AIツール2026年10月更新

Xiaomi MiMo V2.5とは?料金・使い方・性能とV2.6への移行を徹底解説【2026年10月】

公開日: 2026/04/25
更新日: 2026/10/26
Xiaomi MiMo V2.5とは?料金・使い方・性能とV2.6への移行を徹底解説【2026年10月】

この記事のポイント

Xiaomi MiMo V2.5(無印・Pro)の仕様、ClawEval 64% Pass^3と「トークン40〜60%削減」の正しい比較相手、料金、使い方を整理。2026年10月21日のAPI提供終了と後継V2.6への移行方法、V2.5との違いもまとめました。

Xiaomi MiMo V2.5(無印のMiMo-V2.5と上位版のMiMo-V2.5-Pro)は、小米(Xiaomi)のAIチーム「Xiaomi MiMo」が2026年4月下旬に公開したオープンウェイトの大規模言語モデルで、少ないトークンでエージェント作業をこなせる点が売りでした。ただし公式APIでの提供は2026年10月21日に終了しており、いまAPIで使えるのは後継のMiMo-V2.6シリーズです。重みはHugging FaceでMITライセンスのまま公開が続いているので、自前のサーバーで動かすならV2.5も使えます。

1T(1兆)パラメータ、ClawEval 64% Pass^3、トークン40〜60%削減といった数字は、どれも上位版のMiMo-V2.5-Proのものです。この記事では、無印とProの違い、40〜60%削減が何と比べた数字なのか(「Alibaba比」は公式資料にありません)、現行の料金、V2.6への移行手順をまとめます。

この記事でわかること

  • MiMo-V2.5(310B/アクティブ15B)とMiMo-V2.5-Pro(1.02T/アクティブ42B)の違い
  • 「トークン40〜60%削減」「ClawEval 64% Pass^3」が何と比べた数字か
  • 2026年10月のAPI提供終了の中身と、V2.6への移行で変わること
  • V2.5とV2.6の性能差、現行の料金(従量課金・Token Plan)
  • 使い方(公式API・OpenRouter・自前ホスト)と、日本企業が使うときのデータの注意点

こんな方に向けた記事です

  • MiMo V2.5をAPIで使っていて、10月の提供終了への対応を確認したい開発者
  • コーディングエージェントのAPI費用を下げたい開発チーム・CTO
  • Claude・GPTの代わりに中国製のオープンウェイトモデルを検討しているAI推進担当者
Hugging Face で公開されている Xiaomi MiMo-V2.5-Pro のモデルカード

出典: Hugging Face「XiaomiMiMo/MiMo-V2.5-Pro」

MiMo V2.5 は「同等性能をより少ないトークンで」に特化したモデル

MiMo V2.5シリーズは、ベンチマークの点数で全勝を狙ったモデルではありません。同じ成果を少ないトークンで出すこと、つまり安く済ませることを重視したエージェント向けのモデルです。呼び出し回数の多いエージェント運用では、この差が月々の費用にそのまま表れます。

それを支えているのが、MoE構成・長いコンテキスト・MITライセンスの3つです。

  1. MoE(Mixture of Experts)構成:Proは総パラメータ1.02兆のうち、1回の推論で動くのは約420億(42B)だけです。規模のわりに計算量が小さく、速く安く動かせます
  2. 1Mトークンのコンテキストと長時間の自律実行:公式の事例では、ツールを数百〜千回以上呼び出しながら4〜11時間かけてコンパイラや動画編集ソフトを作り上げています
  3. MITライセンスのオープンウェイト:重みはHugging Faceで公開されていて、商用利用・改変・再学習もできます

2026年10月時点の扱いは次のとおりです。

使い方

V2.5の現状(2026年10月26日確認)

Xiaomi公式API(Open Platform)

2026年10月21日に提供終了。モデルIDは使えない

Token Plan(月額プラン)

V2.6に切り替わり済み

Hugging Faceの重み

MITのまま公開中(廃止の告知なし)

OpenRouterなどの外部サービス

モデルページは残っているが、いまも呼び出せるかは未確認

AIエージェントの仕組みから知りたい方はAIエージェントとは、生成AI全般の基本は生成AIとはを先に読むと理解しやすくなります。

【2026年10月】V2.5のAPI提供終了とV2.6への移行

Xiaomi MiMo の公式APIプラットフォームのロゴ画像

出典: Xiaomi MiMo 公式プラットフォーム

MiMo-V2.5とMiMo-V2.5-Proは、2026年10月21日10:00(中国時間。日本時間11:00)に公式APIでの提供を終えました。 公式の料金ページとToken Planのページには、モデルIDがもう使えないこととV2.6シリーズへ移るよう求める告知が出ています。

報道(TechNode。IT之家の報道を引用)によると、10月14日18:00(中国時間)からは旧モデル名へのリクエストが自動でV2.6に振り替えられていました。この振り替えの詳細は公式の廃止ページの本文で確認できていないため、報道ベースの情報として扱ってください。

旧モデルIDと移行先

旧モデル(提供終了)

移行先

主な変化

mimo-v2.5-pro

mimo-v2.6-pro

料金は同じ。テキストのみから画像・動画・音声にも対応

mimo-v2.5

mimo-v2.6-flash

料金は同じ。既定の最大出力長が32,768→131,072トークンに増えたと報道

V2.5-Pro-UltraSpeed(期間限定の高速版)

mimo-v2.6-pro-ultraspeed

V2.5版の提供は終了。V2.6版は通常のProの10倍の料金

音声系のmimo-v2.5-asr(音声認識)とmimo-v2.5-tts(音声合成)は、V2.5の名前のまま提供が続いています。

移行で確認したいこと

  • コード内のモデルIDを書き換える:自動振り替えに頼らず、mimo-v2.6-pro/mimo-v2.6-flashを明示しておきましょう。DifyのプラグインやLLMゲートウェイなどのOSSでも、V2.6へのID変更がGitHubで進んでいます
  • 出力の長さと費用を見直す:Flashは最大出力長が増えたと報じられているため、上限を設けていないと1回あたりの出力トークンが増えることがあります
  • 評価をやり直す:同じプロンプトでも回答の傾向は変わります。社内の評価セットがあれば、切り替え前後の結果を比べておきましょう
  • V2.5の挙動を残したい場合:重みをダウンロードして自前で動かすしかありません。Proを動かすにはGPU 16枚規模の環境が要るので、費用を先に見積もってください

無印 MiMo-V2.5 と MiMo-V2.5-Pro の違い

「1Tパラメータ」「ClawEval 64% Pass^3」は上位版MiMo-V2.5-Proの数字です。無印のMiMo-V2.5は規模も得意分野も違うので、記事や資料を読むときはどちらの話かを確かめてください。

項目

MiMo-V2.5(無印)

MiMo-V2.5-Pro

総パラメータ

約310B(3,100億)

約1.02T(1.02兆)

1回の推論で動くパラメータ

約15B(150億)

約42B(420億)

構造

スパースMoE+ハイブリッド注意

70層(dense 1+MoE 69)、専門家384のうち8を使用、スライディング窓注意と全体注意を6:1で配置

コンテキスト

1Mトークン

1Mトークン(Baseモデルは256K)

入出力

テキスト・画像・動画・音声

テキストのみ

事前学習データ

48兆トークン

27兆トークン

モデルカードの対象言語

—

英語・中国語

ライセンス

MIT

MIT

公開

2026年4月下旬(公開ベータは4月23日)

同左

公式APIの状況

2026年10月21日に終了

2026年10月21日に終了

公開日は資料によって4月22日・23日・27日とずれています。公式の更新履歴では公開ベータの開始が4月23日です。

学習データ量が無印48T、Pro 27Tと違うのは、それぞれ別のモデルの数字だからで、どちらかが誤りというわけではありません。

使い分けの目安は、画像・動画・音声を扱う処理や軽めの汎用タスクなら無印、長時間のソフトウェア開発エージェントならProでした。V2.6では無印の後継がFlash、Proの後継がProになっています。

開発元と提供形態

Xiaomi MiMo が GitHub で公開しているコーディング用ハーネス MiMo-Code のリポジトリ

出典: GitHub「XiaomiMiMo/MiMo-Code」

開発しているのは、Xiaomi(小米)社内の大規模言語モデルチーム「Xiaomi MiMo」です。チームの責任者は羅福莉(Luo Fuli)氏と報じられています。APIの提供元は「Xiaomi MiMo Open Platform」で、プライバシーポリシー上の提供者はBeijing Xiaomi Mobile Software Co., Ltd.とその関連会社です。

MiMoシリーズの提供形態は次のとおりです(2026年10月時点)。

  • オープンウェイト:Hugging Face・ModelScopeで重みを公開(V2.5もV2.6もMIT)
  • API:Xiaomi MiMo Open Platformの従量課金と、月額のToken Plan。OpenAI互換とAnthropic互換のエンドポイントがある
  • Web・デスクトップ:Xiaomi AI Studio、MiMo for Desktop
  • コーディング用ハーネス:MiMo Code(GitHubでOSSとして公開)
  • 外部サービス:OpenRouter、DeepInfraなど

推論基盤は、公式がSGLang(推奨)とvLLMを案内しています。TileRTとの協業で1Tモデルを毎秒1,000トークン超で動かした高速版「UltraSpeed」は、V2.5では期間限定の提供でした。現在はV2.6-Pro-UltraSpeed(Proを最大20倍速で動かすモード)として提供されています。

MiMo V2.5 でできること(主要機能)

V2.5の機能は、重みを自前で動かす場合には今も使えます。V2.6はこれらをほぼ受け継いだうえで強化されています。

1M トークンのロングコンテキスト

無印・Proとも、指示調整版のコンテキストは1Mトークンです。大きなリポジトリをまるごと読ませる、数百ページの契約書を横断して調べる、といった使い方が想定されています。

ただし、1Mトークン入るからといって、その全体を正確に扱えるとは限りません。Proのモデルカードでは、長文の理解を測るGraphWalks(BFS)のスコアが512Kで0.56、1Mでは0.37まで下がっています。長い資料を渡すときは、必要な部分を絞ってから渡すほうが結果は安定します。

超長時間の自律エージェント実行(Pro の一番の強み)

Proの一番の強みは、人が手を出さなくても目標に届くまで作業を続けられる点です。公式が公開した事例は次の3つです。

事例

内容

数値

SysYコンパイラ

RustでSysY言語のコンパイラを実装

4.3時間・ツール呼び出し672回・非公開テスト233/233

動画編集ソフト

デスクトップの動画エディタを設計から実装

11.5時間・ツール呼び出し1,868回・8,192行

アナログ回路設計

TSMC 180nmのFVF-LDO回路をngspiceで最適化

Claude Codeをハーネスに約1時間反復

コンパイラの事例では、最初のビルドで通ったテストは137/233でした。途中のリファクタリング(512ターン目)で2件の退行を出し、自分で直しています。最初から満点だったわけではなく、テストを回しながら直し続けられる点が評価されています。公式は「適切なハーネスがあれば1,000回超のツール呼び出しを続けられる」としています。

ネイティブ・マルチモーダル理解(無印 V2.5)

無印V2.5は、学習の段階からテキスト・画像・動画・音声をまとめて扱う設計です。公式は、動画理解でGemini 3 Pro並み、マルチモーダルのエージェント作業でClaude Sonnet 4.6並みと説明しています(数値は非公開)。V2.5-Proはテキストのみです。

高速化の仕組み(MTP・FP8)

Proは3層のMTP(Multi-Token Prediction、複数トークンをまとめて予測する仕組み)を持ち、公式は出力の速さが約3倍になるとしています。学習はFP8の混合精度です。

一方で、第三者の計測(Artificial Analysis)では、V2.5-Proの出力速度は毎秒51.7トークンで、比較対象の中央値(83)より遅めでした。最初のトークンが出るまでは1.15秒です。速さが必要な用途では、UltraSpeedを使うか別のモデルを選ぶことになります。

トークン「40〜60% 削減」とは何を基準にした主張か

「トークン40〜60%削減」は、エージェント評価のClawEvalで、Anthropic・Google・OpenAIのモデル(Claude Opus 4.6、Gemini 3.1 Pro、GPT-5.4)と比べた数字です。 Alibaba(Qwen)と比べた削減率は、公式資料では確認できませんでした。

公式資料に載っている比較相手と数字は次のとおりです。

公式の主張

比べた相手

出典

V2.5-Proは同程度の性能を40〜60%少ないトークンで出す

Claude Opus 4.6・Gemini 3.1 Pro・GPT-5.4(Anthropic・Google・OpenAI)

Pro公式ブログ

V2.5-ProはClawEvalで64% Pass^3を、1回の作業あたり約7万トークンで達成

—

Pro公式ブログ

V2.5-Proは同じスコアをKimi K2.6より42%少ないトークンで出す

Kimi K2.6(Moonshot AI)

公開ベータの告知

無印V2.5は同じスコアをMuse Sparkより50%少ないトークンで出す

Muse Spark(Meta)

公開ベータの告知

つまり「Alibaba/Meta/OpenAI比で40〜60%」という書き方は正確ではありません。公式資料の数字は、OpenAIを含む米国3社に対して40〜60%、Metaに対して50%(無印)、Moonshot AIに対して42%(Pro)です。各社の個別の削減率は公表されていません。比べた相手のモデルはKimi K2.6とは、Meta Muse Sparkとは、GPT-5.4とは、Gemini 3.1 Proとはで詳しく解説しています。Alibabaの最新モデルについてはQwen3.8-Maxとはをご覧ください。

ClawEval と Pass^3 の読み方

  • ClawEval:OpenClaw系のエージェント作業を評価するベンチマークです。ファイル操作やツール呼び出しを組み合わせた実務寄りの課題で測ります。OpenClaw自体はOpenClawとはで解説しています
  • Pass^3:一般的には、同じ課題を3回解かせて3回とも成功した割合を指します。1回だけ成功すればよいPass@1より厳しく、結果の安定性を見る指標です

64% Pass^3は「3回続けて成功できた課題が64%」という意味になります。トークン数とセットで見ると、少ない消費で安定して解けている、というのが公式の主張です。なお、無印V2.5のClawEvalのスコアは、一般62.3(Hugging Faceでは62.1)、マルチターン63.2、マルチモーダル23.8(いずれもPass^3、%)です。

これらはすべてXiaomiの自己申告で、第三者が再現した結果は確認できていません。トークン効率の数字を読むときは、どのベンチマークで、どのモデルと、どのスコアの時点で比べたのかをセットで確かめてください。

主要ベンチマーク比較:GPT-5.4・Gemini 3.1 Pro・Claude Opus との位置関係

OpenRouter の Xiaomi MiMo-V2.5-Pro モデルページ(公開当時の画面)

出典: OpenRouter「xiaomi/mimo-v2.5-pro」

V2.5-Proは、公開当時のコーディング系ベンチマークで米国のフロンティアモデルに近い水準まで来ていました。 Hugging Faceのモデルカードの値は次のとおりです。

ベンチマーク

MiMo-V2.5-Pro

MiMo-V2.5(無印)

SWE-bench Verified

78.9

—

SWE-bench Pro

57.2

56.1

Terminal-Bench 2.0

68.4

65.8

ClawEval(Pass^3)

64

62.3(一般)

MMLU-Pro(Base)

68.5

—

GPQA-Diamond(Base)

66.7

—

GSM8K(Base)

99.6

—

Baseモデル同士の比較では、MMLU-ProでDeepSeek-V4-Pro、HumanEval+でKimi-K2が上回っていて、何でも1位というモデルではありません。中国系の別モデルはDeepSeek V4 Proとはで解説しています。

第三者の評価では、Artificial AnalysisのIntelligence IndexでV2.5-Proは26(121モデル中28位)でした。出力トークンの使用量は1.1億で、比較対象の中央値(1.4億)より少なく、簡潔に答える傾向は第三者の計測でも出ています。現在、同サイトではV2.5-Proに「deprecated」と表示され、V2.6-Proが推奨されています。

公式の比較相手はClaude Opus 4.6・GPT-5.4・Gemini 3.1 Proで、2026年10月時点ではどれも最新世代ではありません。いまの最新モデルと比べた結果は、V2.6の公式ベンチマークで見るのが適切です。

MiMo V2.5 と V2.6 の違い

V2.6はV2.5と料金が同じまま、エージェント系のベンチマークで大きく伸び、Pro系も画像・音声を扱えるようになりました。 2026年9月22日に公開され、重みもMITで公開されています。

スペックの比較

項目

V2.5(無印)

V2.5-Pro

V2.6-Flash

V2.6-Pro

総パラメータ/動くパラメータ

310B/15B

1.02T/42B

約310B/15B(Hugging Face表記は311B)

1.02T/42B

入出力

テキスト・画像・動画・音声

テキストのみ

テキスト・画像・動画・音声

テキスト・画像・動画・音声

コンテキスト

1M

1M

1M

1M

ライセンス

MIT

MIT

MIT

MIT

公式API

終了(2026/10/21)

終了(2026/10/21)

提供中

提供中

公式API料金(入力/出力、100万トークンあたり)

終了時点で$0.14/$0.28

終了時点で$0.435/$0.87

$0.14/$0.28

$0.435/$0.87

V2.6のHugging Faceのコレクションには、RL版とMOPD版の2系統(Pro・Flashそれぞれ)、小型の蒸留モデル「MiMo-V2.6-Distill-Qwen-9B」、強化学習用の7,000超の課題環境と学習フレームワークも含まれています。

ベンチマークの差(V2.6-Proのモデルカードより)

ベンチマーク

V2.6-Pro

V2.6-Flash

V2.5-Pro

Claude Opus 5

GPT-5.6 Sol

DeepSWE v1.1

71.9

67.9

19.0

74.0

73.0

AutomationBench v1.0.6

53.1

52.3

16.0

50.3

45.8

Toolathlon-Verified

76.9

73.6

49.1

80.6

74.9

Terminal Bench 2.1

89.9

87.6

65.2

89.1

88.8

Terminal Bench 4.0

34.9

28.8

1.5

49.0

39.9

OSWorld-Verified

82.0

80.8

—

83.4

83.0

モデル名はXiaomiの公式表記に合わせています。数字はすべてXiaomiの自己申告です。

DeepSWEで19.0→71.9、AutomationBenchで16.0→53.1と、新しいベンチマークではV2.5-Proとの差が大きく開いています。公式は「Flashでも全項目でV2.5-Proを上回る」としています。一方、Terminal Bench 4.0やセキュリティ系のExploitBench(V2.6-Pro 47.9、Claude Opus 5は70.0)では米国の最新モデルとの差が残ります。比べた相手の詳細はClaude Opus 5とは、GPT-5.6とはで解説しています。

Artificial AnalysisのIntelligence IndexではV2.6-Proが46とされていますが、V2.5-Proの26とは指標の版が違う可能性があるため、そのまま並べて比べないほうが安全です。

料金・プラン:表記揺れを整理する

V2.5の料金は、APIの提供終了とともになくなりました。いまの公式料金はV2.6のもので、V2.5の値下げ後の料金をそのまま引き継いでいます。 ネット上には値下げ前の数字(Proが入力$1.00/出力$3.00など)や、クレジット倍率で説明した古い情報が残っているので注意してください。

V2.5の料金の経緯

  • 公開当初(4月):公式プラットフォームはクレジット倍率で課金(無印1倍、Pro 2倍)。値下げ前のProを入力$1.00/出力$3.00とする資料もある
  • 2026年5月27日:最大99%の恒久値下げ。入力の長さで料金が変わる仕組みもやめた(公式告知)。値下げ後は無印が入力$0.14/出力$0.28、Proが入力$0.435/出力$0.87(GIGAZINEの転載値)
  • 2026年9月22日:V2.6が同じ料金で登場
  • 2026年10月21日:V2.5のAPI提供終了

4月末から5月末まで実施された無料クレジットの配布企画「Orbit」も終了しています。

現行の従量課金(V2.6、2026年10月26日確認)

公式料金ページ(海外向け、米ドル、100万トークンあたり)の値です。

モデル

入力(キャッシュヒット)

入力(キャッシュミス)

出力

Batch API

mimo-v2.6-pro

$0.0036

$0.435

$0.87

半額($0.2175/$0.435)

mimo-v2.6-flash

$0.0028

$0.14

$0.28

半額($0.07/$0.14)

mimo-v2.6-pro-ultraspeed

$0.036

$4.35

$8.70

非対応

  • キャッシュの書き込みは期間限定で無料
  • 音声認識のmimo-v2.5-asrは入力音声1時間あたり$0.074。音声合成のmimo-v2.5-tts系は期間限定で無料
  • Web検索プラグインは1,000回あたり$5(トークン料金とは別)
  • 一般向けの無料枠は料金ページに記載がない

OpenRouterでは期間限定の値引きが表示されることがありますが、時期によって変わります。正確な料金は公式の料金ページで確認してください。OpenRouterの仕組みはOpenRouterとはにまとめています。

Token Plan(コーディングツール向けの月額プラン)

プラン

月額

クレジット/月

年額

Lite

$6

41億

$63.36

Standard

$16

110億

$168.96

Pro

$50

380億

$528

Max

$100

820億

$1,056

1トークンあたりの消費クレジットは、v2.6-proがキャッシュヒット2.5・キャッシュミス300・出力600、v2.6-flashが2・100・200です。

Token Planには、従量課金にはない制限があります。

  • 用途はプログラミングツールに限られる:Claude Code・Codex・OpenClaw・Cline・MiMo Codeなどから使う前提で、自動スクリプトや自社アプリのバックエンドからの利用は規約違反。違反するとキーが止められることがある
  • 月の枠を使い切ると、残高から補われずに止まる
  • 返金不可、余った枠は翌月に繰り越せない、下位プランへの変更不可
  • 初回購入は12%引き(年額の自動更新割引12%とは併用不可)。中国時間0〜8時は消費が0.8倍

Claude CodeからMiMoを呼び出す使い方はClaude Codeとはもあわせてご覧ください。

依頼範囲と費用の目安を30分で整理します

初回相談は無料・30分(オンライン)。要件が決まっていなくても大丈夫です。改修100万円〜・PoC300万円〜(税別)

トークン効率がコストに与える影響(試算)

トークン効率と単価が実際の費用にどう響くかを、仮の条件で計算します。前提を置いた概算なので、実際の消費量はワークロードによって変わります。

条件:月100万回呼び出すコーディングエージェント/1回あたり入力5,000・出力2,000トークン(月に入力50億・出力20億トークン)/キャッシュは使わない/2026年10月の公式料金で計算

条件

入力の費用

出力の費用

月額(概算)

V2.6-Pro(リアルタイム)

$2,175

$1,740

約$3,915

V2.6-Pro(Batch API)

$1,087.5

$870

約$1,958

V2.6-Flash(リアルタイム)

$700

$560

約$1,260

同じ作業を40〜60%多いトークンで解くモデルなら、単価が同じでも費用はそのぶん増えます。MiMoはトークンの少なさと単価の安さの両方で費用を抑える、というのがXiaomiの説明です。

実際の運用では、システムプロンプトなど繰り返し送る部分がキャッシュに乗ると、入力の単価は$0.0036(Pro)まで下がります。急がない処理はBatch APIに回せば半額になります。どちらを使えるかで、この試算の数字はさらに下がります。

MiMo V2.5 の使い方

2026年10月時点で、APIからV2.5を呼び出す方法は公式にはありません。 APIで使うならV2.6を、V2.5そのものを使うなら重みの自前ホストを選びます。

目的

方法

使うモデル

すぐ試したい

Xiaomi AI Studio(Web)、MiMo for Desktop

V2.6

自社のアプリやエージェントから呼ぶ

公式API(従量課金)、OpenRouterなど

V2.6

コーディングツールで定額で使う

Token Plan

V2.6

V2.5の挙動をそのまま使いたい/データを外に出したくない

重みを自前のGPUで動かす

V2.5またはV2.6

1. OpenRouter で最短利用

OpenAI互換のSDKで呼び出せます。モデルIDはxiaomi/mimo-v2.6-proまたはxiaomi/mimo-v2.6-flashです(2026年10月26日にOpenRouterの一覧で確認)。

from openai import OpenAI

client = OpenAI(
    base_url="https://openrouter.ai/api/v1",
    api_key="<YOUR_OPENROUTER_KEY>",
)

response = client.chat.completions.create(
    model="xiaomi/mimo-v2.6-pro",  # 旧: xiaomi/mimo-v2.5-pro
    messages=[
        {"role": "user", "content": "Rustで簡易的なJSONパーサを実装してください"}
    ],
    max_tokens=4096,  # 出力の上限を決めておくと費用が読みやすい
)
print(response.choices[0].message.content)

OpenRouterにはV2.5のモデルページもまだ残っていますが、Xiaomiの公式APIが終了しているため、呼び出せるかどうかは確認できていません。新しく組むならV2.6を指定してください。

2. Xiaomi 公式 API

Xiaomi MiMo Open Platformでキーを発行し、OpenAI互換またはAnthropic互換のエンドポイントから呼び出します。モデル名は小文字でmimo-v2.6-proのように指定します。中国・シンガポール・欧州のクラスターがあるので、エンドポイントのURLは管理画面とドキュメントで確認してください。

3. 既存のコーディングエージェントから利用

Token Planの接続ガイドには、MiMo Code、OpenCode、Claude Code、Codex、OpenClaw、Hermes Agent、Kilo Code、Cline、Qwen Code、Cherry Studioなどが載っています。各ツールの設定で接続先のURL・APIキー・モデル名を差し替えれば、MiMoを呼び出せます。

4. 自前ホスト(現実性の評価が必要)

V2.5の重みはHugging Face(XiaomiMiMo/MiMo-V2.5/MiMo-V2.5-Pro)からダウンロードできます。推論基盤はSGLang(推奨)かvLLMです。サンプリングは公式推奨でtemperature=1.0、top_p=0.95です。

ただし負担はかなり大きくなります。Proの公式の起動例はGPU 16枚規模(テンソル並列16、2ノード)で、無印でも310Bあります。個人や中小企業が手元のGPUで動かす規模ではありません。クラウドのGPUを借りる場合も、API料金と比べて割に合うかを先に計算してください。

無印V2.5は初回公開後にconfig.jsonとtokenizer_config.jsonが更新されています。早い時期(コミット4da2748より前)にダウンロードした場合は、この2ファイルを取り直すよう案内されています。

他フロンティアモデルとの選び分け

APIで使うならMiMo V2.6、手元で動かすならV2.5かV2.6の重み、日本語の品質やデータの保存場所を重視するなら米国勢、というのが2026年10月時点の選び方です。

用途別おすすめ早見表

用途

おすすめ

理由

長時間のコーディングエージェントを安く回したい

MiMo-V2.6-Pro

V2.5-Proより大きく性能が上がり、料金は同じ。Batchなら半額

大量の定型処理・画像や音声を含む処理を安く回したい

MiMo-V2.6-Flash

入力$0.14/出力$0.28。Flashでも全項目でV2.5-Proを上回ると公式は説明

応答の速さが最優先

MiMo-V2.6-Pro-UltraSpeed、または他社の高速モデル

速いが料金は通常のProの10倍

社外にデータを出せない

MiMoの重みを自社環境で動かす

MITなので商用・再学習も可。ただしGPUの負担が大きい

日本語の品質・サポート・データの保存場所の保証が必要

Claude・GPT・Geminiなど米国勢

MiMoは日本語の公式ベンチマークや日本向けのサポート体制を確認できていない

最難関のコーディングやセキュリティ作業

Claude Opus 5など米国の最新モデル

Terminal Bench 4.0・ExploitBenchでは差が残る

米国のフロンティアモデルとの違い

比較ポイント

MiMo V2.6(V2.5)

Claude・GPT・Gemini

提供元

Xiaomi(中国)

Anthropic・OpenAI・Google(米国)

重みの公開

MITで公開

非公開

自前ホスト

可能(大規模GPUが必要)

不可

API料金

安い(Pro 出力$0.87/100万トークン)

各社の公式料金を確認

日本語

公式の対象言語に日本語なし。性能は未確認

日本語での利用が一般的

データの保存場所

API利用時の保存場所は公式資料で未確認

各社の企業向けプランで条件を確認

中国系オープンモデルとの選び分け

中国系では、DeepSeek、Alibaba(Qwen)、Moonshot AI(Kimi)が同じようにオープンウェイトのモデルを出しています。その中でMiMoは、エージェント作業のトークン効率と安さを前面に出しているシリーズです。V2.6の発表で、XiaomiはV2.6-ProがKimi K3やQwen3.8 Maxを上回り、オープンウェイトのモデルで最高だと主張しています。

中国製モデルの利用が広がっている背景は、中国製AIモデルがOpenRouter利用の60%超えで取り上げています。

制約・できないこと(導入前に必ず確認)

MiMo V2.5を検討するときに押さえておきたい制約は次のとおりです。

  • 公式APIでは使えない:2026年10月21日で終了しました。外部サービスが今も提供しているかは業者ごとに違い、確認できていません
  • 自前ホストが重い:ProはGPU 16枚規模、無印も310Bです
  • V2.5-Proはテキストのみ:画像・動画・音声を扱うなら無印V2.5かV2.6を選びます
  • 日本語の性能は未確認:Proのモデルカードの対象言語は英語と中国語です。日本語でも指示は通りますが、日本語の性能を示す公式のベンチマークはありません
  • 速度は遅め:第三者の計測ではV2.5-Proの出力速度は毎秒51.7トークンで、比較対象の中央値を下回りました
  • ベンチマークは自己申告が中心:MiMo Coding BenchやMiMo Cyber Benchは社内のベンチマークです
  • 長いコンテキストで精度が落ちる:1M対応でも、長くなるほど長文理解のスコアは下がります
  • Token Planは業務システムに使えない:コーディングツール専用で、自社アプリのバックエンドに使うと規約違反になります

日本企業が導入する際のデータガバナンス注意点

データセンターのサーバーラック。海外製LLMを使うときのデータ管理の検討をイメージした写真

MiMoのAPIは中国企業が提供していて、送ったデータがどこに保存されるかは公式資料で確認できていません。機密データを扱うなら、API利用の可否を社内で確かめるか、重みを自社環境で動かすことを検討してください。

MiMoのプライバシーポリシー(mimo.xiaomi.com/legal/privacy、v20260806)は、国をまたぐデータの移転についてXiaomi全体のプライバシーポリシーを参照する形になっています。Token Planのページにはシンガポールと欧州のクラスターのエンドポイントがありますが、これはデータの保存場所を約束するものではありません。

社内では、少なくとも次の点を確認しておきましょう。

  1. 送る情報の範囲:個人情報・契約書・営業秘密・自社のソースコードを送ってよいか。送るならマスキングなどの処理を挟むか
  2. データの扱い:保存場所、保存期間、学習に使われるかどうか。OpenRouter経由か公式API直結かで、データの通り道も変わる
  3. 法令の影響:個人情報を含むなら、個人情報保護法の外国にある第三者への提供のルール。中国のデータ関連の法令がどう影響するかも、法務部門と確認する
  4. 切り替えへの備え:今回のV2.5のように、モデルは数か月で提供が終わることがある。モデル名を設定ファイルに出し、別のモデルにすぐ切り替えられる作りにしておく
  5. エージェントの権限:V2.6は強化学習にサイバーセキュリティの課題を含み、攻撃寄りの能力も持つ(CyberGym 94.0)。ファイルやネットワークへのアクセス権を絞り、実行環境を分ける

MiMoのような新しいモデルを自社の業務システムに組み込む場合は、モデル選びだけでなく、切り替えやすい作り・権限の管理・評価の仕組みまで含めて費用を見積もる必要があります。開発の進め方と金額の目安はAI開発の費用相場(受託開発の改修・PoC・本開発の価格と見積の内訳)にまとめています。

導入は、公開情報だけを使う業務(公開資料の要約、試作品のコード生成など)から始め、トークン消費と品質を測ってから範囲を広げるのが安全です。社内ルールの作り方は生成AIのセキュリティリスク、エージェント特有の対策はAIエージェントのセキュリティ対策で解説しています。

こんな方におすすめ/向いていない方

こんな方におすすめ

  • コーディングエージェントの呼び出しが多く、API費用を下げたい開発チーム(いまはV2.6-Pro/Flashを使う)
  • 自社のGPU環境で、MITライセンスの1T級モデルを動かしたり再学習したりしたい研究・開発組織
  • V2.5で作った仕組みを同じ料金のままV2.6に移したい既存ユーザー
  • 中国系オープンモデルの性能とトークン効率を、自社の課題で比べたいAI推進担当者
  • Claude CodeやOpenClawなどのツールで、月額を抑えてコーディングにAIを使いたい個人開発者(Token Plan)

おすすめしない・向いていない方

  • 公式APIでV2.5そのものを使い続けたい方(提供は終了済み)
  • 個人情報や営業秘密を、確認なしにAPIへ送る前提の業務
  • 日本語の品質を最優先する用途(日本語の性能は未確認)
  • データの保存場所やSLAの保証が必須の、金融・医療・行政などの本番業務
  • GPUの準備なしに、手元のPCでV2.5-Proを動かしたい方
  • Token Planを自社サービスのバックエンドに使うつもりの方(規約違反)

よくある質問(FAQ)

Q1. MiMo V2.5 は今も使えますか?

公式APIでは使えません。2026年10月21日10:00(中国時間)に提供が終わり、モデルIDも無効になりました。Hugging Faceの重みはMITライセンスで公開が続いているので、自前のサーバーで動かすことはできます。

Q2. 古いモデルID(mimo-v2.5-pro)のままのコードはどうなりますか?

報道によると、10月14日から21日の提供終了まではV2.6へ自動で振り替えられていました。提供終了後は旧IDが使えないと公式が告知しているので、mimo-v2.6-proかmimo-v2.6-flashに書き換えてください。

Q3. V2.6 に移ると料金は上がりますか?

上がりません。V2.6-ProとV2.6-Flashは、V2.5-Proと無印V2.5の値下げ後の料金をそのまま引き継いでいます。ただし、Flashは既定の最大出力長が増えたと報じられているので、出力の上限を決めておかないと1回あたりの費用が増えることがあります。

Q4. 「1Tパラメータ」なのに速くて安いのはなぜですか?

MoE構成で、1回の推論で使うのは約1兆のうち420億パラメータだけだからです。計算量は420億規模のモデルに近いまま、全体の大きさによる知識の幅を活かせます。ただし、重みを置くメモリは1兆パラメータ分が必要なので、自前ホストの負担は軽くありません。

Q5. Token Plan を社内の業務システムで使ってもいいですか?

使えません。Token Planはプログラミングツール専用で、自動スクリプトや自社アプリのバックエンドからの利用は規約で禁止されています。業務システムに組み込むなら、従量課金のAPIを使ってください。

Q6. 日本語で使えますか?

日本語で指示を出しても応答は返ってきますが、Proのモデルカードの対象言語は英語と中国語で、日本語の性能を示す公式のベンチマークはありません。日本語の文章品質が大事な用途では、自社の文面で試してから判断してください。

Q7. MiMo-V3 はいつ出ますか?

発表されていません。2026年9〜10月に、次世代のMiMo-V3向けとされる新しい仕組み「HySparse2」の論文が公表されたと報じられていますが、モデル本体・重み・API・発売日はどれも未発表です。

Q8. オープンウェイトとして何が公開されていますか?

V2.5は無印・Pro(Baseモデルを含む)の重み、トークナイザ、モデルカードがMITライセンスで公開されています。V2.6では、重みのほか技術レポート、強化学習用の7,000超の課題環境、学習フレームワーク、9Bの蒸留モデルも公開されました。コーディング用ハーネスのMiMo CodeもGitHubで公開されています。

まとめ:MiMo V2.5 の位置付け

Xiaomi MiMo V2.5は、少ないトークンでエージェント作業をこなすことを売りにした、MITライセンスのオープンウェイトモデルです。

  • 無印V2.5(310B/アクティブ15B、マルチモーダル)とV2.5-Pro(1.02T/アクティブ42B、テキストのみ)の2本立て
  • 「ClawEval 64% Pass^3」「トークン40〜60%削減」はProの数字。比べた相手はClaude Opus 4.6・Gemini 3.1 Pro・GPT-5.4で、Meta比50%(無印)とKimi比42%(Pro)も公式資料にある。Alibaba比の数字はない
  • 公式APIは2026年10月21日に終了。後継はV2.6-Pro(旧Pro)とV2.6-Flash(旧無印)で、料金は同じ
  • V2.6はDeepSWEで19.0→71.9など大きく伸び、Pro系も画像・音声に対応
  • 重みは今も公開中。ただしProの自前ホストはGPU 16枚規模

いまからMiMoを使うなら、V2.6を選ぶのが現実的です。V2.5をAPIで使っていた場合は、モデルIDを書き換えて、出力の長さと品質を確認してください。日本語の品質やデータの扱いが気になる用途では、まず機密情報を含まない業務で試し、米国勢のモデルと自社の課題で比べてから決めるのが安全です。

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