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SoftBank「Cloud PF Type A」とは?Sarashina活用の国産ソブリンクラウドを徹底解説

公開日: 2026/04/19
更新日: 2026/07/06
SoftBank「Cloud PF Type A」とは?Sarashina活用の国産ソブリンクラウドを徹底解説

この記事のポイント

ソフトバンクの国産ソブリンクラウド「Cloud PF Type A」と、SB Intuitionsの国産LLM「Sarashina3」を活用した生成AIサービスを、機能・料金・提供形態・向き不向きまで整理して解説します。

「Cloud PF Type A」は、ソフトバンクが国内データセンターで「Oracle Alloy」を運用する、データ主権(ソブリン性)を備えた法人向けクラウド基盤です。 その上で、SB Intuitions が開発した国産LLM「Sarashina(さらしな)」を活用した生成AIサービスが動く、という二層構造で理解すると全体像がつかめます。2026年6月30日から、東日本データセンターで Sarashina 活用の生成AIサービスが実際に提供開始されました。

この記事でわかること:

  • Cloud PF Type A(基盤)と Sarashina(国産LLM)の関係を二層構造で整理
  • Sarashina3 の5モデル(mini/nano/guard/embedding/rerank)の役割と使い分け
  • 生成AIの提供形態「共有型(On-Demand)」と「専有型(Dedicated)」の選び方
  • 料金・プラン・提供スケジュール(東日本/西日本のロードマップ)
  • ソブリン性の3要素(データ主権・運用主権・技術主権)とセキュリティ
  • 他の国産ソブリンクラウドとの位置づけ
  • 向いている企業/向いていない企業

想定読者: 企業の情報システム部門、自治体・公共機関のDX担当、SIer、AI活用を検討する法人の意思決定者。海外パブリッククラウド+海外LLMの代替として、国産・ソブリンな選択肢を比較検討している方を主な対象としています。

SoftBank Cloud PF Type A 公式ページ

出典: ソフトバンク Cloud PF Type A 公式サイト

Cloud PF Type A とは何か:二層構造で理解する

Cloud PF Type A は、Oracle の「Oracle Alloy」を基盤に、ソフトバンクが日本国内で運用する法人向けクラウドサービスです。 データやシステムを日本の管理下で運用することでデータ主権を守りながら、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)由来の約200種類のクラウドサービスを国内データセンターから使えます。

最初に押さえておきたいのは、このサービスが次の二層で成り立っている点です。ここを混同すると全体像がぼやけます。

レイヤー

名称

内容

提供元

土台(基盤)

Cloud PF Type A

Oracle Alloy をベースにした国産ソブリンクラウド。IaaS/PaaS/AI基盤

ソフトバンク(基盤技術はOracle)

その上で動くAI

Sarashina 活用生成AIサービス

国産LLM「Sarashina3」を使った生成AI(RAG・エージェント等)

SB Intuitions(実行基盤はソフトバンク)

海外のパブリッククラウドをそのまま使う場合、データの所在・運用主体・ガバナンスが海外事業者に依存します。Cloud PF Type A は、データの配置・運用・鍵管理を日本国内で完結させつつ、OCIとほぼ同等の機能セットを使える点が最大の特徴です。企業や自治体が保有する機密情報と連携した高精度な生成AIを、データ主権を確保した環境で利用できます。

Oracle Alloy とは

Oracle Alloy は、パートナー企業が自社ブランドでクラウドを提供・再販できる、OCIベースの基盤プログラムです。利用企業(ここではソフトバンク)は次の要素をカスタマイズできます。

  • UI/サービス名称/課金体系
  • サポート体制・運用ポリシー
  • データセンターの所在地・運用主体

つまりソフトバンクは、OCIの先端機能をベースにしながら、「国内運用・国内サポート・ソフトバンクブランド」のクラウドとして Cloud PF Type A を提供している、という構造です。海外ハイパースケーラーの技術資産を、国内主権の下で使える点が競合との差別化になっています。

Sarashina3 とは:国産フルスクラッチLLMの5モデル

Sarashina は、ソフトバンク子会社 SB Intuitions がフルスクラッチで開発した国産の大規模言語モデル(LLM)です。 2026年6月30日には最新世代の「Sarashina3」が発表され、Cloud PF Type A 上で活用できるようになりました。日本語処理性能の高さと、日本特有の文化・慣習への理解が強みです。

Sarashina3 は用途に応じた5つのモデルで構成されます。「1つの巨大モデルで全部やる」のではなく、役割ごとにモデルを組み合わせて使う設計になっています。

モデル

種別

役割・用途

Sarashina3 mini

標準モデル

外部APIの自律呼び出し(ツール利用)、数理的理解、性能と処理速度のバランス型

Sarashina3 nano

軽量モデル

データ分類・情報抽出など定型タスクを低コストで大量処理

Sarashina3 guard

安全性モデル

テキストの有害性を高速判定する日本語ガードレール

Sarashina3 embedding

埋め込みモデル

RAG向けにテキストをベクトル化

Sarashina3 rerank

リランクモデル

検索結果の順位を最適化し、RAGの回答精度を高める

実務では、この5つを組み合わせて「guard で入出力の安全性をチェックし、embedding と rerank で社内文書を検索し、mini が回答を生成する」といったRAG/エージェントの構成を組めます。

Sarashina3 の主な特徴は次のとおりです。

  • 学習データ: 日本語・英語を中心に約30兆(30T)トークン以上で事前学習
  • 開発方式: フルスクラッチ開発。設計・学習プロセスを国内で一貫管理し、多段階の強化学習・カリキュラム学習を採用
  • 性能: 前世代の Sarashina2 mini から全ベンチマークで性能が向上。Qwen3シリーズや GPT-4.1、GPT-5.4 mini(non-reasoning)と同等の性能とされ、特に日本文化知識ベンチマーク「JamC-QA」で優位

補足: Sarashina3 mini / nano の正確なパラメータ数は、現時点で公式ブログ上に明示されていません。過去世代の基盤モデル Sarashina(2024年度完成)は4,600億パラメータと報道されていますが、これは Sarashina3 mini/nano とは別物であり、混同しないよう注意してください。

ソフトバンク/オラクル/SB Intuitions の役割分担

Cloud PF Type A は3社の協業で成り立っています。 どの会社が何を担うかを整理すると、問い合わせ先や責任分界がイメージしやすくなります。

企業

役割

主な提供内容

ソフトバンク株式会社

クラウド基盤の運用・販売・マネージド

国内データセンター運用、SLA、MSP、閉域網、暗号鍵管理、営業・サポート

日本オラクル/Oracle

基盤技術の提供

Oracle Alloy、OCI 約200サービス、Vault、継続的な機能拡張

SB Intuitions

国産LLM「Sarashina」の開発・提供

Sarashina3本体、有害コンテンツ検出、日本語最適化、モデル更新

役割分担を整理すると、運用の窓口はソフトバンク、基盤技術はオラクル、AIの中身はSB Intuitionsという三者三様の構成です。

SB Intuitions 公式サイト

出典: SB Intuitions 公式サイト

できること(現行機能一覧)

Cloud PF Type A で使える主な機能を、公式情報ベースで整理します。クラウド基盤としての機能と、Sarashina 活用の生成AI機能に分けて見ると理解しやすくなります。

クラウド基盤としての機能

  • OCI 約200種類のサービス: IaaS(VM・ストレージ・ネットワーク)、PaaS(DB・分析)、AI/機械学習、開発ツールなどを国内DCで利用
  • 暗号鍵管理: OCI Vault + ソフトバンク独自KMSの二重管理で、鍵の運用主体を国内に限定
  • 閉域網接続: SmartVPN/OnePort によるマルチクラウド間接続。パブリックインターネットを経由しない構成が可能
  • 東西冗長構成による高可用性: SLA 稼働率99.9%以上を目標
  • GPUベアメタル(NVIDIA HGX B200): NVIDIA B200 Tensor(180GB)、Intel Emerald Rapids 64コア、GPUメモリ1.44TB/CPUメモリ4TB、ストレージ30TB。1台から専有可能で、大規模なAI学習・推論に対応
  • MSP(マネージドサービス): 設計・構築・運用・監視・セキュリティ対応をソフトバンクが一貫サポート

Sarashina 活用の生成AI機能

顧客が保有する機密情報や独自データと連携した、高精度な生成AIをデータ主権環境下で利用できます。ベクトルデータベース、RAG構築機能、AIエージェント実行基盤が提供され、主な用途は次のとおりです。

生成AI機能

想定される活用シーン

文章の校正

社内ドキュメント・契約書ドラフト・顧客向け文書のレビュー

レポートの自動生成

定型的な業務レポート・議事録・日報・週報

社内ナレッジ連携のプログラミング支援

社内ライブラリ・コーディング規約に沿ったコード生成

自然な対話が可能なエージェント

社内問い合わせ窓口・ヘルプデスクの自動応答

協調的に課題を解くマルチエージェント

部門横断の業務フロー自動化、複雑なタスク分解・実行

国内データセンターで運用されるクラウド基盤のイメージ

共有型(On-Demand)と専有型(Dedicated)の選び方

Sarashina 活用の生成AIサービスは、「共有型(On-Demand)」と「専有型(Dedicated)」の2つの提供形態があります。 PoC・検証から本番運用への移行をイメージして選ぶのがポイントです。

比較ポイント

共有型(On-Demand)

専有型(Dedicated)

テナント

マルチテナント(他社と共有)

シングルテナント(自社専有)

課金

従量課金(100万トークン単位)

月額固定料金

提供モデル

Sarashina3 mini / nano / guard / embedding / rerank(5モデル)

Sarashina3 mini / nano(予定)

主な用途

PoC・検証・スポット利用・小〜中規模

本番システム・安定運用・大規模

向いているケース

まず試したい/利用量が読めない

利用量が安定し、固定費で予測したい

判断の目安はシンプルです。利用量がまだ読めない検証フェーズは、少額から始められる共有型(従量課金)が有利です。一方、利用量が安定して増え、コストを固定費で予測したい本番フェーズでは、月額固定の専有型のほうがトータルで割安になりやすい、という損益分岐の考え方になります。guard・embedding・rerank を含む5モデルをまとめて使いたい検証段階では、共有型が実質的な選択肢になります。

ソブリン性の3要素:データ主権・運用主権・技術主権

Cloud PF Type A の最大の差別化要素が「ソブリン性(主権)」です。 公式は次の3層でソブリン性を説明しています。

主権

意味

Cloud PF Type A での実装

データ主権

データの所在・アクセス・保護を日本の法制度で管理

顧客データを国内データセンターで保管・管理

運用主権

ITインフラの運用・管理・監視を自らコントロール

ソフトバンクが国内で運用・サポート・監視

技術主権

基盤技術・ソフトウェアの選定・理解・維持をコントロール

国産LLM「Sarashina」を採用

セキュリティ面では、次の対策が公式情報から確認できます。

  • 国内データセンター運用: データの配置・アクセス・保護を日本国内法の下で管理し、国外の法制度の影響を受けにくい設計
  • 暗号鍵管理: OCI Vault + ソフトバンク独自KMSで鍵を国内管理
  • 閉域網接続: SmartVPN/OnePort により外部露出を抑制
  • AIガードレール: Sarashina3 guard がAIの入出力の有害性を高速判定し、安全運用を基盤側で担保
  • 学習への不利用: Sarashina は顧客データを学習に利用しない運用

ソブリンクラウドは、経済安全保障やデータ主権の観点から国内でも注目が高まっている分野です。一般論として、次のような要件がある組織でソブリン性が効きます。

  • 個人情報保護法・業法(金融商品取引法・電気通信事業法・医療法など)上、国内処理が強く求められる業務
  • 政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)など、公的な評価制度への適合が必要なケース
  • 重要インフラ(電力・交通・通信・金融)のシステム
  • 研究機関の機密研究データ・知的財産を扱う業務

生成AI全般のセキュリティ観点を整理したい方は、生成AI セキュリティ リスク もあわせて参照してください。

料金・プラン

Cloud PF Type A の料金体系は「従量課金プラン」と「年間クレジットプラン」の2種類ですが、具体的な金額は公式非公開で、個別見積もりとなります。

プラン

概要

向いているケース

従量課金プラン

利用した分だけ課金される柔軟なプラン

短期プロジェクト・PoC・検証環境

年間クレジットプラン

長期・大規模利用向けに最適化された割安プラン

本番運用・大規模システム・長期契約

Sarashina 活用の生成AIサービスは、共有型がトークン従量課金、専有型が月額固定という形態です。各モデルのトークン単価や月額料金は現時点で公式非公開のため、断定的なコスト試算はできません。

料金検討では次の点に注意してください。

  • 単価は公式未公表のため、同等規模のOCI料金を参考にしつつ、ソフトバンクに見積もり依頼するのが現実的
  • MSP料金・閉域網料金・KMS料金が別途発生する可能性があり、トータルコストでの比較が必要
  • 生成AIサービスは、クラウド基盤料金とは別に課金される想定

注意: 公式の料金情報は随時更新される可能性があります。最終的な費用感は、ソフトバンク法人営業に直接問い合わせて確認してください。

提供スケジュール(ロードマップ)

東日本データセンターでは2026年6月30日に Sarashina 活用の生成AIサービスが提供開始され、西日本データセンターは2026年10月に提供予定です。 これまでの流れを時系列で整理します。

時期

内容

2025年10月

通信業界向け「Large Telecom Model」が Sarashina 活用の国産AIモデルへ発展、社内利用開始

2026年4月

東日本データセンターで Cloud PF Type A が稼働

2026年4月16日

Oracle Alloy採用の Cloud PF Type A で Sarashina 活用の生成AIサービス提供を発表

2026年6月30日

東日本DCで Sarashina 活用の生成AIサービス提供開始。同日 SB Intuitions が Sarashina3 mini/nano を発表

2026年10月(予定)

西日本データセンターで提供開始予定

東西冗長・BCP要件がある場合、2026年10月の西日本開設を待つか、他リージョンと組み合わせる設計が必要になる可能性があります。導入検討のスケジュールは、この提供ロードマップを前提に組むとよいでしょう。

既存 Sarashina API・他の国産ソブリンクラウドとの違い

Sarashina は単体の「Sarashina API」としても提供されていますが、Cloud PF Type A 上での利用とは位置づけが異なります。 シンプルにAPIを組み込みたいのか、業務システム全体をソブリン環境でAI化したいのかで選び分けます。

比較ポイント

Sarashina API(SaaS)

Cloud PF Type A 上の Sarashina 活用サービス

提供形態

APIエンドポイントのみ

クラウド基盤+AIサービスの統合

インフラ管理

ソフトバンクが管理(APIを呼ぶだけ)

要件に応じてIaaS/PaaS/AIを組み合わせて構築

データ連携範囲

都度APIに送るデータ

同一基盤上の業務システム・社内ナレッジと密結合

主な用途

特定機能(校正・要約・埋め込み等)の組み込み

業務システム全体のAI化、マルチエージェント、大規模利用

想定規模

小〜中規模、PoC、単機能組み込み

大規模・本番運用、ミッションクリティカル業務

国産ソブリンクラウド/国産LLMを提供する事業者はソフトバンクだけではありません。さくらのクラウド(ISMAP認証・政府調達対応)、IIJ GIO、FJcloud-V(富士通)、SDPFクラウド(NTTコミュニケーションズ)などが代表例です。公式な横並び比較は存在しないため一般論としての整理ですが、他社と検討する際は次の観点で見るとわかりやすくなります。

  • 基盤技術の出自: Oracle Alloy(Cloud PF Type A)/自社開発基盤/他社クラウドのOEM
  • LLMの出自: 国産フルスクラッチLLMが組み合わせられているか
  • MSP体制: 設計・運用・24時間365日監視の提供体制
  • 閉域網・専用線: 他クラウドとのマルチクラウド接続性
  • 対応リージョン数: 東西冗長・BCP要件を満たせるか
  • 主権の定義: どこまでを「国内」と呼ぶか(運用主体・鍵管理・サポート拠点)

Cloud PF Type A の強みは、OCI由来の豊富な機能セット+国産LLM Sarashina+ソフトバンクのMSPを1つの契約で揃えられる三位一体の構成にあります。海外LLMとの違いを整理したい方は Claude vs ChatGPT 比較生成AIツールおすすめ比較 も参考になります。

向いている企業/向いていない企業

こんな企業におすすめ

  • 官公庁・自治体: データの国内保管・国内運用が必須要件
  • 金融・保険: 業法上の制約が厳しく、ソブリン性・ガバナンスが重要
  • 医療・ヘルスケア: 患者データ・医療情報の国内処理が求められる
  • 重要インフラ(電力・交通・通信): 運用データの国外流出リスクを避けたい
  • 研究機関・大企業のR&D: 独自研究データと生成AIを組み合わせ、情報漏えいを避けたい
  • 日本語業務が中心の企業: 英語ベースのLLMより、日本語・日本文化に最適化されたLLMが欲しい
  • SIer・アプリベンダー: Cloud PF Type A 上に国産ソブリン対応の自社サービスを構築したい

おすすめしない企業

  • 海外利用者中心のグローバルSaaSを運営する企業: 海外リージョンでの低遅延・多拠点展開が主要件
  • 最新の海外モデルを即時採用したい企業: GPT系・Claude系・Gemini系が主な検討対象になるため
  • 小規模利用・個人利用: エンタープライズ向けの契約形態で、小規模では割高になりやすい
  • 一般的なWeb/SaaSで安さ・手軽さを最優先する用途: 機微情報・基幹系・公共向けの設計のため、汎用用途には過剰になりうる

AIエージェントやマルチエージェントの基礎から押さえたい方は、AIエージェントとはマルチエージェントAIとは も参照してください。

導入時の注意点

実際に Cloud PF Type A + Sarashina を導入する際は、次のポイントをチェックしてください。

  1. リージョン: 西日本DCは2026年10月提供予定。東西冗長が要件なら設計に注意
  2. 提供形態の選択: PoCは共有型(従量課金)、本番運用は専有型(月額固定)を基本に、利用量から損益を試算
  3. Sarashinaのモデル構成: 専有型は mini/nano 中心。guard/embedding/rerank を含む5モデルは共有型で提供
  4. 料金: 見積もり制のため、早めに法人営業へ問い合わせる
  5. SLA: 「99.9%以上」は目標値。正式SLA数値・補償範囲は契約時に確認
  6. 既存システムとの接続: 閉域網(SmartVPN/OnePort)や他クラウドとの連携要件を整理
  7. コンプライアンス: ISMAP・業法・社内セキュリティ基準への適合を事前にチェック

よくある質問(FAQ)

Q1. Cloud PF Type A の Sarashina 生成AIはいつから使えますか?

A1. 東日本データセンターでは2026年6月30日に提供開始済みです。西日本データセンターは2026年10月提供予定です。基盤である Cloud PF Type A 自体は2026年4月から東日本で稼働しています。

Q2. 海外のパブリッククラウドと何が違うのですか?

A2. 最大の違いはソブリン性(データ主権・運用主権・技術主権)です。データの配置・アクセス・運用主体・鍵管理を国内に閉じ込めつつ、機能セットは Oracle Alloy 由来でOCIと同等の約200サービスが使えます。

Q3. Sarashina3 の5モデルはどう使い分けますか?

A3. 標準の mini、軽量・大量処理の nano、安全判定の guard、ベクトル化の embedding、検索順位最適化の rerank という役割分担です。RAGやエージェントを組む場合は、embedding・rerank で検索し、guard で安全性を確認しつつ mini が回答を生成する、といった組み合わせが基本になります。

Q4. 料金はいくらですか?

A4. 具体的な単価は公式非公開で、見積もり制です。基盤は「従量課金」と「年間クレジット」の2プラン、生成AIは「共有型(従量課金)」と「専有型(月額固定)」の2形態。PoCは共有型、本番運用は専有型が基本の選び方になります。

Q5. 海外LLM(ChatGPT、Gemini、Claude)の代わりになりますか?

A5. 用途によります。日本語業務・日本文化依存タスク・国内データで完結するユースケースでは強力な選択肢です。一方、最新の海外モデルと同等のグローバル知識やマルチモーダル性能が必要な場合は、海外モデルと併用する設計が現実的です。

Q6. 顧客データは学習に使われますか?

A6. Sarashina は顧客データをモデル学習に利用しない運用とされています。Cloud PF Type A 上でも同様の取り扱いが想定されますが、契約時の利用規約で最終確認してください。

Q7. Sarashina3 のパラメータ数はどのくらいですか?

A7. mini/nano の正確なパラメータ数は、現時点で公式ブログ上に明示されていません。過去世代の基盤モデル Sarashina(2024年度完成)の4,600億パラメータという報道値とは別物なので、混同しないよう注意してください。

まとめ

  • Cloud PF Type A は、ソフトバンク/オラクル/SB Intuitions の協業による国産ソブリンクラウド。Oracle Alloy を国内運用する二層構造の土台
  • 生成AIは国産LLM「Sarashina3」を活用。mini/nano/guard/embedding/rerank の5モデルを用途に応じて組み合わせて使う
  • 提供形態は共有型(従量課金)と専有型(月額固定)。PoCは共有型、本番は専有型が基本の選び方
  • 東日本DCは2026年6月30日に生成AIサービス提供開始、西日本は2026年10月予定
  • データ主権・運用主権・技術主権の3要素が強み。官公庁・金融・医療・重要インフラで有力
  • 料金は見積もり制。トークン単価・月額は公式非公開のため、要件を固めて法人営業に相談を

海外クラウド・海外LLMだけに依存せず、国内で完結できるAI基盤を検討している企業にとって、Cloud PF Type A は2026年以降の主要な選択肢の一つです。自社要件に合うかは、共有型でのPoCを通じて検証するのが現実的なステップになります。

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この記事の著者

AI革命

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編集部

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