AIツール2026年4月更新

ガバメントAI「源内」とは?デジタル庁OSS公開・18万人政府職員向け生成AI環境の使い方を徹底解説

公開日: 2026/04/28
ガバメントAI「源内」とは?デジタル庁OSS公開・18万人政府職員向け生成AI環境の使い方を徹底解説

この記事のポイント

デジタル庁が2026年4月24日にOSS公開したガバメントAI「源内(ゲンナイ)」を、定義・構成・国産LLM 7モデル・18万人実証スケジュール・自治体や民間での使い方まで、公式情報ベースで整理します。

ガバメントAI「源内(げんない/GENAI)」は、デジタル庁が内製開発した政府職員向けの共通生成AI基盤です。2026年4月24日にGitHubでOSS公開され、自治体や民間企業も商用利用できるようになりました。

本記事では、源内の定義・構成・採用LLM・OSS公開の意味・18万人大規模実証のスケジュール、そして政府職員/自治体/民間の3層からみた使い方までを、公式情報をベースに整理します。

この記事でわかること

  • 「源内」と呼ばれるシステムの正体と、命名の由来
  • 源内が提供する20種類以上の行政実務アプリと、採用される国産LLM 7モデル
  • 2026年4月24日のOSS公開で何が変わったのか
  • 18万人実証スケジュール(Release 1.0/2.0/3.0)の全体像
  • 自治体や民間企業がOSS版を導入する際の判断材料

こんな方におすすめ

  • 自治体・公共部門の情報システム担当者で、生成AIの基盤導入を検討している方
  • 政府の生成AI戦略やAIエージェント基盤の動向を追っているエンタープライズIT担当者
  • ガバメントクラウド・行政DXに関わるSIer・コンサルタント・受託開発企業

結論:源内は「政府18万人向けの生成AI共通基盤」であり、2026年4月にOSS公開された

最初にポイントを整理します。

  • 正式名称:ガバメントAI「源内(げんない/GENAI)」
  • 開発主体:デジタル庁 戦略・組織グループ「AI実装総括班」が内製開発
  • 目的:機密性2情報まで扱える、政府職員向けの安全な生成AI利用環境を整備すること
  • OSS公開日:2026年4月24日(GitHub digital-go-jp/genai-webdigital-go-jp/genai-ai-api
  • 大規模実証:2026年度中に全府省庁約18万人を対象として展開予定
  • 採用LLM:国産7モデル(tsuzumi 2、PLaMo 2.0 Prime、Sarashina2 mini など)と海外モデルを切替可能
  • ライセンス:ソフトウェアはMIT中心(一部Amazon Software License)、ドキュメントはCC BY 4.0で商用利用可

「ChatGPT EnterpriseやMicrosoft Copilotの政府版」というよりは、ベンダーロックインを避けるための独自オープンソース基盤という位置付けが正確です。

ガバメントAI「源内」とは

定義と命名の由来

源内は、デジタル庁が政府職員のために内製開発した生成AI共通基盤です。ガバメントクラウド上で運用され、政府統一セキュリティ基準に準拠しています。

「源内(げんない)」という名称は、生成AI(Generative AI)の略「Gen AI」に、江戸時代の発明家・平賀源内の名を重ねたものです。「多様なAIアプリの発明が集まる場」という理念が込められています。英語表記は「GENAI」で、デジタル庁の英語ページでも Government AI "GENAI" という表記が使われています。

開発主体と位置付け

開発と運用を担うのは、デジタル庁 戦略・組織グループ内の「AI実装総括班」です。外注先のSIerに開発を任せるのではなく、デジタル庁職員自身が手を動かすかたちで内製しているのが特徴です。

位置付けは次のとおりです。

  • 一般国民向けのチャットサービスではなく、政府職員向けの業務基盤
  • 単なるChatGPTクローンではなく、法制度調査・国会答弁検索・公用文チェッカーなど行政実務に特化したアプリ群を載せる土台
  • 各府省庁がバラバラに生成AI基盤を構築していた状態を整理し、重複投資を防ぎ、共通基盤に集約するための仕組み

公式noteでは「府省庁ごとに生成AIを試行する状況からの脱却」「共通基盤化による安全性とコスト効率の両立」が繰り返し強調されています。

源内の構成(2つのシステム)

源内は、大きく2つのシステムから構成されています。

構成要素

役割

リポジトリ

源内Web

利用者が直接さわるWebアプリケーション。チャットUI・チーム管理・アプリ管理を提供

digital-go-jp/genai-web

行政実務用AIアプリ(源内AIアプリ)

RAG・LLMセルフデプロイ・法制度AIなどのマイクロサービス群

digital-go-jp/genai-ai-api

源内Webは「玄関」、源内AIアプリは「中で動くアプリ群」と理解すると整理しやすくなります。両者はExAppと呼ばれるREST APIベースの連携機能でつながっており、クラウドベンダーをまたいで連携できる設計です。

源内でできること(機能・行政実務アプリ20種以上)

源内は、汎用的な生成AIツールに加えて、行政実務に特化したアプリを20種類以上搭載しています(2025年8月時点・公式発表ベース)。

汎用型AIツール

  • チャット対話
  • 文章作成・要約・校正
  • 翻訳(PLaMo翻訳を搭載)
  • メール文書作成支援

行政実務特化アプリ(代表例)

  • 法制度調査支援AI(Lawsy) ― 最新の法令条文データを参照して回答。Google Cloud上で稼働
  • 国会答弁検索/作成支援AI ― 過去の答弁文を踏まえた下書きを支援
  • 公用文チェッカー ― 公用文表記ルールに沿った推敲を補助
  • 議事録自動生成 ― 録音から議事録を起こす
  • 内部管理業務システムのヘルプAI ― 庁内システムの操作問い合わせをAIで一次対応
  • 採用・任用業務支援 ― 雇用証明書のレビューなど

公式が示す利用効果

公式note・公式英語ページでは、農林水産省の事例として「職員1人で約2ヶ月かかる分析作業が約3日まで短縮された」と紹介されています。あくまで個別事例ですが、行政文書ドメインに特化したRAGがハマるとインパクトが大きいことを示すデータです。

採用LLM:国産7モデル+PLaMo翻訳+海外モデル切替

源内は、特定モデルに縛られないマルチモデル設計です。2026年3月6日には国産LLMの公募結果として7モデルが選定されました。

国産LLM 7モデル一覧(2026年3月6日選定)

提供企業

モデル名

主な特徴

NTTデータ

tsuzumi 2

軽量・日本語特化の国産LLM

カスタマークラウド

CC Gov-LLM

行政文書ドメイン向けに調整

KDDI/ELYZA

Llama-3.1-ELYZA-JP-70B

Llama 3.1ベースの日本語強化モデル

ソフトバンク

Sarashina2 mini

ソフトバンクの国産LLMファミリー

日本電気(NEC)

cotomi v3

日本語業務用途を意識した国産LLM

富士通

Takane 32B

富士通の研究成果をベースとした32Bモデル

Preferred Networks

PLaMo 2.0 Prime

PFNのフラッグシップ国産LLM

これらは2026年8月頃から試用が始まり、2027年1月頃に評価結果(一部)が公表される予定です。有償調達は2027年4月以降で、それまでは無償試用期間にあたります。

PLaMo翻訳(2025年12月運用開始)

翻訳機能はPreferred NetworksのPLaMo翻訳を採用済みで、2025年12月から実運用に入っています。海外文書の参照や英文資料作成を行う府省庁業務をターゲットとしたものです。

海外LLMも併用可能

源内はOSSベースのため、Anthropic Claude、OpenAI GPT、Google Geminiなどの海外LLMもAPI連携で切り替えて利用できます。「国産優先・海外モデルも適材適所」が現時点の方針です。

関連記事:国産LLMの一つであるtsuzumi 2については別記事で詳しく解説しています

OSS公開の概要:2026年4月24日にGitHub公開

公開されたリポジトリ

2026年4月24日、デジタル庁は源内のソースコードをGitHubでOSS公開しました。

リポジトリ

内容

主要技術

digital-go-jp/genai-web

フロントエンド/Webアプリ

TypeScript(99.1%)/React 19/Vite 8/Tailwind CSS 4/React Router 7/Zustand 5/AWS CDK/Biome

digital-go-jp/genai-ai-api

行政実務用AIアプリ群

Python 44.1%/Bicep 25.1%/TypeScript 24.6%/HCL 2.9%

genai-ai-api には3つの実装テンプレートが含まれています。

  1. AWS版 RAG(検索拡張生成)開発テンプレート(行政実務用)
  2. Microsoft Azure版 LLMセルフデプロイ開発テンプレート
  3. Google Cloud版 法制度AIアプリ実装(最新法令条文データ参照)

3クラウドそれぞれに最適化された実装が公開されており、自治体や民間が自社のクラウド方針に合わせて選択できるのが大きな特徴です。

ライセンスは商用利用可(MIT中心+一部ASL)

対象

ライセンス

ソフトウェア(コード本体)

MIT License

一部Lambda/CDKファイル

Amazon Software License (ASL)

ドキュメント

CC BY 4.0

ソフトウェア本体はMITライセンスのため、商用利用・改変・再配布が可能です。一部AWS関連ファイルにASLが含まれる点は確認が必要ですが、全体としては自治体や民間SIerが自由に活用できる設計になっています。

GenU(AWS Generative AI Use Cases)との関係

源内Webのベースは、AWSが公開しているOSS「Generative AI Use Cases(GenU)」です。デジタル庁はGenUに対し、行政利用に必要な以下の機能を追加開発しました。

  • チーム管理機能(ロールベースアクセス制御)
  • 外部マイクロサービス連携機能(ExApp) ― REST APIベース、クラウド非依存
  • デジタル庁デザインシステム統合
  • アクセシビリティ準拠
  • 運用支援(監視・モニタリング)

クラスメソッドが実機検証した記事では、GenU比でCMEK暗号化やReact 19+Vite 8+Tailwind 4へのアップグレードなど、フロント側の刷新も確認されています。

18万人実証スケジュール(Release 1.0/2.0/3.0)

源内は「いきなり18万人が使う」のではなく、段階的にスケールアップする計画です。

時期

フェーズ

内容

2025年5月

提供開始

デジタル庁職員向けに源内の運用開始

2025年8月

アプリ拡充

行政実務特化アプリ20種類以上を提供

2025年12月

LLM公募/PLaMo翻訳

国産LLM公募開始(15件応募)/PLaMo翻訳の採用

2026年1月

Release 1.0

一部省庁への試験導入

2026年3月

LLM選定

国産LLM 7モデル選定発表

2026年4月24日

OSS公開

genai-webgenai-ai-api をGitHub公開

2026年5月〜

Release 2.0

希望府省庁での大規模実証(10万人以上)

2026年8月頃

LLM試用開始

国産LLM 7モデルの試用フェーズ

2026年度中

18万人実証

全府省庁約18万人を対象とした大規模実証

2027年1月頃

評価公表

国産LLM評価結果(一部)公表予定

2027年4月

Release 3.0

本格実装、国産LLMの有償調達開始

令和8年度補正予算で約44.0億円規模が計上されており、本気のスケジュールであることがわかります。

源内の使い方(3つの利用者層別)

源内の「使い方」は、誰の立場で見るかで大きく変わります。ここでは政府職員/自治体/民間・開発者の3層に分けて整理します。

1. 政府職員の場合:庁内ネットワークから利用する

すでに源内を利用できる府省庁の職員は、自前でセットアップする必要はありません。

  • 庁内ネットワーク(ガバメントクラウド経由)からブラウザでアクセス
  • Government Solution Services(GSS)連携のSSOでログイン
  • チャット・要約・翻訳・法制度調査などをアプリ単位で利用

機密性2情報まで扱えるため、業務文書をある程度貼り付けて要約や校正に使う運用が可能です。ただし、機密性3以上の情報や個人情報の扱いについては、各府省庁が定める運用ルールに従う必要があります

2. 自治体の場合:OSS版の導入を検討する

自治体や独立行政法人は、2026年4月24日のOSS公開以降、源内Webと源内AIアプリを自前環境で構築できるようになりました。

導入の大きな流れは次のとおりです。

  1. AWS/Azure/Google Cloudのいずれを使うかを決定(3クラウドに対応)
  2. GitHubから genai-webgenai-ai-api をクローン
  3. AWS CDK/Bicep/Terraformで自治体のクラウド環境にデプロイ
  4. 認証基盤(IdP)と接続し、職員SSOを構成
  5. 利用するLLM(国産・海外)と接続設定
  6. 業務に合わせたアプリ(RAG/法制度AI/公用文チェッカー等)を選定

注意点:

  • 商用利用可だが、デジタル庁は永続的なメンテナンスを保証していない
  • プルリクエスト(PR)は受け付けず、致命的な問題のみ報告受付
  • AWS版はCDK bootstrapがap-northeast-1us-east-1の両方必須(CloudFront WAFの仕様)
  • 1スタックで約254リソース(ネスト含め487リソース)がデプロイされるため、運用人員の確保が前提

関連記事:公共部門の生成AI導入時のセキュリティリスクは「生成AI セキュリティ リスク」記事で整理しています

3. 民間企業・開発者の場合:技術検証や自社プロダクトへの応用

民間企業の場合は、次の3つの活用パターンが考えられます。

  • 行政DX SIer:自治体への提案で、源内ベースの構築を提供
  • AI受託開発企業:ExApp連携機能を拡張し、独自AIアプリを開発
  • エンタープライズIT部門:社内RAG基盤の参考実装としてGenU+源内拡張部分を検証

ライセンスはMIT中心のため、コードを読み解いて自社の生成AI基盤に転用することも可能です。ただし、行政デザインシステムやアクセシビリティ要件は民間用途では不要な部分が多いため、どこを残して、どこを差し替えるかの判断が重要になります。

競合と比較:ChatGPT Enterprise・Copilot・GenUとの違い

源内を「単なる行政用ChatGPT」と捉えると、立ち位置を読み違えます。

観点

ガバメントAI「源内」

ChatGPT Enterprise

Microsoft 365 Copilot

AWS GenU(OSS)

提供形態

OSS(自社デプロイ前提)

SaaS

SaaS

OSS

主な対象

政府・自治体・民間

民間企業

Microsoft 365利用企業

開発者

採用モデル

国産LLM 7+海外LLM切替

OpenAI(GPT系)

OpenAI/Microsoft独自

任意(自前選択)

データ統制

ガバメントクラウド/CMEK/TTL

OpenAI側で学習除外

テナント内

利用者が設計

行政文書特化機能

法制度/国会答弁/公用文等

なし

なし

なし

ベンダーロックイン

回避を明示的に設計

OpenAI寄り

Microsoft寄り

中立(実装次第)

商用利用

可(MIT中心)

サブスクリプション課金

サブスクリプション課金

可(Apache 2.0)

源内の本質的な強みは、「行政実務アプリ」と「ベンダーロックイン回避設計」を両立している点にあります。SaaS型サービスでは、政府特有の法制度・公用文・国会答弁ドメインのRAGや、ガバメントクラウド統合は実現しづらい領域です。

関連記事:民間向けの生成AIツール選定は「生成AIツールおすすめ比較」で整理しています

セキュリティ・コンプライアンス上の要点

源内が政府職員向けに採用されている前提として、以下のセキュリティ要件が満たされています。

  • ガバメントクラウド上で運用
  • 機密性2情報を含む情報に対応(機密性3以上は各府省庁の運用ルールに従う)
  • SSO:Government Solution Services(GSS)連携。複数IdP対応
  • CMEK(顧客管理鍵)暗号化:全データを暗号化
  • データ保持期間(TTL)設定:履歴の永続保存を避ける
  • アクセシビリティ準拠:行政サービス向けに必須

ただし、OSS版を自治体や民間が導入した場合、これらのセキュリティ要件を維持する責任は導入側にあります。CMEKの鍵管理、IdP連携、TTL設計、ログの保管期間設計などは、自前で実装・運用する必要があります。「OSS化されたから安全」ではなく、「OSS化されたからこそ運用設計が問われる」点に注意してください。

向いている組織/向いていない組織

こんな組織におすすめ

  • 都道府県・政令市など、生成AI基盤を内製運用したい自治体 ― 既にガバメントクラウドや独自クラウド環境を整備しており、行政文書RAGを長期に運用したい場合
  • 行政DXに強いSIer・受託開発企業 ― 自治体提案の「叩き台」として源内を使うパターンが現実的
  • 法務・規制業界のエンタープライズ ― 法制度調査AI(Lawsy)の実装が、自社のリーガルテック設計の参考になる
  • AI研究・教育機関 ― 国産LLMマルチモデル切替や、3クラウド対応の構成を学術的に検証したい組織

こんな組織にはおすすめしない

  • 「生成AIをすぐに業務で使いたいだけ」の小規模自治体・中小企業 ― 1スタックで数百リソースを管理する負担が重く、SaaS(ChatGPT Enterprise/Copilot)の方が早い
  • クラウド/IaC運用の知見が薄い情シス部門 ― AWS CDK/Bicep/Terraformの理解と、GSS互換のIdP整備が前提
  • 24時間365日のSLA保証が必須の業務システム ― OSS版は永続メンテナンス保証がなく、PRも受け付けないため、致命的な問題があっても自前で改修する必要がある
  • 公開情報以外(機密性3以上)を扱いたい部門 ― 源内自体が機密性2まで対応のため、より高い機密度の情報には別の運用が必要

よくある質問(FAQ)

Q1. ガバメントAI「源内」は一般国民でも使えますか?

いいえ。源内は政府職員向けの業務基盤であり、一般国民向けのチャットサービスではありません。一般国民や民間人が利用したい場合は、OSS版を自社・自治体環境にデプロイして使う形になります。

Q2. 源内のOSSは商用利用できますか?

はい、可能です。ソフトウェアはMITライセンス(一部Amazon Software License)、ドキュメントはCC BY 4.0で公開されており、自治体や民間企業が商用利用・改変・再配布できます。ただし、永続的なメンテナンスはデジタル庁から保証されていない点に注意してください。

Q3. 「源内」と「Lawsy」「PLaMo翻訳」はどういう関係ですか?

「源内」は全体の基盤名です。Lawsy(法制度調査支援AI)は源内に搭載されているアプリの一つで、Google Cloud上で稼働しています。PLaMo翻訳は源内の翻訳機能として2025年12月から運用されているLLMで、Preferred Networksが提供しています。

Q4. 国産LLMはいつから本格的に使えますか?

2026年8月頃から試用が始まり、評価結果は2027年1月頃に一部公表予定です。有償調達は2027年4月以降を計画しています。それまでは無償試用フェーズにあたります。

Q5. プルリクエストは送れますか?

いいえ、PRは受け付けていません。受け付けるのは「データ消失・サービス停止・セキュリティ違反・重大なアクセシビリティ障害」など致命的な問題の報告のみです。コミュニティ主導でフォーク・改修したい場合は、自前のフォーク上で運用することになります。

Q6. AWS GenUと源内はどちらを選ぶべきですか?

行政文書RAG・公用文チェッカー・法制度AI・チーム管理など、行政実務に特化した機能を必要とする場合は源内が有利です。一方、汎用の社内RAGを最小限の構成で素早く立ち上げたい場合は、AWS GenU本体の方がメンテナンスが活発で、ドキュメントも豊富です。

Q7. ChatGPT Enterpriseで代替できますか?

機密性2まで・国産LLM切替・行政文書ドメインRAG・ガバメントクラウド統合といった要件がない民間企業であれば、ChatGPT EnterpriseやMicrosoft 365 Copilotの方が運用負荷は軽くなります。「政府要件」「ベンダーロックイン回避」「行政アプリ群」が必要かどうかが分かれ目です。

まとめ:源内のOSS化は、行政DXと自治体AI基盤整備のターニングポイント

ガバメントAI「源内」は、デジタル庁が内製した政府職員向け生成AI共通基盤であり、2026年4月24日のOSS公開によって、自治体・民間も商用利用できる状態になりました。

整理すべき要点は次の3つです。

  1. 18万人実証は2026年度中に進む:Release 2.0(2026年5月〜)で10万人以上、Release 3.0(2027年4月〜)で本格実装
  2. 国産LLM 7モデル+PLaMo翻訳+海外LLM切替のマルチモデル設計:ベンダーロックイン回避を構造から実装している
  3. OSS版は便利だが、永続メンテ保証なし・PR受付なし:商用利用可だが、運用責任は導入側にある

自治体や民間企業が源内ベースの基盤を検討する際は、SaaSとの比較、行政文書ドメイン特化機能の必要性、運用人員の有無を見極めたうえで判断するのがおすすめです。

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この記事の著者

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編集部

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