AIツール2026年6月更新

ChatGPT「高度なアカウントセキュリティ」完全ガイド2026年6月版|パスキー・YubiKey・Lockdown Mode・Trusted Access必須化対応

公開日: 2026/05/04
更新日: 2026/06/15
ChatGPT「高度なアカウントセキュリティ」完全ガイド2026年6月版|パスキー・YubiKey・Lockdown Mode・Trusted Access必須化対応

この記事のポイント

ChatGPT「高度なアカウントセキュリティ(AAS)」の全機能を2026年6月時点で完全解説。パスキー・YubiKey選び方、6月追加のLockdown Mode・Active Sessions・Elevated Risk Labelsの使い方、Trusted Access必須化対応、ロックアウト防止チェックリストまで一記事で完結します。

ChatGPT「高度なアカウントセキュリティ(Advanced Account Security)」は、パスワード・SMS・メールによる認証を完全廃止し、パスキーまたはFIDO2ハードウェアキーのみでログインするフィッシング耐性型の強化認証設定です。2026年4月30日のリリース後、6月に入ってActive Sessions管理・Lockdown Mode・Elevated Risk Labelsという3つの新機能が追加され、ChatGPTのセキュリティ機能は大幅に拡充されました。

この記事では、4月の基本機能から6月追加の新機能まで、日本語で一本にまとめています。「何を有効にすべきか」の判断基準・設定手順・ロックアウト防止チェックリスト・Trusted Access 6月必須化の実施状況まで、必要な情報を網羅しています。

この記事でわかること:

  • 高度なアカウントセキュリティ(AAS)の仕組みと有効化後の変化
  • 2026年6月に追加されたLockdown Mode・Active Sessions・Elevated Risk Labelsの使い方
  • パスキーとYubiKey(ハードウェアキー)の違いと日本での入手方法
  • アカウント回復の変更点とロックアウトリスクの防ぎ方
  • Trusted Access for Cyber 6月1日必須化(実施済み)の対象範囲
  • 有効化すべき人・しなくてよい人の判断基準

こんな方に向けた記事です:

  • ChatGPTで業務上の機密情報・個人情報を扱っているビジネスパーソン
  • ジャーナリスト・政治関係者・研究者など標的型攻撃のリスクが高い職種の方
  • Trusted Access for Cyberプログラムに参加しており6月必須化に対応が必要な方
  • パスキー・YubiKeyをどう使えばよいか知りたい方
  • Lockdown Modeを有効にすべきか判断したい方

「高度なアカウントセキュリティ(AAS)」とは何か

ChatGPT高度なアカウントセキュリティ - フィッシング耐性型認証の概要

ChatGPT「高度なアカウントセキュリティ(Advanced Account Security)」は、フィッシング攻撃・SIMスワップ・パスワード漏洩といった現代的なサイバー攻撃に根本から対処するために、OpenAIが2026年4月30日に提供開始した強化認証設定です。

有効化で変わる3つのこと:

  1. 認証方式の完全切り替え: パスワード・SMSコード・メールOTPを永久に無効化し、パスキーまたはFIDO2準拠ハードウェアキーのみに限定
  2. アカウント回復手段の大幅変更: メール・SMS・OpenAIサポートによる回復が使えなくなる(リカバリーキーとバックアップキーが唯一の手段)
  3. プライバシー保護の自動適用: 有効化中は会話データがOpenAIのモデル学習に使用されなくなる(自動オプトアウト)

有効化後の認証手段の変化:

認証手段

有効化前

有効化後

パスワード

✅ 使用可

❌ 永久に無効化

メールOTP(ワンタイムコード)

✅ 使用可

❌ 無効化

SMS(テキスト)コード

✅ 使用可

❌ 無効化

パスキー

✅ オプション

主要な認証手段

FIDO2ハードウェアキー(YubiKey等)

✅ オプション

主要な認証手段

対象ユーザーと提供形態:

  • 提供形態: オプトイン(任意設定)
  • 対象: 全ユーザー(無料プランを含む)
  • 対応サービス: ChatGPT(Web)・Codex
  • 地域: 日本を含むグローバル対応(日本語メディアでの設定手順公開が確認済み)

OpenAIが公式にターゲットユーザーとして明示しているのは、ジャーナリスト・選出された公務員・政治的反体制派・研究者・機密情報を扱う企業従業員・サイバーセキュリティ専門家です。また「デジタル攻撃のリスクが高い人、または最強の保護を望む人、全員」とも案内されています。

ChatGPTの基本機能についてはChatGPTとは|できること・料金・活用法も参照してください。

2026年6月追加の新機能3つ

ChatGPT 2026年6月追加セキュリティ機能(Active Sessions・Lockdown Mode・Elevated Risk Labels)

2026年6月に入り、ChatGPTのセキュリティ機能が大幅に拡充されました。AASの「ログイン保護」に加え、セッション管理・プロンプトインジェクション対策・リスク可視化という3つの柱が加わっています。

Active Sessions管理(6月2日追加)

設定場所: 設定(Settings)→ セキュリティ(Security)→ アクティブセッション(Active Sessions)

Active Sessions管理では、現在ChatGPTにログインしているすべてのデバイス・アプリ・セッションを一覧確認できます。

できること:

  • デバイス名・アプリ・おおよその場所・サインイン時刻・信頼済みデバイスのステータスを一覧表示
  • 不審なデバイス・場所のセッションを個別または一括でログアウト
  • 「見覚えのないデバイス」「覚えのない場所からのアクセス」を即座に特定して排除

制限事項:

  • 組織のSSO(シングルサインオン)でリンクされたアカウントは対象外
  • Codex CLIセッションは対象外
  • Sign in with ChatGPT(サードパーティアプリ連携)は対象外
  • 全セッション終了には最大30分かかる場合がある

Active SessionsはAAS有効化なしでも利用可能です。「まずアカウントの現状を確認したい」という方はここから始めるのが手軽です。

Lockdown Mode(ロックダウンモード)(6月4〜6日追加)

設定場所: 設定 → セキュリティ → Advanced Security → Lockdown Mode

Lockdown Modeは、プロンプトインジェクション攻撃によるデータ外部流出を防ぐための機能です。悪意ある指示を埋め込んだWebページや文書を読み込ませることでデータを盗み出そうとする攻撃の「最終段階(外部への送信)」をブロックします。

有効化すると無効になる機能:

無効化される機能

有効のまま使える機能

ライブWebブラウジング(キャッシュのみ利用可)

記憶(Memory)

Web画像の取得・表示

ファイルアップロード

Deep Research(詳細調査機能)

会話の共有

Agent Mode(エージェントモード)

画像生成(DALL-E等)

Canvasのネットワークアクセス

外部ファイルのダウンロード

対象プラン: Free・Go・Plus・Pro・ChatGPT Business(個人アカウントおよびセルフサービスBusinessアカウント)に順次展開中

重要な注意点:

  • Lockdown Modeはプロンプトインジェクション攻撃をゼロにするものではありません。コンテキスト内への注入は防げず、外部への送信をブロックするのが主な機能です
  • サードパーティアプリを有効にしている場合、そちらからの残存リスクがあります
  • Codexのネットワークアクセスには影響しません
  • 個別チャットごとにLockdown Modeの除外設定が可能です

Lockdown Modeを有効にすべきタイミング:

  • 機密文書・個人情報・社外秘情報をChatGPTに読み込ませて分析するとき
  • 信頼性が不明なWebページやファイルを要約・処理させるとき
  • ネットワーク接続を必要とする機能を使う必要がなく、情報漏洩リスクを最小化したいとき

通常の質問回答や文章生成には不要です。「作業内容によってオン/オフを切り替える」使い方が現実的です。

Elevated Risk Labels(エレベーテッドリスクラベル)(6月追加)

ChatGPT・ChatGPT Atlas・Codexに横断的に表示される警告ラベル機能です。

機能の概要:

  • ネットワーク・データ露出リスクの高い機能(Webブラウジング・外部アプリ連携等)に警告ラベルを表示
  • 機能を有効にする前に「このアクセスで何が変わるか」「関連リスク」「適切な使い場面」を説明
  • リスクが将来的に低減されれば、ラベルが外れる設計(動的ラベリング)

リスクレベルの分類:

  • 高リスク: 信頼できないアプリへの読み書きアクセス(明示的に非推奨)
  • 中リスク: 信頼できるアプリへの同期コネクター・読み取りアクセス
  • 低リスク: 信頼できるアプリへの書き込み(副作用が可視な場合)

Elevated Risk Labelsは設定変更を伴わない「視覚的な警告」機能のため、全ユーザーに自動適用されます。日本語UIでの表示名・説明文については、現時点(2026年6月)では確認が完了していません。

パスキーとYubiKey(ハードウェアセキュリティキー)の違いと選び方

YubiKey等のFIDO2ハードウェアセキュリティキー(USB接続デバイス)

AASの有効化には、最低2つのセキュアサインイン手段の登録が必要です(うち1つはデバイスをまたいで使えるクロスデバイス対応のもの)。パスキーとハードウェアキーはどちらもFIDO2/WebAuthn規格に準拠していますが、特性が大きく異なります。

比較項目

パスキー(ソフトウェア)

ハードウェアキー(YubiKey等)

SMS/TOTP(従来2FA)

保存場所

デバイス内・クラウド同期

物理デバイス内(エクスポート不可)

スマホ番号/アプリ

フィッシング耐性

✅ 高い(原理的に耐性)

✅ 最強(鍵が外に出ない)

❌ 低い(リアルタイム盗用可)

SIMスワップ耐性

❌(SMS特に脆弱)

マルウェア耐性

△(端末感染時に影響を受ける可能性)

✅ 強い(暗号鍵がデバイス外に出ない)

利便性

◎ 高い(デバイス間自動同期)

△ やや低い(物理キー必要)

◎ 高い(既存手段)

紛失リスク

低い(クラウドバックアップ)

高い(物理紛失で使用不能)

低い

コスト

無料(端末機能・アプリ)

有料(¥8,000〜12,000/本)

無料〜安価

CISAの推奨

✅ 推奨

✅ 推奨

❌ 非推奨(SMS)

パスキーとは

パスキーは、FIDO2/WebAuthn規格に基づくパスワード不要の認証技術です。スマートフォン・PC・パスワードマネージャー(iCloud Keychain・Google Password Manager・1Password・Microsoft Password Managerなど)に保存され、クラウド経由でデバイス間を自動同期できます。

フィッシングに原理的に耐性を持つ理由は、秘密鍵がデバイス外に出ない設計にあります。偽サイトにアクセスしても、ドメインが登録時と一致しないため認証が成立しません。SMSワンタイムコードやTOTPコードはフィッシングサイトでリアルタイムに盗用できますが、パスキーにその手法は通用しません。

ハードウェアセキュリティキー(YubiKey等)とは

ハードウェアセキュリティキーは、FIDO2準拠の物理デバイスです。USB接続またはNFCタップで認証でき、暗号鍵がデバイス内にのみ保存されます。端末がマルウェアに感染していても暗号鍵を取り出せない点でパスキーより堅牢です。

OpenAIはYubico社と提携し、OpenAI共同ブランドのYubiKeyを優待価格(2本セット $68、通常小売価格 約$126の半額以下)で提供しています。

  • YubiKey C Nano-OpenAI: USB-Cポートに常時挿し込んで使う超小型モデル。ノートPCに挿したまま持ち運べる
  • YubiKey C NFC-OpenAI: USB-C + NFC対応。スマートフォンにタップして使えるバックアップ兼用モデル

なお、Yubico以外のFIDO2準拠セキュリティキーも利用可能です。

日本でのYubiKey入手方法

OpenAI共同ブランドのYubiKeyはUS・UK・EU向けの販売のため、日本在住ユーザーには以下の購入ルートが現実的です。

購入先

価格目安

特徴

OpenAI公式サイト

$68(2本)+ 送料約$20 + 関税

共同ブランド版。日本発送コストがかかる

Amazon Japan

YubiKey C NFC: 約¥12,000 / C Nano: 約¥8,000(1本)

通常版。即日〜翌日配送

ソフト技研(Yubico Gold認定代理店)

通常版に準じる

Yubico公式認定の国内代理店

選び方のポイント:

  • コスト重視 × ノートPCがUSB-Cのみ: Amazon JapanでYubiKey C NFC(1本)を購入してパスキーと組み合わせる
  • 最高水準のセキュリティ重視: 共同ブランド版2本セットをOpenAI公式サイトから購入(送料・関税込み)
  • USB-Aポートのみのデバイス: YubiKey 5 NFC(USB-A版)またはUSB-C→USB-A変換アダプターを別途用意

推奨の組み合わせ

有効な組み合わせ3パターン:

  1. パスキー × 2(うち1つはクロスデバイス対応)— コスト0。利便性最優先
  2. ハードウェアセキュリティキー × 2 — 最高セキュリティ。物理デバイスが必須
  3. パスキー × 1 + ハードウェアセキュリティキー × 1 — バランス型(一般向け推奨)

一般ユーザーには「パスキー(日常利用)+ YubiKey(バックアップ・緊急時)」の組み合わせが、利便性とセキュリティのバランスが最も良い構成です。

アカウント回復の変更点(ロックアウトリスク)

AAS有効化で最も注意が必要なのが、アカウント回復手段の抜本的な変更です。

有効化後に使えなくなる回復手段

回復手段

有効化前

有効化後

メール経由の回復

❌ 使用不可

SMS経由の回復

❌ 使用不可

OpenAIサポートによる回復支援

✅(パスワードリセット等)

対応不可

バックアップパスキー

✅ 有効

バックアップセキュリティキー

✅ 有効

リカバリーキー(設定時に一度だけ発行)

唯一の緊急手段

リカバリーキーの管理が最重要

リカバリーキーは設定時に一度だけ発行されます。このキーを安全な場所に保存することが、ロックアウト回避の最重要ステップです。

⚠️ 重大な警告: パスキー・セキュリティキー・リカバリーキーをすべて紛失した場合、アカウントへのアクセスが永久に失われる可能性があります。 OpenAIサポートも有効化後は復旧対応ができません。

リカバリーキーの保存先(推奨):

  • パスワードマネージャー(1Password・Bitwarden等)
  • 安全な場所に保管する物理メモ(金庫・鍵付き引き出しなど)
  • 信頼できるUSBメモリへのテキスト保存(複数箇所へのバックアップを推奨)

なお、リカバリーキーを使用する際は48時間のアクティベーション待機が発生します。緊急時にも即座にはアクセスできないため、バックアップキーの確保が重要です。

ロックアウトを防ぐための事前準備チェックリスト

設定を始める前に、以下をすべて確認してください。

認証手段の準備

  • ☐ パスキー対応デバイスが2台以上ある、またはFIDO2ハードウェアキーを2本用意している
  • ☐ クロスデバイス対応のパスキー(iCloud Keychain・Google Password Manager等)を設定済み
  • ☐ USB-Cのみ対応のYubiKeyを使う場合、USB-Aポートのみのデバイスには変換アダプターを用意している

バックアップ・リカバリーの確保

  • ☐ リカバリーキーの保存先を決めている(パスワードマネージャーまたは安全な物理的場所)
  • ☐ バックアップ用のパスキーまたはセキュリティキーを、メインとは別のデバイス・キーで用意している

設定後の確認予定

  • ☐ 全デバイスからサインアウトされた後、新しい認証手段で正常にサインインできることを確認する予定
  • ☐ リカバリーキーにアクセスできる状態を確認する予定

設定手順(ステップバイステップ)

ChatGPT高度なアカウントセキュリティの設定手順

公式ヘルプに基づく設定手順です。

Step 1: ChatGPT Webで 「設定(Settings)」→「セキュリティ(Security)」 を開く

Step 2: 「Advanced Account Security(高度なアカウントセキュリティ)」 を選択

Step 3: 「登録(Enroll)」 をクリック

Step 4: メールアドレスに届く6桁のコードで本人確認

Step 5: 少なくとも2つのセキュアサインイン手段を追加(うち1つはクロスデバイス対応のもの)

Step 6: リカバリーキーを保存し、保存済みを確認

Step 7: 登録完了後、全デバイスからサインアウトされる → パスキーまたはセキュリティキーで再サインイン

有効化が完了すると、すべてのデバイスから一斉にサインアウトされます。登録した新しい認証手段で正常にサインインできることを確認してから作業を終えましょう。

Trusted Access for Cyberと2026年6月1日必須化(実施済み)

Trusted Access for Cyber(TAC)プログラム - サイバーセキュリティ専門家向け認証管理

Trusted Access for Cyber(TAC)とは

Trusted Access for Cyber(TAC)は、OpenAIが運営するサイバーセキュリティ専門家向けの身元確認・信頼ベースアクセス管理プログラムです。認証されたサイバー防衛者・セキュリティ研究者・防衛チームを対象に、最高水準のサイバー能力を持つ特別なモデルへのアクセスを提供します。

TACで利用できる専用モデル:

  • GPT-5.4-Cyber: GPT-5.4をサイバーセキュリティ用途向けにファインチューニング。バイナリリバースエンジニアリング等の高度な防衛的サイバーワークに対応。OpenAIのPreparednessフレームワーク上で「High」サイバー能力と評価
  • GPT-5.5-Cyber: 2026年4月30日頃から展開開始

OpenAIはサイバー防衛加速のために$1,000万のAPIクレジットを拠出しており、TACはその一環として位置づけられています。詳細はGPT-5.5-Cyberとは|Trusted Access for Cyber解説を参照してください。

6月1日必須化の対象範囲(実施済み)

項目

内容

必須化の日付

2026年6月1日(実施済み)

対象

TACプログラムの個人メンバーで最高性能のサイバーモデルにアクセスする者

免除条件

雇用主が「フィッシング耐性SSO(シングルサインオン)が整備されている」とアテスト(証明)した場合

一般ユーザーへの影響

現時点で強制適用の予定はなし。オプトインのまま継続

「6月から全ユーザーに必須化される」という情報が一部で流れていますが、正確ではありません。6月の必須化はTACプログラムの個人メンバーのみが対象です。一般ChatGPTユーザーへの強制適用は現時点(2026年6月)で発表されていません。

Yubico社は2026年6月、このプログラムについて「AIそのものより強力なものは、それを制御する人のアイデンティティである」とコメントし、セキュリティを「パスワードの強度に依存した確率論的モデル」から「暗号的確実性」へ移行させる取り組みとして位置づけています。

有効化すべき人・しなくてよい人

パスキー設定画面 - ユーザー属性別の有効化判断

今すぐ有効化が強く推奨される人

  • 標的型攻撃のリスクが高い職種: ジャーナリスト・政治家・人権活動家・反体制派など(OpenAIが公式にターゲットとして明記)
  • 業務でChatGPTに機密情報を入力している人: 社外秘・顧客データ・医療情報等を処理している場合
  • Trusted Access for Cyberの個人メンバー: 2026年6月1日の必須化に対応が必要
  • 会話をOpenAIのモデル学習から確実に除外したい人: AAS有効化で自動適用(個別設定不要)
  • フィッシング耐性を最優先にしたいセキュリティ専門家・研究者

Lockdown Modeを有効にすべき人

  • 機密文書や個人情報をChatGPTに読み込ませて処理する作業が多い人
  • プロンプトインジェクション攻撃のリスクを実務上無視できない職種(法務・医療・金融等)
  • AASに加えてデータ流出リスクをさらに下げたい人

慎重に検討すべき人

  • デバイスが1台のみで、バックアップ手段の確保が難しい人
  • パスキーやFIDO2キーの操作に不慣れで、設定トラブル時に自力対応が難しい人
  • OpenAIサポートへの連絡でアカウント回復できる選択肢を残しておきたい人

現時点では有効化を急がなくてよい人

  • 一般的な個人利用のみで機密情報を扱わない人
  • デバイスが1台のみで複数バックアップ手段を確保しにくい状況の人
  • 現在のログイン方法に問題がなく、再ログイン頻度の増加が困る環境の人(AASによるセッション短縮の影響を受ける)
  • ITリテラシーが低く、設定トラブル時にサポートを必要とする人

有効化しないとどうなるか

高度なアカウントセキュリティを有効化しなくても、ChatGPTは通常どおり利用できます。ただし、以下のリスクは継続します。

リスク種別

内容

フィッシング攻撃

本物そっくりの偽サイトにパスワードを入力してしまうリスク

SIMスワップ攻撃

携帯番号を奪われてSMSコードを傍受されるリスク

メールアカウント乗っ取り

メール経由のログインリンクが盗用されるリスク

パスワードリスト攻撃

他サービスで漏洩したパスワードでの不正アクセス

TOTPコード盗用

フィッシングサイトでTOTPコードをリアルタイム転送されるリスク

CISAは2024年12月にSMSベースのMFAを非推奨化するガイダンスを発表。Microsoft(2026年3月)・Google・Appleも同方向に動いており、業界全体でパスキー・FIDO2への移行が加速しています。なお、Amazonでは2026年Q1時点でパスキー登録者が4億6,500万人(前年比75%増)に達しており、従来の認証より6倍速いサインインを達成しているとのことです。

生成AIのセキュリティリスク全般については生成AIのセキュリティリスクと対策まとめも参照してください。

競合AIサービスのセキュリティ比較(2026年6月時点)

AIサービスのセキュリティ機能比較(ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot)

サービス

AAS相当機能

パスキー対応

ハードウェアキー

Lockdown Mode相当

学習除外オプション

ChatGPT

✅ AAS(独自プログラム)

✅(YubiKey他FIDO2)

✅(2026年6月追加)

✅(AAS有効化で自動)

Claude(Anthropic)

不明(未確認)

不明

不明

不明

✅(設定で可能)

Gemini(Google)

—(Google Account経由)

不明

設定で可能

Microsoft Copilot

—(Microsoft Account経由)

✅(FIDO2)

不明

設定で可能

現時点でChatGPTのみが、AIサービス独自のハードウェアキー連携プログラムプロンプトインジェクション対策専用のLockdown Modeを明示的に展開しています。GeminiやCopilotはそれぞれの親アカウントサービス(Google・Microsoft)のセキュリティ機能に依存する形で、AIサービスとして独立した強化設定を持っていません。

ChatGPTとClaudeのセキュリティ・機能比較についてはClaude vs ChatGPT 徹底比較も参照してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 無料プランユーザーでも有効化できますか?

A. はい。公式情報では有料・無料を問わず全ユーザーがオプトインで利用できると案内されています。

Q. 有効化後に元の設定に戻せますか?

A. 公式ドキュメントでは有効化後の無効化の可否について明確な記載が確認できていません(2026年6月時点)。OpenAI Supportが解除支援できない旨は明記されているため、有効化前に十分な準備を整えることが最重要です。

Q. YubiKeyを日本で購入できますか?

A. はい。Amazon JapanやYubico Gold認定代理店のソフト技研などでYubiKey C NFC(約¥12,000)・C Nano(約¥8,000)など通常版が購入できます。OpenAI共同ブランド版は日本への直接販売が未確認のため、通常版で問題ありません(機能的に差はなし)。

Q. Lockdown Modeを有効にすると何ができなくなりますか?

A. ライブWebブラウジング・Web画像の取得・Deep Research・Agent Mode・Canvasのネットワークアクセス・外部ファイルのダウンロードが無効になります。一方、ファイルアップロード・画像生成(DALL-E等)・記憶(Memory)・会話の共有は引き続き利用できます。個別チャットごとに除外設定も可能です。

Q. チームプランや法人アカウントでも使えますか?

A. 現時点では個人アカウント向けの機能です。組織向けにはフィッシング耐性SSO(シングルサインオン)が代替手段として案内されています。Codexのセキュリティ設定についてはCodexのセキュリティとはも参照してください。

Q. 6月1日以降、一般ユーザーのアカウントが使えなくなりますか?

A. いいえ。6月1日の必須化はTrusted Access for Cyberプログラムの個人メンバーのみが対象です。一般ユーザーへの強制適用は現時点で発表されていません。

Q. パスキーだけで2つ登録すればYubiKeyは不要ですか?

A. パスキー2つ(うち1つがクロスデバイス対応)であれば登録要件は満たします。ただし、端末のトラブルや紛失時のリスクを考えると、物理キー(YubiKey等)との組み合わせを推奨します。パスキーはクラウド同期のためアカウント側のリスクも考慮が必要です。

Q. 設定するとどのデバイスも再ログインが必要になりますか?

A. はい。有効化完了後、すべてのデバイスからサインアウトされます。その後は登録したパスキーまたはセキュリティキーで再ログインします。

Q. ChatGPT APIを使っている開発者にも影響がありますか?

A. 公式情報ではAPIへの適用は明言されていません(2026年6月時点)。現時点では個人アカウントとCodexが対象とされています。

まとめ

ChatGPTのアカウントセキュリティは、2026年4月30日のAAS(Advanced Account Security)リリース以降、6月の新機能追加でさらに強化されました。

2026年6月時点のセキュリティ機能まとめ:

機能

追加時期

主な効果

Advanced Account Security(AAS)

2026年4月30日

パスワード廃止・フィッシング耐性型認証

Active Sessions管理

2026年6月2日

不審なセッションの特定・強制ログアウト

Lockdown Mode

2026年6月4〜6日

プロンプトインジェクションによるデータ流出防止

Elevated Risk Labels

2026年6月

リスクの高い機能への警告ラベル表示

利用状況別の判断目安:

  • 機密情報を扱う人・標的型攻撃リスクが高い人 → AAS有効化を強く推奨
  • 機密文書処理が多い人 → AAS + Lockdown Modeの組み合わせを推奨
  • まず現状確認したい人 → Active Sessionsから始めるのが手軽
  • 一般的な個人利用のみ → 急ぎ有効化しなくても問題なし(ただし業界全体のパスキー移行は加速中)
  • Trusted Access for Cyber個人メンバー → 6月1日必須化は実施済み。未対応の場合は速やかに対応を

最大の注意点はロックアウトリスクです。リカバリーキーとバックアップ認証手段の確保を最優先に、自分のリスクレベルと利用環境に合わせて有効化の判断をしてください。

AIエージェント・AIツール全般のセキュリティ対策についてはAIエージェントのセキュリティ対策ガイドを、ChatGPTの料金・プランについてはChatGPT料金プランの比較も参考にしてください。

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この記事の著者

AI革命

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編集部

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