VS Code 1.118 Copilot「共著者」自動追加炎上|著作権問題・git.addAICoAuthor無効化方法徹底解説

この記事のポイント
VS Code 1.118でGitHub CopilotがデフォルトでGitコミットの共著者(Co-authored-by)に自動追加される仕様が炎上。炎上した3つの理由・著作権への実際の影響・git.addAICoAuthorをoffに設定して無効化する完全手順(4通り)を日本語で解説します。
VS Code 1.118(2026年4月29日リリース)から、GitHub Copilotを使ってコードを書いた場合、Gitコミットメッセージに Co-authored-by: Copilot <copilot@github.com> が自動追加されるようになりました。 設定キー git.addAICoAuthor のデフォルト値が off から chatAndAgent(有効)に変更されたことが原因です。
すぐに止めたい場合は、settings.json に以下の1行を追加するだけで即時に無効化できます:
{
"git.addAICoAuthor": "off"
}この記事でわかること:
git.addAICoAuthorの変更内容と具体的な動作(chatAndAgent/all/offの違い)- 炎上した3つの理由(オプトアウト方式・Copilot未使用でも追加されるバグ・著作権懸念)
- 著作権・コード所有権への実際の影響とMicrosoftの補償制度
- 無効化の完全手順(settings.json・GUI・ワークスペース設定・コマンドパレットの4通り)
- 個人・チーム・企業それぞれの推奨設定と判断基準
対象読者: VS Codeを使っているエンジニア・チームリーダー・法務担当者で「このCo-authored-byは何?著作権への影響は?止められる?」と気になっている方。
VS Code 1.118 で何が変わったのか

VS Code 1.118のリリースノートで、git.addAICoAuthor 設定のデフォルト値が off から chatAndAgent に変更されました。この設定自体はVS Code 1.110で導入されており、当初はデフォルトがオフで任意に使える機能でした。それが1.118で知らせなくデフォルト有効になったことが問題の核心です。
バージョン別のデフォルト値の変遷:
バージョン |
|
|---|---|
1.109以前 | 設定自体が存在しない |
1.110〜1.117 |
|
1.118以降 |
|
この変更により、VS Code 1.118以降では GitHub Copilot Chat またはエージェントモードで AI が生成したコードをコミットする際に、コミットメッセージの末尾に次のトレーラーが自動で付加されます。
Co-authored-by: Copilot <copilot@github.com>設定値は3段階で選択できます:
設定値 | 動作 | 備考 |
|---|---|---|
| Copilot ChatとエージェントモードでのAI生成コードのコミット時にのみ追加 | 1.118以降のデフォルト |
| インライン補完(Tab補完)を含むすべてのAI関与コードのコミット時に追加 | 非デフォルト(最広範囲) |
| 機能を完全に無効化。トレーラー追加なし | 1.117以前のデフォルト |
重要な制約(VS Code外は対象外):
この機能はVS Code内蔵のソース管理UI(Git機能)からコミットした場合のみ発動します。ターミナルの git commit コマンド、SourceTree・GitHub Desktop・GitKrakenなどの外部Gitクライアントを使う場合は適用されません。
なぜ炎上したのか — 3つの問題点

問題1: オプトアウト方式への強い反発
Hacker News(スレッド #47958353、#47989883)やGitHub Discussions(#194075)では、デフォルト有効化という設計方針への批判が相次ぎました。
主な批判の声:
- 「本来はオプトインであるべき機能をデフォルト有効化することは強制に近い」
- 「タイプミス修正の受け入れ程度の最小限のCopilot利用でも、共著者として記録される」
- 「オートフォーマッターやLintツールもコードを変更するが共著者にはならない。なぜCopilotだけ特別扱いか」
- 「コミット前に確認したメッセージと実際にGit履歴に記録されるメッセージが違う。監査証跡の整合性が失われる」
- 「"Sent from my iPhone" 的なアドバタイズを強制している」
経緯として、もともとの変更PR(#310226)ではデフォルトを "off" から "all" に変更しようとして大きな反発を受け、最終的に "chatAndAgent" に妥協した形でマージされました。それでも「オプトアウト方式」への不満は解消されませんでした。
問題2: Copilot未使用でも追加されるバグ
さらに深刻なのが、Copilotを実際には使っていないにもかかわらず Co-authored-by: Copilot が追加されるバグです(GitHub Issue #313064)。
報告されているバグのパターン:
chat.disableAIFeatures: trueを設定してCopilot機能を無効化しているにもかかわらず追加される- Copilotをまったく使っていないユーザーにも追加される
- Codeiumなど他のAIコーディングアシスタントを使用しているユーザーにも
Co-authored-by: Copilotが追加される
バグ情報 | 詳細 |
|---|---|
問題 | Copilot未使用・無効化設定時にもCo-authored-byが追加される |
優先度 | 「important」 |
修正予定 | VS Code 1.119.0マイルストーン(リリース日未発表、2026年5月3日時点) |
参照 |
「意図的なデフォルト変更」と「バグによる誤追加」は別の問題ですが、両方が重なったことで不信感が増幅しました。
問題3: 著作権・コード所有権への懸念
「Co-authored-by: Copilot」という記載がコードの著作権帰属にどう影響するのか、法的に不明確な部分があることも炎上の一因です。次のセクションで詳しく解説します。
著作権・コード所有権への実際の影響

米国法の観点:AIは著作権保有者になれない
Thaler v. Perlmutter 判決(DC連邦巡回裁判所)では「著作権の根本要件として人間の著作者性が必要」という判断が下されています。2026年3月に米国最高裁が上訴を棄却したことで、この原則は法的に確定しました。
現時点の結論として、AIは著作権の保有者にはなれません。 Co-authored-by: Copilot という記載をコミットメッセージに追加しても、Copilotが著作権者になるわけではありません。
ただし、AIが生成したコードに Co-authored-by の記載が残ることで「コードの著作権の所在が曖昧になる」という懸念は依然として残ります。コードの所有権をめぐる企業間交渉や訴訟において、この記載がどう解釈されるかは法的に未確定の部分があります。
技術的な限界として:
Co-authored-byトレーラーはフリーテキストであり、暗号的な検証手段がない- 第三者が偽装することも技術的には可能
- 実際にAIが関与したかどうかの真正性証明としての機能は持たない
git blameでのAI共著者表示によりコード責任追跡に影響が出るケースも報告
2025年11月のDoe v. GitHub 和解(参考)
GitHub Copilotを巡る集団訴訟(Doe v. GitHub)は2025年11月に和解が成立しており、GitHubは「生成コードの所有権を主張しない」と明確化し、重複フィルタリング・ソース帰属機能の提供にも合意しています。「Copilotが生成したコードをGitHubやMicrosoftが所有する」という懸念は実質的に否定されています。
Microsoftの著作権補償(Copilot Copyright Commitment)
Microsoftは2023年9月に「Copilot Copyright Commitment」を発表しており、Copilotを使用したユーザーが著作権侵害で訴えられた場合、Microsoftが法的費用・損害賠償を補償すると宣言しています。
補償制度の概要:
項目 | 詳細 |
|---|---|
対象プラン | Copilot Business / Copilot Enterprise(法人向け) |
個人プラン | 対象外または適用範囲が限定的な場合あり |
前提条件 | MicrosoftのガードレールやフィルターをOFFにしていないこと |
公式情報(英語) | |
公式情報(日本語) |
日本法の観点:現時点では不明確
日本の著作権法においても、AIが自律的に生成した成果物は著作物として認められないのが現状の主流解釈です(人間の創作的寄与がない場合)。一方、「AIを道具として利用した人間の創作物」は著作権保護の対象となりうるとされています。
Co-authored-by: Copilot という記載がコードの著作権帰属に直接影響するかどうかについては、日本法上の明確な判例・公式見解は2026年5月時点では存在しません。著作権管理が業務上重要な組織では、法務部門への確認を合わせて行うことを推奨します。
⚠️ 注意: 著作権問題については法律の専門家の見解が必要な部分があります。本記事は現時点での公開情報を整理したものであり、法的アドバイスではありません。
git.addAICoAuthor を無効化する完全手順(4通り)

変更後のコミットから即時に反映されます(既存のコミット履歴は変更されません)。
方法1: settings.json に直接記述(推奨・最速)
Ctrl+Shift+P(Mac: Cmd+Shift+P)でコマンドパレットを開き、Preferences: Open User Settings (JSON) を選択。以下を追記して保存します。
{
"git.addAICoAuthor": "off"
}既存の設定が記述されている場合は、末尾のエントリにカンマを付けてから追記してください。
{
"editor.fontSize": 14,
"terminal.integrated.defaultProfile.osx": "zsh",
"git.addAICoAuthor": "off"
}ファイル保存後、VS Codeの再起動は不要です。
方法2: 設定UI(GUIで操作)
Ctrl+,(Mac:Cmd+,)で設定パネルを開く- 検索欄に
addAICoAuthorと入力 - Git: Add AI Co Author の項目が表示される
- ドロップダウンから
offを選択
GUIで選択すると、バックグラウンドで自動的にユーザーの settings.json に書き込まれます。
方法3: ワークスペース設定(チーム・プロジェクト単位の制御)
プロジェクトルートに .vscode/settings.json ファイルを作成または編集し、以下を記述してリポジトリにコミットします。
{
"git.addAICoAuthor": "off"
}このファイルをリポジトリにコミットすることで、そのプロジェクトをVS Codeで開くチーム全員に設定が適用されます。 プロジェクト単位・チーム単位で一元管理したい場合に最適です。ユーザー個人の設定がワークスペース設定より優先されることがある点に注意し、チームへの周知も合わせて行ってください。
方法4: コマンドパレットから設定ファイルを開く(方法1と同等)
Ctrl+Shift+P(Mac:Cmd+Shift+P)を押すPreferences: Open User Settings (JSON)を選択- 開いた
settings.jsonに"git.addAICoAuthor": "off"を追加して保存
方法1と実質的に同じですが、コマンドパレット操作のほうが好みの方向けの手順です。
どの設定値を選ぶべきか:状況別の推奨

状況 | 推奨設定 | 理由 |
|---|---|---|
著作権管理が厳格な企業・プロジェクト(金融・医療・受託開発など) |
| 法的リスクを最小化。コミット履歴の整合性維持 |
Copilotを使っていない / 別AIツール(Codeium・Cursor等)を使用 |
| バグ(Issue #313064)による意図しない追加を防止 |
OSSプロジェクトにコントリビュートしている |
| Linuxカーネル等のコミュニティポリシーに準拠 |
CI/CDパイプライン・自動コミット環境 |
| 自動コミットへのトレーラー混入リスクを回避 |
コミット履歴の監査証跡を正確に保ちたい |
| 確認済み内容と実際の履歴を一致させる |
Copilot Chatを積極活用・AI貢献の記録を重視したい個人 |
| AI貢献の透明性記録として有効 |
インライン補完含めすべてのAI利用を記録したい |
| 最も広い範囲でAI貢献を記録 |
特に注意が必要な点: Copilotを使っていない・無効化設定をしている場合でも、現行バージョン(1.118)ではバグにより追加されるケースが確認されています。この場合は迷わず off に設定してください。
OSSプロジェクト開発者への注意点

OSSプロジェクトにコントリビュートしている方は、特に慎重な対応が必要です。
Linuxカーネルコミュニティの明示的な禁止方針:
Linuxカーネルコミュニティでは Co-authored-by: トレーラーをAIツール・モデルに使用することを明示的に禁止しています。AIの支援を記録したい場合は、代わりに Assisted-by: トレーラーの使用を推奨しています。
OSSプロジェクト全般のリスク:
Co-authored-by: Copilotが混入することで、プロジェクトの貢献記録・ライセンス管理に影響が出る可能性がある- 一部のOSSプロジェクトではAI生成コードの受け入れに関する独自のポリシーが設けられている
- Pull Request の squash-and-merge 時にコントリビューション履歴が乱れる問題も報告されている
OSSにコントリビュートしているエンジニアは、プロジェクトのコントリビューティングガイドラインを確認した上で、個人の settings.json での off 設定を行うことを推奨します。
こんな場合は今すぐ無効化を推奨 / そのままでよいケース
今すぐ off に変更すべき状況
- OSSプロジェクトにコントリビュートしている — コミュニティのポリシー違反リスクがある
- Copilotを使っていない・無効化設定をしている — バグによる意図しない追加を防ぐ
- Codeium・Cursor など別のAIコーディングアシスタントを使用している — バグでCopilot共著者が追加される
- 著作権管理が厳格な組織(金融・医療・受託開発・官公庁向けシステム) — 法的リスクの最小化
- コミット履歴の監査証跡に責任を持つ環境 — 確認済みのメッセージと実際の記録の一致を維持
- git blame でのコード責任追跡を正確に保ちたい — AI共著者の混入を防ぐ
- PRのコントリビューション統計が重要なチーム(squash-and-merge頻用) — 著者情報の乱れを防ぐ
デフォルト設定のままで問題が少ないケース
- 個人プロジェクト・プライベートリポジトリのみで使用 — 外部への影響がない
- Copilot Business/Enterprise ユーザーで透明性を重視したい — 著作権補償制度もカバーされている
- AI貢献の記録をコミット履歴に残したいと考えている個人開発者 — 機能の意図に沿った使い方
よくある質問(FAQ)
Q. VS Code 1.118にアップデートしたら突然 Co-authored-by: Copilot が追加されるようになった。止められますか?
A. はい、即座に停止できます。settings.json に "git.addAICoAuthor": "off" を追加するか、設定UIで off に変更してください。変更後のコミットからは追加されなくなります。既存のコミット履歴は変更されません。
Q. Copilotをまったく使っていないのに Co-authored-by: Copilot が追加される。バグですか?
A. はい、既知のバグです(GitHub Issue #313064)。chat.disableAIFeatures: true に設定していても追加されるケースが確認されています。VS Code 1.119.0で修正予定ですが、現時点では "git.addAICoAuthor": "off" を明示的に設定することで対処してください。
Q. コマンドラインの git commit でもCopilotが追加されますか?
A. いいえ。この機能はVS Code内蔵のソース管理UI(Git機能)からコミットした場合のみ適用されます。ターミナルの git commit、外部Gitクライアントは対象外です。
Q. Co-authored-by: Copilot が追加されたコミットは著作権的に問題になりますか?
A. 現行の米国法(Thaler v. Perlmutter 判決、2026年3月最高裁確定)では、AIは著作権保有者になれないため、この記載によってCopilotが著作権者になるわけではありません。ただし、法的解釈が進行中の部分もあり、著作権管理が重要なプロジェクトでは無効化と法務部門への相談を推奨します。ビジネスプラン(Business/Enterprise)ユーザーはMicrosoftの「Copilot Copyright Commitment」による著作権補償の対象です。
Q. チームで設定を一元管理するには?
A. リポジトリの .vscode/settings.json に "git.addAICoAuthor": "off" を記述してコミットすることで、そのリポジトリをVS Codeで開くすべてのメンバーにワークスペース設定が適用されます。ユーザー個人の設定が優先される場合があるため、チームへの周知も合わせて行ってください。
Q. chatAndAgent と all の違いは何ですか?
A. chatAndAgent はCopilot ChatやエージェントモードでAIが生成したコードのコミット時のみ追加されます。all はインライン補完(Tab補完でのサジェスト受け入れ)を含むすべてのAI関与コードが対象になります。デフォルトの chatAndAgent より広い範囲でAI貢献を記録したい場合に all を選択します。
Q. 1.119.0に更新すれば問題は解決しますか?
A. バグ(Copilot未使用・無効化時にも追加される問題)は1.119.0で修正予定ですが、「デフォルトがオプトアウト方式である」という設計自体は変わりません。プロジェクトの性質に応じた設定管理を継続することを推奨します。
Q. 本機能はCopilotの料金に影響しますか?
A. いいえ。この設定はVS Code側の機能であり、追加料金は発生しません。GitHub CopilotのFree/Pro/Business/Enterpriseいずれのプランでも同様に動作します。
まとめ:今すぐできる対応
VS Code 1.118の git.addAICoAuthor デフォルト変更は、Microsoftによる「AI貢献の透明性確保」を目的とした意図的な変更です。ただし、オプトアウト方式の採用・バグによる誤追加・法的不確実性の残存という3点が問題視されています。
今すぐできる対応チェックリスト:
- OSSプロジェクトにコントリビュートしている →
offに変更 - Copilotを使っていない・別AIツールを使用 →
offに変更(バグ対策) - 著作権管理が厳格なプロジェクト →
offに変更 - チーム全体への設定共有が必要 →
.vscode/settings.jsonでリポジトリにコミット - Copilot Chat を積極活用・個人プロジェクト → デフォルト(
chatAndAgent)のままでも可
設定変更の最短手順:
{
"git.addAICoAuthor": "off"
}設定変更自体は数秒で完了します。まず git.addAICoAuthor の現状設定を確認し、プロジェクトのポリシーに合った対応を取ってください。
GitHubCopilotをはじめとするAIコーディングアシスタントの詳細や比較については、以下の記事もあわせてご覧ください。
この記事の著者

AI革命
編集部
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