OpenAI Codexとは?AIコーディングエージェントの機能・料金・使い方を整理【2026年版】

OpenAI Codex(2025年版)は、OpenAIが2025年5月に発表したクラウド動作のAIコーディングエージェントです。自然言語の指示を受け取り、リポジトリのクローンからコード実装・テスト実行・PRの作成まで、一連の開発作業を自律的に処理します。
この記事では、旧Codex(2021年)との違いをはじめ、2025年版の主要機能・料金プラン・提供形態・セキュリティ設定・GitHub CopilotやClaude Codeとの比較まで、公式情報をもとに整理します。「OpenAI Codexの名前は聞いたが旧版と何が違うのか」「実際の開発フローで使えるのか」を判断したいエンジニアや開発チームの方に向けた内容です。
旧Codex(2021年)と新Codex(2025年)の違い
「OpenAI Codex」という名称は、2021年と2025年で全く異なる製品を指します。混同しやすいため、最初に整理しておきます。
比較項目 | 旧Codex(2021年) | 新Codex(2025年〜) |
|---|---|---|
発表時期 | 2021年 | 2025年5月16日 |
ベースモデル | GPT-3 | o3 / o4-mini(codex-1、codex-mini-latest) |
提供形態 | APIのみ | ChatGPT統合GUI・CLI・IDE拡張・GitHub Action等 |
主な用途 | コード補完・生成(API経由) | 開発タスク全体の自律的実行(エージェント) |
APIステータス | 2023年3月廃止済み | 現行提供中(codex-mini-latest等) |
動作環境 | クライアント側で利用 | クラウド上の隔離コンテナ(サンドボックス) |
旧Codexは主にGitHub Copilotなどの基盤モデルとして使われていましたが、2023年3月にAPIが廃止されています。現在「OpenAI Codex」と呼ばれるのは、2025年5月に発表されたエージェント製品です。本記事では特に断りのない限り、2025年版を「Codex」と表記します。
OpenAI Codex(2025年版)でできること

Codexは「コードを書くだけのツール」ではなく、開発タスクを一連の流れで処理するエージェントです。公式情報をもとに、現時点で確認されている主な機能を整理します。
機能実装
自然言語の指示(例:「このAPIにページネーション機能を追加して」)を受け取り、リポジトリをクローンした上でコードを実装します。実装後はテストを自動実行し、テストが通るまで修正を繰り返します。
バグ修正・リファクタリング
エラーメッセージや再現手順を渡すだけで、原因特定から修正コードの生成まで実施します。リファクタリング指示にも対応しており、既存コードの品質改善を自動化できます。
テスト作成と実行
テストケースの自動生成に対応。生成したテストを実際に実行し、失敗した場合は修正を反復します。
コードレビュー(@codex review)
@codex review コマンドを使うと、プルリクエストの内容をCodexが自動でレビューし、指摘事項をコメントします。
PR自動作成
実装・修正が完了すると、変更内容の説明を含むプルリクエストを自動生成します。レビュー待ちのPRを人間に渡す形で作業を引き継ぎます。
コードベースのQ&A
既存リポジトリについて「このモジュールの役割は?」「この処理のボトルネックはどこ?」といった質問に回答します。
セキュリティスキャン(Codex Security)
2026年3月に発表されたCodex Securityでは、GitHubリポジトリに存在する脆弱性をスキャンし、修正パッチの提案まで行います。
複数タスクの並行処理
Codex Webでは複数のタスクを並行して非同期実行できます。バックグラウンドで処理が進む間、別の作業を続けることが可能です。
対応モデルの変遷(codex-1からGPT-5.4まで)
Codexのバックエンドモデルは継続的に更新されています。現時点での主な変遷は以下のとおりです。
モデル名 | 発表・導入時期 | 概要 |
|---|---|---|
codex-1 | 2025年5月 | o3のソフトウェアエンジニアリング特化版 |
codex-mini-latest | 2025年5月〜 | o4-miniベース軽量版。Codex CLIのデフォルト |
GPT-5.3-Codex | 2026年2月 | デスクトップアプリ導入時に統合 |
GPT-5.3-Codex-Spark | 2026年2月 | 軽量・高速版 |
GPT-5.4 | 2026年3月 | 最新統合版(現時点でChatGPT Proに提供) |
公式発表によるモデル名・バージョンは随時更新されるため、最新の情報はOpenAI公式ドキュメントで確認することを推奨します。
料金・プラン
現時点では、Codexの利用はChatGPTのサブスクリプションに統合されています。Codex単体の有料プランは存在しません。
ChatGPTサブスクリプション経由
プラン | 月額 | Codex利用 |
|---|---|---|
Free | $0 | 限定的な試用のみ |
Plus | $20/月 | 30〜150メッセージ/5時間(GPT-5.4使用時の目安) |
Pro | $200/月 | 223〜1,120メッセージ/5時間 |
Business | $30/ユーザー/月 | Plus相当 + エンタープライズセキュリティ |
Enterprise / Edu | 要問い合わせ | クレジット制 |
メッセージ数の目安は使用モデルや処理内容によって変動します。上記はGPT-5.4使用時の公式発表に基づいた参考値です。
API経由(直接利用)
モデル | 入力 | 出力 |
|---|---|---|
codex-mini-latest | $1.50 / 100万トークン | $6.00 / 100万トークン |
API料金は公式サイトで随時更新されるため、利用前にOpenAI Pricingで最新情報を確認してください。
使い方・提供形態の選び方(Web / CLI / GitHub Action)

Codex Web(ChatGPT内GUI)
ChatGPT内からGUIでタスクを指示できる形態です。非同期処理が中心で、複数タスクを並行実行できます。コーディングの専門知識がなくても扱いやすく、コードベースへのQ&Aや軽いタスク指示に適しています。
向いている用途: コードベースへの質問、軽い機能追加、PRの確認補助
Codex CLI(OSSターミナルツール)
オープンソースで公開されているターミナル対話型ツールです。ローカル環境から直接コードを操作しながら、Codexと対話できます。デフォルトモデルはcodex-mini-latest。
向いている用途: 開発者が手元環境でリアルタイムに作業したい場合、APIコストを細かくコントロールしたい場合
インストール(npm):
npm install -g @openai/codexIDE拡張(VS Code・Cursor等)
VS CodeやCursorなどのIDEに拡張機能として組み込む形態です。コーディング中にCodexのエージェント機能を呼び出せます。
GitHub Action(CI/CDパイプライン統合)
PRに特定のラベルを付けるとCodexが自動的にコードレビューや修正を実行するよう設定できます。CI/CDパイプラインへの組み込みに向いています。
Slack統合
Slackのチャンネルやスレッドからタスクを指示できます。エンジニア以外のメンバーがCodexにタスクを依頼する場面でも活用できます。
デスクトップアプリ(macOS・Windows)
2026年2月から提供開始されたネイティブアプリです。GUI操作でCodexの機能を利用できます。
iOS
モバイルからの利用にも対応しています。
AGENTS.mdで動作をカスタマイズする方法
Codexはリポジトリのルートに AGENTS.md ファイルを配置することで、エージェントの動作をプロジェクト固有にカスタマイズできます。これはCodexに「このリポジトリではこう動いてほしい」という指示書を渡す仕組みです。
AGENTS.mdに記述できる主な内容
- テスト実行コマンド(例:
npm test、pytest) - コーディング規約(命名規則・インデントスタイル等)
- 使ってはいけないライブラリ・パターン
- PRの説明文テンプレート
- レスポンス言語の指定(日本語応答設定)
AGENTS.mdの記述例(日本語プロジェクト向け)
# AGENTS.md
## テスト実行
コードを変更する際は必ず以下を実行し、全テストが通った状態でPRを作成すること。
npm run test
npm run lint
## コーディング規約
- TypeScriptを使用すること
- 変数名はキャメルケース(camelCase)
- コメントは日本語で記述すること
## レスポンス
このリポジトリへの作業に関するメッセージはすべて日本語で回答すること。
## PRの説明文
以下の形式でPR説明を記述すること:
- 変更の概要
- 変更の理由
- テスト確認済み項目AGENTS.mdを活用することで、Codexがプロジェクトのルールを無視した実装をするリスクを下げられます。チーム開発での利用前に設定しておくことを推奨します。
GitHub Copilot・Claude Codeとの違い

AIコーディングツールの中でも、Codex・GitHub Copilot・Claude Codeは特性が大きく異なります。用途に応じた使い分けの参考にしてください。
比較項目 | GitHub Copilot | OpenAI Codex(2025年版) | Claude Code |
|---|---|---|---|
主な利用形態 | IDEリアルタイム補完 | 非同期クラウドエージェント | ターミナル対話型 |
動作環境 | IDE内(クライアント側) | クラウドサンドボックス | ローカル環境 |
対話方式 | リアルタイム | 非同期(指示後に結果確認) | インタラクティブ(同期的) |
コード実行 | 実行環境なし | クラウドサンドボックスで実行 | ローカル環境で実行 |
強み | 日常的なIDE補完・GitHub統合 | バックグラウンドでの大規模タスク | 複雑なローカルコードベース |
弱み | エージェント機能は限定的 | ローカル環境の直接操作は不可 | クラウド実行・並行処理には不向き |
料金モデル | GitHub Copilot契約 | ChatGPTサブスクリプション or API | Claude APIまたはAnthropicプラン |
OSS CLI | なし | あり(@openai/codex) | あり(claude code CLI) |
トークン効率の違い(CLI同士の比較)
公式発表によると、Codex CLIはClaude CodeよりAPIトークン効率が高い傾向があります。具体的には、$20のAPIバジェットでClaude Code比で約4倍の処理量を実行できると報告されています(処理内容・コードベース規模によって異なります)。
選び分けの目安
- 日常のIDE補完 + GitHub連携を重視する → GitHub Copilot
- 大きなタスクをバックグラウンドで任せたい → Codex
- 複雑なローカルコードベースをインタラクティブに操作したい → Claude Code
各ツールの詳細については以下の記事も参照してください。
安全に使うためのセキュリティ設定
Codexはクラウド上の隔離コンテナで動作するため、ローカル環境への直接アクセスはありません。ただし、設定によってはリスクが生じるため、以下を確認してください。
サンドボックスモード(Codex CLI)
Codex CLIには、実行できる操作の範囲を制限するサンドボックスモードがあります。
モード | 操作範囲 | 推奨場面 |
|---|---|---|
read-only | ファイルの閲覧のみ | コードレビュー・Q&A専用 |
workspace-write | ワークスペース内のファイル変更のみ | 通常開発(推奨) |
danger-full-access | 制限なし(コマンド実行含む) | 信頼できる環境のみ・要注意 |
通常の開発では workspace-write モードでの利用を推奨します。danger-full-access は使用範囲を十分に把握した上でのみ使用してください。
インターネットアクセス設定
Codexのタスク実行中のインターネットアクセスは、デフォルトで無効になっています。有効化した場合のリスクを理解した上で判断してください。
設定 | リスク |
|---|---|
デフォルト(無効) | 外部からの情報取得はできないが、安全性は高い |
有効化 | プロンプトインジェクション攻撃のリスク / 機密情報の外部流出リスク / マルウェア混入リスク |
承認ポリシー(CLI)
Codex CLIでは、コマンドの実行前に承認を求めるポリシーを設定できます。
ポリシー | 動作 |
|---|---|
untrusted | すべてのコマンドを承認なしで拒否 |
on-request | コマンド実行前にユーザーへ確認 |
never | 承認なしにコマンドを実行(要注意) |
企業環境では on-request を基本とし、自動実行ルールを慎重に設計することを推奨します。
その他の注意点
- Codexが生成したコードは人間によるレビューが必須です。特にセキュリティに関わる処理は自動実装の内容を必ず確認してください。
- 複雑な要件では誤りが混入することがあります。テスト自動実行だけでなく、人間がロジックを確認する工程を省略しないようにしてください。
- 機密情報を含むリポジトリで利用する場合は、組織のセキュリティポリシーに照らした上で使用可否を判断してください。
Codex Securityの詳細や生成AIのセキュリティリスク全般については、生成AI セキュリティ リスクも参照してください。
こんな開発者におすすめ / おすすめしない人
こんな開発者に向いています
- 大量のバックグラウンドタスクを並行処理したい人:Codex Webでタスクを複数投げ、人間は別の作業に集中できます
- コードレビューやテスト作成の自動化を進めたい人:@codex reviewやテスト生成・実行の自動化で定型作業を削減できます
- ChatGPT Pro/Plusをすでに利用している人:追加コストなしでCodexの機能を使えます
- CI/CDパイプラインにAIを組み込みたいチーム:GitHub Actionとの統合でレビューや修正の自動化が可能です
- APIコストを意識しながらCLIツールを使いたい開発者:Codex CLIはClaude Codeに対してトークン効率が高い傾向があります
おすすめしない人・向かない場面
- IDEでのリアルタイム補完が主目的の人:補完特化ならGitHub CopilotやCursorのほうが使い勝手が良いです
- ローカル環境を直接操作しながらインタラクティブに作業したい人:Codexはクラウド動作のため、ローカルファイルへの即時操作はClaude Codeが向いています
- 複雑な要件を完全自動化したいチーム:Codexはまだ誤りが混入するケースがあり、現時点では人間のレビューなしの完全自動化は推奨されません
- 機密性の高い社内コードを扱う組織:クラウドサンドボックス上での処理になるため、組織のセキュリティポリシーとの整合確認が必要です
よくある質問
Q. 旧Codex APIを使って作ったものは今後どうなりますか?
旧Codex APIは2023年3月に廃止済みです。旧API上で動作していたアプリケーションは、GPT-4系またはgpt-3.5-turboへの移行が必要です。新Codexとは別製品のため、APIの互換性はありません。
Q. Codex CLIはどこからダウンロードできますか?
Codex CLIはOSSで公開されており、npm install -g @openai/codex でインストールできます。GitHubリポジトリ(openai/codex)でソースコードも公開されています。
Q. 日本語での指示は使えますか?
現時点では日本語の指示に対応しています。AGENTS.mdに日本語でのレスポンスを指定することで、Codexからの出力も日本語化できます。
Q. GitHub CopilotをすでにサブスクしていてもCodexを使うメリットはありますか?
用途が異なります。GitHub Copilotは日常的なIDE補完・GitHub PR統合に強く、Codexはバックグラウンドでの開発タスクの自律実行・複数タスク並行処理に強みがあります。両者を目的別に使い分けることで、それぞれの強みを活かせます。
Q. Codex Securityは誰でも使えますか?
公式発表(2026年3月)時点では詳細なアクセス条件は未確定です。最新情報はOpenAI公式サイトで確認してください。
Q. ChatGPT Freeプランでも使えますか?
現時点では、Freeプランでは限定的な試用のみです。本格的に使うにはPlus以上のプランへの加入が必要です。
関連記事
AIコーディングツールをさらに比較・検討したい場合は以下も参考にしてください。
- AIコーディングツール おすすめ 比較 — Codex・Claude Code・Copilot・Cursorを一覧比較
- Claude Codeとは — ターミナル対話型エージェントの詳細
- GitHub Copilotとは — リアルタイム補完特化ツールの詳細
- Cursorとは — IDE統合型AIコーディング環境の詳細
- バイブコーディングとは — AIを活用した開発スタイルの解説
- OpenClawとは — Claude APIベースのターミナルエージェント
- AIエージェントとは — エージェント型AIの基本概念を理解する
この記事の著者

AI革命
編集部
AI革命株式会社の編集部です。最新のAI技術動向から実践的な導入事例まで、企業のデジタル変革に役立つ情報をお届けしています。豊富な経験と専門知識を活かし、読者の皆様にとって価値のあるコンテンツを制作しています。




