システム入れ替えのデータ移行を頼むには|移す範囲・整備・照合・切替の分担を決める

この記事のポイント
業務システムの入れ替えでデータ移行を開発会社に頼む前に、移す範囲・重複や欠損の整備・照合の合格条件・停止時間と切戻しのどこを自社で決め、どこを任せるかを整理します。架空の顧客台帳300件で文字コード・名寄せ・照合を試した結果つきです。
システム入れ替えのデータ移行を頼むときは、開発会社を探す前に4つのことを決めます。①何を移すか、②重複や欠損を誰が直すか、③何が一致すれば合格とするか、④どれだけ止められて、どうなったら旧システムに戻すか。この4つは業務側にしか決められません。開発会社に頼むのは、旧データの調査と、抜き出し・変換・投入のプログラム、照合の仕組み、切替の手順です。
この記事は、顧客台帳・販売管理などの業務システムを入れ替える予定の情報システム担当者と業務部門長に向けて書いています。新しいシステムは決まったものの、旧データの移行を誰がどこまでやるかが決まっていない状況や、旧システムを作った会社と連絡が取れない状況を想定しています。
途中で、架空の顧客台帳300件を使って、文字コードの確認から名寄せ(同じ顧客の重複登録を見つけて1件にまとめる作業)・照合までを実際に通した結果を載せています。この結果から、機械で片付く作業と、業務側が決めるしかない作業の境目が分かります。
データ移行を会社に頼むのが合う場合・合わない場合
データ移行は、件数が少なく、新しいシステムに取り込み機能があれば、会社に頼まずに済むこともあります。まず次の表で、自社がどこに当たるかを確かめてください。
状況 | 合う方法 | 会社への依頼 |
|---|---|---|
新システムがクラウドサービス(SaaS)で、CSVの取り込み機能があり、旧データの項目がほぼそのまま入る | SaaSの取り込み機能や、提供元の導入支援を使う | 不要な場合がある |
旧データを参照用に残し、新システムは取引先や商品などの基本情報と残高だけで始められる | 基本情報だけを自社で取り込み、過去分は旧システムかCSVで見る | 不要、または範囲が小さくなる |
新システムの開発会社が移行まで請け負う契約になっている | その会社に、この記事の分担表と合格条件を渡して範囲を確認する | 別の会社は不要 |
旧データに重複・表記ゆれ・欠損が多く、新システムではコードや必須項目の決まりが厳しい | 整備のルールを業務側で決め、変換と照合を開発会社に頼む | 合う |
複数の旧システムやExcel台帳を1つにまとめる | 同じ顧客・同じ商品を突き合わせる規則づくりから頼む | 合う |
旧システムにCSV出力がない、データの置き場所や項目の意味が分からない | データの取り出しと中身の調査から頼む | 合う(先に調査) |
旧システムを作った会社と連絡が取れない | ソースコード・データベースへの権限・CSVを使ってよい権利の確認から始める | 合う(先に調査) |
入れ替えるか、今のシステムを直して使い続けるかをまだ迷っている段階なら、システムの改修とリプレイスの比較や基幹システムの刷新判断が先に役立ちます。この記事は、入れ替えが決まった後のデータの扱いに絞ります。
移行で決める4つのことと、発注側・開発会社の分担
国の基準にも、移行の作業分担は「決めておく項目」として含まれています。自治体の業務システム向けに定められた「地方公共団体情報システム非機能要件の標準【第1.1版】」には、移行性の項目として、システム停止可能日時(D.1.1.2)、並行稼働の有無(D.1.1.3)、移行データ量(D.4.1.1)、移行のユーザ/ベンダー作業分担(D.5.1.1)が並んでいます。京都市が介護保険システムの調達でこの標準の各項目のレベルを示した資料では、作業分担を「ユーザとベンダーと共同で実施」としています(京都市 標準仕様対応介護保険システムにおける非機能要件レベルについて(参考3)、2026年10月12日確認)。
民間の入れ替えでも、この考え方はそのまま使えます。決めることを4つに分け、それぞれ誰が何をするかを表にしました。
移行の分担表(説明用)
決めること | 発注側が決める・用意する | 開発会社が作る・行う | 一緒に行う |
|---|---|---|---|
①移す範囲 | 全件か直近分か、履歴を残すか、旧システムを参照用にいつまで残すか | 旧データを抜き出し、件数・項目・期間を一覧にする | 一覧を見て対象を決める |
②整備(重複・欠損・表記ゆれ) | 同じ顧客とみなす条件、統合したときに残す値、欠損を補うか空欄で移すか、人の確認に回った分の判定 | 文字コードの変換、表記の統一、重複候補の抽出、旧IDと新IDの対応表 | 規則を少量のデータで試して直す |
③照合の合格条件 | どの数字が一致すれば合格か(件数・金額・内容)、誰が合否を判定するか | 照合の仕組みと結果の一覧 | 不一致の原因を確かめる |
④リハーサル・停止時間・切戻し | 止めてよい時間帯、旧システムに戻す判断をする人と条件、旧システムを止める日 | 移行手順書、リハーサルでの所要時間の計測、戻す手順 | リハーサル結果を見て本番の日程を決める |
開発会社から「整備はお客様の作業です」と言われたら、表の左の列(決めること)だけを指しているのか、重複候補を一覧にする作業まで含むのかを聞いてください。一覧づくりまで発注側の作業になると、社内の手作業の量が大きく変わります。見積の段階で、表のどの欄が含まれているかを確かめてください。
①移す範囲:全件か直近分か、履歴を移すか

出典: デジタル庁 公式サイト
デジタル庁は自治体向けの標準の見直しの中で、移行データ量の項目を選ぶときの条件を「移行前システムのデータを抽出したうえで、移行対象データを決定する必要がある」と改めています(地方公共団体情報システム非機能要件の標準の拡充等について、令和4年8月、2026年10月12日確認)。何を移すかは、旧データを実際に抜き出して見てから決める、という順番です。
範囲の選び方は、おおむね次の4通りです。
移し方 | 移すもの | 作業量 | 注意すること |
|---|---|---|---|
全件・履歴も移す | 顧客・商品などの基本情報、過去の取引すべて | 最も多い | 古い取引は、今は使っていないコードや削除済みの顧客を参照していることがある。新システムの決まりに合わない行の扱いを決める必要がある |
基本情報+直近分の取引 | 基本情報と、直近の決めた期間の取引 | 中 | 期間より前の取引を見たいとき、どこで見るかを決める |
基本情報+残高だけ | 基本情報と、売掛残高・ポイント残高などの「今の値」 | 少ない | 残高の根拠を問い合わせられたときに、旧データで説明できるようにしておく |
旧システムを参照用に残す | 新システムには最小限。過去分は旧システムかCSVで見る | 少ない | 旧システムの保守費・サーバー代がいつまでかかるか、いつ止めるか |
期間をどこで区切るかは、取引の問い合わせにどこまで遡って答える必要があるか、帳簿や記録の保存義務がどうなっているかで決まります。法令上の保存期間は業種や書類によって違うため、経理・法務の担当者に確認してください。開発会社が決める項目ではありません。
②整備:架空の顧客台帳300件で試した結果
重複や表記ゆれを「整備しておいてください」と頼まれても、どこまでが機械で片付き、どこからが業務の判断なのかは見えにくいものです。そこで、架空の顧客台帳を作り、移行の手順を通してみました。
使ったデータ(架空データ。2026年10月12日に作成・実行)
旧システムから出力したCSVを想定し、Windows向けの文字コード(CP932。Shift_JISにWindows独自の文字を足したもの)で保存しました。会社名・担当者・電話・郵便番号・住所・累計売上・最終取引日の300行です。どこに何を仕込んだかは作った本人が知っているので、結果が正しいかを確かめられます。
仕込んだもの | 件数 | 内容 |
|---|---|---|
本来の顧客 | 280件 | 架空の会社名・担当者・金額 |
同じ会社の二重登録 | 20件 | 別のIDで再登録。「株式会社」→「(株)」、余分な空白、電話番号が全角数字、電話番号のハイフンなし、を5件ずつ |
社名が同じで電話番号が違う | 2組 | 同じ会社の別拠点か、たまたま同じ名前の別会社か、データだけでは決められない組 |
Windows独自の文字 | 6件 | 「髙橋」「山﨑」 |
丸数字 | 3件 | 住所の末尾に「①号室」 |
空欄 | 電話8件・郵便番号5件 | 未入力 |
通した手順と結果(架空データでの実行結果)
手順 | 結果 | 何が分かるか |
|---|---|---|
1. 文字コードの確認 | Windows独自の文字を含まない、厳密なShift_JISとして読むと、300行中9行が読めなかった(髙・﨑の6行と①の3行)。CP932として読むと全行読めた | 「Shift_JISのCSV」と聞いていても、読み方を決めないと一部の行が落ちたり文字化けしたりする |
2. 表記の統一(全角・半角、空白、「(株)」の書き方) | 18行で文字が変わった。うち3行は住所の「①号室」が「1号室」になった | 表記をそろえると、元の字が変わる行が出る。それを許すかは業務の判断 |
3. 名寄せ(電話番号の数字が同じで、法人格と空白を除いた社名も同じなら自動で統合候補。社名だけ・電話だけ同じなら人の確認へ) | 自動の統合候補は20組で、仕込んだ二重登録20組と一致した。人の確認に回ったのは2組で、仕込んだ「データだけでは決められない2組」がそのまま残った | 明らかな重複は規則で拾える。残った組は、営業担当など取引を知っている人にしか判定できない |
4. 統合(仮の規則:小さいIDを残す、累計売上は合算、最終取引日は新しい方) | 300行が280行になった。旧IDと新IDの対応表を300行すべて残した | 統合の規則は業務側が決めるもの。今回は説明のために仮に置いた |
この検証は、正解を知ったうえで作ったデータと規則で行ったものです。実際の台帳で同じ精度になることを示すものではありません。処理時間は測っていません。AIによる名寄せも試していません。電話番号が空欄の8行は電話番号では突き合わせられないため、実際の台帳では、空欄の行に紛れた重複は別の手がかり(住所・担当者など)で探すことになります。
この結果から、整備の分担は次のように分けられます。
機械で片付けられること(開発会社に頼める) | 業務側が決めること |
|---|---|
文字コードの読み方を決めて変換する | 社名が同じで電話が違う組を、同じ顧客とみなすか |
全角・半角、空白、「(株)」などの書き方をそろえる | 統合したときに、どちらの住所・担当者・金額を残すか |
明らかな重複を一覧にして統合する | 「①」が「1」に変わるなど、字が変わることを許すか |
旧IDと新IDの対応表を作る | 電話や郵便番号の空欄を補うか、空欄のまま移すか |
空欄・決まりに合わない値の件数を数える | 人の確認に回った組を、誰がいつまでに判定するか |
右の列の作業は、旧データを毎日使っている人が判定することになります。移行の日程には、この判定の時間を入れておいてください。
③照合の合格条件の書き方

照合は、移行後のデータが旧データと合っているかを確かめる作業です。上の架空データで照合すると、条件の書き方によって結論が変わる例が出ました。
照合の結果(架空データでの実行結果)
照合 | 結果 |
|---|---|
件数 | 旧300行 = 新280行 + 統合で消えた20行。対応表も300行で一致 |
金額(累計売上の合計) | 旧67,167,000円 = 新67,167,000円で一致(架空の金額) |
金額(統合の規則を「残した側の値だけ使う」に変えた場合) | 新の合計が64,676,000円になり、2,491,000円の差が出た。統合で消えた20行分の売上が落ちたため |
内容(残した280行の担当者・電話・住所を旧データと比べる) | 旧データの文字そのままと比べると3行が不一致(①→1)。同じ表記の統一をかけてから比べると不一致は0行 |
空欄 | 電話8件・郵便番号5件 |
件数が合っていても、統合の規則に決め漏れがあれば金額の合計で差が出ます。また、内容の比較で「何を基準に一致とみなすか」を決めていないと、同じデータを見て「3行不一致」と「問題なし」の両方の結論が出ます。合格条件には、数字と比べ方まで書いておいてください。
合格条件の書き方の例(説明用)
照合 | 書き方の例 | 合否を判定する人 |
|---|---|---|
件数 | 旧の行数 = 新の行数 + 統合で消えた行数。旧IDと新IDの対応表に、旧の全行が載っている | 開発会社が照合結果を出し、情報システム担当が確認 |
金額 | 顧客ごとの累計売上・残高の合計が、旧と新で1円単位で一致する。差がある場合は顧客別の一覧で理由を説明できる | 経理または業務部門長 |
内容 | 決めた表記の統一をかけた後で、担当者・電話・住所が一致する。統一で字が変わった行は一覧にして確認済みとする | 業務部門 |
人の確認 | 人の確認に回った組がすべて判定済みで、判定の記録が残っている | 業務部門長 |
空欄・決まりに合わない値 | 件数を一覧にし、補う・空欄のまま移す・移さない のどれにしたかが決まっている | 業務部門 |
「件数が一致したら合格」だけの条件にすると、見積は安くなりますが、上の金額の差や字の変化は見つかりません。重要な台帳だけ全項目を比べ、それ以外は件数と合計だけ、と台帳ごとに深さを変えることもできます。
④リハーサル・停止時間・切戻しの条件

本番の切替の前に、本番と同じ量のデータで移行を通すリハーサルを行い、所要時間と照合の結果を確かめます。停止時間と、旧システムに戻す条件は、リハーサルの前に決めておく項目です。
決めること | 記入例(説明用) |
|---|---|
止めてよい時間帯 | 金曜20時〜月曜6時。受注の入力は止め、問い合わせ窓口だけ旧データの閲覧で対応 |
リハーサルの回数と合格条件 | 本番と同じ量で1回以上。所要時間が止めてよい時間の半分以内に収まり、③の合格条件をすべて満たすこと |
旧システムに戻す条件 | 月曜5時の時点で、件数か金額の照合が合っていない。または受注の登録ができない |
戻す判断をする人 | 業務部門長(不在時は情報システム担当の責任者) |
並行稼働 | 切替後2週間は旧システムを閲覧のみで残す |
旧システムを止める日 | 切替後の最初の月次締めが終わり、旧と新の月次の数字が合った後 |
移行の途中に旧システムで入力された分(差分)をどう扱うかも決めておきます。止めている間は旧システムに入力しない、入力した分は切替後に新システムへ手で入れ直す、などです。停止時間をなくしたい場合は、新旧を並行して動かし、差分を移し続ける方式になりますが、その分作業と確認が増えます。停止時間がゼロで済むかどうかは、リハーサルで所要時間を測るまでは決められません。
一部の機能だけ先に切り替える段階的な入れ替えを考えている場合は、システムの改修とリプレイスの比較の「一部だけ置き換えるときの切り方と切戻し条件」も参考になります。
旧システムの開発会社と連絡が取れない場合
旧システムを作った会社と連絡が取れない場合、データ移行は「データを取り出せるか」の確認から始まります。最初に確かめるのは次の4つです。
確認すること | 確かめ方 |
|---|---|
CSVなどでデータを出力できるか | 管理画面に出力機能があるか。出力できる項目が全部か一部か |
データベースに直接入れる権限があるか | サーバーやクラウドの管理アカウントの名義と、ログインできる人 |
項目の意味が分かる資料があるか | 仕様書、項目の一覧、画面の操作手順 |
データとプログラムを使ってよい権利があるか | 開発・保守の契約書で、データとソースコードの扱いを確認する |
出力機能がなく、データベースにも入れない場合は、画面からデータを取り出す方法を検討します。方法と費用はAPI連携できないシステムのデータを取り出す方法で、引き継ぎの調査の頼み方はシステム引き継ぎで開発会社を変更するにはで詳しく扱っています。
移行だけを頼む場合と、新システムの開発に含める場合
データ移行は、新システムの開発と一緒に頼むことも、移行だけを別の会社に頼むこともできます。
頼み方 | 合う状況 | 見積で確かめること |
|---|---|---|
新システムの開発に含める | 新システムを開発会社に作ってもらう。項目やコードの決まりを開発と同時に決める | 移行が見積に含まれているか。含まれる場合、分担表のどの欄までか。リハーサルの回数 |
移行だけを頼む | 新システムがSaaSやパッケージで、提供元の導入支援は取り込みまで。旧データの整備と照合は範囲外 | 新システムの取り込み形式(項目・コード・必須項目)を誰が調べるか。照合の結果をどの形で受け取るか |
調査だけを先に頼む | 旧データの量や状態が分からず、範囲も費用も決められない | 調査で受け取るもの(データの一覧、件数、空欄や重複の件数、取り出し方法) |
新システムの提供元と移行を頼む会社が別になる場合は、取り込みでエラーになったときにどちらが原因を調べるかを、契約の前に決めておいてください。新旧を一定期間並べて動かし、CSVでデータを受け渡す場合は、CSV連携のシステム開発を頼む前にも参考になります。旧データがExcelの台帳なら、Excel業務のシステム化の判断基準から読むと順番が整理できます。
自社でAIを使って進められること・会社に頼む方がよいこと
旧データの下調べの多くは、ChatGPTやClaudeなどのAIを使えば社内で進められます。ただし、社外のAIサービスに実際の顧客データを入れる前に、社内規程と各サービスの利用条件を確認し、必要なら項目名だけや、伏せ字にしたサンプルで進めてください。
自社で進められること | 会社に頼む方がよいこと |
|---|---|
旧システムのCSVの項目一覧づくり、項目の意味の推測 | 仕様書がない旧システムの、項目の意味とデータの関係の調査 |
表記ゆれ・空欄の洗い出し、件数の集計 | 全件を対象にした変換と名寄せのプログラムを、何度でも同じ結果が出る形で作ること |
照合用の集計表や簡単なプログラムの下書き | 本番と同じ量でのリハーサルと、所要時間の計測 |
合格条件や移行範囲の案づくり | 切替手順・戻す手順の作成と、当日の作業 |
この記事の架空データの検証も、規模は小さいものの、社内で再現できる内容です。会社に頼む価値が出るのは、件数が多い、旧システムの中身が分からない、何度もやり直す必要がある、切替当日に責任を持って作業する人が要る、といった場面です。
費用の目安

当社(AI革命)の受託開発の公開価格は次のとおりです(すべて税別。2026年10月12日に受託開発のページで確認)。
区分 | 価格(税別) | 含むもの・含まないもの |
|---|---|---|
初回相談 | 無料 | 30分・オンライン。相談後に相談メモをお送りします |
既存システムの改修 | 100万円〜 | 既存システムの一部の改修。当社の公開価格で最も小さい区分です |
PoC(試作と検証) | 300万円〜 | 検証を始めるための価格です。本番システムの完成価格ではありません |
本開発 | 個別見積 | 機能、利用者数、外部連携、データ移行、安全要件を確認して見積もります |
実費 | 別途 | クラウド利用料、外部APIの利用料、ソフトウェアのライセンスなど |
データ移行だけの公開価格は設けていません。件数、台帳とテーブルの数、整備の量、照合の深さ、リハーサルの回数を伺って見積もります。旧データの調査や調査報告は有償で、始める前に範囲と金額をお示しし、合意をいただいてから進めます。
参考として、サーバー間でデータベースをそのまま移す作業の公開価格には、CPI(KDDIグループのレンタルサーバー)のデータ移行支援が1データベース165,000円〜(税込・参考価格、環境の調査で変わる)と示している例があります(CPI データ移行支援、2026年10月12日確認)。これはデータの中身を変えずに移す作業の価格です。項目の対応付け・名寄せ・照合を含む業務システムのデータ移行とは別の作業として見てください。業務システムのデータ移行の相場を示す公開の一次情報は、確認できませんでした。
当社は、データ移行の調査、抜き出し・変換・投入のプログラム、名寄せと照合の仕組み、リハーサル、切替と戻す手順の作成に対応しています。新システムの開発と一緒にも、移行だけでもお受けできます。旧システムの言語や製品を理由にお断りはしていません。公開できる実績には、通信事業の数万件の請求情報を取り込み、集計し、確認する画面を作った例があります(データ移行の事例ではありません)。データ移行で公開できる事例はまだないため、この記事の検証と表は架空のデータと説明用の例で示しています。
相談の前に揃えておくと早いもの
初回相談は無料・30分(オンライン)です。要件が決まっていなくても大丈夫です。次の情報があると、30分で依頼範囲の候補まで話を進められます。
- 旧システムと新システムの名前(SaaSやパッケージなら製品名、自社開発ならその旨)
- 移す台帳の種類と、それぞれのおおよその件数(顧客、商品、取引、残高 など)
- 旧システムからCSVを出力できるか、データベースの管理アカウントが社内にあるか(有無だけで構いません)
- 新システムの開発会社・提供元が、移行のどこまでを引き受けているか
- 切替の予定時期と、止められない時間帯
- 旧システムを作った会社と連絡が取れるか
実際の顧客データ、パスワードなどの本番の認証情報は、相談フォームやメールで送らないでください。項目名の一覧や、伏せ字にしたサンプル数行で足ります。
相談では、自社でAIを使って進める部分と任せる部分を一緒に切り分けます。相談後に、依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。初回の30分では確定見積は出しません。データの状態を見てから判断します。
よくある質問
Q1. 新システムの提供元から「データ移行はお客様の作業です」と言われました。どこまで自社でやる必要がありますか。
提供元が引き受ける範囲が「決まった形式のCSVを取り込むところ」までなら、旧データをその形式に合わせる変換、重複の整理、取り込み後の照合は自社側に残ります。どこまでが提供元の範囲かを、まず書面で確認してください。提供元に取り込み形式の仕様書(項目・コード・必須項目)をもらい、分担表のどの欄が空いているかを確かめてから、空いた部分だけを別の会社に頼むこともできます。
Q2. 旧システムの保守会社に「データの出力は別料金」と言われました。払うしかありませんか。
まず保守契約書で、データの出力や契約終了時の協力について定めがあるかを確認してください。定めがなければ、出力を頼むか、管理画面の出力機能やデータベースへの権限を使って自社で取り出すかを比べます。保守会社に頼む場合は、出力する項目・形式・文字コード・件数の一覧を一緒に出してもらうと、後の照合に使えます。
Q3. 顧客の個人情報を含むデータを、移行を頼む会社に渡しても大丈夫ですか。
渡す前に、作業するデータの置き場所、アクセスできる人、作業が終わった後の削除方法を契約で決めてください。調査の段階は、項目名と件数、伏せ字にしたサンプルから始められます。全件を渡すのは、変換の規則を全件で試す段階やリハーサルの段階からで足りる場合があります。個人情報の扱いについての社内規程も、依頼の前に確認しておくと手戻りがありません。
Q4. 重複の判定をAIにやらせてもよいですか。
候補を挙げる作業にAIを使うことはできます。ただし、この記事の検証ではAIによる名寄せは試していません。AIの判定は、同じデータでも毎回同じ結果になるとは限らないため、本番の移行では、決めた規則で何度でも同じ結果が出る方法で統合し、AIは人の確認に回った組の下調べに使う、という分け方が扱いやすいと考えます。最終的に同じ顧客とみなすかは、取引を知っている人が判定してください。
Q5. 移行が終わった後、旧システムはいつ止めてよいですか。
切替後の最初の締め(月次の売上や請求)が終わり、旧と新で数字が合ったことを確かめた後が一つの目安です。過去の取引を旧システムで見る運用にした場合は、見る必要がなくなる時期まで、閲覧だけの状態で残すか、CSVに書き出して保管するかを決めます。旧システムの保守契約やサーバーの解約日は、この時期から逆算して決めてください。
Q6. 紙の台帳や、担当者ごとのExcelも一緒に移せますか。
移せます。ただし、紙は入力し直しが必要で、担当者ごとのExcelは列の作り方が台帳ごとに違うことがあるため、まずどの列を新システムのどの項目に入れるかを決める作業が要ります。複数の台帳を1つにまとめる場合は、この記事の名寄せと同じ考え方で、同じ顧客とみなす条件を先に決めてください。
システム入れ替えのデータ移行を相談する
データ移行の費用と期間を左右するのは、移す範囲、整備の量、照合の深さです。旧システムと新システム、移す台帳と件数の目安を伺い、自社で進める部分と任せる部分、移行だけ頼むか新システムの開発に含めるかを一緒に整理します。初回相談は無料・30分(オンライン)で、相談後に依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。
依頼範囲と費用の目安を30分で整理します
開発について相談するこの記事の著者

AI革命
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