ビジネス活用2026年9月更新

IT導入支援事業者とは|選び方と、対象外になるケース【2026年9月最新】

公開日: 2026/09/05
IT導入支援事業者とは|選び方と、対象外になるケース【2026年9月最新】

この記事のポイント

IT導入支援事業者とは何かを公式資料から解説。次回の交付申請締切は2026年9月29日、通常枠の採択率は42.2%。手数料は補助対象外で、補助金150万円の実質手残りは約107〜115万円。選び方と対象外になるケースを整理します。

IT導入支援事業者とは、デジタル化・AI導入補助金2026(旧・IT導入補助金)に申請するとき、中小企業と「共同事業体」を組む相手として事務局に登録された事業者のことです。申請を丸ごと代行してくれる相手ではなく、GビズIDを預けて代わりに手続きさせる行為は、公式サイトで「不正であり、犯罪です」と名指しされています。

発注を検討している経営者・事業責任者の方が、先に知っておくべき数字を並べます。

  • 次の交付申請締切は 2026年9月29日(火)17:00、交付決定は 2026年11月9日(月) 予定
  • 通常枠の採択率は3次締切分で 42.2%(申請1,913件 → 交付決定807件)
  • 支援事業者に払う 申請サポートの手数料は補助対象外=全額自己負担。相場は補助金額の10〜15%
  • 補助金150万円のケースで、手数料と社内工数を引いた 実質の手残りは約107〜115万円。着金は早くて2027年1〜2月
  • 効果報告は計4回、最終回は2031年1月。途中でツールを解約すると返還+加算金の対象になり得る
  • そもそも自社の業務が既製のITツールに載らないなら、支援事業者を探しても解決しません。その場合の選択肢は 初期100万円+月額10〜50万円(税別) の業務自動化です(こちらは補助金の対象外)

以下、公式の一次資料(登録要領・公募要領・不正行為ページ・登録取消一覧PDF)をもとに、選び方と対象外になるケースを具体的に書きます。


IT導入支援事業者とは何をする相手か

デジタル化・AI導入補助金2026(旧・IT導入補助金)の公式ロゴ

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト

公式の登録要領は、次のように定義しています。

IT導入支援事業者とは、生産性向上を目指す中小企業・小規模事業者等に対してITツールを導入し、補助事業を円滑に遂行するための支援を行う事業者を指す。事務局に登録申請を行い、事務局及び外部審査委員会による審査を経て登録される必要がある。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 IT導入支援事業者登録要領 2-1(1)

ポイントは「登録された事業者」であることと、中小企業と 共同事業体 を組む立場であることです。登録要領に載っている制度の全体図には、IT導入支援事業者と中小企業が共同事業体となって事務局(TOPPAN株式会社が運営)に各種申請を行う、と明記されています。

なお、2026年度から補助金の名称は「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金2026」に変わりましたが、「IT導入支援事業者」という呼称はそのまま残っています。制度全体の変更点は「IT導入補助金の2026年変更点」で整理しています。

「作成」は一緒に、「提出」は必ず自社

公募要領には、申請者と支援事業者の役割分担が14ステップで示されています。経営者が押さえるべきなのは、次の3つが すべて申請者本人の作業 だという点です。

手続き

実施者

交付申請の作成

申請者 / IT導入支援事業者

交付申請の提出

申請者(→事務局)

実績報告の作成

申請者 / IT導入支援事業者

実績報告の提出

申請者(→事務局)

効果報告の作成

申請者 / IT導入支援事業者

効果報告の提出

申請者(→事務局)

出典:通常枠 公募要領 3-1

つまり、支援事業者ができるのは「一緒に作る」ところまでで、提出ボタンを押すのは必ず自社です。加えて、申請の前提となる GビズIDプライムの取得(約2週間)SECURITY ACTIONの宣言(ID発行まで2〜3日) も自社でしか行えません。「見つけたら全部やってくれる」という期待で探し始めると、必ずどこかで詰まります。

登録形態は「法人(単独)」と「コンソーシアム」の2つ

形態

内容

法人(単独)

要件を満たす1社が、ITツール登録から効果報告まで単独で実施する

コンソーシアム

幹事社+構成員1者以上。構成員は個人事業主でもなれる。補助事業から生じる一切の責任は原則として幹事社が負う

出典:IT導入支援事業者登録要領 2-1(3)

商談の窓口になっている担当者が、幹事社の社員なのかコンソーシアムの構成員(個人事業主を含む)なのかで、トラブルが起きたときの責任の所在が変わります。最初の面談で確認しておく価値があります。


「登録されている=安全」ではない

多くの解説記事は「事務局の審査を通った事業者だから安心」と書きます。しかし公式資料を読むと、登録は 「良い支援をしてくれるか」の保証ではない ことがはっきり分かります。

登録要件21項目のうち、支援品質に関わるのは実質的に次の2つだけです。

要件

内容

本事業の要件を満たすソフトウェア、それに類するサービスを提供・販売した実績を有すること

補助金の交付以降も導入支援・定着支援・活用支援・フォローアップを行う体制を整えること

要件⑨は「ソフトを売った実績があること」であって、補助金申請の採択実績や支援の質は問われていません。要件②の「安定的な事業基盤を有していること」にも、具体的な財務基準は示されていません。

さらに登録要領には、こう書かれています。

※ デジタル化・AI導入補助金2026における交付決定の公表が全て完了した時点で、交付決定を受けた実績のないIT導入支援事業者は、2026年度中であってもIT導入支援事業者としての資格を停止する場合がある。

登録されていても、実績がなければ年度の途中で資格が止まり得る。窓口として機能しなくなるリスクが制度側に織り込まれている、ということです。

これまでに54者が登録取消になっている

公式が公開している「<IT導入支援事業者の登録取消について>」のPDF(2026年6月30日更新)を法人番号ベースで数えたところ、掲載されている登録取消事業者は 54者、公表は 16回(2024年9月30日〜2026年6月30日)にのぼります。直近では2026年6月30日に7者が一度に取り消されました。2026年に入ってからだけでも、3月6日・3月17日・4月24日・6月30日の 4回 公表されています。

出典:<IT導入支援事業者の登録取消について>(2026年6月30日更新時点の掲載分)

このPDFを読むと、もう1つ気になる事実が見えます。同じ代表者名が複数の法人にまたがって取消になっている例が複数ある のです。3社が同一代表者というケース、2社が同一代表者というケースが確認できます。さらに「株式会社◯◯(旧:株式会社△△)」のように商号や代表者を変更している例も複数あります。

法人名を変えて再登場する動きが実在する以上、「社名で検索して悪い評判が出てこない=安全」とは言えません

この実態は制度側も認識しており、2026年8月28日の公募要領改訂で、交付決定の取消しを受けた補助事業者・登録取消処分を受けた支援事業者について「異なる事業者である場合においても同一法人と認められる場合を含む」旨が追加され、みなし同一法人の考え方が適用されることが明記されました。

支援事業者が取り消されると、自社の交付決定も取り消され得る

ここが、選び方を考えるうえで最も重要な事実です。

IT導入支援事業者の登録取消がなされた場合、当該IT導入支援事業者に係る全ての交付申請について、事務局は交付決定を取消すことができる旨が交付規程第27条で定められています。
出典:<IT導入支援事業者の登録取消について>

登録要領2-3(5)にも「当該IT導入支援事業者が関与するその他の全ての申請について、交付決定の取消しなどの処分の対象となる場合がある」と書かれています。

自社に一切落ち度がなくても、選んだ相手が原因で補助金が飛ぶ可能性がある。 支援事業者選びが「誰でもいい」ではない理由は、採択率でも手数料でもなく、ここにあります。

「実質無料」「キャッシュバック」「GビズIDを預けて」は不正行為

公式は不正行為の専用ページを設け、次の行為を「すべて不正であり、犯罪です」と明示しています。

  1. ITツールを実質無償で提供する、減額する等の販売行為(購入費用を後日返金する、紹介料・コンサル料と称して受け取る等)
  2. 補助対象者以外が申請手続きを代理で行う行為(GビズIDを他者に共有し、申請マイページの開設や交付申請の手続きを行わせる)
  3. ITツールが導入されていない、役務(導入研修・コンサルティング等)が実際に遂行されていない行為
  4. 同じ内容で国から他の補助金や助成金を受給する行為
  5. 従業員を過少申告するなど企業実態を偽装して申請する行為

出典:不正行為にご注意ください|デジタル化・AI導入補助金2026

同ページには、不正と判断された場合の措置として 交付決定取消・補助金の返還請求・IT導入支援事業者登録取消 が挙げられ、返還には 加算金(納付が遅れれば延滞金)が課されると書かれています。さらに事務局は 現地確認を含めた立入調査 を行っており、事業者名の公表、警察への通報 の可能性にも触れています。

つまり、「GビズIDを預けてください、あとはこちらでやります」という提案は、親切なサービスではなく 不正行為の勧誘 です。断る理由は明確で、リスクを負うのは支援事業者だけでなく 発注した自社も だからです。


選ぶ前に確認すべき7つの質問

「実績が豊富か」「対面で打ち合わせできるか」といった一般的なチェックリストより、制度のルールから逆算した質問のほうが役に立ちます。初回の商談でそのまま聞ける形にしました。

#

質問

判断の基準

1

GビズIDの取得は誰がやりますか

「こちらで代行します」と言われたら不正行為の勧誘。その場で候補から外す

2

「実質無料」「キャッシュバック」の話はありますか

提案された時点で不正。値引き・返金・紹介料の話が出たら見送る

3

効果報告の最終回は2031年1月です。そこまで対応いただけますか

口頭の「もちろん」ではなく、契約書に支援範囲と期間を書いてもらう

4

導入するツールを途中で解約した場合、どうなりますか

辞退=返還+加算金になり得ることを説明できない相手は、制度を理解していない

5

支払いは当社名義の口座から、請求書を受け取った後に、振込かクレジットカード1回払いで大丈夫ですか

「社長個人の口座から立て替えでも構いません」と言う相手は危険

6

手数料はいくらですか。それは補助対象外という理解で合っていますか

補助対象外だと即答できるかどうかで、実務経験が分かる

7

導入支援・研修・保守のうち、補助対象として計上できるのはいくらまでですか

大分類Ⅲ(役務)の上限は200万円。ここを答えられるかで力量が出る

質問5の背景は公募要領の留意事項です。

(エ) 支払いの事実に関する客観性の担保のため、IT導入支援事業者への支払いは原則銀行振込又はクレジットカード1回払いのみとする。また、支払元口座は必ず補助事業者の口座とし、支払先口座は必ずIT導入支援事業者の口座であることを必須とする。なお、補助事業者名義でない口座より支払っている場合、補助金を受けることはできない
出典:通常枠 公募要領 4

加えて登録要領には、ITツール代金の支払いの前に、必ず支援事業者から補助事業者への請求が行われていること が必要で、順序が逆だと確定検査で交付決定の取消しとなる場合がある、と書かれています。「社長の個人口座から立て替えた」「請求書より先に振り込んだ」という、中小企業でごく普通に起きる実務で補助金が飛びます。

なお、支援事業者を選んでも採択率が100%になることはありません。通常枠の採択率は1次43.9%・2次43.6%・3次42.2%と、3回連続で40%台前半です。「良い支援事業者を選べば通る」ではなく「良い支援事業者を選んでも半分以上は落ちる」が実態です。


対象外になるケース

書類の束から1枚だけ分けられた紙。補助金の対象外になるケースのイメージ

「対象外」には3つのレイヤーがあります。順に確認すると、自社が本当に補助金ルートに乗れるかが判断できます。

レイヤー1:申請者そのものが対象外になる

公募要領2-1-2に列挙されている、申請できない事業者です。

区分

内容

みなし大企業

同一の大企業が議決権の1/2以上を所有/大企業が2/3以上を所有/大企業の役職員兼務者が役員総数の1/2以上 など

課税所得

直近過去3年の課税所得の年平均額が 15億円超

みなし同一法人

親会社が議決権50%超を持つ子会社がある場合/個人が複数社の議決権を50%超保有する場合(配偶者・親子・生計同一の者は同一の個人として扱う)/代表者及び住所が同じ法人、実質的支配者が同じ法人

支援事業者との重複

IT導入支援事業者(構成員を含む)に登録している、または登録しようとしている事業者。代表者及び役員が他の事業者として交付申請を行うこともできない

その他

経産省・中小機構から交付等停止措置を受けている事業者/風俗営業/過去1年に労働関係法令違反で送検処分/反社会的勢力/宗教法人法人格のない任意団体(同窓会・PTA・サークル等)/他の補助金で不正行為を行った事業者

出典:通常枠 公募要領 2-1-2

特に見落とされがちなのが 支援事業者との重複禁止 です。自社がITベンダーや販売代理店で、「支援事業者に登録して他社に売りつつ、自社でも補助金を使おう」と考えている場合、登録した(しようとした)時点で自社での申請ができなくなります。しかも代表者・役員レベルで判定され、みなし同一法人の考え方まで適用されます。グループ会社を使った回避も想定されているということです。

レイヤー2:費用が対象外になる

対象外になる経費

補足

補助金申請、報告に係る申請代行費

支援事業者・代行業者に払う手数料は 1円も補助されない

交付決定前に購入したITツール

交付決定日より前の契約・発注・納品・支払いはすべてNG

リース・レンタル契約のITツール

サイバーセキュリティお助け隊サービスを除く

中古品

交付申請時にITツールの利用金額が定められないもの

従量課金で金額が確定しないもの

対外的に無償で提供されているもの

顧客が実質負担する費用が含まれるもの/交通費・宿泊費/消費税

一方で、人が提供する支援のうち補助対象になるもの もあります。

大分類Ⅲ「役務」

内容

上限

カテゴリー5

導入コンサルティング・活用コンサルティング

3カテゴリー合計で 200万円 が補助対象経費の上限

カテゴリー6

導入設定・マニュアル作成・導入研修

同上

カテゴリー7

保守サポート(ソフトウェアの利用範囲内で最大2年分・1交付申請につき1つのみ)

同上

出典:通常枠 公募要領 2-2

「申請を手伝う手数料」は対象外、「導入や研修という役務」は対象(上限200万円)。この線引きは読者が最も混乱する部分で、見積書の項目名がどちらに寄っているかで補助額が変わります。見積を受け取ったら、どの行が大分類Ⅲに載るのかを必ず聞いてください。

レイヤー3:業務が既製のITツールに載らない

これが、どの解説記事もほとんど書いていない3つ目のレイヤーです。

この補助金の対象は、事務局にあらかじめ登録された「ITツール」 です。支援事業者が登録済みのソフトウェアやサービスを導入する形でしか使えません。裏を返すと、自社の業務フローに合わせてゼロから作る仕組みや、既製ツールの組み合わせでは表現できない社内独自の処理は、そもそも補助対象になりません

「複数の基幹システムから毎月データを抜いて、独自ルールで突合して、部門ごとに違うフォーマットのレポートを配る」——こういう業務は、パッケージのITツールにそのまま載りません。この場合、どれだけ良い支援事業者を探しても、探すこと自体が空振りになります。

どの生成AI・自動化が補助対象になるのかは「AI導入補助金で生成AIは対象になるのか」で詳しく整理しています。


費用の目安 ― 補助金150万円で、手元にいくら残るか

電卓と万年筆で費用を計算する机の上。補助金の実質的な手残りを試算するイメージ

補助金の話は「150万円もらえる」で止まりがちですが、経営判断に必要なのは手残りとタイミングです。

支援手数料の相場(すべて自己負担)

手数料の形

公開されている水準

申請代行手数料

補助金額の 10〜15%

成功報酬

5〜15%程度

固定報酬

10〜30万円程度

具体例

補助金100万円が採択され、手数料15%なら 15万円

出典:補助金エージェント(株式会社MYUUU)。公式が定めた基準ではなく事業会社の公開情報のため、実際の水準は事業者によって異なります。体系は「着手金+成功報酬」か「成功報酬のみ」のいずれかが一般的です。

実質の手残り

対象経費300万円・補助率1/2で補助金150万円が採択されたケースで計算します。

項目

金額

受け取る補助金

+150万円

支援手数料(成功報酬15%想定・補助対象外)

−22.5万円

社内工数(後述の目安41〜67時間 × 時給3,000円換算)

−12〜20万円

実質の手残り

約107〜115万円

立替が発生する金額と期間

300万円を約4〜8ヶ月

手残りが確定するタイミング

2027年

報告義務

2031年1月まで(効果報告4回)

社内工数の内訳(実務上の目安)は次のとおりです。実測値ではなく、公募要領・登録要領の作業項目から積み上げた推定です。

工程

目安

支援事業者・ITツールの検索と比較

6〜10時間

商談・デモ・見積取得(2〜3社)

5〜8時間

GビズIDプライム申請+SECURITY ACTION宣言(自社のみ)

2〜4時間(+待ち2週間)

交付申請の情報入力・添付書類・労働生産性/賃上げ計画の作成

10〜15時間

事業実績報告(証憑の収集と提出)

6〜10時間

効果報告(年1回 × 4回)

12〜20時間

合計(約4年半かけて)

約41〜67時間

補助金は無料のお金ではなく、社内工数と4年半の報告義務を差し出して買うものです。補助額が150万円未満の案件では、この手残りが薄くなります。

補助金を使わない場合はいくらかかるか

比較対象として、当社が提供している業務自動化サービス「シゴハヤエージェント」の価格を出します。御社専用のAI社員が、毎月繰り返す定型業務を自動で実行するサービスです。

項目

金額・期間

初期費用

100万円(税別)

月額

10〜50万円(税別)。処理量に連動し、10名規模で月10万円、30名規模で月20万円が目安

導入期間

標準1〜2ヶ月

補助金の対象か

対象外(事務局に事前登録されたITツールではないため)

最後の行は正直に書いておきます。当社は IT導入支援事業者に登録していません。シゴハヤエージェントは業務に合わせて作るオーダーメイドの自動化であり、事務局に登録された既製ITツールではないため、デジタル化・AI導入補助金2026の補助対象にはなりません。「補助金も使えます」と言えないサービスです。

そのうえで比較すると、判断材料は次のようになります。補助金ルートは150万円が2027年に戻る代わりに、採択率42.2%の不確実性・4〜8ヶ月の立替・2031年1月までの報告義務を引き受けます。自動化ルートは補助金がゼロの代わりに、1〜2ヶ月で業務そのものが減り始め、報告義務もありません。

費用の内訳や進め方はシゴハヤエージェントのサービスページに掲載しています。


申請から入金まで、そして2031年1月まで

次の締切と交付決定日

2026年9月6日時点で公式サイトに掲載されている確定分です。

回次

交付申請締切

交付決定(予定)

事業実績報告期限(予定)

通常枠

5次締切分

2026年9月29日(火)17:00

2026年11月9日(月)

2027年4月30日(金)17:00

インボイス枠(インボイス対応類型/電子取引類型)

5次締切分

2026年9月29日(火)17:00

2026年11月9日(月)

2027年4月30日(金)17:00

セキュリティ対策推進枠

5次締切分

2026年9月29日(火)17:00

2026年11月9日(月)

2027年4月30日(金)17:00

複数者連携デジタル化・AI導入枠

3次締切分

2026年10月30日(金)17:00

2026年12月10日(木)

2027年5月31日(月)17:00

出典:事業スケジュール|デジタル化・AI導入補助金2026

通常枠の6次締切分以降は、公式サイトに枠は用意されていますが 日程は公表されていません。公式は「確定している募集回のスケジュールのみ公表しております」としています。締切時間を過ぎた場合、いかなる理由でも受付されません。締切ごとの詳細は「デジタル化・AI導入補助金の締切」も参照してください。

いま支援事業者を探し始める場合、GビズIDプライムの取得に約2週間かかるため、未取得なら 9月29日までの残り期間の半分以上がそこで消えます

採択率は3回連続で40%台前半

交付決定日

締切

申請枠

申請数

交付決定数

採択率

2026年6月18日

1次

通常枠

2,028

891

43.9%

2026年7月23日

2次

通常枠

1,879

819

43.6%

2026年9月2日

3次

通常枠

1,913

807

42.2%

2026年9月2日

3次

インボイス枠(インボイス対応類型)

3,982

1,781

44.7%

2026年9月2日

3次

セキュリティ対策推進枠

18

13

72.2%

出典:交付決定事業者一覧および申請数・交付決定数(2026年9月2日更新)

1〜3次の累計では申請18,052件に対し交付決定8,519件、約47.2%です。通常枠に絞れば2社に1社以上が落ちる 前提で、社内の計画を立ててください。

入金までの流れ

#

出来事

時期(9月29日締切に申請した場合)

1

交付申請の提出

2026年9月29日(火)17:00

2

交付決定

2026年11月9日(月)予定

3

ITツールの契約・発注(これより前は不可

2026年11月10日以降

4

納品・導入・支払い(全額を自社が立替

2026年11月〜

5

事業実績報告の提出

期限は2027年4月30日(金)17:00

6

確定検査 → 補助金額の確定

実績報告後(所要日数は公式に記載なし)

7

補助事業者による承認(SMS認証)

承認しないと交付されない

8

補助金の入金

最速で 2027年1〜2月、期限いっぱいなら 2027年5〜7月

最速・期限いっぱいの見通しは、公式の日程からの逆算です。公式は「実績報告→確定検査→交付」の順序のみ示しており、確定検査の所要日数は公表していません。いずれにせよ、導入費用は約4〜8ヶ月にわたって全額自己負担のまま です。

効果報告は2031年1月まで

年度

効果報告期間

事業計画期間前

2027年3月〜

1年度目

2028年4月〜2029年1月

2年度目

2029年4月〜2030年1月

3年度目

2030年4月〜2031年1月

効果報告は毎回、IT導入支援事業者の確認を経て提出します。つまり 支援事業者との関係は約4年4ヶ月続きます。選ぶときは「申請が通るか」だけでなく「2031年にその会社が存在して、対応してくれるか」を見る必要があります。

さらに注意すべきは、導入したITツールを解約・利用停止した場合、辞退の手続きが必要になり、補助金の全部または一部の返還と加算金が発生し得る ことです(複数ツールのうち一部の解約でも辞退とみなされる場合があります)。賃上げ目標が必須の事業者が効果報告前に辞退した場合は、要件未達成として全額返還となります。

合わなかったから解約する、が返還につながる。 勧められるまま自社に合わないツールを入れると、3年以上使い続けるか返すかの二択になります。書類の保管義務も、補助事業完了日の属する年度終了後5年間あります。


自動化できる業務・できない業務の境界線

ノートPCと紙のバインダーを光の線で分けた机。自動化できる業務とできない業務の境界のイメージ

ここまでが補助金ルートの話です。では、補助金を使わずに業務そのものを減らす場合、何ができて何ができないのか。当社のサービスを検討する前に確認していただきたい線引きを、正直に書きます。

自動化できる業務

自動化できない業務

毎日・毎週・毎月、繰り返し発生する

年に1〜2回しか起きない、その都度やり方が変わる

入力も出力もデジタルで完結する(システム画面・ファイル・メール)

紙の書類の受け渡しや、対面のやり取りが前提になっている

判断のルールを言葉で定義できる(「◯◯なら△△に振り分ける」)

毎回、担当者の経験による例外判断が入る

間違いを人が最後に確認できる工程がある

最終決裁そのものをAIに委ねたい

作業時間が読める(月◯時間かかっている、と言える)

誰がどれだけやっているか把握できていない

具体的に、当社が実際に自動化してきたのは次のような業務です。

  • 複数システムから毎月データを集計し、部門別のレポートを作って配信する
  • 商談記録を顧客管理システム(CRM)に入力し、あわせてフォローメールを送る
  • ECの商品カタログ・商品マスタを定期的に更新する
  • 卸の請求データと自社の発注データを突き合わせ、差異だけを担当者に上げる

逆に、次のようなご相談は お断りしています

  • 「AIに与信判断をさせたい」「AIに最終的な採用可否を決めさせたい」——最終決裁を委ねる業務は対象外です
  • 「FAXで届く注文書を、内容を読んで臨機応変に処理したい」——紙が起点で、かつ例外判断が多い業務は費用対効果が合いません
  • 「何が非効率かまだ分からないので、まず全社を見てほしい」——業務の棚卸しが先で、この段階では自動化の見積が作れません

そして、補助金との関係で言えば線引きはこうなります。

状況

進むべき方向

導入したいものが既製のITツールで、事務局に登録されている

IT導入支援事業者を探す(補助金ルート)

業務が既製ツールに載らない/複数システムをまたぐ独自処理がある

補助金ルートでは解決しない。自動化を作る

自社がIT導入支援事業者に登録している・しようとしている

補助金は申請できない(重複禁止)

課税所得の年平均が15億円超/宗教法人/任意団体

申請対象外


削減できる時間を金額に直すといくらか

「自動化するといくら得なのか」を、自社の数字に置き換えられる形にします。

モデルケースの計算

ある中堅企業で、次の3つの業務が発生しているとします。

業務

月あたりの作業時間

月次の集計とレポート作成(担当者1名)

20時間

商談記録の顧客管理システムへの入力とフォローメール送信

30時間

商品マスタの更新

30時間

合計

月80時間

時給3,000円換算(社会保険料等を含んだ人件費ベース)で計算します。

  • 月80時間 × 3,000円 = 月24万円
  • 年間では 288万円

この業務をシゴハヤエージェントで自動化した場合、初期100万円+月額10万円の構成なら、

  • 月あたりの差引 = 24万円 − 10万円 = 月14万円のプラス
  • 初期100万円の回収 = 100万円 ÷ 14万円 ≒ 約7ヶ月
  • 以降は年間168万円が浮く計算

自社の場合は、対象業務の月間作業時間を書き出して人件費の時給を掛けるだけで、同じ計算ができます。月20時間なら月6万円・年72万円、月40時間なら月12万円・年144万円です。月額費用を下回る削減時間しか出ない業務は、無理に自動化しないほうがよい というのが正直なところです。

補助金ルートと並べるとどうなるか

自動化ルート

補助金ルート(通常枠150万円想定)

初期に出ていくお金

100万円(税別)

300万円(対象経費・全額立替)

毎月の費用

10〜50万円(税別)

ツールの利用料(別途)

手元に戻るお金

なし

約107〜115万円(手数料・社内工数控除後)

戻る時期

2027年1〜7月

効果が出始める時期

導入1〜2ヶ月後

発注が2026年11月10日以降のため 2〜3ヶ月遅い

不確実性

なし

採択率42.2%

その後の義務

なし

2031年1月まで効果報告4回/解約すると返還+加算金

補助金150万円は大きな金額です。ただし、受け取るまでに約4〜8ヶ月立て替え、通る確率は5割を切り、その後4年以上の報告義務が付く。一方で、月80時間の削減は年288万円の効果を毎年生み続けます。どちらが自社にとって合理的かは、削減できる時間の大きさ次第です。

自社の数字を入れて計算したい場合は、シゴハヤエージェントの費用と進め方をご確認ください。


実際にあったケース:調剤薬局チェーン

社名は非公開ですが、実際にあったご相談です。

課題

複数店舗を運営する調剤薬局チェーンで、本部の管理部門が毎月、店舗ごとの実績データを各システムから抜き出し、表計算ソフトで突き合わせ、店舗別・エリア別のレポートを作って配信していました。加えて、卸からの請求データと自社の発注データの照合も手作業です。担当者の残業が常態化し、「補助金を使ってシステムを入れよう」と検討を始めました。

IT導入支援事業者を3社まで絞り込み、商談も進めました。しかしそこで分かったのは、自社の業務を載せられる登録済みITツールが存在しない ということでした。使っている基幹システムが複数世代にまたがっており、店舗ごとに集計ルールも違う。パッケージのITツールでは、突合ルールをそのまま再現できません。「既製ツールに業務を合わせる」なら、現場の作業手順を全部作り直す必要がありました。

作ったもの

補助金の利用は見送り、業務側に合わせた自動化を構築しました。各システムから毎月データを取得し、店舗ごとの集計ルールに沿って突合し、差異があるものだけを担当者のもとに一覧で上げる。問題がなければ、店舗別・エリア別のレポートを自動で作成して各所に配信する、という仕組みです。判断が必要な例外は必ず人に回るようにし、AIが最終決定を下す設計にはしていません。

何がどう変わったか

管理部門の作業は「全件を突き合わせる」から「差異が出たものだけ確認する」に変わりました。レポート作成と配信は担当者が触らなくなり、月末に集中していた残業が減っています。導入は着手から2ヶ月で稼働しました。補助金を待っていた場合、交付決定を待って発注し、そこから構築に入るため、稼働はさらに数ヶ月先だった計算になります。

薬局・医療機関でのDX投資の考え方は「大手薬局がDX補助金を活用するために押さえるべき考え方」でも整理しています。


導入までの流れと期間

補助金ルートと自動化ルートで、動き方がどう違うかを並べます。

IT導入支援事業者を使う場合(通常枠・9月29日締切を狙う場合)

  1. GビズIDプライムを取得(約2週間)/SECURITY ACTIONを宣言(2〜3日)
  2. 支援事業者とITツールを検索し、2〜3社と商談・見積取得
  3. 申請マイページの招待を受け、交付申請を作成 → 自社で提出(9月29日17:00)
  4. 交付決定(11月9日予定)→ 決定後に契約・発注・支払い
  5. 事業実績報告を作成し、自社で提出(2027年4月30日まで)
  6. 確定検査 → 承認(SMS認証)→ 入金(2027年)
  7. 効果報告を4回(2027年3月〜2031年1月)

自動化を作る場合(シゴハヤエージェント)

  1. 初回のご相談(現在どの業務に月何時間かかっているかを伺う)
  2. 対象業務の切り出しと、自動化できる範囲の確認(前述の境界線に照らす)
  3. お見積り。初期100万円(税別)+月額10〜50万円(税別)
  4. 構築とテスト運用
  5. 稼働。標準1〜2ヶ月
  6. 稼働後は処理量に応じて対象業務を追加

補助金の締切に間に合わせるかどうかで、進め方はまったく変わります。9月29日の締切を狙うなら、GビズIDの取得を今日から始める必要があります。


よくある質問

Q. 契約後にIT導入支援事業者を変更することはできますか

交付申請の内容は支援事業者と一体で審査されるため、途中変更は原則として簡単ではありません。実務上は、交付決定前であれば申請を取り下げて組み直す、交付決定後であれば事務局に相談する、という対応になります。変更を前提にせず、最初の契約時に支援範囲と期間(効果報告の最終回である2031年1月まで対応するか)を書面で確認しておく ことが唯一の予防策です。

Q. 複数のIT導入支援事業者に同時に相談してもよいですか

相談・見積依頼の段階で複数社に声をかけることは問題ありません。むしろ推奨されます。ただし、交付申請は1つの補助事業につき1つの共同事業体で行うため、申請マイページの招待を受けたあとは1社に絞ります。また、1申請者につき申請者自身が管理する1つの携帯電話番号を登録する必要があり、その番号は他者の交付申請や支援事業者の各種電話番号として使い回せません。

Q. IT導入支援事業者に払った手数料は、経費として損金計上できますか

申請代行費が補助対象外である(補助金からは1円も戻らない)ことは公募要領に明記されていますが、税務上の取り扱いは支出の内容や契約形態によって判断が分かれます。顧問税理士に必ず確認してください。 併せて、補助金を受け取った際の収益計上時期についても事前に相談しておくと、決算での慌てがなくなります。

Q. 自社がIT導入支援事業者に登録したら、自社では補助金を申請できなくなりますか

はい。デジタル化・AI導入補助金2026において、IT導入支援事業者(構成員を含む)に登録されている事業者、または登録を行おうとする事業者は、補助事業者として申請できません。さらに、支援事業者の代表者及び役員は、他の事業者として交付申請を行うこともできません。逆方向も同じで、補助事業者の代表者・役員は他の事業者として支援事業者の登録申請ができません。ただし昨年度以前のIT導入補助金で登録されている場合はこの限りではありません。ベンダー側に回るか、利用者側で使うかは、年度単位で先に決めておく必要があります。

Q. 過去に取消処分を受けた事業者かどうかは、どこで確認できますか

公式サイトで「<IT導入支援事業者の登録取消について>」というPDFが公開されており、事業者名・法人番号・代表者名・公表日が掲載されています。中小企業庁も過年度に同種の公表を行っています。ただし、法人名や代表者を変えて再登録を試みる例が実在する ため、社名だけの確認では不十分です。PDFに載っている代表者名でも照合し、加えて登録年・過去の交付決定実績を直接ヒアリングすることをおすすめします。

Q. 支援事業者が途中で廃業したら、効果報告はどうなりますか

効果報告は補助事業者が申請マイページから入力し、IT導入支援事業者の確認を経て提出する運用です。相手が存在しなくなった場合の具体的な救済手順は公式に明示されていないため、事務局への相談が必要になります。なお、公式は「補助事業者との間に発生する係争、トラブルについては、事務局ではその責を一切負わない」としており、当事者間で解決する原則です。2031年1月まで続く関係である以上、事業の継続性は選定時に見るべき項目です。

Q. 交付決定前に「先に契約だけしておきましょう」と言われたらどうすべきですか

断ってください。公募要領に「交付決定前に契約、発注、納品、支払い等を行った場合は、補助金を受けることができない」と明記されています。契約書の日付だけを後ろにずらす、といった提案はさらに危険で、確定検査で発覚すれば交付決定の取消し・返還・加算金の対象になります。このような提案をしてくる時点で、その事業者は候補から外して構いません。


まとめ:探す前に、自社が乗れるかを確認する

IT導入支援事業者は「申請を代行してくれる業者」ではなく、共同事業体を組み、2031年1月まで付き合う相手です。登録済みであることは安全の保証ではなく、これまでに54者が取り消され、その影響は自社の交付決定にまで及び得ます。

そして最も大事なのは、自社の業務が既製のITツールに載るかどうか です。載るなら、この記事の7つの質問を持って支援事業者を探してください。載らないなら、支援事業者をいくら探しても解決しません。

月80時間の定型業務は、時給3,000円換算で年288万円です。これを補助金の採択を待たずに減らす選択肢として、当社は御社専用のAI社員が定型業務を自動実行するサービスを提供しています。初期100万円(税別)+月額10〜50万円(税別)、導入は標準1〜2ヶ月。 補助金の対象にはなりませんが、そのぶん交付決定を待たずに着手でき、報告義務もありません。

どの業務が自動化できるか、30分で切り分けます
「この業務は自動化できるのか」「うちの規模だと月額いくらか」を、現在の作業時間をもとにその場でお答えします。補助金ルートのほうが適していると判断した場合は、正直にそうお伝えします。
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制度全体の申請方法・対象・金額は「デジタル化・AI導入補助金2026 活用ガイド」、450万円枠の中身は「補助金450万円とAI導入」、補助金以外の自動化手段は「中小企業のAI自動化」をご覧ください。

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この記事の著者

AI革命

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編集部

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