SoftBank「Cloud PF Type A」とは?Sarashina活用の国産ソブリンクラウドを徹底解説

この記事のポイント
ソフトバンクの国産ソブリンクラウド「Cloud PF Type A」と、SB Intuitionsの国産LLM「Sarashina3」を活用した生成AIサービスを、機能・料金・提供形態・向き不向きまで整理して解説します。
「Cloud PF Type A」は、ソフトバンクが国内データセンターで「Oracle Alloy」を運用する、データ主権(ソブリン性)を備えた法人向けクラウド基盤です。 その上で、SB Intuitions が開発した国産LLM「Sarashina(さらしな)」を活用した生成AIサービスが動く、という二層構造で理解すると全体像がつかめます。2026年6月30日から、東日本データセンターで Sarashina 活用の生成AIサービスが実際に提供開始されました。
この記事でわかること:
- Cloud PF Type A(基盤)と Sarashina(国産LLM)の関係を二層構造で整理
- Sarashina3 の5モデル(mini/nano/guard/embedding/rerank)の役割と使い分け
- 生成AIの提供形態「共有型(On-Demand)」と「専有型(Dedicated)」の選び方
- 料金・プラン・提供スケジュール(東日本/西日本のロードマップ)
- ソブリン性の3要素(データ主権・運用主権・技術主権)とセキュリティ
- 他の国産ソブリンクラウドとの位置づけ
- 向いている企業/向いていない企業
想定読者: 企業の情報システム部門、自治体・公共機関のDX担当、SIer、AI活用を検討する法人の意思決定者。海外パブリッククラウド+海外LLMの代替として、国産・ソブリンな選択肢を比較検討している方を主な対象としています。

出典: ソフトバンク Cloud PF Type A 公式サイト
Cloud PF Type A とは何か:二層構造で理解する
Cloud PF Type A は、Oracle の「Oracle Alloy」を基盤に、ソフトバンクが日本国内で運用する法人向けクラウドサービスです。 データやシステムを日本の管理下で運用することでデータ主権を守りながら、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)由来の約200種類のクラウドサービスを国内データセンターから使えます。
最初に押さえておきたいのは、このサービスが次の二層で成り立っている点です。ここを混同すると全体像がぼやけます。
レイヤー | 名称 | 内容 | 提供元 |
|---|---|---|---|
土台(基盤) | Cloud PF Type A | Oracle Alloy をベースにした国産ソブリンクラウド。IaaS/PaaS/AI基盤 | ソフトバンク(基盤技術はOracle) |
その上で動くAI | Sarashina 活用生成AIサービス | 国産LLM「Sarashina3」を使った生成AI(RAG・エージェント等) | SB Intuitions(実行基盤はソフトバンク) |
海外のパブリッククラウドをそのまま使う場合、データの所在・運用主体・ガバナンスが海外事業者に依存します。Cloud PF Type A は、データの配置・運用・鍵管理を日本国内で完結させつつ、OCIとほぼ同等の機能セットを使える点が最大の特徴です。企業や自治体が保有する機密情報と連携した高精度な生成AIを、データ主権を確保した環境で利用できます。
Oracle Alloy とは
Oracle Alloy は、パートナー企業が自社ブランドでクラウドを提供・再販できる、OCIベースの基盤プログラムです。利用企業(ここではソフトバンク)は次の要素をカスタマイズできます。
- UI/サービス名称/課金体系
- サポート体制・運用ポリシー
- データセンターの所在地・運用主体
つまりソフトバンクは、OCIの先端機能をベースにしながら、「国内運用・国内サポート・ソフトバンクブランド」のクラウドとして Cloud PF Type A を提供している、という構造です。海外ハイパースケーラーの技術資産を、国内主権の下で使える点が競合との差別化になっています。
Sarashina3 とは:国産フルスクラッチLLMの5モデル
Sarashina は、ソフトバンク子会社 SB Intuitions がフルスクラッチで開発した国産の大規模言語モデル(LLM)です。 2026年6月30日には最新世代の「Sarashina3」が発表され、Cloud PF Type A 上で活用できるようになりました。日本語処理性能の高さと、日本特有の文化・慣習への理解が強みです。
Sarashina3 は用途に応じた5つのモデルで構成されます。「1つの巨大モデルで全部やる」のではなく、役割ごとにモデルを組み合わせて使う設計になっています。
モデル | 種別 | 役割・用途 |
|---|---|---|
Sarashina3 mini | 標準モデル | 外部APIの自律呼び出し(ツール利用)、数理的理解、性能と処理速度のバランス型 |
Sarashina3 nano | 軽量モデル | データ分類・情報抽出など定型タスクを低コストで大量処理 |
Sarashina3 guard | 安全性モデル | テキストの有害性を高速判定する日本語ガードレール |
Sarashina3 embedding | 埋め込みモデル | RAG向けにテキストをベクトル化 |
Sarashina3 rerank | リランクモデル | 検索結果の順位を最適化し、RAGの回答精度を高める |
実務では、この5つを組み合わせて「guard で入出力の安全性をチェックし、embedding と rerank で社内文書を検索し、mini が回答を生成する」といったRAG/エージェントの構成を組めます。
Sarashina3 の主な特徴は次のとおりです。
- 学習データ: 日本語・英語を中心に約30兆(30T)トークン以上で事前学習
- 開発方式: フルスクラッチ開発。設計・学習プロセスを国内で一貫管理し、多段階の強化学習・カリキュラム学習を採用
- 性能: 前世代の Sarashina2 mini から全ベンチマークで性能が向上。Qwen3シリーズや GPT-4.1、GPT-5.4 mini(non-reasoning)と同等の性能とされ、特に日本文化知識ベンチマーク「JamC-QA」で優位
補足: Sarashina3 mini / nano の正確なパラメータ数は、現時点で公式ブログ上に明示されていません。過去世代の基盤モデル Sarashina(2024年度完成)は4,600億パラメータと報道されていますが、これは Sarashina3 mini/nano とは別物であり、混同しないよう注意してください。
ソフトバンク/オラクル/SB Intuitions の役割分担
Cloud PF Type A は3社の協業で成り立っています。 どの会社が何を担うかを整理すると、問い合わせ先や責任分界がイメージしやすくなります。
企業 | 役割 | 主な提供内容 |
|---|---|---|
ソフトバンク株式会社 | クラウド基盤の運用・販売・マネージド | 国内データセンター運用、SLA、MSP、閉域網、暗号鍵管理、営業・サポート |
日本オラクル/Oracle | 基盤技術の提供 | Oracle Alloy、OCI 約200サービス、Vault、継続的な機能拡張 |
SB Intuitions | 国産LLM「Sarashina」の開発・提供 | Sarashina3本体、有害コンテンツ検出、日本語最適化、モデル更新 |
役割分担を整理すると、運用の窓口はソフトバンク、基盤技術はオラクル、AIの中身はSB Intuitionsという三者三様の構成です。

できること(現行機能一覧)
Cloud PF Type A で使える主な機能を、公式情報ベースで整理します。クラウド基盤としての機能と、Sarashina 活用の生成AI機能に分けて見ると理解しやすくなります。
クラウド基盤としての機能
- OCI 約200種類のサービス: IaaS(VM・ストレージ・ネットワーク)、PaaS(DB・分析)、AI/機械学習、開発ツールなどを国内DCで利用
- 暗号鍵管理: OCI Vault + ソフトバンク独自KMSの二重管理で、鍵の運用主体を国内に限定
- 閉域網接続: SmartVPN/OnePort によるマルチクラウド間接続。パブリックインターネットを経由しない構成が可能
- 東西冗長構成による高可用性: SLA 稼働率99.9%以上を目標
- GPUベアメタル(NVIDIA HGX B200): NVIDIA B200 Tensor(180GB)、Intel Emerald Rapids 64コア、GPUメモリ1.44TB/CPUメモリ4TB、ストレージ30TB。1台から専有可能で、大規模なAI学習・推論に対応
- MSP(マネージドサービス): 設計・構築・運用・監視・セキュリティ対応をソフトバンクが一貫サポート
Sarashina 活用の生成AI機能
顧客が保有する機密情報や独自データと連携した、高精度な生成AIをデータ主権環境下で利用できます。ベクトルデータベース、RAG構築機能、AIエージェント実行基盤が提供され、主な用途は次のとおりです。
生成AI機能 | 想定される活用シーン |
|---|---|
文章の校正 | 社内ドキュメント・契約書ドラフト・顧客向け文書のレビュー |
レポートの自動生成 | 定型的な業務レポート・議事録・日報・週報 |
社内ナレッジ連携のプログラミング支援 | 社内ライブラリ・コーディング規約に沿ったコード生成 |
自然な対話が可能なエージェント | 社内問い合わせ窓口・ヘルプデスクの自動応答 |
協調的に課題を解くマルチエージェント | 部門横断の業務フロー自動化、複雑なタスク分解・実行 |

共有型(On-Demand)と専有型(Dedicated)の選び方
Sarashina 活用の生成AIサービスは、「共有型(On-Demand)」と「専有型(Dedicated)」の2つの提供形態があります。 PoC・検証から本番運用への移行をイメージして選ぶのがポイントです。
比較ポイント | 共有型(On-Demand) | 専有型(Dedicated) |
|---|---|---|
テナント | マルチテナント(他社と共有) | シングルテナント(自社専有) |
課金 | 従量課金(100万トークン単位) | 月額固定料金 |
提供モデル | Sarashina3 mini / nano / guard / embedding / rerank(5モデル) | Sarashina3 mini / nano(予定) |
主な用途 | PoC・検証・スポット利用・小〜中規模 | 本番システム・安定運用・大規模 |
向いているケース | まず試したい/利用量が読めない | 利用量が安定し、固定費で予測したい |
判断の目安はシンプルです。利用量がまだ読めない検証フェーズは、少額から始められる共有型(従量課金)が有利です。一方、利用量が安定して増え、コストを固定費で予測したい本番フェーズでは、月額固定の専有型のほうがトータルで割安になりやすい、という損益分岐の考え方になります。guard・embedding・rerank を含む5モデルをまとめて使いたい検証段階では、共有型が実質的な選択肢になります。
ソブリン性の3要素:データ主権・運用主権・技術主権
Cloud PF Type A の最大の差別化要素が「ソブリン性(主権)」です。 公式は次の3層でソブリン性を説明しています。
主権 | 意味 | Cloud PF Type A での実装 |
|---|---|---|
データ主権 | データの所在・アクセス・保護を日本の法制度で管理 | 顧客データを国内データセンターで保管・管理 |
運用主権 | ITインフラの運用・管理・監視を自らコントロール | ソフトバンクが国内で運用・サポート・監視 |
技術主権 | 基盤技術・ソフトウェアの選定・理解・維持をコントロール | 国産LLM「Sarashina」を採用 |
セキュリティ面では、次の対策が公式情報から確認できます。
- 国内データセンター運用: データの配置・アクセス・保護を日本国内法の下で管理し、国外の法制度の影響を受けにくい設計
- 暗号鍵管理: OCI Vault + ソフトバンク独自KMSで鍵を国内管理
- 閉域網接続: SmartVPN/OnePort により外部露出を抑制
- AIガードレール: Sarashina3 guard がAIの入出力の有害性を高速判定し、安全運用を基盤側で担保
- 学習への不利用: Sarashina は顧客データを学習に利用しない運用
ソブリンクラウドは、経済安全保障やデータ主権の観点から国内でも注目が高まっている分野です。一般論として、次のような要件がある組織でソブリン性が効きます。
- 個人情報保護法・業法(金融商品取引法・電気通信事業法・医療法など)上、国内処理が強く求められる業務
- 政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)など、公的な評価制度への適合が必要なケース
- 重要インフラ(電力・交通・通信・金融)のシステム
- 研究機関の機密研究データ・知的財産を扱う業務
生成AI全般のセキュリティ観点を整理したい方は、生成AI セキュリティ リスク もあわせて参照してください。
料金・プラン
Cloud PF Type A の料金体系は「従量課金プラン」と「年間クレジットプラン」の2種類ですが、具体的な金額は公式非公開で、個別見積もりとなります。
プラン | 概要 | 向いているケース |
|---|---|---|
従量課金プラン | 利用した分だけ課金される柔軟なプラン | 短期プロジェクト・PoC・検証環境 |
年間クレジットプラン | 長期・大規模利用向けに最適化された割安プラン | 本番運用・大規模システム・長期契約 |
Sarashina 活用の生成AIサービスは、共有型がトークン従量課金、専有型が月額固定という形態です。各モデルのトークン単価や月額料金は現時点で公式非公開のため、断定的なコスト試算はできません。
料金検討では次の点に注意してください。
- 単価は公式未公表のため、同等規模のOCI料金を参考にしつつ、ソフトバンクに見積もり依頼するのが現実的
- MSP料金・閉域網料金・KMS料金が別途発生する可能性があり、トータルコストでの比較が必要
- 生成AIサービスは、クラウド基盤料金とは別に課金される想定
注意: 公式の料金情報は随時更新される可能性があります。最終的な費用感は、ソフトバンク法人営業に直接問い合わせて確認してください。
提供スケジュール(ロードマップ)
東日本データセンターでは2026年6月30日に Sarashina 活用の生成AIサービスが提供開始され、西日本データセンターは2026年10月に提供予定です。 これまでの流れを時系列で整理します。
時期 | 内容 |
|---|---|
2025年10月 | 通信業界向け「Large Telecom Model」が Sarashina 活用の国産AIモデルへ発展、社内利用開始 |
2026年4月 | 東日本データセンターで Cloud PF Type A が稼働 |
2026年4月16日 | Oracle Alloy採用の Cloud PF Type A で Sarashina 活用の生成AIサービス提供を発表 |
2026年6月30日 | 東日本DCで Sarashina 活用の生成AIサービス提供開始。同日 SB Intuitions が Sarashina3 mini/nano を発表 |
2026年10月(予定) | 西日本データセンターで提供開始予定 |
東西冗長・BCP要件がある場合、2026年10月の西日本開設を待つか、他リージョンと組み合わせる設計が必要になる可能性があります。導入検討のスケジュールは、この提供ロードマップを前提に組むとよいでしょう。
既存 Sarashina API・他の国産ソブリンクラウドとの違い
Sarashina は単体の「Sarashina API」としても提供されていますが、Cloud PF Type A 上での利用とは位置づけが異なります。 シンプルにAPIを組み込みたいのか、業務システム全体をソブリン環境でAI化したいのかで選び分けます。
比較ポイント | Sarashina API(SaaS) | Cloud PF Type A 上の Sarashina 活用サービス |
|---|---|---|
提供形態 | APIエンドポイントのみ | クラウド基盤+AIサービスの統合 |
インフラ管理 | ソフトバンクが管理(APIを呼ぶだけ) | 要件に応じてIaaS/PaaS/AIを組み合わせて構築 |
データ連携範囲 | 都度APIに送るデータ | 同一基盤上の業務システム・社内ナレッジと密結合 |
主な用途 | 特定機能(校正・要約・埋め込み等)の組み込み | 業務システム全体のAI化、マルチエージェント、大規模利用 |
想定規模 | 小〜中規模、PoC、単機能組み込み | 大規模・本番運用、ミッションクリティカル業務 |
国産ソブリンクラウド/国産LLMを提供する事業者はソフトバンクだけではありません。さくらのクラウド(ISMAP認証・政府調達対応)、IIJ GIO、FJcloud-V(富士通)、SDPFクラウド(NTTコミュニケーションズ)などが代表例です。公式な横並び比較は存在しないため一般論としての整理ですが、他社と検討する際は次の観点で見るとわかりやすくなります。
- 基盤技術の出自: Oracle Alloy(Cloud PF Type A)/自社開発基盤/他社クラウドのOEM
- LLMの出自: 国産フルスクラッチLLMが組み合わせられているか
- MSP体制: 設計・運用・24時間365日監視の提供体制
- 閉域網・専用線: 他クラウドとのマルチクラウド接続性
- 対応リージョン数: 東西冗長・BCP要件を満たせるか
- 主権の定義: どこまでを「国内」と呼ぶか(運用主体・鍵管理・サポート拠点)
Cloud PF Type A の強みは、OCI由来の豊富な機能セット+国産LLM Sarashina+ソフトバンクのMSPを1つの契約で揃えられる三位一体の構成にあります。海外LLMとの違いを整理したい方は Claude vs ChatGPT 比較 や 生成AIツールおすすめ比較 も参考になります。
向いている企業/向いていない企業
こんな企業におすすめ
- 官公庁・自治体: データの国内保管・国内運用が必須要件
- 金融・保険: 業法上の制約が厳しく、ソブリン性・ガバナンスが重要
- 医療・ヘルスケア: 患者データ・医療情報の国内処理が求められる
- 重要インフラ(電力・交通・通信): 運用データの国外流出リスクを避けたい
- 研究機関・大企業のR&D: 独自研究データと生成AIを組み合わせ、情報漏えいを避けたい
- 日本語業務が中心の企業: 英語ベースのLLMより、日本語・日本文化に最適化されたLLMが欲しい
- SIer・アプリベンダー: Cloud PF Type A 上に国産ソブリン対応の自社サービスを構築したい
おすすめしない企業
- 海外利用者中心のグローバルSaaSを運営する企業: 海外リージョンでの低遅延・多拠点展開が主要件
- 最新の海外モデルを即時採用したい企業: GPT系・Claude系・Gemini系が主な検討対象になるため
- 小規模利用・個人利用: エンタープライズ向けの契約形態で、小規模では割高になりやすい
- 一般的なWeb/SaaSで安さ・手軽さを最優先する用途: 機微情報・基幹系・公共向けの設計のため、汎用用途には過剰になりうる
AIエージェントやマルチエージェントの基礎から押さえたい方は、AIエージェントとは や マルチエージェントAIとは も参照してください。
導入時の注意点
実際に Cloud PF Type A + Sarashina を導入する際は、次のポイントをチェックしてください。
- リージョン: 西日本DCは2026年10月提供予定。東西冗長が要件なら設計に注意
- 提供形態の選択: PoCは共有型(従量課金)、本番運用は専有型(月額固定)を基本に、利用量から損益を試算
- Sarashinaのモデル構成: 専有型は mini/nano 中心。guard/embedding/rerank を含む5モデルは共有型で提供
- 料金: 見積もり制のため、早めに法人営業へ問い合わせる
- SLA: 「99.9%以上」は目標値。正式SLA数値・補償範囲は契約時に確認
- 既存システムとの接続: 閉域網(SmartVPN/OnePort)や他クラウドとの連携要件を整理
- コンプライアンス: ISMAP・業法・社内セキュリティ基準への適合を事前にチェック
よくある質問(FAQ)
Q1. Cloud PF Type A の Sarashina 生成AIはいつから使えますか?
A1. 東日本データセンターでは2026年6月30日に提供開始済みです。西日本データセンターは2026年10月提供予定です。基盤である Cloud PF Type A 自体は2026年4月から東日本で稼働しています。
Q2. 海外のパブリッククラウドと何が違うのですか?
A2. 最大の違いはソブリン性(データ主権・運用主権・技術主権)です。データの配置・アクセス・運用主体・鍵管理を国内に閉じ込めつつ、機能セットは Oracle Alloy 由来でOCIと同等の約200サービスが使えます。
Q3. Sarashina3 の5モデルはどう使い分けますか?
A3. 標準の mini、軽量・大量処理の nano、安全判定の guard、ベクトル化の embedding、検索順位最適化の rerank という役割分担です。RAGやエージェントを組む場合は、embedding・rerank で検索し、guard で安全性を確認しつつ mini が回答を生成する、といった組み合わせが基本になります。
Q4. 料金はいくらですか?
A4. 具体的な単価は公式非公開で、見積もり制です。基盤は「従量課金」と「年間クレジット」の2プラン、生成AIは「共有型(従量課金)」と「専有型(月額固定)」の2形態。PoCは共有型、本番運用は専有型が基本の選び方になります。
Q5. 海外LLM(ChatGPT、Gemini、Claude)の代わりになりますか?
A5. 用途によります。日本語業務・日本文化依存タスク・国内データで完結するユースケースでは強力な選択肢です。一方、最新の海外モデルと同等のグローバル知識やマルチモーダル性能が必要な場合は、海外モデルと併用する設計が現実的です。
Q6. 顧客データは学習に使われますか?
A6. Sarashina は顧客データをモデル学習に利用しない運用とされています。Cloud PF Type A 上でも同様の取り扱いが想定されますが、契約時の利用規約で最終確認してください。
Q7. Sarashina3 のパラメータ数はどのくらいですか?
A7. mini/nano の正確なパラメータ数は、現時点で公式ブログ上に明示されていません。過去世代の基盤モデル Sarashina(2024年度完成)の4,600億パラメータという報道値とは別物なので、混同しないよう注意してください。
まとめ
- Cloud PF Type A は、ソフトバンク/オラクル/SB Intuitions の協業による国産ソブリンクラウド。Oracle Alloy を国内運用する二層構造の土台
- 生成AIは国産LLM「Sarashina3」を活用。mini/nano/guard/embedding/rerank の5モデルを用途に応じて組み合わせて使う
- 提供形態は共有型(従量課金)と専有型(月額固定)。PoCは共有型、本番は専有型が基本の選び方
- 東日本DCは2026年6月30日に生成AIサービス提供開始、西日本は2026年10月予定
- データ主権・運用主権・技術主権の3要素が強み。官公庁・金融・医療・重要インフラで有力
- 料金は見積もり制。トークン単価・月額は公式非公開のため、要件を固めて法人営業に相談を
海外クラウド・海外LLMだけに依存せず、国内で完結できるAI基盤を検討している企業にとって、Cloud PF Type A は2026年以降の主要な選択肢の一つです。自社要件に合うかは、共有型でのPoCを通じて検証するのが現実的なステップになります。
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