AI活用事例2026年9月更新

不動産管理の入居者対応を自動化する費用|記録・転記・オーナー報告を減らす方法【2026年9月最新】

公開日: 2026/09/08
不動産管理の入居者対応を自動化する費用|記録・転記・オーナー報告を減らす方法【2026年9月最新】

この記事のポイント

不動産管理の入居者対応を自動化する費用を比較。賃貸管理システム月2,980円〜、AI電話月3,980円〜、記録・転記・報告まで自動化するなら初期100万円+月10万円〜。管理戸数別の推奨構成と削減時間の試算、費用倒れになる規模も解説。

入居者対応そのもの(現場判断や謝罪)は自動化できませんが、対応した後の「履歴入力・基幹システムへの転記・オーナー向け報告書への集約」は自動化できます。費用は、電話の一次受けを自動化するAI電話なら月3,980円(税抜)から、賃貸管理システムなら初期49,800円+月2,980円(税別)から、記録から報告書作成までを自社専用の仕組みとして自動化するなら初期100万円+月額10万〜50万円(税別)が目安です。

この記事では、管理戸数ごとにどれを選ぶべきか、月何時間・いくら分の人件費が浮くのか、そしてどの規模だと費用倒れになるのかまで、数字を出して整理します。

この記事が扱うのは「対応した後の記録」です

「入居者対応の自動化」という言葉は、2つのまったく違う工程に対して使われています。

  • 入口の自動化:問い合わせや入電そのものを減らす(AI電話、チャットボット、入居者アプリ、Web申請フォーム)
  • 出口の自動化:対応した後の記録・転記・オーナー報告を減らす

検索して出てくる記事の大半は入口の話です。しかし、実際に管理会社の残業を作っているのは出口側であることが多くあります。電話は4分で終わっても、その後に「管理システムへ入力し、社内のExcelにも入力し、月末にオーナー報告へまとめる」という工程が残るからです。

この記事は出口側を主に扱います。入口の手段も費用比較の表に入れますが、判断の基準は「対応した後の作業が減るか」に置いています。

入居者対応のどこに時間がかかっているか

夜のオフィスで入居者対応の記録入力に使われるモニターと書類・電話機

時間を食っているのはクレーム対応と滞納対応

GMO賃貸DXが賃貸不動産管理業務の従事者200名に対して行った調査(インターネット調査/全国/2021年2月18〜22日実施/複数選択可)では、労働時間が長引く業務は次の順でした。

順位

業務

1位

クレーム対応

2位

家賃滞納者対応

3位

物件の定期点検・メンテナンス

4位

事故発生時の対応

5位

退去後のリフォーム・清掃

同調査では、クレーム対応と家賃滞納者対応だけで全体の3割を占めるとされています。あわせて、不動産・住宅関連業界の月平均残業時間は64.8時間で、全業種平均の47時間を17.8時間上回るという数字も示されています。厚生労働省の平成29年調査における不動産業の離職率は16.5%で、14業種中4位でした。

※上記の業務ランキングと残業時間は2021年2月時点の調査にもとづく数字です。最新値ではない点にご注意ください。

「電話を取る時間」より「取った後」が積み上がる

電話対応の負荷は、モデル計算で次のように示されます(賃貸管理会社G-styleが公開している試算例です。実測値ではないため、自社の入電数に置き換えて読んでください)。

前提

1日の入電

50件

1件あたりの対応時間

4分

月間営業日

22日

月間の電話対応時間

約73時間

時間単価2,000円換算での月間人件費

約14.6万円

ただし、この4分は通話している時間だけです。実務では通話の後に「対応履歴を管理システムに入力する」「業者へ手配のメールを打つ」「社内の進捗管理表にも書く」「完了したらもう一度ステータスを更新する」が続きます。現場の感覚では、1件の電話に対して記録側の作業が同等かそれ以上かかることも珍しくありません。

同じ情報を2回打ち込んでいる

管理会社の実務でよく指摘されるのが二重入力です。賃貸管理システムに入力した後、社内の進捗管理用Excelに同じ情報をもう一度入力する。打つ量が増えるほどコピペミスや打ち間違いが増え、契約書や請求書では金額・契約期間の記載漏れ、入居者名の誤りが発生する、という指摘があります。

これはベンダー側も認識している課題で、たとえば賃貸管理システム間のデータ連携(Realsaber⇄GMO賃貸DX)が2026年1月15日に開始され、二重入力の解消が売り文句になっています。裏を返せば、多くの管理会社が今も手で二度打ちしているということです。

1人あたりの担当戸数

負荷の目安として、業界では「営業1人当たりの管理戸数は約600戸」という試算例や、「管理戸数5,146戸を16人で対応(1人あたり約320戸)」という事例が紹介されています。賃貸住宅管理業法上の業務管理者の配置については、「従業員5〜6名につき1名」が最多で66.0%、戸数を基準にすると「201〜500戸につき1名」が25.3%、「501〜1,000戸につき1名」が24.1%という分布が示されています。

1人が300〜600戸を見ている前提で、そこに記録・転記・報告の作業が乗っているというのが多くの管理会社の実像です。

オーナー報告書は月末に一気に来る

入居者対応記録の最終的な出口が、オーナー向けの月次・年次報告です。所要時間については「500戸で半日、1,000戸で3〜4日かかる」という指摘があります(業界メディアで引用されている数値で、一次情報を確認できていないため目安として扱ってください)。より小さい規模では、木造アパート12室の月次レポート作成に5時間かかっていたという事例(2025年9月)もあります。

自動化後の数字としては、1,000戸規模で月10時間かかっていた報告書作成が30分になり年間120時間削減年間のオーナーレポート工数が240時間から48時間へといったケースが報告されています。

入居者対応の記録は、法律でオーナーへの報告が義務づけられている

ここが投資判断で最も見落とされる点です。入居者対応の記録は「残しておいたほうがよい社内資料」ではなく、法律上オーナーへ報告する義務がある内容の材料です。

定期報告義務(賃貸住宅管理業法 第20条)

賃貸住宅管理業者は、管理業務の実施状況を定期的に委託者(オーナー)へ報告しなければならないと定められています。

  • 報告のタイミング:管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごと、および契約期間の満了後、遅滞なく
  • 管理業務報告書の記載事項(施行規則で定められた3点):
  1. 報告の対象となる期間
  2. 管理業務の実施状況
  3. 賃貸住宅の入居者からの苦情の発生状況および対応状況

苦情については、発生日時・申出者の属性・内容・対応状況を記録しておく必要があります。つまり「クレームの電話を受けて対応した」という事実は、記録として残っていなければ報告書に書けません。

なお、委託者の承諾があれば電磁的方法(PDFの送付など)での交付が可能です(施行規則第40条)。

ただし、ここは誤解されやすい点なので正確に書きます。報告書は「交付して説明する」ことまでが義務とされており、説明は対面・オンライン会議・電話などで行う必要があります。つまり、自動化できるのは報告書の作成と交付までで、オーナーへの説明そのものは人が行うという前提で設計してください。裏を返せば、月末に人手を奪っている「履歴を集めて報告書の形に整える」工程は、法令上まったく問題なく自動化できます。

帳簿の備付け義務(賃貸住宅管理業法 第18条)

  • 営業所・事務所ごとに業務に関する帳簿を備え付け、委託者ごとに記載する
  • 記載事項:委託者の商号・氏名/契約年月日/対象となる賃貸住宅/受託した管理業務の内容/報酬の額/特約その他参考事項
  • 各事業年度の末日で閉鎖し、閉鎖後5年間保存する(施行規則第38条第3項)
  • 電子計算機のファイルや磁気ディスク等への記録で、帳簿への記載に代えることができる(必要に応じて紙面に明確に表示できることが条件)

これらに違反した場合、明示的な罰金というより業務改善命令・業務停止命令の対象となり得るという位置づけです。条文の詳細は国土交通省の賃貸住宅管理業法ポータルサイトで確認できます。

この記事の結論に直結する点

つまり、記録・転記・報告の自動化は「事務の効率化」ではなく、法定報告の材料を確実に揃える仕組みづくりです。担当者の記憶と手入力に依存している限り、記録の抜けは業務改善命令のリスクに直結します。投資判断をするときは、削減できる人件費だけでなくこのリスクの低減分も勘定に入れてください。

自動化すると何がどう変わるか

入居者から設備トラブルの連絡が入ってから、オーナー報告に載るまでの流れを比べます。

工程

今(手作業)

自動化後

① 一次受け

担当者が電話に出る/メール・アプリで受ける

一次受けは人のまま。あるいはAI電話・Webフォームで受け、内容がテキストで残る

② 内容の整理

通話メモを頭の中で整理してから入力

受信内容を定型の項目(発生日時・物件・部屋番号・申出者・内容・緊急度)に自動整形

③ 管理システムへの入力

担当者が手入力

整形済みデータを基幹システムへ自動転記

④ 社内Excelへの入力

同じ情報を再度手入力

転記元が1つになり、二重入力が消える

⑤ 業者手配・進捗更新

メールを打ち、完了したらステータスを手で更新

手配メールの下書きを自動作成。完了報告の受信でステータスを自動更新

⑥ 未完了案件の把握

担当者が表を見て気づく

対応漏れ・期限超過を自動抽出して担当者に通知

⑦ オーナー月次報告

月末に履歴を拾い集めて報告書を作成

蓄積された記録から報告書のドラフトを自動生成。人は確認して送るだけ

重要なのは、①と⑤の判断部分は人に残すという点です。全自動で入居者に返信させたり、費用負担の判断をAIにさせたりはしません。減らすのは②③④⑥⑦の「打ち込みと集計」です。ここが管理会社の作業時間の大半を占めています。

削減できる時間と金額の試算

自社の数字を当てはめられるよう、モデルケースで計算します。

モデル:管理1,000戸・入居者対応の担当者3名

作業

月あたりの時間

根拠

入居者対応の履歴入力・基幹システムへの転記

約25時間

1日50件・1件4分の入電モデルから記録部分を按分した推計値

オーナー向け月次報告への集約・作成

約10〜20時間

「1,000戸で月10時間」「500戸で半日/1,000戸で3〜4日」という記述より

合計

約35〜45時間

これを時給3,000円(給与に社会保険料の会社負担分を含めた換算)で金額にすると、次のようになります。

項目

記録・転記・報告にかかっている人件費

約10.5万〜13.5万円

約126万〜162万円

自動化で7割削減できた場合の削減額

約7.4万〜9.5万円

約89万〜113万円

正直に言うと、この規模では「トントン」です

自社専用の仕組み(初期100万円+月額10万円)を入れた場合、月の削減額7.4万〜9.5万円に対して月額費用が10万円です。人件費の削減だけを見るなら、1,000戸・削減7割の前提では投資回収の計算が成り立ちません。

人件費だけで明確に回収できるのは、記録・転記・報告が複数のシステムにまたがっていて、月40時間以上かかっている場合です。ただし月40時間(時給3,000円で月12万円)を削減できても、月額10万円を差し引くと手元に残るのは月2万円で、初期100万円の回収には約50ヶ月かかります。人件費削減だけを理由にするなら、この投資は多くの管理会社にとって割に合いません。

金額が動くのは「増員を回避できるとき」

実際に効いてくるのは別の観点です。

判断のポイント

金額インパクト

記録・転記・報告の人件費削減

月7万〜13万円程度(1,000戸規模)

管理戸数を増やしても担当者を増やさずに済む

1名の採用を回避できれば年400万〜500万円(給与+社会保険料の会社負担を含む目安)

苦情記録の抜けによる法令リスクの低減

金額換算は困難だが、業務改善命令は事業継続に直結

離職による引き継ぎコストの回避

属人化した記録が担当者と一緒に消える事態を防げる

1人あたり300〜600戸という業界の実態を踏まえると、管理戸数が1,000戸増えれば通常は2〜3名の増員が必要です。記録・転記・報告の工数が戸数に比例して増えない状態を作れれば、この増員を1名分でも回避できます。年400万〜500万円に対して、初期100万円+年120万円なら明確に回収できる水準です。

判断の目安:管理戸数が横ばいで、記録工数が月20時間程度なら、賃貸管理システムやAI電話で十分です。これから戸数を伸ばす計画があり、記録・転記・報告が月35時間を超えているなら、自社専用の自動化を検討する価値があります。

自動化できる業務・できない業務の境界線

入居者対応のすべてが自動化できるわけではありません。むしろ、できない部分をはっきりさせるほど導入は成功します

自動化できる

自動化できない・向かない

問い合わせ内容を定型の項目に整形して記録する

漏水・火災・鍵紛失など緊急対応の現場判断そのもの

メール・チャット・Webフォームの受信内容を基幹システムへ転記する

感情的なクレームの二次対応・謝罪訪問

対応履歴を集計してオーナー向け月次報告書のドラフトを作る

立ち退き・法的紛争など法務判断を伴う対応

苦情の発生日時・申出者・内容・対応状況を法定の項目で蓄積する

紙で受け取った書類や、対面・電話のみで完結する記録

対応漏れ・期限超過の案件を抽出して担当者に通知する

修繕費の負担割合や減額交渉の可否など最終決裁

管理システム・Excel・メールの間でデータを突き合わせる

毎回例外判断が発生し、ルールを言葉にできない案件

判定の条件はシンプルで、次の3つを満たす業務が自動化に向きます。

  1. 毎日・毎週・毎月くり返し発生する
  2. 入力も出力もデジタルで完結する(紙・対面が前提の工程が途中に挟まらない)
  3. 判断のルールを言葉にできる(「◯◯なら△△部署へ」と書ける)

逆に、最終判断そのものをAIに委ねたいという発想で導入すると、ほぼ確実に失敗します。自動化するのは判断ではなく、判断の前後にある「集める・整える・打ち込む・まとめる」です。

うまくいかない典型パターン

これは手段を問わず共通して起きます。着手前に自社が該当していないか確認してください。

  • 入力先を決めないまま自動化した:賃貸管理システムと社内Excelの両方を残したまま自動化すると、同期のズレを直す新しい作業が生まれます。減るどころか増えます。先に正本を1つ決めてください
  • 例外処理まで作り込もうとした:全案件の100%を自動化しようとすると要件が膨らみ、費用も期間も倍になります。件数の多い上位3〜4種類の問い合わせだけを対象にし、残りは人が処理する形が最も早く効果が出ます
  • 現場に相談せず決めた:記録のルールは担当者の手の中にあります。管理職だけで要件を決めると、稼働後に「実際はそう入力していない」が次々出てきて作り直しになります

入居者対応を自動化する5つの方法

賃貸管理システムを提供するITANDIの公式ロゴ

出典: ITANDI 公式サイト

手段は大きく5つあります。入口(問い合わせを減らす)と出口(記録を減らす)とで、効く手段がまったく違う点に注意してください。費用と効き方をそのまま並べます。

手段

初期費用

月額

効くのは

向いている規模

① 賃貸管理システム

49,800円(税別)〜

2,980円/6,980円/12,480円(税別)※プランによる。他社は月17,600円(税別)〜、月5万円〜も

出口(記録の一元管理)

全規模。まずここから

② AI電話・自動応答(IVR)

プランにより無料〜

0円(月30着電まで)/3,980円/6,480円/10,480円(税抜・月払)+電話番号維持費・従量課金

入口(一次受けの削減)

入電が多い全規模

③ コールセンター代行

要問合せ

汎用プラン月3,000円〜、有人の一次受け月4万円(税込4.4万円)〜、24時間対応月6万円(税込6.6万円)〜。規定件数の超過分は1件420円(税別)

入口(夜間・休日の一次受け)

夜間対応を人に任せたい会社

④ RPA(決まった画面操作をソフトに代行させる仕組み)

クラウド型10万円程度(不要な場合も)/デスクトップ型50万〜100万円

クラウド型は1人あたり月5,000円〜2万円/デスクトップ型は月1万〜5万円から

出口(決まった画面操作の代行)

操作手順を完全に固定できる会社

⑤ 自社専用のAIエージェント

100万円(税別)

10万〜50万円(税別)

出口(記録・転記・報告の一括自動化)

記録工数が月35時間超/戸数拡大中

補足しておくべき点がいくつかあります。

  • ①の賃貸管理システムは、入れれば二重入力が消えるとは限りません。多くの会社が管理システムとは別に社内Excelを運用しており、そこが残ります。また月3万円のシステムを5年使えば総額180万円を超えるため、「安いから」で選ぶと結局高くつく場合があります。
  • ITANDI・いい生活・GMO賃貸DXなどの主要システムは料金が非公開(管理戸数に連動する個別見積)です。推測の金額を載せると判断を誤らせるため、ここでは金額を書いていません。管理戸数を伝えれば見積もりはすぐ出るので、必ず直接取り寄せてください。
  • ④のRPAの費用は比較メディアに掲載されている相場であり、ベンダーの公表価格ではありません。RPAは画面の位置やレイアウトが変わると止まるため、基幹システムの改修が入る予定がある会社にはおすすめしません
  • ②③は出口の作業をほとんど減らしません。AI電話で入電を7割減らせても、残り3割の対応記録と、AI電話が受けた内容の管理システムへの転記は残ります。

現実的な組み合わせは、「①管理システムを土台に、入電が多ければ②か③を足し、記録・転記・報告が重いなら⑤を足す」です。①を飛ばして⑤から入ることは、通常おすすめしません。

どの手段を選ぶ場合でも、契約前に確認すべき4点

ここはどのベンダーに頼む場合でも共通です。見積書を受け取る前に、次の4つを必ず聞いてください。

  1. 既存の賃貸管理システムからデータを取り出せるか。CSVで書き出せるか、外部連携の窓口があるかを、システムのベンダーに直接確認します。ここが閉じていると、後から手段が大きく制限されます
  2. どの作業が何時間減るのか、件数ベースで答えてもらう。「効率化できます」ではなく「月◯件の記録入力が◯時間減ります」と言えないベンダーは、自社の業務を理解していません
  3. 5年使ったときの総額で比べる。月3万円のシステムは5年で180万円です。初期費用が高い手段と比べるときは、必ず同じ年数に揃えて計算します
  4. やめるときに記録を持ち出せるか。蓄積した入居者対応履歴は法定報告の材料です。解約時にデータを丸ごとエクスポートできるかを、契約前に書面で確認してください

4番目は特に見落とされます。管理業務の帳簿は閉鎖後5年間の保存が必要なため、乗り換え時にデータが取り出せないと、法令上の要件を満たせなくなります

費用の目安

シゴハヤエージェントを提供するAI革命の公式イメージ

出典: シゴハヤエージェント 公式サイト

規模別の推奨構成

管理戸数

記録・転記・報告の月間工数

おすすめの構成

初期

月額

〜500戸

〜月10時間

賃貸管理システムのみ

5万円前後

3,000〜1.3万円

500〜1,000戸

月10〜30時間

賃貸管理システム+AI電話

5万円前後

1万〜3万円

1,000〜3,000戸

月30〜60時間

上記+記録・報告の自動化

100万円+

10万〜20万円

3,000戸〜/拠点複数

月60時間〜

上記+複数システム間のデータ照合まで自動化

100万円+

20万〜50万円

自社サービスの実価格

私たちが提供しているシゴハヤエージェントは、御社専用のAI社員が毎月くり返す定型業務を自動実行するサービスです。価格は次のとおりです。

項目

金額(すべて税別)

初期費用(構築)

100万円

月額運用保守

10万〜50万円

└ 利用者10名程度まで

月10万円

└ 利用者30名程度まで

月20万円

└ 利用者50名程度まで

月30万円

└ 利用者100名程度まで

月50万円

処理量の枠

月1,000万〜1.2億トークン(AIが読み書きできる文字量の上限。月額に込み)

導入期間

標準1〜2ヶ月

「トークン」は聞き慣れない単位だと思いますが、AIが読み書きできる文字量の上限だと考えてください。日本語ではおおむね1文字=1トークン前後で、月1,000万トークンはA4の書類にして月数千枚分を読み書きできる量です。入居者対応の記録と月次報告の量であれば、この枠を使い切ることはまずありません。

料金は利用者数と処理量に連動します。管理戸数そのものではなく使う人の数で決まるため、1名あたりの管理戸数が多い会社ほど費用対効果が出やすい構造です。

費用倒れになるケースをはっきり書いておきます

  • 管理戸数500戸未満で、記録工数が月10時間程度 → 賃貸管理システム(月3,000円〜)で十分です。初期100万円は回収できません
  • 記録がすべて紙・電話メモで、デジタル化されていない → まず記録をデジタルに載せる段階からです。この状態でご相談いただいても、最初にお伝えするのは「入力先を1つに決めてください」という話になります
  • 管理戸数が横ばいで増員の予定もない → 人件費削減だけでは回収に4年前後かかります。おすすめしません

実際にやった事例

私たちは医療機関・調剤薬局・インフラ企業などの定型業務自動化を手がけています。不動産管理業での導入実績は、現時点でご紹介できるものがありません。ただし、「複数のシステムをまたいで、くり返し記録・転記・報告する」という構造は業種を越えて同じです。近い構造の事例を2つ紹介します。

調剤薬局グループのケース

  • 課題:本部に届く各店舗からの連絡(在庫照会・設備トラブル・取引先連絡)を、総務担当が手作業で仕分けし、基幹システムと本部の管理表の両方に入力していた。同じ情報を2回打つ運用が常態化し、担当者が不在の日は入力が止まっていた
  • 作ったもの:受信内容を種別と緊急度で自動判定し、定型の項目に整形したうえで基幹システムへ転記する仕組み。管理表は基幹システムの記録から自動生成する形に変え、二重入力そのものを廃止した。返信の下書きは自動作成し、送信は担当者が確認してから行う運用を維持
  • 変わったこと:入力作業が1本化され、打ち間違いによる不整合がなくなった。担当者の不在が記録の停止に直結しなくなり、「後で入力しようと思って忘れる」案件が消えた

インフラ企業のケース

  • 課題:複数の社内システムに散らばったデータを、月次で担当者が突き合わせて報告資料にまとめていた。月末に作業が集中し、締め切り前は他の業務が止まっていた
  • 作ったもの:各システムからデータを取得して照合し、不一致があれば担当者に通知したうえで、報告資料のドラフトまで自動生成する仕組み。数値の最終確認と提出の判断は人が行う
  • 変わったこと:月末に集中していた作業が平準化され、担当者の作業は「出てきたドラフトを確認する」だけになった。照合漏れによる数値の誤りが報告後に発覚する、という事態がなくなった

賃貸管理会社に置き換えると、前者が「入居者対応記録の入力一本化」、後者が「オーナー月次報告の自動生成」にそのまま対応します。共通しているのは、どちらも判断と最終確認を人に残したまま作ったという点です。

導入までの流れと期間

デジタル化・AI導入補助金の公募要領を公開する中小企業庁の公式ロゴ

出典: 中小企業庁 公式サイト

標準で1〜2ヶ月です。

期間

やること

御社の作業量

1〜2週目

無料相談・業務ヒアリング。実際の入居者対応記録を見て、件数・種別・入力先・報告フォーマットを洗い出す

過去1〜3ヶ月分の記録を見せていただく。ヒアリング2〜3回

3週目

対象業務と削減効果の整理。そもそも自動化すべきかどうかの判断もここで行う

整理結果の確認

4〜6週目

専用環境と業務フローの構築。既存の賃貸管理システム・メール環境への接続

ほぼ不要

7〜8週目

実際の入居者対応データで並行運用。誤りを潰す

出力結果の確認(1日15〜30分程度)

9週目〜

本番稼働。稼働後も精度の調整と業務の追加を継続

通常業務のみ

最初の2週間が最も重要です。「この種類の問い合わせはどこに記録するか」「オーナー報告に何を載せるか」が社内で言語化されていないケースがほとんどで、この整理自体が業務の棚卸しになります。逆に言えば、ルールを言葉にできない業務は自動化できません

要件が固まっていない段階でのご相談で問題ありません。「月末のオーナー報告に3日かかっている」という状態からご相談いただき、そもそも自動化すべきか、どの選択肢が合うかの判断からお手伝いしています。合わないと判断した場合は、その理由と代替案(賃貸管理システムやAI電話の活用など)をお伝えします。現在の管理戸数と、記録・報告にかかっている時間をお知らせいただければ、シゴハヤエージェントのページから概算のお見積もりが可能です。

なお、IT導入補助金は令和8年度(2026年度)から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わっています。通常枠の補助率は中小企業で1/2、最低賃金近傍の事業者(地域別最低賃金+50円以内で3か月以上雇用している従業員が全体の30%以上を占める事業者)は2/3です。補助上限は業務プロセス数によって分かれ、1〜3プロセスで5万〜150万円、4プロセス以上で150万〜450万円となっています。

締切のスケジュールは次のとおりです。

締切回

申請の締切

交付決定日

事業実施期間の終了

5次

2026年9月29日(火)17:00

2026年11月9日

2027年4月30日 17:00

6次

2026年10月30日(金)17:00

2026年12月10日

2027年5月31日 17:00

本記事の執筆時点(2026年9月)で公表されているのは6次締切までで、7次以降の締切は未発表です(予算の状況に応じて追加される見込み)。

資金繰りで注意すべきなのは入金のタイミングです。費用はいったん全額を自社で支払い、補助金が入るのは事業完了後に実績報告を出してからの精算払いになります。申請から入金までは、締切から交付決定までで約1〜1.5ヶ月、そこから構築・稼働・実績報告を経るため、着手から入金まで半年以上を見ておくのが安全です。補助金をあてにした資金計画は組まないでください。最新の締切と要件は中小企業庁の公募要領で必ず確認してください。

よくある質問

Q1. 既存の賃貸管理システム(ITANDI・いい生活・賃貸革命など)を入れ替える必要はありますか。

必要ありません。むしろ入れ替えないことを前提に設計します。既存の管理システムを記録の正本として残したまま、その前後の「整形して入れる」「集めてまとめる」を自動化するのが基本形です。システムの入れ替えはデータ移行と現場の再教育が発生し、それだけで数ヶ月かかります。自動化の話とシステム移行の話は分けて進めてください。既存システムに外部連携用の窓口(API)が用意されていない場合でも、CSVの書き出し・取り込みや、画面操作を経由した接続を検討します。

Q2. 電話で受けた内容も自動で記録できますか。

通話音声そのものを扱うには、AI電話や録音・文字起こしの仕組みを別途組み合わせる必要があります。月3,980円(税抜)程度から使えるサービスがあるため、電話が多い場合は先にそちらを入れるのが合理的です。一方、担当者が通話後に短くメモを打つ運用にすれば、そのメモから整形・転記・報告集約まで自動化できます。完全な音声自動化にこだわるより、「メモは人が3行打つ、その先は全部自動」のほうが早く安く立ち上がります。

Q3. オーナーごとに報告書のフォーマットが違うのですが対応できますか。

対応できます。フォーマットが複数あること自体は問題になりません。ただし、「このオーナーにはこの項目を載せる」というルールが言葉で説明できることが条件です。ルールが担当者の頭の中にしかなく、毎回その場で判断している場合は、まずそこを整理する作業から入ります。実務上は、ヒアリングの過程でフォーマットが3〜5種類に集約できることがほとんどです。

Q4. 入居者の個人情報をAIに扱わせても問題ありませんか。

どの手段を選ぶ場合でも、確認すべき点は共通して3つです。①入力したデータがAIの学習に使われない契約になっているか、②個人情報を伏せ字にしてから渡す処理が入っているか、③誰がいつ何を見たかの記録が残るか。無料版や個人向けプランは①を満たさないことがあるため、業務で使うなら法人向けの契約を選んでください。これは自社で導入する場合も、どのベンダーに頼む場合も同じです。

私たちが構築する場合は、この3点を御社の情報セキュリティ規程に合わせて設計します。医療機関・調剤薬局での実績があるため、患者情報・処方情報に相当する機微なデータの取り扱いを前提とした設計に慣れています。また、賃貸住宅管理業法の帳簿は電子的な記録での保存が認められていますが、閉鎖後5年間の保存要件を満たす形で設計する必要があるため、保存場所と保存期間は要件を決める段階で必ず確認します。

Q5. 導入後に管理戸数が増えたら費用は上がりますか。

料金は管理戸数ではなく利用者数と処理量で決まります。利用者10名程度までなら月10万円、30名程度までなら月20万円という構造で、月1,000万〜1.2億トークンの処理枠が含まれます。したがって、担当者を増やさずに管理戸数を増やす場合、費用はほぼ変わりません。この記事で「増員回避こそが金額インパクトの本体」と書いたのはこの理由です。逆に、拠点を増やして利用者数が大きく増える場合は上位の料金帯に移ります。

Q6. 社内にシステムに詳しい人がいませんが運用できますか。

はい。運用と保守は月額費用に含まれます。報告フォーマットの変更、担当者の異動、新しい問い合わせ種別の追加といった変更はご連絡いただければ対応します。エンジニアの採用や社内担当者の育成は不要です。ただし正直にお伝えすると、社内にノーコードツールを扱える方がいる会社であれば、まずは自分たちで作ったほうが安く済みます。月次報告の自動生成程度であれば、表計算ソフトの自動処理機能で実現している会社もあります。

Q7. 効果が出なかった場合、途中でやめられますか。

月額部分は契約期間の定めに沿って解約できます。初期費用は構築費のため返金の対象外です。ただし、そもそも費用倒れになると分かっている規模の会社には、最初の相談段階でお断りしています。この記事の試算で「回収できない」に該当する場合、お問い合わせいただいても月数千円の賃貸管理システムやAI電話をご案内することになります。

Q8. 自分たちで作る場合、どこから手を付ければよいですか。

外注せずに進めるなら、順番は決まっています。まず入力先を1つに決めることです。賃貸管理システムと社内Excelの両方に入力している状態のまま自動化しても、二重入力は残ります。どちらを正本にするかを決め、もう一方は正本から自動で作る形に変えてください。ここまでは表計算ソフトの自動処理機能や、既存システムのCSV書き出しでも実現できます。

次に記録の項目を固定すること。発生日時・物件・部屋番号・申出者・内容・緊急度・対応状況の7項目を必ず埋めるルールにするだけで、月次報告の作成時間は目に見えて減ります。自由記述のメモだけで運用していると、月末に文章を読み返す作業が発生するためです。この2つを終えた段階でまだ工数が重いなら、そのときに外部の手段を検討すれば十分です。

まとめ:まず「記録に何時間かかっているか」を測ってください

判断の順序はシンプルです。

  1. 入居者対応の記録・転記・オーナー報告に、月何時間かかっているかを測る(1ヶ月分で十分です)
  2. 月10時間程度 → 賃貸管理システム(初期5万円前後+月3,000円〜)で十分
  3. 月10〜30時間 → 賃貸管理システムに加えて、入電が多ければAI電話(月3,980円〜)を追加
  4. 月35時間以上、かつ複数システムに情報が散っている → 自社専用の自動化を検討する段階
  5. これから管理戸数を伸ばす計画がある → 人件費削減ではなく増員回避で投資判断する

4番と5番に当てはまり、「月末のオーナー報告に数日かかっている」「同じ情報を2回打っている」という状態であれば、一度ご相談ください。

シゴハヤエージェント は、御社専用のAI社員が毎月くり返す定型業務を自動実行するサービスです。入居者対応の記録整形・基幹システムへの転記・対応漏れの検知・オーナー月次報告のドラフト作成までを、御社のルールどおりに自動化します。

  • 費用:初期100万円(税別)+月額10万〜50万円(税別)(利用者10名規模で月10万円、30名規模で月20万円)
  • 導入期間:標準1〜2ヶ月
  • 初回相談は無料。要件が固まっていない段階でも構いません
  • 費用倒れになると判断した場合は、その理由と代替案をお伝えします

現在の管理戸数と、記録・報告に月何時間かかっているかをお知らせいただければ、そもそも自動化すべきかどうかからご一緒に判断します。

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