspace

Anthropic API / Teams

Azure OpenAI

セキュリティ

CVSS10.0脆弱性(v0.39.1修正済)

向いている使い方

ターミナル主戦場・大規模コードベース全体把握

マルチファイル大規模リファクタ

OSSでエージェントを組む

GUIでペアプロ

Claude Codeとの詳細比較

Gemini CLIとClaude Codeはよく比較されますが、用途によって棲み分けが明確です。

Gemini CLIが優位な点:

  • 無料から始められる(個人Googleアカウント + Flashモデルで1日1,000リクエスト)
  • コンテキスト長(最大200万トークン): モノレポや長大なコードベースの全体把握
  • OSSである: カスタマイズ・自社展開・フォーク可能
  • Google Cloud連携: Vertex AI・Workspace・Cloud Runとの統合がシームレス
  • Web検索グラウンディング内蔵: 最新ドキュメントを参照しながら回答

Claude Codeが優位な点:

  • マルチファイルの大規模リファクタリング精度: 複雑な依存関係の解消・コード品質の一貫性
  • 粘り強いデバッグ: 失敗しても諦めずにループを回す能力
  • コードの洗練度: 一貫したスタイル・命名・コメント品質

各種比較記事の共通見解は「コンテキスト長・無料枠・OSSでGemini CLIが有利、推論精度・精密なコード品質ではClaude Codeが有利」です。Claude Codeの詳細も参考にしてください。

GeminiモデルとClaudeモデルの比較はClaude vs Gemini比較、Geminiとその他サービスの比較はChatGPT vs Geminiもご覧ください。

選び分けのポイント

  • 無料で始めたい/長文コードベースを読ませたい → Gemini CLI
  • マルチファイルの大規模リファクタリングを任せたい → Claude Code
  • OSSで自律エージェントを組み込みたい → OpenAI Codex CLI
  • GUIエディタの体験を重視 → Cursor

もう少し広く比較したい場合は、AIコーディングツールおすすめ比較で主要ツールを横並びにまとめています。Claude CodeとGitHub Copilotの比較はClaude Code vs GitHub Copilot、Cursor系の選び方はCursor vs Claude Codeも参考にしてください。

こんな人におすすめ / おすすめしない人

Gemini CLIが向いている人

ターミナル中心で作業するエンジニア・データ分析者
シェル・Git・Dockerを日常的に叩いている人ほど恩恵が大きく、既存のワークフローに自然に組み込めます。

長文コードベース・長いドキュメントを扱う人
最大100万〜200万トークンのコンテキストで、モノレポや長いREADMEもまとめて読み込ませられます。大規模リポジトリの全体把握に特に強みを発揮します。

Google Cloud / Workspaceをすでに使っている企業
Vertex AI・Workspace Code Assistとの親和性が高く、認証・請求・監査ログを既存基盤に統一できます。

無料でAIコーディングCLIを試したい人
OAuth認証 + Flashモデルで1日1,000リクエストまで無料。手軽に始められます。

エージェント基盤を社内で育てたい組織
MCP・Extensions・GEMINI.mdを組み合わせて「社内専用AIエージェント」を構築しやすく、OSSなのでカスタマイズも自由です。

CI/CDパイプラインにAIを組み込みたいエンジニア
非対話モード・GitHub Actions統合が充実しており、PRレビュー・Issueトリアージの自動化が容易です(ただし必ずv0.42.0にアップデートしてから利用してください)。

おすすめしない人・ケース

マルチファイルの大規模リファクタリングを最高精度でやりたい人
現時点では各種比較でClaude Codeのほうが平均的な精度が高いと報告されています。品質を最優先するならClaude Codeが適切です。

オフライン環境で使いたい人
推論はクラウドAPIに依存するため、インターネット接続が必須です(ローカル検索のripgrepは除く)。

ターミナル操作が苦手な人
GUIエディタ中心ならCursorやGemini Code AssistなどIDE統合型が合います。

機密コードや個人情報を無料枠で扱いたい人
無料プランはデータが学習に使われる可能性があります。有料プラン・Vertex AIへの切り替えを強く推奨します。

古いNode.js(v20未満)環境の方
現在のGemini CLIはNode.js 20以上が必須です。アップグレードが難しい環境では代替を検討してください。

CI/CDで旧バージョン(v0.39.0以下)を使い続けている方
CVSS 10.0の重大脆弱性(GHSA-wpqr-6v78-jr5g)の影響を受けます。npm install -g @google/gemini-cli で直ちにv0.42.0へアップデートしてください。

実務での使いどころ

Gemini CLIは、ワンショットのコード生成ツールというよりも、「繰り返し作業をAIに任せてワークフローごと畳む」用途にはまります。

モノレポの全体把握
@src/ でリポジトリ全体をコンテキストに取り込み、「この機能を追加するのに触るべきファイルを列挙して」と指示。200万トークンのコンテキスト長が活きる場面です。

長い設計書・議事録の要約
@docs/ で丸ごと読み込ませ、要点・決定事項・アクションアイテムを抽出。フロントエンド/バックエンドの設計ドキュメントをまとめてレビューする際に効果的です。

GitHub Actionsでの自動PR/Issueレビュー
/setup-github 後、PRレビューとフォーマット修正をGitHub Actions側で自動化。コードレビューの基礎作業をAIに委譲できます。

Cloud Runへの直接デプロイ
Cloud Run extensionを使えば、コーディングからデプロイまで同一CLIで完結します。

Webアプリのパフォーマンス自動計測
Chrome DevTools MCPを組み合わせてLighthouseによるパフォーマンス計測を自動化し、改善提案までAIに依頼できます。

繰り返し作業のテンプレート化(v0.42.0〜)
Auto Memory Inboxで繰り返し実行している作業を自動記憶させ、GEMINI.mdに蓄積していくことで、日々の指示コストを継続的に削減できます。

AIコーディング全般の始め方はAIコーディング初心者向けガイドを参照してください。最新の大型モデル「Gemini 3.1 Pro」についてはGemini 3.1 Proとはで解説しています。

バージョン更新履歴(主要アップデート)

日付

バージョン

主な内容

2025-06-25

初公開

OSS公開、RPM60 / RPD1,000の無料枠でスタート

2025-07

v0.1.14

プロンプトインジェクション脆弱性を修正

2025-10-08

Extensions機能を一般公開

2026-02-17

v0.29.0

Plan Mode実装 / Gemini 3をデフォルト有効化

2026-02-27

v0.31.0

Gemini 3.1 Pro Preview対応

2026-03-17

v0.34.0

Plan Modeをデフォルト有効化 / gVisor・LXCサンドボックス対応

2026-03-25前後

無料枠でのGemini Pro廃止・Flashモデル限定化

2026-04-23

v0.39.0

スキル管理機能 / /memory inboxコマンド

2026-04-27

v0.39.1

🚨 CVSS10.0脆弱性(GHSA-wpqr-6v78-jr5g)修正

2026-04-28

v0.40.0

オフライン検索(ripgrepバンドル)/ MCPリソースツール

2026-05-05

v0.41.0

リアルタイム音声モード(Voice Mode)実装

2026-05-12

v0.42.0

Auto Memory Inbox / Gemma 4デフォルト有効化 / Voice Mode改善

2026-05-12

v0.43.0-preview.0

精密コード編集 / セッションエクスポート / セキュリティ強化

よくある質問(FAQ)

Q1. Gemini CLIは完全無料で使えますか?

個人Googleアカウントで認証すれば、Code Assist for Individuals(無料)で1日1,000リクエストまで使えます。ただし2026年3月25日以降、無料枠はFlashモデル限定となっており、Gemini Pro系モデルは使えません。Proモデルを使うにはGoogle AI Pro / Ultra、APIキー(有料)、Vertex AIのいずれかが必要です。

Q2. Claude Codeとどちらが精度が高いですか?

マルチファイルの大規模リファクタリング精度は現時点ではClaude Codeがやや優勢というのが各種比較の共通見解です。一方、コンテキストウィンドウ(100万〜200万トークン)・OSSである点・無料枠・Google Cloud連携ではGemini CLIが優位です。「大規模コードベースの全体把握・リサーチ」ならGemini CLI、「複雑なリファクタリングの精度」ならClaude Codeというのが実務的な使い分けです。

Q3. 機密コードを扱っても安全ですか?

無料プラン(OAuth Code Assist無料 / APIキー無料ティア)は会話データがモデル学習に使われる可能性があります。機密情報を扱うなら、Google AI Pro / Ultra、APIキー(有料)、Vertex AI、Workspace Code Assistを選んでください。あわせてサンドボックス(Docker / Seatbelt strict等)の有効化も推奨です。

Q4. 2026年4月の脆弱性(CVSS 10.0)について教えてください。

v0.39.0以下にGHSA-wpqr-6v78-jr5g(CVSS 10.0)という重大脆弱性があります。CI/CDパイプラインでのリモートコード実行(RCE)が可能になる欠陥で、v0.39.1以降(現在: v0.42.0)で修正済みです。npm install -g @google/gemini-cli で即時アップデートしてください。GitHub Actionsで利用している場合は、ワークフローの信頼設定とツール許可リストの見直しも必要です。

Q5. Windowsでも使えますか?

使えます。Node.js 20以上が入っていれば npm install -g @google/gemini-cli でインストールできます。サンドボックスもWindows Native Sandboxに対応しています。

Q6. GUIエディタから使いたい場合は?

同じ技術基盤で動く Gemini Code Assist(VS Code拡張) が提供されています。VS CodeやJetBrains系IDEに統合でき、CLIとIDEを行き来する運用が可能です。Gemini CLI側からも /ide コマンドでエディタ連携ができます。

Q7. CI/CDから呼び出せますか?

呼び出せます。gemini -p "プロンプト" の非対話モードで標準入出力経由の実行ができ、GitHub Actions統合(/setup-github)でPRレビュー・Issueトリアージも自動化できます。認証はAPIキー / Vertex AIを使うのが一般的です。CI/CDで利用する場合は必ずv0.39.1以降(現: v0.42.0)にアップデートし、ワークフローの信頼設定を厳格に管理してください。

Q8. 古いバージョンのまま使い続けて大丈夫ですか?

大丈夫ではありません。 特にv0.39.0以下はCVSS 10.0の重大脆弱性(GHSA-wpqr-6v78-jr5g)の影響を受けます。CI/CDでのリモートコード実行リスクがあるため、npm install -g @google/gemini-cli で直ちにv0.42.0へアップデートしてください。

まとめ

  • Gemini CLIは、GoogleがOSSで提供する、ターミナル向けの汎用AIエージェントCLI
  • 最新安定版はv0.42.0(2026年5月12日リリース)。Voice Mode・Gemma 4デフォルト化・Auto Memory Inboxなど新機能が続々追加
  • 2026年4月にCVSS 10.0の重大脆弱性(GHSA-wpqr-6v78-jr5g)が発覚。v0.39.1以上(現: v0.42.0)への即時アップデートが必要
  • 2026年3月25日以降、無料枠はFlashモデル限定。「無料でGemini 2.5 Proが使える」は古い情報なので注意
  • 最大100万〜200万トークンのコンテキスト長とGoogle Cloud連携・OSSとしての拡張性が主な強み
  • Claude Codeより大規模リファクタリング精度で一歩譲るが、リサーチ・長文コード読解・業務自動化・CI連携では強い
  • 実務では最新版へのアップデート + サンドボックス + 有料プランorVertex AIの3点セットで

まずは npx @google/gemini-cli で実際に触ってみて、自分のワークフローに合うかを確かめるのが手っ取り早い入り方です。比較検討のためにも、Claude CodeCursorなど他のAIコーディングツールとあわせて触ってから決めると、導入後のミスマッチを防げます。

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