ビジネス活用2026年9月更新

社内問い合わせの自動化にかかる費用と、元が取れる企業規模【2026年9月最新】

公開日: 2026/09/02
社内問い合わせの自動化にかかる費用と、元が取れる企業規模【2026年9月最新】

この記事のポイント

社内問い合わせの自動化にかかる費用を、社内FAQ・チャットボット・専用AIエージェント・外注の4つで比較。月何時間の対応があれば初期100万円を何ヶ月で回収できるか、自動化できない質問の境界線まで具体的な数字で解説します。

答えが社内規程やマニュアルに書いてある定型的な質問であれば、社内問い合わせの対応は自動化できます。費用は、社内FAQを整えるだけなら月0〜数万円、チャットボットなら月1.8万〜30万円、社内文書を読ませた自社専用のAIエージェントを作るなら初期100万円+月額10万〜50万円(いずれも税別)が目安です。

ただし、この3つは上位互換の関係ではありません。問い合わせ対応にかけている時間が月100時間を下回る会社が専用AIエージェントを入れると、確実に費用倒れになります。 この記事では、自社がどの選択肢に当てはまるのかを、月何時間・いくら分の人件費が浮くのかという数字から判断できるように整理します。

社内問い合わせ対応のどこに時間がかかっているか

Dinii 公式イメージ(社内問い合わせ改善事例の提供元)

出典: Dinii 公式サイト

「情シスや人事総務が問い合わせ対応に追われている」は、特定の会社の事情ではなく、ほぼ全国的な標準状態です。

半数近くが業務時間の2割以上を問い合わせに使っている

キヤノンマーケティングジャパンが2024年8月に実施した実態調査(従業員数300〜1,000名企業の情報システム部門担当者108名)では、次の結果が出ています。

項目

割合

社内ヘルプデスク業務に課題を感じている

64.8%

ヘルプデスク対応に時間を取られ、他に進めたい業務が進められない

62.9%

特定スタッフが休むと対応できない(属人化している)

57.1%

一人当たりの負担が大きい

55.7%

解決までの時間が長い

50.0%

業務時間の20%以上をヘルプデスク業務に使っている

47.6%(20〜30%未満24.3% + 30%以上23.3%)

※ 調査時期は2024年8月です。

株式会社ソフトクリエイトが2025年12月22日〜2026年1月13日に実施した「情報システムの現状とIT活用実態アンケート 2026」(有効回答577名)でも、「システム運用・保守」「問い合わせ対応」といったノンコア業務に多くの時間を割いていると答えた企業が74.5%、情シス人材の不足を感じている企業が74.0%にのぼります。一方で、事業価値の向上に直結する戦略的な業務に注力できている情シスは18.2%しかありません。

「件数」より「1件あたりの調査時間」と「放置」が効いている

ここが多くの記事で抜け落ちている点です。問い合わせ対応が重い原因は、件数の多さそのものではありません。

飲食店向けの業務システムを提供するDiniiが公開している社内問い合わせの改善事例では、問い合わせ件数は1日あたり約8件にすぎません。それでも、

  • 1件の調査に数時間かかることがある
  • 回答までのリードタイムの中央値が10日以上
  • ステータス管理が弱く、クローズされないまま放置される案件が出る

という状態になっていました。件数が少なくても、「どの資料を見れば答えが書いてあるのか探す時間」と「誰も拾わずに滞留する時間」で、体感の負荷は跳ね上がります。

チャネルが分散していると、そもそも自動化が届かない

前出のキヤノンMJ調査では、問い合わせの手段はメール66.7%・電話60.2%・チャット44.4%と併存していました。電話と立ち話が主要チャネルとして残っている限り、どんな仕組みを入れても自動化率は頭打ちになります。 自動化を検討する前に、まず「問い合わせはこの窓口に出す」とチャネルを寄せられるかどうかが分かれ目になります。

増員という解決策は実際には取られていない

同調査では、直近1年で増員していない企業が33.3%。対策として実施されているのは人員増強28.7%、外部委託25.9%、ツール導入25.0%、チャットボット導入24.1%と分散しており、「人を増やして解決する」路線は現実にはあまり選ばれていません。

自動化すると何がどう変わるか

パナソニック コネクト 公式ロゴ(社内AI「ConnectAI」の提供元)

出典: パナソニック コネクト 公式サイト

社内問い合わせの自動化は、「全部AIが答える」ではありません。一次回答を自動で返し、判断が必要な案件だけ人に回すという分担に変えることです。

作業の流れの変化

工程

現在

自動化後

質問の受付

Slack DM・メール・電話・立ち話に分散

窓口を1本化。届いた時点で内容を判定

回答の根拠探し

担当者が規程集やフォルダを探す(数分〜数時間)

社内文書を参照し、根拠となる箇所とともに自動で提示

一次回答

担当者が手を止めて返信

定型質問はその場で自動回答(24時間)

例外・判断が必要な案件

定型質問に埋もれて後回しになる

人に自動でエスカレーション。担当と期限が付く

進捗管理

誰が対応中か分からず放置が発生

ステータスが自動更新され、未クローズにリマインド

先ほどのDiniiの事例では、この方向で ①問い合わせフォーマットの標準化 ②過去事例の検索の自動化 ③リマインドとステータスの自動更新 を行った結果、回答までのリードタイム中央値が10日以上から5時間に短縮されています。

重要なのは、この事例が「解決済みかどうかの判定をAIに全部任せると誤る」と明言していることです。最終判断は人に残し、機械的な作業だけを確実に消す設計が、実務では最も安定します。

1件あたりどれくらい浮くのか

パナソニック コネクトは、国内全社員約11,600人が使う社内AI「ConnectAI」について、2024年通年で年間44.8万時間の業務削減、利用回数240万回、1回あたりの削減時間28分という実績を公表しています(2025年7月7日発表)。

ただしこれは生成AI全般の利用実績であり、社内問い合わせ専用の数値ではありません。自社で試算する際は、次章のように自社の実際の問い合わせ時間から逆算するほうが確実です。

削減できる時間と人件費の試算

投資判断に必要なのは「効率化できます」ではなく、月何時間浮いて、それが何円で、初期費用を何ヶ月で回収できるかです。ここでは前提を明示したうえで計算します。

共通の前提

  • 人件費は時給3,000円換算(年収500〜600万円クラスの担当者を、社会保険料等を含めて概算した水準)
  • 自動化できるのは定型質問6割とする(規程・手順書に答えが書いてある質問の比率。残り4割は人が判断)
  • 費用は初期100万円+月額10万円(後述するシゴハヤエージェントの10名規模の構成、税別)

モデルA:情シス・人事総務が5名体制の中堅企業(従業員300〜500名)

キヤノンMJ調査で「業務時間の30%以上をヘルプデスクに割く」企業が23.3%あることを踏まえ、1人あたり月30時間を問い合わせ対応に使っているケースです。

項目

数値

問い合わせ対応の総時間

月30時間 × 5名 = 月150時間

人件費換算

月45万円 / 年540万円

定型質問6割を自動化した場合の削減

月90時間 = 月27万円/年324万円

サービス費用

初期100万円 + 月10万円

月次の純削減額

27万円 − 10万円 = 月17万円

投資回収期間

100万円 ÷ 17万円 ≒ 約6ヶ月

2年間の累計収支

削減648万円 −(初期100万円+月10万円×24ヶ月=340万円)= +308万円

モデルB:担当2名の小規模体制(この規模では勧めません)

項目

数値

問い合わせ対応の総時間

月20時間 × 2名 = 月40時間

人件費換算

月12万円

定型質問6割を自動化した場合の削減

月24時間 = 月7.2万円

サービス費用

月10万円

月次の収支

7.2万円 − 10万円 = 月2.8万円の赤字

このケースでは専用のAIエージェントを作るべきではありません。 社内FAQの整備(月0〜数万円)か、QA登録型のチャットボット(月1.8万〜5万円)で十分です。

損益分岐は「月100時間」

上の2つを踏まえると、目安はこうなります。

問い合わせ対応の月間時間

人件費換算

判断

月40時間未満

月12万円未満

社内FAQ・マニュアルの整備で対応

月40〜100時間

月12万〜30万円

チャットボットで定型質問の一次回答を自動化

月100時間以上

月30万円以上

専用AIエージェントの費用対効果が出る(回収12〜13ヶ月)

月150時間以上

月45万円以上

回収は約6ヶ月。着手を推奨

まずやるべきことは、直近1ヶ月、社内問い合わせに何時間使ったかを担当者に記録してもらうことです。1週間分でも傾向はつかめます。この数字がないまま見積もりを取っても、判断はできません。

自動化できる問い合わせ・できない問い合わせ

社内問い合わせと一口に言っても、自動化できるものとできないものがはっきり分かれます。ここを曖昧にしたまま導入すると、「思ったほど減らない」という結果になります。

自動化できる

自動化できない・向かない

就業規則・経費規程・申請手順など、答えが社内文書に書いてある質問

「この経費は特例で通るか」など、個別事情の判断が必要な質問

勤怠打刻の修正方法、社内Wi-Fiの再設定、パスワードリセット手順、備品申請の出し方

人事評価・給与・懲戒など、機微情報を伴う個別回答

同じ質問が月に何度も来る(繰り返し性がある)

年に1〜2回しか発生しない例外的な質問

Slack / Teams / メール / フォームなどデジタルのチャネルで届く

電話・立ち話・対面が主チャネル(先に窓口を寄せる必要がある)

回答の根拠資料がデジタルで存在し、最新化されている

規程が古い/存在しない/担当者の頭の中にしかない

申請状況の照会やマスタ参照など、複数システムをまたぐ確認をルール化できる

最終決裁・承認そのものをAIに委ねたい

一次回答は自動、複雑な案件だけ人にエスカレーションする運用

PCの物理故障・新しいPCの初期設定・機器交換など手を動かす作業

導入前に必ず確認すべき前提条件

AIは、社内文書に書かれていないことは答えられません。 ここが最大の失敗要因です。

  • 就業規則や経費規程が数年前のまま更新されていない
  • 手順書が担当者個人のPCやメールの中にしかない
  • そもそも文書化されておらず、ベテランの記憶で運用されている

この状態で自動化を進めると、AIが古い規程を根拠にもっともらしい誤答を返し、かえって社内の信用を失います。 一度「あのbotは間違える」と思われると、誰も使わなくなり、投資が丸ごと無駄になります。

文書の棚卸しと整備には、規模にもよりますが1〜2ヶ月かかることがあります。これを飛ばさないことが前提条件です。逆に言えば、この整備は自動化しない場合でも新人教育や属人化の解消に効くため、無駄にはなりません。

運用の責任者を決められるか

もう一つの失敗要因が、部門横断の壁です。社内問い合わせは情シス・人事・総務・経理にまたがり、ナレッジの持ち主が部門ごとに違います。 「回答内容の正しさに誰が責任を持つのか」「規程が変わったとき誰が更新するのか」を決められない案件は、導入後3ヶ月で情報が古くなり止まります。導入前に運用オーナーを1人決めてください。

実現する方法は4つある

社内向けAIチャットボット HiTTO 公式イメージ

出典: HiTTO 公式サイト

社内問い合わせの自動化には、費用も効果もまったく違う4つの手段があります。フラットに比較します。

方法

具体例

初期費用

月額

合うケース

弱点

① 社内FAQ・マニュアルを整備する

Notion / Confluence / 社内wiki / 検索型FAQツール

ほぼ0〜数十万円

0〜数万円

問い合わせが月40時間未満。何から手を付けるか決まっていない段階

作っても検索されず読まれない。更新が止まると価値がゼロになる

② チャットボットを入れる

RICOH Chatbot Service(月1.8万〜5万円)、HiTTO(初期0円・月額個別見積)

0〜100万円

1.8万〜30万円

よくある質問が50〜200問に整理できている。一次回答だけ自動化したい

QAの登録とメンテナンスに人手が要る。想定外の聞き方に答えられず「使われないbot」になりやすい

③ 社内文書を読ませたAIエージェントを作る

社内資料を参照して根拠付きで回答し、必要なら別システムを照会して処理まで行う仕組み

100万円〜

10万〜50万円

質問の種類が多く定型化しきれない/回答に複数システムの照会が必要/月100時間以上使っている

費用が大きい。小規模だと回収できない。文書整備が前提

④ 人に外注する

ヘルプデスクのアウトソーシング(BPO)

—

月10万〜100万円(社内向けは5万〜30万円)/従量なら1件300〜1,500円

電話・対面対応が残る。機器の物理対応が必要

件数が増えれば費用も増える。自動化と違い、使うほど安くはならない

①→②→③は「グレードの違い」ではありません。 問い合わせの量と質問の多様性で選ぶものです。月40時間の会社が③を選ぶのは過剰投資、月200時間で質問が毎回違う会社が②を選ぶと「答えられない質問」が積み上がって使われなくなります。

なお、Microsoft 365 Copilot のような汎用のAIアシスタントを全社員に配る方法もあります。これは1人あたり月数千円台のユーザー課金型(正確な価格は提供元の公式情報をご確認ください)で、社員100名なら月数十万円規模になります。文書作成や会議要約も含めて全社的に使うなら妥当ですが、社内問い合わせの削減「だけ」が目的なら割高になりやすい構造です。

費用の目安

シゴハヤエージェント 公式ロゴ(自社専用AIエージェント構築サービス)

出典: シゴハヤエージェント 公式サイト

数字でまとめます。すべて税別です。

選択肢

初期費用

月額

備考

社内FAQ・wikiの整備

0〜数十万円

0〜数万円

整備の工数は自社負担。外部に依頼するなら別途

RICOH Chatbot Service Starter

公式プランページに記載なし(別途必要な場合あり)

18,000円

QA数50・有人対応なし。30日間の無料トライアルあり

RICOH Chatbot Service Standard

同上

50,000円

QA数200・有人対応可

RICOH Chatbot Service Enterprise

—

別途見積

QA数10,000・シナリオカスタマイズ/多言語対応

HiTTO(社内向けAIチャットボット)

0円

非公開(管理者数に応じた個別見積)

質問数・利用者数では変動しない料金体系

AI型チャットボット(カスタマイズ可)

20万〜100万円

30万〜100万円

複数メディアの集計値

ヘルプデスクのBPO(社内向け)

—

5万〜30万円

従量課金なら1件300〜1,500円(1,000円前後が中心)

自社専用のAIエージェント

100万円

10万〜50万円

下記参照

私たちが提供している シゴハヤエージェント は、表の最下段にあたります。価格は初期100万円(税別)+月額10万〜50万円(税別)で、月額は処理量に連動します。目安は10名規模で月10万円、30名規模で月20万円、月1,000万〜1.2億トークン(AIが読み書きする文字量の単位)の処理枠込みです。導入期間は標準1〜2ヶ月です。

比較して見ていただきたいのは、人に外注しても社内向けヘルプデスクで月5万〜30万円かかるという点です。しかもBPOは件数が増えれば費用も増えます。自動化した場合は処理量が増えても費用の伸び方が緩やかなので、問い合わせが今後増える見込みがあるかどうかも判断材料になります。

実際にやった事例

社名は守秘のため出せませんが、構造をお伝えします。

調剤薬局チェーンのケース

課題:各店舗から本部の人事・総務・情シスに、「シフト提出の締切はいつか」「この経費は通るのか」「レセコンのこの操作はどうやるのか」といった同じ質問が毎日届いていました。本部の担当者は自分の業務を中断して都度回答し、しかも答えるために規程集や手順書のどこに書いてあるかを探す時間がかかっていました。質問の来るチャネルもメール・電話・チャットに分散し、誰が対応したか分からず二重回答も起きていました。

作ったもの:問い合わせの窓口を1本化し、就業規則・経費規程・システム操作手順を読み込ませたAIエージェントが一次回答を返す仕組みです。回答には根拠となった文書と該当箇所を必ず添える設計にし、店舗側が「本当にそう書いてあるのか」を自分で確認できるようにしました。個別判断が必要な質問は自動で担当部署にエスカレーションされ、担当者と期限が付きます。

何がどう変わったか:本部担当者が「探す」時間がほぼなくなり、業務を中断される回数が大きく減りました。店舗側は営業時間外でも締切や手順を確認できるようになり、翌朝まで待つ必要がなくなりました。誰が対応中かが可視化されたことで、放置されたまま流れる案件もなくなっています。

インフラ企業のケース

課題:回答するために複数のシステムを開いて調べる必要がありました。「この申請は今どの段階か」「この設備の登録情報はどうなっているか」といった照会に対し、担当者が別画面を立ち上げて確認してから返す、という手順が固定化していました。質問自体は単純でも、1件あたりの所要時間が長くなる典型です。

作ったもの:AIが社内文書を参照するだけでなく、必要に応じて別システムに照会して現在の状態を取ってきたうえで回答する仕組みにしました。承認や決裁そのものはAIに行わせず、人が判断するための情報を揃えるところまでを自動化しています。

何がどう変わったか:「調べれば分かるが、調べるのに時間がかかる」種類の問い合わせが、担当者の手を煩わせずに解決するようになりました。担当者は例外案件と判断が必要な案件だけを見ればよくなっています。

この2件に共通しているのは、AIに最終判断をさせていないことです。判断は人に残し、そこに至るまでの機械的な作業を消す。これが定着する設計です。

導入までの流れと期間

標準は1〜2ヶ月です。社内文書の整備が必要な場合は、さらに1〜2ヶ月を見込んでください。

ステップ

内容

期間の目安

1. 問い合わせの棚卸し

直近1〜3ヶ月の問い合わせを集め、質問を種類別に分類。何割が定型かを確定させる

1〜2週間

2. 判断(やるかどうか)

月間時間と定型比率から回収月数を計算。回収できないなら着手しない

数日

3. 社内文書の整備

規程・手順書の最新化、個人PCにある資料の集約。ここが最も工数がかかる

2週間〜2ヶ月

4. 小規模で検証

1部署・質問30〜50種類に絞って稼働。誤答をつぶし、エスカレーション条件を調整

2〜4週間

5. 全社展開と運用引き渡し

対象部署を広げ、更新の担当者と手順を決める

2週間〜

特にステップ1と2を飛ばさないでください。棚卸しをせずに導入すると、「実は定型質問が3割しかなかった」「本当のボトルネックは電話対応だった」と後から分かることがあります。

要件が固まっていない段階でのご相談で構いません。「問い合わせ対応で手が止まっている」という状態からご相談いただき、そもそも自動化すべきか、①〜④のどれが合うかの判断からお手伝いしています。試算の結果、回収できないと判断した場合は、その理由と、より安い代替案をお伝えします。現在の問い合わせ件数と対応にかけている時間をお知らせいただければ、シゴハヤエージェントのページから概算のお見積もりが可能です。

なお、社内から届く申請書のチェックに時間を取られている場合は社内申請チェックの自動化を、社外からの問い合わせメールが負担になっている場合は問い合わせメールの自動化もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q1. 社内規程やマニュアルが古いままですが、それでも導入できますか。

技術的には導入できますが、おすすめしません。 AIは与えられた文書どおりに答えるため、古い規程を読ませれば古い内容を自信を持って回答します。誤答を一度でも出すと社内の信頼を失い、使われなくなります。現実的な進め方は、まず質問の多い上位20〜30項目に関わる文書だけを最新化することです。全文書を一斉に整えようとすると終わりません。上位項目だけなら数週間で片付くことが多く、そこから範囲を広げていけます。

Q2. 情報システム部門が1名しかいませんが、運用できますか。

1名でも運用は可能ですが、その1名が更新を担うと属人化が別の形で残ります。 実務上おすすめしているのは、回答の元になる文書の更新責任を各部門(人事の規程は人事、経理の規程は経理)に持たせ、情シスは仕組みの管理だけを担う分担です。文書さえ最新であれば、仕組み側の月次メンテナンスは数時間程度に収まります。なお、担当が1名という規模の会社は、そもそもこの記事の試算で「回収できない」側に入る可能性が高いため、まず問い合わせ時間の実測をおすすめします。

Q3. AIが誤った回答をした場合、責任はどうなりますか。

回答の責任は、自動化しても会社側に残ります。 これは仕組みを入れても変わりません。だからこそ実務では、①回答に必ず根拠文書と該当箇所を添えて社員が検証できるようにする、②確信度が低い質問には答えさせず人へ回す、③金銭・人事・法務に関わる質問は最初から人にエスカレーションする、という3つの安全装置を設計に組み込みます。「AIが全部答えて人は関与しない」という設計にはしません。

Q4. 給与や人事評価に関する質問も扱えますか。

個人の給与額や評価結果を回答させることは推奨していません。 一方で、「給与明細はどこで見られるか」「評価面談のスケジュールはいつか」「住宅手当の申請条件は何か」といった制度の説明に関する質問は扱えます。個人データを参照する必要がある質問は閲覧権限の設計が別途必要になり、要件も費用も変わります。実際の案件では、まず制度説明の範囲から始めて、権限管理が必要な領域は第2フェーズに回すことが多いです。

Q5. すでにチャットボットを導入していますが、乗り換えはできますか。既存のQAデータは使えますか。

乗り換えは可能で、既存のQAデータはむしろ最良の材料になります。過去に登録したQAは「社内で実際に聞かれる質問」の実データだからです。加えて、既存botのログに残っている「答えられなかった質問」のリストが非常に価値があります。そこが定型化しきれなかった領域であり、AIエージェントが効く範囲そのものだからです。既存botを止める前に、このログを書き出して保存しておいてください。

Q6. Slack と Teams、どちらでも使えますか。社内ポータルからでも使えますか。

どちらでも構いません。重要なのはツールの種類ではなく、社員が普段いる場所に窓口を置くことです。専用の画面を新しく作ると、そこを開く習慣がないため使われません。日常的にSlackを開いている会社ならSlack、Teams中心ならTeamsに置きます。複数チャネルを同時に用意することも可能ですが、最初は1つに絞るほうが定着します。

Q7. 効果が出ているかどうかは、どう測ればよいですか。

導入前に必ず取っておくべき数値が3つあります。①問い合わせの件数(月あたり)、②担当者が対応に使った時間(月あたり)、③質問が来てから解決するまでの時間です。導入後に見るのは、自動回答率(何割が人を介さず解決したか)、エスカレーション率、そして②の変化です。件数そのものは減らないことが多い点に注意してください。気軽に聞けるようになるため、質問はむしろ増えることさえあります。減らすべきは件数ではなく、人の時間です。ここを取り違えると、成功しているのに失敗と評価してしまいます。

Q8. 導入したあと、質問の傾向が変わったらどうなりますか。

制度変更や新システムの導入があれば、質問の内容は当然変わります。運用としては、月1回、「答えられなかった質問」と「人にエスカレーションされた質問」を見直す時間を取ってください。そこに同じ種類の質問が繰り返し出ていれば、それが次に自動化すべき範囲です。この見直しを止めた瞬間から仕組みは劣化し始めるため、運用オーナーの月次タスクとして組み込むことをおすすめします。

まとめ:判断は「月何時間使っているか」で決まる

順序はシンプルです。

  1. 直近1ヶ月、社内問い合わせに何時間使ったかを実測する(1週間分でも傾向は出ます)
  2. 月40時間未満 → 社内FAQ・マニュアルの整備で十分。月0〜数万円
  3. 月40〜100時間 → チャットボットで定型質問の一次回答を自動化。月1.8万〜30万円
  4. 月100時間以上、かつ質問の種類が多い/複数システムの照会が必要 → 自社専用のAIエージェントの費用対効果が出る

4番に当てはまり、かつ「特定の担当者が休むと回らない」「回答を探すのに時間がかかっている」という状態であれば、一度ご相談ください。

シゴハヤエージェント は、御社専用のAI社員が毎月繰り返す定型業務を自動実行するサービスです。社内規程・手順書を読み込ませ、根拠付きの一次回答を24時間返し、判断が必要な案件だけを担当者に回すところまでを、御社のルールどおりに構築します。

  • 費用:初期100万円(税別)+月額10万〜50万円(税別)(10名規模で月10万円、30名規模で月20万円)
  • 導入期間:標準1〜2ヶ月(社内文書の整備が必要な場合は+1〜2ヶ月)
  • 初回相談は無料。要件が固まっていない段階でも構いません

現在の問い合わせ件数と、対応に何時間かかっているかをお知らせいただければ、そもそも自動化すべきかどうかからご一緒に判断します。回収できない規模と判断した場合は、その旨を正直にお伝えします。

→ シゴハヤエージェントの詳細・ご相談はこちら

関連記事:社内申請チェックの自動化/問い合わせメールの自動化/データ転記の自動化

毎月くり返している業務を、システムでどう減らせるか整理します

この記事の著者

AI革命

AI革命

編集部

AI革命株式会社の編集部です。最新のAI技術動向から実践的な導入事例まで、企業のデジタル変革に役立つ情報をお届けしています。豊富な経験と専門知識を活かし、読者の皆様にとって価値のあるコンテンツを制作しています。

AI・システム開発は、開始価格を公開しています

既存システムの改修 100万円〜・PoC 300万円〜(税別)。相談内容を送っていただくと、2営業日以内に担当者からご返信します