ビジネス活用2026年10月更新

デジタル化・AI導入補助金2026で生成AIは対象になるか|登録要件と対象外になる導入例【2026年10月最新】

公開日: 2026/09/05
更新日: 2026/10/11
デジタル化・AI導入補助金2026で生成AIは対象になるか|登録要件と対象外になる導入例【2026年10月最新】

この記事のポイント

デジタル化・AI導入補助金2026で生成AIは対象か。公募要領から登録要件と対象外の例、次回締切2026年10月30日と入金時期、通常枠の採択率約44%を整理。対象外の業務を開発する場合の費用と、開発費を補助金でまかなう考え方も示します。

デジタル化・AI導入補助金2026(旧・IT導入補助金)において、「生成AIだから補助対象になる」という区分は存在しません。補助対象になるのは事務局に事前登録され審査を通ったITツールだけで、生成AIかどうかは登録時に申告する表示項目に過ぎません。

次回の交付申請締切は2026年10月30日(金)17:00、交付決定の予定日は2026年12月10日(木)です。補助率は1/2以内、補助額は5万円〜450万円。ただし全額を先に自社で払い、現金が戻るのは2027年になります。

この記事では、公募要領とITツール登録要領という一次資料をもとに「あなたが入れたい生成AIツールが対象になるのか」を判定できる形で整理します。あわせて、対象外と分かったときの選択肢として、自社の業務に合わせて仕組みを開発する場合の費用の考え方と、補助金で開発費をまかなえるかどうかも示します。


結論:「生成AI搭載だから対象」ではない

デジタル化・AI導入補助金2026の公式ロゴ

出典: デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト

補助対象の判定は、次の順番で行われます。生成AIかどうかは、この判定のどこにも出てきません。

  1. そのソフトがIT導入支援事業者によって事務局に登録されているか
  2. 登録されたソフトが業務プロセスまたは汎用プロセスを保有しているか
  3. その組み合わせが単独で交付申請できる構成になっているか
  4. 交付決定より後に契約・購入・支払いをしているか

ITツール登録要領には、AI搭載ソフトの扱いについてこう書かれています。

5. AIを用いた機能が搭載されたツールの導入に関する留意事項
AIを用いた機能を搭載したソフトウェアの場合は、ITツールの登録申請時にその旨を申告すること。ホームページ(ITツール検索画面等)において、AIを用いた機能を搭載している旨が表示される。
(ア) 生成AI:文章、画像、プログラム等を生成できるAIモデルに基づくAI
(イ) 生成AI以外のAI技術:上記以外のAIモデル(分類・分析・判断・予測等を行うAIモデル)に基づくAI
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール登録要領

読むべきは「表示される」という部分です。AIの搭載有無は、検索画面での表示のために申告する項目であって、補助対象になるための要件ではありません。 公募要領の分類表でも「AIの搭載有無を含む機能概要については、ITツール検索を活用し確認できる」と、確認手段の話として扱われています。

つまり「AI搭載」と書かれた製品でも対象外になることはあり、AIをまったく使っていない会計ソフトでも対象になります。判定は生成AIかどうかではなく、業務ソフトとして登録されているかどうかで決まります。


補助対象になるのは、事務局に登録されたITツールだけ

補助金の事務局を務める独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)のロゴ

出典: 中小機構 公式サイト

公式のよくある質問には、補助対象経費についてこう記載されています。

あらかじめ事務局に登録されたITツール(事務局に登録されたIT導入支援事業者が提供するもの)の導入費用
出典:よくあるご質問 通常枠

ここから、実務上とても重要な結論が出ます。

生成AIサービスを提供元と直接契約する形(月額プランをそのまま自社名義で契約する、APIの利用契約を結ぶ)は、登録ITツールの購入に当たりません。 補助対象かどうか以前に、交付申請の土俵に乗らないということです。世の中で広く使われている汎用の対話型AIサービスを社内に入れたい場合も、この形では申請そのものができません。

補助金を使う場合の購入経路は、次のとおり固定されています。

購入の形

申請できるか

登録済みIT導入支援事業者から、登録済みITツールを買う

できる

生成AIの提供元と直接契約する

できない(登録ITツールの購入に当たらない)

家電量販店・ECサイトで買う

できない(同上)

すでに契約中のサービスを継続する

できない(新規導入ではない)

なお、個別の製品が登録されているかどうかは日々変わります。製品名の印象で判断せず、必ず公式のITツール検索で実物を確認してください。 確認の手順は後ほど示します。


登録の条件は「1つの業務プロセスを幅広くカバーしているか」

IT導入支援事業者がソフトを登録する際には、次の4条件を満たす必要があります(ITツール登録要領 2-3(1)1./ソフトウェア本体を指す「大分類Ⅰ カテゴリー1」の要件)。

  • (ア) 業務プロセスまたは汎用プロセスのうち、いずれか1つ以上に該当する機能を有すること
  • (イ) 1つのプロセスの中で幅広く業務をカバーすること
  • (ウ) 「業種」「業務範囲」「業務機能」等の仕様を明確に定義して開発され、一般に販売が開始されていること
  • (エ) 販売価格に経済的合理性があり、市場価格を逸脱していないこと

(イ)の「幅広くカバーする」がどの程度かは、登録要領に例示があります。決済・債権債務のプロセスであれば、受注処理から売上計上、請求書発行を経て、売掛管理と回収まで一連の流れに対応することが求められます。「請求書だけを作る」「数字をグラフにするだけ」では足りません。

プロセスの区分は以下の7つです。

種別

記号

プロセス名

業務プロセス(共通)

共P-01

顧客対応・販売支援

業務プロセス(共通)

共P-02

決済・債権債務・資金回収

業務プロセス(共通)

共P-03

供給・在庫・物流

業務プロセス(共通)

共P-04

会計・財務・経営

業務プロセス(共通)

共P-05

総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス・統合業務

業種特化型プロセス

各業種P-06

業種固有のプロセス

汎用プロセス

汎P-07

汎用・自動化・分析ツール

補助額の水準によって、必要なプロセス数が変わります。

補助金申請額

補助率

必要なプロセス数

賃上げ目標

5万円以上150万円未満

1/2以内

1プロセス以上

加点項目

150万円以上450万円以下

1/2以内

4プロセス以上

必須要件

※ IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けたことがある事業者は、金額にかかわらず賃上げ目標が必須要件になります。 ※ 補助率が2/3に上がる特例もあります。令和6年10月〜令和7年9月の間で、「当該期間の地域別最低賃金以上〜令和7年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上ある場合が対象です。

補助額の中身と実質負担の計算は補助金450万円でAI業務自動化はどこまでできるかで詳しく整理しています。


文章生成・社内チャットだけのツールは、単独では申請できない

生成AIツールを補助金で入れたい場合に最初に確かめるべきなのが、公募要領 2-2(3)(ア) にある次の注記です。

※「汎用プロセス」のみを保有するITツールは、単独では交付申請不可だが、「共P-01」〜「各業種P-06」と組み合わせて交付申請することで、1プロセスとしてカウントされ交付申請が可能となる。
出典:通常枠 公募要領

この注記は、生成AIの話ではいちばん肝心な点です。その理由を確かめるため、汎用プロセス(汎P-07「汎用・自動化・分析ツール」)の機能例として挙げられているものを見てください。

  • 文書作成ワープロソフト、表計算ソフト、簡易データベースソフト、プレゼンテーションツール、メールソフト
  • 文書証憑管理ソフト、OCR、PDF、ペーパーレス化ツール
  • グループウェア、コラボレーションツール、社内SNS、社内チャットツール
  • WEB会議システム、リモートデスクトップ、シンクライアント
  • 同時編集機能が付いたオンラインストレージサービス
  • RPA、チャットボットシステム

「社内で文章を書かせる」「議事録を要約させる」「社内の質問にチャットで答えさせる」といった使い方の生成AIツールは、この汎用プロセスに分類されやすくなります。 そしてこの区分だけを持つツールは、それ単体では交付申請できません。

したがって、生成AIツールを補助金で入れたい場合、実際に取りうる構成は次のどちらかになります。

  1. AI機能を搭載した業務ソフトを導入する(AI搭載の会計ソフト、受発注システム、在庫管理、人事労務システムなど)。これらは共P-01〜各業種P-06のいずれかを保有しているため、単独で申請できます
  2. 業務プロセスを持つソフトと、生成AI系の汎用ツールを組み合わせて申請する。この場合、汎用ツールは1プロセスとしてカウントされます

逆に言えば、「生成AIツールだけを買って半額を補助してもらう」という計画は、そもそも制度上成立しません。 検討の初期段階でこれを知らないまま進むと、締切直前に構成をやり直すことになります。


補助対象にならない生成AIの入れ方

ITツール登録要領 2-3(1)2. には、登録要件を満たしていても登録対象外になるケースが (ア)〜(タ) まで列挙されています。生成AI導入で特に引っかかりやすいものを抜き出します。

記号

登録対象外になるもの

生成AI導入での該当例

(ア)

幅広く業務をカバーせず、単一の処理を行う機能しか持たないもの

文章を要約するだけ、画像を生成するだけのツール

(ウ)

恒常的に利用されないもの

繁忙期だけ使う一時的な利用

(カ)

業務プロセスに影響を与えるような大幅なカスタマイズが必要なもの

自社業務に合わせて大きく作り替える前提の導入

(キ)

製品が完成しておらず、一般的に販売されていないもの

ベータ版・限定提供中のAIサービス

(ク)

スクラッチ開発を伴うソフトウェア。過去に特定顧客向けに開発したコードを再利用し、追加開発を伴うもの

自社専用に構築するAIシステム全般

(ケ)

すでに購入済のソフトへの増台・追加ライセンス費用、リビジョンアップ費用

既存契約のアカウント追加、上位プランへの変更

(コ)

導入済みソフトの機能を追加・拡張することを目的としたもの(追加モジュール、アドオン、プラグイン等)

使用中の基幹システムへのAIオプション追加

(サ)

特定の顧客向けに限定され、一般市場に販売されていないもの

自社だけのために作られた仕組み

(タ)

単なる情報提供サービス、会員登録してWEB上でサービスを受ける仕組みなど、業務機能を持たないもの

業務ソフトの体裁を持たないAIサービス

さらに、全カテゴリー共通の補助対象外として次の項目があります。生成AIの契約形態がそのまま当てはまるものが複数あります。

共通の対象外

内容

3

補助金申請・報告に係る申請代行費

4

公租公課(消費税)

5

交付申請時においてITツールの利用金額が定められないもの(使った分だけ請求される従量制の契約など、申請の時点で年間いくらかが確定しないものは不可)

6

対外的に無償で提供されているもの(誰でも無料で使える範囲のプランは不可)

7

リース・レンタル契約のITツール

8

中古品

9

交付決定前に購入したITツール

「交付決定前に購入したものは対象外」(共通9)は、生成AI導入で特に注意が必要な点です。 便利だから先に試験導入して、あとから補助金を申請しよう、という進め方は使えません。交付決定日(10月30日締切分は2026年12月10日予定)より前に契約・発注・支払いをした時点で、その費用は補助の対象から外れます。

また、通常枠ではハードウェアが補助対象外です。AIを動かすためのPCやタブレットの購入は、通常枠では補助されません。


自分が入れたいツールが対象か確認する4ステップ

補助金・助成金情報を確認できる中小企業支援サイト「ミラサポplus」

出典: ミラサポplus 公式サイト

制度の解説を読み込むより、実物を確認したほうが早く結論が出ます。今日この場でできる手順です。

ステップ1:ITツール検索で製品名を検索する

公式のITツール検索を開き、導入したいツール名で検索します。対応希望エリア(都道府県)、ツール名、事業者名称、要件・目的(ITツールが有する機能)、セキュリティ認証、支援枠で絞り込めます。

ここでヒットしなければ、その時点で補助対象外が確定します。 制度の細かい要件を読む必要はありません。なお、PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機はこの検索結果には含まれません。

ステップ2:保有しているプロセスを確認する

ヒットした場合、そのツールが共P-01〜汎P-07のどれを保有しているかを見ます。汎P-07(汎用・自動化・分析ツール)しか持っていなければ、単独では交付申請できません。 業務プロセスを持つ別のツールとの組み合わせが必要になります。

ステップ3:AI機能の表示を確認する

登録時の申告に基づき、AIを用いた機能を搭載している旨が検索画面に表示されます。「生成AI」と「生成AI以外のAI技術」の区分もここで分かります。ただし繰り返しになりますが、これは表示項目であって、対象・対象外の判定には使われません。

ステップ4:契約時期を確認する

すでに契約している、あるいは締切前に契約する予定がある場合、その分は対象になりません。交付決定後に契約・支払いができるスケジュールになっているかを確認します。

この4ステップで「対象外」と分かった場合、残る選択肢は「対象になる別の製品に業務を合わせる」か「補助金を使わずに進める」かの二択です。判断材料は後半の費用比較で示します。


次の締切と、お金が戻るまでのスケジュール

公式の事業スケジュールで公表されている日程です(2026年10月11日に確認)。次回の締切は、通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数者連携デジタル化・AI導入枠で同じ日です。

工程

次回(通常枠などの6次・複数者連携枠の3次)

9月29日締切分(締切済み)

交付申請締切

2026年10月30日(金)17:00

2026年9月29日(火)17:00

交付決定(予定)

2026年12月10日(木)

2026年11月9日(月)

事業実施期間

交付決定〜2027年5月31日(月)17:00(予定)

交付決定〜2027年4月30日(金)17:00(予定)

事業実績報告期限

2027年5月31日(月)17:00(予定)

2027年4月30日(金)17:00(予定)

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 事業スケジュール。10月30日より後の締切は公式スケジュールに未掲載で、事務局は「確定している募集回のスケジュールのみ公表」としています。

補助事業の流れは公募要領で次の順に固定されています。

  1. 交付申請
  2. 交付決定(※これより前に契約・購入すると対象外)
  3. ITツール契約・導入・代金支払い(事業者が全額立て替える)
  4. 実績報告
  5. 補助金の額の確定 → 補助金の交付

交付規程 第25条には「事務局は、額の確定の通知後に、補助金の交付を行うものとする」とあります。ただし実績報告を出してから実際に入金されるまでの日数は、公募要領・交付規程・公式FAQのいずれにも書かれていません(本記事執筆時点で未発表)。 「申請から◯ヶ月で入金される」と断定している情報には根拠がないため、鵜呑みにしないでください。

申請から入金までにかかる期間

日数が公式に確定しているのは「交付申請締切 → 交付決定」と「実績報告の期限」までです。10月30日に申請した場合を、この2点から逆算するとこうなります。

工程

最短で進めた場合

期限いっぱいまで使った場合

交付申請

2026年10月30日

2026年10月30日

交付決定

2026年12月10日(約6週間後)

2026年12月10日

契約・導入・全額支払い

2026年12月〜2027年1月

2027年1〜5月

事業実績報告

2027年1〜2月

2027年5月31日

補助金の額の確定 → 入金

実績報告の後(日数は未発表)

実績報告の後(日数は未発表)

申請から実績報告まで

約3ヶ月

約7ヶ月

入金時期

2027年

2027年6月以降

つまり、申請から入金までは最短でも3ヶ月を超え、そこに額の確定と振込の期間が上乗せされます。

公表されている日程から確実に言えるのは、次の3点です。

  • 2026年10月30日に申請すると、交付決定は2026年12月10日(約6週間後)。この約6週間は、導入を止めて結果を待つことになる
  • 支払いは交付決定より後でなければならず、しかも事業者がいったん全額を立て替える
  • したがって現金が戻るのは、どんなに早くても2027年。実績報告を期限近くまで遅らせれば2027年6月以降になる

締切から逆算した準備の進め方はデジタル化・AI導入補助金の締切はいつ?にまとめています。制度全体の概要はデジタル化・AI導入補助金2026の全体像をご覧ください。


通るかどうか|通常枠の採択率は約44%

補助金制度を所管する中小企業庁のロゴ

出典: 中小企業庁 公式サイト

対象になるツールを選び、書類を揃えても、採択されるとは限りません。2026年10月7日に交付決定が公表された4次締切分の実績です。

枠

申請数

交付決定数

採択率

通常枠

1,836件

816件

44.4%

インボイス枠(インボイス対応類型)

3,536件

1,610件

45.5%

セキュリティ対策推進枠

22件

16件

72.7%

3枠の合計

5,394件

2,442件

45.3%

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 交付決定事業者一覧(申請数・交付決定数)。採択率は申請数と交付決定数から計算した値です。

通常枠の採択率を回ごとに並べると、1次43.9%(2,028件中891件)、2次43.6%(1,879件中819件)、3次42.2%(1,913件中807件)、4次44.4%です。通常枠は毎回4割台前半〜半ばで、申請の半分強は通っていません。

これが計画に与える影響は単純です。申請から交付決定までの約6週間、導入を止めて待ち、半分強の確率で外れます。 外れた場合、全額自己負担で進めるか、次の締切まで待つかを、その時点で判断し直すことになります。

加えて、申請には次の準備が必要です。

  • GビズIDプライムの取得(発行に日数がかかる)
  • SECURITY ACTION 自己宣言IDの登録
  • IT導入支援事業者の選定と、事業者と共同で進める申請作業
  • 150万円以上を申請する場合は、3年間の賃上げ目標の設定(未達なら返還義務。返還金の納付が遅れると年利10.95%の延滞金)

なお、IT導入補助金2025の通常枠・複数社連携IT導入枠で交付決定を受けた事業者は、交付決定日から12ヶ月以内は今回の通常枠に申請できません。 グループ構成員として参加していた場合も含まれます。


自動化を実現する方法は3つある

パッケージ・ノーコード・オーダーメイドという3つの自動化の進め方を表したイメージ図

補助金の対象になるかどうかとは切り離して、業務を自動化する手段そのものを並べます。目的は「補助金をもらうこと」ではなく「作業時間を減らすこと」のはずなので、ここから逆算するほうが判断を誤りません。

1. 手作業のまま、手順とテンプレートを整える

費用はほぼゼロです。転記のルールを決め、表計算の関数や入力フォーマットを整えるだけでも、作業時間が減ることがあります。これを試していない状態でいきなりシステムを入れても、効果が読めません。 ただし削減幅には天井があり、担当者が変われば元に戻ります。

2. 登録済みのSaaS・RPA・ノーコードツールを導入する

料金は製品によって異なりますが、この経路なら補助金の対象になり得ます(登録されている製品に限る)。既製品なので導入も比較的早く進みます。

弱点は、業務のほうを製品に合わせる必要があることです。使っているシステムが複数系統に分かれている、業務手順が自社独自になっている、といった場合、製品が業務に対応しきれません。RPAは画面操作を記録して再生する方式が中心のため、画面レイアウトが変わると止まり、保守の手間が継続的に発生します。ノーコードとの違いはノーコードとAIエージェントの違いで整理しています。

3. 業務に合わせた仕組みを開発する

自社の業務手順と今使っているシステムに合わせて、データの取得・突き合わせ・転記・配信までを自動で行う仕組みを作る方法です。開発会社に依頼する受託開発のほか、作った仕組みの運用まで月額で任せる運用型のAIエージェントサービスもあります。既製品に載らない業務でも自動化できる点が最大の利点で、複数システムをまたぐ処理や、判断ルールが自社固有の業務に向きます。

弱点は明確です。各社向けに構築する部分は、ITツール登録要領の (ク)(スクラッチ開発を伴うもの)(サ)(特定顧客向けで一般市場に販売されていないもの)に該当し、この補助金の補助対象になりません。 AIエージェントと名の付く製品でも、既製品として登録されているものなら2.の経路に入りますが、自社向けに作り込む部分は対象外です。

なお、今は ChatGPT や Claude などを使って、社内で試作や手順の自動化をかなり進められます。開発を頼むかどうかの分かれ目は、技術ではなく既存システムとの接続、データの権限、例外の扱い、結果が正しいかの確認、変更が起きたときの責任を社内で持てるかどうかです。

方法

初期費用

月々の費用

この補助金

進め方

手順・テンプレートの整備

0円

0円

対象外(経費が発生しない)

即日〜数週間

登録済みSaaS・RPA・ノーコード

製品による

製品による

対象になり得る

交付決定後に着手

業務に合わせた仕組みの開発

開発範囲に応じた見積

クラウド・外部APIの実費、保守は契約による

対象外

範囲を決めてから見積・着手


費用の目安|補助金を使う場合と使わない場合

金額を並べて比較します。判断に必要なのは補助率だけでなく、手元の現金がいつ動くかといつ現場が変わるかです。

登録済みITツール+補助金(通常枠)

補助金を使わず業務に合わせて開発

補助率・補助額

1/2以内・5万円〜450万円

この補助金はなし(別の制度は下で説明)

初期費用

製品による(全額を先に立て替え)

開発範囲に応じた見積

月々の費用

製品による

クラウド・外部APIの実費、保守は契約による

現金が戻る時期

早くても2027年

戻らない(全額自己負担)

着手できる時期

交付決定(10月30日締切分は2026年12月10日予定)より後

範囲と見積に合意した後

不確実性

通常枠の採択率 約44%、3年間の賃上げ義務(150万円以上)、実績報告・効果報告の事務

採択審査なし。PoCで効果を確かめてから本開発に進むかを決められる

業務の扱い

業務を製品に合わせる

業務手順と今のシステムに合わせて作る

当社(AI革命株式会社)の受託開発は、表の右側「業務に合わせて開発」にあたります。公開している価格は既存システムの改修100万円〜、PoC(効果を小さく確かめる試作)300万円〜、本開発は個別見積です。すべて税別で、クラウド・外部API・ライセンス等の実費は別にかかります。PoCの300万円は試作の開始価格で、本番システムの完成価格ではありません。

受託開発はこの補助金の補助対象になりません。 各社の業務に合わせて構築するため、前述の (ク)(サ) に該当するからです。費用を半分にすることが最優先で、業務が既製品に載るなら、登録済みの既製ITツールから選ぶのが正しい判断です。この記事の前半で判定材料を先に出しているのは、そのためです。

補助金で開発費をまかなう場合の考え方

「開発会社の見積を、補助上限450万円の枠に収めれば半額になる」という考え方は、この補助金では成り立ちません。対象は登録済みの既製ITツールだけで、各社向けの開発費はいくらであっても対象外です。開発費を補助金でまかなうなら、次の順で考えます。

  1. システム構築費を対象にする別の制度を探す。たとえば中小企業省力化投資補助金(一般型)は、公式サイトで「個別現場の設備や事業内容に合わせた設備導入・システム構築」を対象に挙げています(中小企業省力化投資補助金 一般型、2026年10月11日確認)。申請要件・補助率・締切は公募回ごとに公募要領で確かめます
  2. 見積を制度の経費区分に合わせて分けてもらう。開発費、クラウド・外部APIの利用料、保守費は、制度によって対象になるものとならないものが分かれます
  3. 交付決定前に発注・契約・支払いをしない。この補助金と同じく、交付決定前の発注を対象外とする制度があります。公募要領で確かめるまでは発注しないでください。相談や要件の整理は、発注しない限り先に進められます
  4. 不採択のときに進めるかを先に決める。採択されるかは審査次第です。外れたら自費で進めるのか、やめるのかを決めておくと、待つ期間が無駄になりません

補助金の金額の上限から逆に開発範囲を決めると、必要な機能が削られたり、補助金のために作らなくてよい機能が増えたりします。先に「どの業務の、どこまでを自動化するか」を決めて見積を取り、その金額が制度に合うかを後から確かめる順番のほうが、判断を誤りません。2つの補助金の違いはデジタル化・AI導入補助金とものづくり補助金の比較で整理しています。

AIエージェントの費用構造をもう少し詳しく知りたい場合はAIエージェント導入の費用を参照してください。


自動化できる業務・できない業務の境界線

補助金の対象になるかとは別に、そもそも自動化に向く業務かどうかの線引きがあります。ここを見誤ると、補助金が取れても現場は変わりません。

自動化できる業務

自動化できない業務

毎日・毎週・毎月繰り返し発生する

毎回例外判断が発生する

入力も出力もデジタルで完結する

紙・対面が前提になっている

判断ルールが言葉で定義できる

最終決裁をAIに委ねたい

手順が担当者間で共通している

担当者ごとにやり方が違い、暗黙知になっている

処理件数が多く、時間が積み上がっている

月に数件しか発生しない

自動化できる業務の具体例

  • 月次集計とレポート配信:複数システムから数字を取り出し、決まった様式にまとめて関係者に送る
  • データ照合:2つ以上のシステムの数字を突き合わせ、差分だけを人に上げる
  • 商談記録の入力とフォローメール送信:面談メモから所定の項目を抽出し、顧客管理システムに登録して定型連絡を出す
  • 商品マスタ・カタログの更新:仕入先から届く更新情報を、自社の商品情報に反映する
  • 請求・支払データの取り込みと突合

自動化を避けるべき業務

  • 採用の合否判断、与信判断、懲戒などの人事上の決定:最終判断は人が持つべき領域です
  • 医療・法務など、誤りが直接的な損害につながる判断
  • 毎回条件が変わる交渉・折衝
  • 紙の書類が起点で、原本確認が必要な業務:入口が紙のままでは効果が出ません

なお、AIにすべてを任せる必要はありません。 現実的なのは「機械が全件を処理し、判断が必要なものだけを人に上げる」設計です。人の仕事は「全件を処理する」から「例外だけを見る」に変わります。任せられる範囲の考え方はAIエージェントに任せられる業務で詳しく整理しています。


削減できる時間を金額に直すといくらか

補助金を追うか、自費で先に進めるかを決めるには、削減できる時間を金額に直して、開発費と運用費に並べるのが確実です。以下は仮定に基づく試算で、実際の見積額や実績値ではありません。人件費は時給3,000円(年収500万円前後の社員の人件費相当)と置きます。

式は次のとおりです。

  • 月の削減額 = 削減できる時間(月)× 時給
  • 月の純減 = 月の削減額 − 月々の運用費(クラウド・外部APIの実費、保守費)
  • 回収までの月数 = 開発費 ÷ 月の純減

試算A:業務が1つだけの場合

  • 対象業務:月次レポート作成のみ
  • かかっている時間:月20時間
  • 金額換算:20時間 × 3,000円 = 月6万円(年72万円)
  • 月々の運用費を仮に月3万円とすると、月の純減は3万円

この規模で開発費を仮に200万円かけると、200万円 ÷ 3万円 = 約67ヶ月(5年半)かかります。月の削減額が運用費とあまり変わらない規模なら、開発には向きません。 手順の整備や既製ツール、社内でAIを使った自動化で済ませるほうが合います。

試算B:複数の定型業務をまとめる場合

  • 対象業務:月次集計、データ照合、レポート配信、マスタ更新など
  • かかっている時間:合計 月80時間
  • 金額換算:80時間 × 3,000円 = 月24万円(年288万円)
  • 月々の運用費を仮に月3万円とすると、月の純減は21万円

開発費は範囲で大きく変わるため、3つの水準で並べます(いずれも仮定の金額です)。

開発費(仮定)

回収までの月数

計算

200万円

約9.5ヶ月

200万円 ÷ 21万円

400万円

約19ヶ月

400万円 ÷ 21万円

600万円

約29ヶ月

600万円 ÷ 21万円

自社の数字を入れるときは、削減できる時間を「今かかっている時間」ではなく「仕組みができた後も残る確認の時間を引いた分」で数えてください。確認の時間を見込まないと、回収月数は短く出すぎます。

補助金を待つ間に発生する差

既製品に業務が載らないのに補助金の結果を待つと、その期間は削減できたはずの金額がそのまま失われます。損失は「月の純減 × 待つ月数」で計算できます。試算Bの月21万円で、10月30日に申請して12月10日の交付決定を待ち、そこから製品選びをやり直して3ヶ月遅れた場合、21万円 × 3ヶ月 = 約63万円です。通常枠の採択率は約44%なので、待った結果として不採択になれば、その期間はそのまま失われます。

判断の目安は次のとおりです。

  • 月の削減額が運用費とあまり変わらない → 補助金の有無にかかわらず、まず手順整備や既製ツール、社内でのAI活用で対応する
  • 業務が既製品に載る、かつ150万円以上の投資を4プロセス以上で組める → デジタル化・AI導入補助金を取りに行く価値がある
  • 業務が既製品に載らない、または削減効果を早く出したい → この補助金は待たずに、開発の見積を取り、別の制度が使えるかを確かめる

自社の業務がどの行に当てはまるかを確かめたい場合は、既製ツールに載らない業務を、開発で自動化できるか相談するからご相談ください。初回相談は無料・30分(オンライン)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。今の業務の流れと使っているシステムを伺い、依頼範囲の候補と費用の目安を相談メモでお返しします。登録済みの既製ツールで足りると判断できる場合は、その旨をお伝えします。


当社が公開している開発実績

当社が受託開発で公開できる実績は、次の2件です(守秘のため社名は非公開です)。どちらも補助金を使った案件として紹介するものではありません。

業種

作ったもの

通信事業

数万件の請求情報を取り込み、集計し、確認する画面

薬局

複数店舗・数千人分の記録の管理と、利用者ごとの権限、確認の工程

共通しているのは、既製品では今の業務の流れや権限の分け方に合わず、既存のデータを取り込んで確認の工程まで作り込む必要があった点です。この記事で「既製品に載らない業務」と呼んでいるのは、こうした業務です。

薬局・医療機関での補助金活用の考え方は大手薬局のDX補助金活用にも整理しています。


開発で進める場合の流れ

補助金を使わずに開発で進める場合、当社では次の順で進めます。期間は対象の範囲によって変わります。

  1. 初回相談(無料・30分・オンライン):何を解決したいか、使う人、今のシステムを伺います。要件が決まっていなくても大丈夫です。業務の流れ、使っているシステム名、困っている操作、手元にある資料(Excel・既存コード・AIで作った試作など)の有無が分かると話が早く進みます。秘密情報・本番の認証情報・実顧客データは送らないでください
  2. 相談メモ(メール):確認した現状と課題、自社で進める・頼む・やらないの切り分け、依頼の形の候補(既存システムの改修/PoC/本開発/調査のみ)、費用の目安、次に必要な資料をまとめてお送りします
  3. 提案・見積(無料):資料を受け取った後に、範囲と金額を示します
  4. 調査・PoC(有償):既存システムの調査や、効果を小さく確かめる試作が必要な場合に行います。始める前に範囲と金額を示して合意を取ります
  5. 開発と確認:範囲と金額に合意してから開発します。本稼働の前に、これまでの手作業と並行して動かし、結果が一致するかを確かめる進め方も選べます

自社でAIを使って進められる部分と、会社に頼んだほうがよい部分の分け方の目安です。

自社でAIを使って進めやすい部分

会社に頼んだほうがよい部分

業務の手順の書き出し、表計算の関数やマクロの作成

複数のシステムからデータを取り出してつなぐ部分(公開API・CSV・画面操作のどれでつなぐかの判断を含む)

画面の試作、文章の下書き・要約

誰がどのデータを見られるかの権限の設計と、その試験

少量のデータでの動作確認

例外が出たときに誰へ上げるかの設計と、結果が正しいかの確認(検収)

—

業務やシステムが変わったときの修正と、その責任の持ち方

社内にAIエンジニアがいない状態からの進め方はエンジニアがいなくても業務自動化はできるかにまとめています。

補助金を狙う場合でも、締切前にやっておくべきこと

業務の棚卸しだけは先に進められます。 交付決定前に「発注・契約・支払い」さえしなければ、補助対象から外れることはありません。10月30日の締切までに対象業務と削減時間を整理し、ITツール検索で候補の有無を確認しておけば、12月10日予定の交付決定と同時に着手できます。

そしてこの棚卸しの結果、対象業務が既製品に載らない、あるいは汎用ツールしか見つからないと分かった時点で、この補助金を追いかける意味はなくなります。その場合は既製ツールに載らない業務を、開発で自動化できるか相談するからご相談ください。棚卸しの段階から一緒に整理できます。


よくある質問

Q1. すでに社内で生成AIの有料プランを契約しています。あとから補助金を申請できますか。

できません。共通の補助対象外の9に「交付決定前に購入したITツール」があり、契約済みの費用をさかのぼって対象にすることはできません。また、すでに購入済みのソフトへの増台・追加ライセンス費用も対象外(ケ)です。アカウントを増やす形での申請も認められません。新規に、交付決定後に、登録済みITツールを契約する必要があります。

Q2. 補助金の申請を専門会社に代行してもらった場合、その費用も補助対象になりますか。

なりません。共通の補助対象外の3に「補助金申請、報告に係る申請代行費」が明記されています。一方、登録ITツールとセットで提供される導入コンサルティング・導入設定・研修・保守サポート(制度上「大分類Ⅲ」と呼ばれる、ソフト本体ではなく人が行う支援の区分)は補助対象になり得ます。ただし合計200万円が上限で、1回の交付申請につき1つのみ、保守サポートは最大2年分までです。申請代行費とはまったく別のものなので混同しないでください。

Q3. 昨年IT導入補助金に採択されました。今年も申請できますか。

IT導入補助金2025の通常枠または複数社連携IT導入枠で交付決定を受けた事業者(グループ構成員を含む)は、交付決定日から12ヶ月以内はデジタル化・AI導入補助金2026の通常枠に申請できません。12ヶ月を過ぎていれば申請可能ですが、その場合はIT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者に該当するため、賃上げ目標が加点ではなく必須要件になります。3年間の賃上げ計画とセットで検討してください。

Q4. 個人事業主でも申請できますか。

対象は中小企業・小規模事業者等で、個人事業主も含まれます。ただし交付申請にはGビズIDプライムの取得とSECURITY ACTIONの自己宣言IDの登録が必要で、提出書類は法人と個人事業主で異なります(法人は3種類、個人事業主は4種類)。GビズIDプライムは発行までに日数がかかるため、締切直前に着手すると間に合いません。

Q5. 支払いはクレジットカードの分割払いや、リース契約でもよいですか。

支払方法は原則として銀行振込またはクレジットカード1回払いです。分割払い・リボ払いは認められません。リース・レンタル契約のITツールも補助対象外です(サイバーセキュリティお助け隊サービスを除く)。また、証憑として有効なのは補助事業者側の書類のみで、IT導入支援事業者の口座取引明細や領収書控えは認められません。振込明細や利用明細は自社側で必ず保管してください。

Q6. IT導入支援事業者は、どうやって探せばいいですか。

補助金を使う場合、交付申請は自社単独ではできず、事務局に登録されたIT導入支援事業者と共同で進めます。公式サイトには「ITツールを探す」と「IT導入支援事業者を探す」の2つの検索が用意されているので、まず導入したいツール名で検索し、そのツールを提供している事業者を確認するのが最短です。対応希望エリア(都道府県)でも絞り込めるため、訪問での支援を求める場合は地域から探せます。事業者によって扱える製品と支援の手厚さが異なるため、1社で決めず複数に問い合わせて比較してください。

Q7. 不採択だった場合、次の締切に申請し直せますか。

再申請自体は可能です。ただし2026年10月30日より後の締切日は、2026年10月11日時点で公式の事業スケジュールに掲載されていません(事務局は確定した回のみ公表しています)。不採択の連絡を待ってから次の締切に回すと、着手はさらに数ヶ月先になります。通常枠の採択率は約44%ですから、「外れた場合は自費で進めるのか、待つのか」を申請前に決めておいたほうが、社内の意思決定は速くなります。

Q8. 賃上げ目標を達成できなかった場合、補助金はどうなりますか。

150万円以上を申請して3年間の賃上げ目標を設定した場合、未達なら補助金の返還義務が生じます。返還額は交付を受けた補助金額が上限で、加算金は含まれません。ただし返還金の納付が遅れると、年利10.95%の延滞金がかかります。賃上げは補助金を取るための形式的な宣言ではなく、3年間拘束される経営上の約束です。150万円以上の枠を狙うかどうかは、この点まで含めて判断してください。

Q9. AIを動かすためのPCやタブレットは補助対象になりますか。

通常枠ではハードウェアは補助対象外です。ITツール検索の結果一覧にも、PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機は含まれません(販売予定のある事業者は検索できます)。AI活用に合わせて端末の更新も検討している場合、通常枠ではその費用は自己負担になる前提で予算を組んでください。ただしインボイス枠(インボイス対応類型)であればハードウェアも対象で、PC・タブレット等は上限10万円、レジ・券売機は上限20万円です。ソフトウェアとセットで、そのソフトを使うために必要であることが条件で、ハードウェア単独の申請はできません。端末更新も含めたいなら、申請枠そのものを見直すほうが早いです。

Q10. 自社向けに開発する費用は、この補助金でまかなえますか。

まかなえません。デジタル化・AI導入補助金の対象は事務局に登録された既製のITツールで、各社向けのスクラッチ開発や、特定の顧客向けで一般に販売されていないものは登録対象外(ITツール登録要領の (ク)(サ))です。開発費を補助金でまかなうなら、システム構築費を対象経費に含む別の制度の公募要領を確認し、交付決定前に発注しない段取りで進めます。見積はどの制度を使うかに関係なく、開発範囲を決めてから取るのが先です。


まとめ

  • デジタル化・AI導入補助金2026に「生成AIだから対象」という枠はありません。事務局に登録されたITツールかどうかがすべてです
  • 生成AIサービスを提供元と直接契約する形は、登録ITツールの購入に当たらず、申請の土俵に乗りません
  • 文章生成・社内チャットなど汎用プロセスだけのツールは、単独で交付申請できません。業務プロセスを持つソフトとの組み合わせが必要です
  • 無料プラン、従量課金で金額が確定しないもの、アドオン・プラグイン追加、スクラッチ開発、交付決定前の購入は、いずれも対象外です
  • 次回の交付申請締切は2026年10月30日(金)17:00、交付決定は2026年12月10日(木)予定。実績報告期限は2027年5月31日で、現金が戻るのは2027年です
  • 通常枠の採択率は約44%(4次締切分)。待って外れれば、その期間はそのまま失われます
  • 業務に合わせた開発はこの補助金の対象外です。開発費を補助金でまかなうなら、先に範囲を決めて見積を取り、システム構築費を対象にする別の制度に合うかを確かめます
  • 回収の目安は「開発費 ÷(月の削減額 − 月々の運用費)」。月80時間・時給3,000円・運用費月3万円と仮定すると、開発費200万円で約9.5ヶ月、400万円で約19ヶ月です

補助金を使えるなら使うべきです。ただし、デジタル化・AI導入補助金が使えるのは「既製品に自社の業務が載る場合」だけです。載らないと分かった時点で、この補助金を待つ理由はなくなります。


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「この業務は既製ツールで足りるのか、開発が必要なのか」「開発するならどこまでを、いくらで」を、今の業務の流れから一緒に整理します。初回相談は無料・30分(オンライン)で、要件が決まっていなくても大丈夫です。相談後に、依頼範囲の候補・進め方・費用の目安をまとめた相談メモをお送りします。

当社の受託開発の公開価格は、既存システムの改修100万円〜、PoC 300万円〜、本開発は個別見積(すべて税別、クラウド・外部API等の実費は別)です。補助金の対象になる既製ツールで足りる場合は、その旨を正直にお伝えします。

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この記事の著者

AI革命

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編集部

AI革命株式会社の編集部です。最新のAI技術動向から実践的な導入事例まで、企業のデジタル変革に役立つ情報をお届けしています。豊富な経験と専門知識を活かし、読者の皆様にとって価値のあるコンテンツを制作しています。

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