Google Workspace Intelligence とは?Drive Projects・Sheets 9x高速・AI Overviews GA まで機能・料金・セキュリティを徹底解説

この記事のポイント
Google Workspace Intelligence は、Gmail・ドライブ・カレンダー・Chat の内容をまとめて Gemini に渡す Workspace の AI 基盤で、追加料金はかかりません。2026年10月時点の機能ごとの提供状況と日本語対応、プラン別に使える機能、管理者の設定、Microsoft 365 Copilot との違いをまとめました。
Google Workspace Intelligence(ワークスペース・インテリジェンス)は、Gmail・ドライブ・カレンダー・Chat の内容をアプリの垣根を越えて集め、Gemini に仕事の背景を渡す Workspace の AI 基盤です。2026年4月22日の Google Cloud Next '26 で発表されて同日から提供が始まり、対象の Workspace プランには追加料金なしで含まれます(既定でオン)。
Drive projects、AI Overviews in Drive、Sheets の Fill with Gemini(手入力の9倍速いとされる自動入力)、Gmail の AI Inbox などは、どれもこの基盤の上で動く機能です。この記事では次のことがわかります。
- 2026年10月時点の機能ごとの提供状況(GA・展開中・プレビュー・延期)と、日本語で使えるかどうか
- Drive projects・AI Overviews in Drive・Fill with Gemini の中身と、「9倍」の条件
- 現在の料金と、プランごとに使える機能(Business Starter で使えないもの)
- 管理者の設定手順と、情報源をオフにしたときの影響
- Microsoft 365 Copilot との違い
Google Workspace を使っている企業の担当者・情報システム部門の方と、Workspace への移行や AI 機能の導入を検討している方に向けた内容です。

Google Workspace Intelligence とは何か
Workspace Intelligence は、新しいアプリや単体の AI 機能ではありません。Workspace に散らばったメール・ファイル・予定・チャットを Gemini が理解できる形にまとめ、各アプリの Gemini 機能に背景として渡す仕組みです。
公式ヘルプでは「Workspace のアプリをまたいで内容を見つけ、Gemini in Workspace に深い文脈を与える」ものと説明されています。Google Workspace 公式ブログの表現は次のとおりです。
"Workspace Intelligence delivers unified, real-time understanding to power agentic work — converting emails, chats, and files into a consistent knowledge graph."
(意訳)Workspace Intelligence は、メール・チャット・ファイルを一貫したナレッジグラフに変換し、エージェント的な作業を支える、統合されたリアルタイムの理解を提供する。
これまでは Gemini に何かを頼むとき、関係するメールや資料の場所を自分で伝える必要がありました。Workspace Intelligence が入ると、Gemini は利用者がアクセスできる範囲のメールや文書を自分で探して参照するので、質問のたびに背景を書かずに済みます。Impress Watch は、これを「データと利用者をつなぐセマンティックレイヤー」と紹介し、Microsoft の「Work IQ」に近い位置づけとしています。
- 機能ではなく基盤:Drive projects、AI Overviews in Drive、Fill with Gemini、Gmail の AI Inbox、サイドパネルの Gemini、Meet の「Take notes for me」などは、この基盤の上で動く
- 情報源は4つ:Gmail、ドライブとドキュメント(Sheets・Slides・PDF・画像・Vids を含む)、カレンダー、Chat。どれも既定でオン
- 追加料金なし:対象の Workspace プランに含まれる。単体の販売や API はない
- 2026年4月22日から提供:Rapid Release と Scheduled Release の両方で展開が始まった
Gemini そのものの機能やモデルの違いは Geminiとは? で整理しています。
GA済み・Preview・Coming Soon の機能ステータス一覧(2026年10月時点)
Drive と Sheets の主要機能(AI Overviews in Drive、Ask Gemini in Drive、Fill with Gemini)は GA 済みで、日本語でも使えます。一方、Gmail の AI Inbox は有料ユーザーへの展開が始まったものの米国・英語(EN-US)のユーザーだけで、Workspace 内の skills は延期、Workspace MCP Server はプレビューのままです。
5月の発表直後から状況がかなり動いたので、公式の Workspace Updates ブログで確認できた範囲を表にしました。
機能 | 状態 | 公式の展開日 | 日本語 |
|---|---|---|---|
Workspace Intelligence(基盤・管理者設定) | GA | 2026年4月22日〜 | — |
AI Overviews in Drive | GA | 英語: Rapid 4/22・Scheduled 5/7/他28言語: Rapid 5/6・Scheduled 5/26 | ○ |
Ask Gemini in Drive | GA(3月のベータから移行) | 英語: Rapid 4/22・Scheduled 5/6/他28言語: Rapid 5/6・Scheduled 5/26 | ○ |
AI Overviews・Ask Gemini in Drive のモバイル版 | 提供開始 | 2026年6月30日〜 | ○ |
Ask Gemini in Drive の情報源に Gmail を追加 | GA | 2026年6月3日 | 公式で確認 |
Drive projects | 提供開始(Ask Gemini in Drive の GA と同時に発表) | 2026年4月22日〜 | 公式の単独表記なし |
Organize My Files in Drive | GA | 2026年6月1日 | 英語のみ |
Gemini によるデータ分類(Drive・管理者向け) | オープンベータ | 2026年8月28日〜 | — |
Fill with Gemini(Sheets) | GA | Rapid 4/22・Scheduled 5/6 | ○(当初から対応。7/7に11言語追加) |
Sheets で BigQuery のデータを自然言語で分析 | 提供開始 | 2026年10月19日告知 | 公式で確認 |
Gemini in Sheets(iOS) | 提供開始 | 2026年10月19日告知 | 公式で確認 |
Gmail の AI Inbox | 有料 Workspace ユーザーへ展開中 | Rapid 10/12〜・Scheduled 10/26〜(各最大15日) | ×(米国・EN-US のみ) |
Docs Live(モバイルで音声から文書を作成) | 提供開始 | 2026年10月21日告知 | 公式で確認 |
Chat での会議の振り返り(meeting recaps) | 提供開始 | 2026年10月19日告知 | 公式で確認 |
Meet の Take notes for me(対面・Zoom・Teams の会議にも拡大) | 拡大中 | Next '26 で発表。確定日なし | 公式で確認 |
Sheets canvas(ダッシュボードなど)、HubSpot・Salesforce のデータ取り込み | 発表済み | 個別の GA 告知は確認できず | 未定 |
Slides のデッキ一括生成 | 発表済み(「近日」) | 確認できず | 未定 |
Ask Gemini in Chat(デイリーブリーフィング、Asana・Jira・Salesforce との連携) | 発表済み | 確認できず | 未定 |
skills(Gemini アプリ) | 展開中 | 2026年10月13日〜(11月中旬に完了予定) | — |
skills(Workspace 内・Workspace Studio) | 無期限延期 | 2026年10月13日に延期を告知 | — |
Workspace MCP Server(開発者向け) | Developer Preview | 2026年5月に公開プレビュー。GA は未発表 | — |
※ Rapid Release は新機能が早く届く設定、Scheduled Release は数週間遅れて届くことがある設定です。自社がどちらかは、管理コンソールのリリース設定で確認できます。
※ 「公式で確認」は、告知に日本語対応の記載が見当たらなかったものです。使えるかどうかは自社の環境で確かめてください。

Drive Projects:ファイル・メール・チャットをプロジェクト単位で集約
Drive projects は、関係するファイルやフォルダをひとつのナレッジベースにまとめ、チームと Gemini の両方にそのプロジェクトの背景を渡す機能です。公式では「常に最新で、共有できるナレッジベース」と説明されています。

Drive Projects の主な動作
- Web 版のドライブで、サイドパネルの「ホーム」の下に表示される(9to5Google の報道)
- 案件ごとに関係するファイル・フォルダを集め、プロジェクトとしてチームと共有できる
- Ask Gemini in Drive の一部として提供され、プロジェクトの資料をもとに Gemini に質問できる
- 2026年6月3日からは、Ask Gemini in Drive の情報源に Gmail のメールも加えられるようになった
- 既存の共有権限はそのまま守られる。見る権限のないファイルは、プロジェクト経由でも開けない
注意点として、管理者が「ドライブとドキュメント」を Workspace Intelligence の情報源から外すと、Drive projects が使えなくなる場合があります(公式ヘルプ)。また、ファイルを AI がどこまで自動で提案するかといった細かい動きは、公式ではまだ詳しく説明されていません。
具体的な利用シナリオ
営業チームの場合: 「A社案件」というプロジェクトに、提案書・見積もりのスプレッドシート・商談の議事録をまとめます。「A社への最新の提案内容と、未回答の論点をまとめて」と聞けば、Gemini がプロジェクト内の資料をまたいで答えます。商談メールを情報源に加えておけば、メールでのやり取りも答えに入ります。
採用担当の場合: 「2026年下期採用」のプロジェクトに、候補者の一覧シート・面接の評価メモ・採用条件の文書を入れておきます。「最終面接がまだの候補者は?」といった確認が、ファイルを開き直さずに済みます。
プロジェクト管理者の場合: 四半期ごとにプロジェクトを作り、週次レポートや会議メモをまとめておきます。新しく入ったメンバーがプロジェクトの経緯を Gemini に聞けるので、引き継ぎの手間が減ります。
AI Overviews in Drive:Drive 検索がセマンティック検索に変わる
AI Overviews in Drive は、ドライブの検索結果の上に、複数のファイルをまたいだ答えを Gemini が表示する機能です。ファイル名のキーワードを当てなくても、知りたいことを文章で入れれば答えが返ります。日本語を含む29言語で GA 済みで、2026年6月30日からはモバイルアプリでも使えます。

出典: Google Workspace 公式サイト(Google ドライブ)
答え方は質問に合わせて変わります。すぐ欲しい事実を1行で返すこともあれば、プロジェクトの要約や、関係する文書の一覧を出すこともあります。続けて詳しく聞きたいときは、1クリックで Gemini との会話に移れます。
日本語の提供時期(公式)
- 英語: Rapid Release は 2026年4月22日〜、Scheduled Release は 5月7日〜
- 日本語を含む28言語: Rapid Release は 2026年5月6日〜、Scheduled Release は 5月26日〜
2026年10月時点では、どちらのリリース設定でも日本語の展開は済んでいます。
実際の使い方イメージ
ドライブの検索窓に、次のような文章を入れます。
- 「昨年の冬キャンペーンでもらった顧客の声をまとめて」
- 「山田さんが先月共有した予算資料はどれ?」
- 「新製品のロードマップに関係するファイルを要約して」
検索結果の上に AI Overviews が出て、答えの元になったファイルも確かめられます。
AI Overviews in Drive の注意点
- 管理者が Drive の Gemini(Gemini for Workspace in Drive)をオンにしていること(既定でオン)、利用者が Workspace のスマート機能をオンにしていることが条件
- 答えは利用者がアクセスできるファイルだけから作られる
- 情報源は Workspace 内のデータ。Microsoft 365 や社外のファイルサーバーにある文書は、既定では対象にならない
- クライアントサイド暗号化(CSE)をかけた文書は、一般的には Gemini が中身を読めない。CSE を使っている組織は公式ヘルプで扱いを確認する
社内文書の検索や問い合わせ対応に使う場合、対象が Workspace 内の文書だけなら AI Overviews と Ask Gemini in Drive の標準機能で足りることが多いはずです。基幹システムや Workspace の外にある文書まで答えに含めたい場合や、部署ごとの回答範囲や根拠の出し方を細かく決めたい場合は個別に作る選択肢が出てきます。その分かれ目は 社内検索はChatGPTの標準連携で足りるか で整理しています。
Fill with Gemini:Sheets 9x 高速化の根拠と実際の使い方
Fill with Gemini は、Sheets の表の文脈から、空いているセルを Gemini が埋める機能です。「手入力より9倍速い」という数字は、100セル分の入力という特定の作業での比較なので、どんな作業でも9倍になるわけではありません。日本語には当初から対応しています。

「9倍速い」の根拠(正確な条件)
公式の告知の文言は「100セルのタスクで、手入力より9倍速くデータを埋められる」です。脚注に書かれた条件を整理すると次のようになります。
項目 | 公式の記載 |
|---|---|
比較したもの | 手入力と Fill with Gemini |
作業の内容 | 100セル分のデータを埋めるタスク |
参加人数 | 95人の調査 |
調査の実施者・細かい条件 | 公式には書かれていない |
結果 | 手入力の 9倍速い |
数字の出どころは Google が示した調査で、第三者による検証ではありません。表の作り方や、どこまで人が確認するかで実際の効果は変わるので、自社の作業で少量から試して測るのが確実です。
Fill with Gemini の2つの使い方
方法①: 埋まっているセルからドラッグする
- 列のセルを1つ以上入力しておく
- そのセルから下へドラッグして、埋めたい範囲を選ぶ
- Gemini が表の文脈を読んで、残りのセルを埋める
方法②: 空のセルを選んで指示を書く
- 埋めたい空のセルを選ぶ
- 表示される「Fill」を選ぶ
- そのまま自動で埋めるか、「顧客の声に対する丁寧な返信案を書いて」のように自分で指示を書く
- 結果を確認してから確定する
実際の活用例
- 問い合わせへの返信案: 問い合わせ内容の列をもとに、隣の列へ返信の下書きを並べる
- 商品説明の作成: 商品名とカテゴリから、説明文を一括で作る
- 分類: 自由記述のアンケート回答を、決めたカテゴリに振り分ける
- 翻訳: 英語の列から日本語の列を作る
Fill with Gemini の制約
- 使えるのは Business Standard 以上(Business Starter では使えない)
- 利用回数に上限がある。 2026年7月15日までは上限を引き上げた期間で、その後は利用者ごとの上限がある。多く使う場合は AI Expanded Access などのアドオンで上限が上がる(価格は公式で確認)
- 管理者が Workspace のスマート機能をオフにしていると表示されない
- 生成した値は必ず人が確認する。特に数値や固有名詞は誤りが混じることがある
- 対応言語: 英語・スペイン語・ポルトガル語・韓国語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・日本語の8言語で始まり、2026年7月7日に中国語・オランダ語・インドネシア語など11言語が加わった
Ask Gemini in Drive・その他アプリの変化
Workspace Intelligence の上では、ドライブ以外のアプリにも機能が足されています。日本で今すぐ使えるもの、英語環境だけのもの、まだ届いていないものが混ざっています。そのため、社内に案内する前に機能ごとの対象言語と提供状況を確かめておくと、混乱を防げます。
Ask Gemini in Drive(GA済み)
ドライブのファイルを横断して Gemini に質問できる機能で、日本語を含む29言語で GA 済みです。参照するファイルやフォルダを絞り込めるので、ファイルの多い環境でも狙った範囲から答えを出せます。2026年6月3日から Gmail のメールも情報源に加えられるようになり、6月30日からモバイルにも対応しました。
- 「先週の定例の議事録をまとめて」
- 「〇〇案件の予算について、メールと資料の内容を整理して」
- フォルダを指定して「このフォルダの資料だけで答えて」
公式によると、Ask Gemini in Drive は既存の共有権限・DLP(データ損失防止)・IRM(情報権限管理)を守り、ファイルを複製しません。
Drive:Organize My Files・データ分類
- Organize My Files(2026年6月1日 GA): Gemini がドライブのファイル整理を手伝う機能。現時点では英語のみ
- Gemini によるデータ分類(2026年8月28日〜オープンベータ): 管理者向けに、Gemini がファイルに分類ラベルを付ける機能。情報管理の担当者が機密区分を整える助けになる
Gmail:AI Inbox(米国・英語ユーザーへ展開中)
AI Inbox は、5月の時点ではプレビューでしたが、2026年10月から有料 Workspace ユーザーへの展開が始まりました(Rapid Release は10月12日〜、Scheduled Release は10月26日〜)。主な機能は次の2つです。
- メールから「やること」(返信、提出物、期限)を抜き出して提案する
- 長く続くスレッドの要点(決まったこと、状況の変化)をまとめる
管理者の設定項目はありません。ただし現在は米国在住で、言語が EN-US の利用者だけが対象です。日本の利用者にはまだ届いていません。対象プランは Business・Enterprise の各プランなどで、Business Starter は「数か月以内」と注記されています。同じ時期に Gmail Live の展開も告知されています。
Docs(Docs Live)
2026年10月21日に、モバイルで話した内容から構成のある文書を作る「Docs Live」が告知されました。外出先で話した内容を、見出しのある下書きにまとめる使い方が想定されています。
Meet(Take notes for me の拡大・会議後の次のアクション)
「Take notes for me」は、Next '26 で対面の会議や Zoom・Microsoft Teams の会議にも広げると発表されました(確定日は公表されていません)。2026年10月12日には、会議の後の画面にアクションアイテムを Google Tasks へ書き出すなどの「次のアクション」が加わっています。
Google Chat:会議の振り返り・Ask Gemini in Chat
2026年10月19日に、Chat で会議の振り返り(meeting recaps)を受け取れる機能が告知されました。Next '26 で発表された Ask Gemini in Chat(1日のまとめ、Asana・Jira・Salesforce との連携)は、2026年10月時点で個別の提供開始の告知が見当たりません。使えるかどうかは自社の環境で確かめてください。
Sheets:BigQuery の分析・iOS 対応・今後の機能
- 2026年10月19日: Sheets から BigQuery のデータを自然言語で分析できるようになり、iOS 版 Sheets でも Gemini が使えるようになった
- 発表済み・時期未定: ひとつの指示でダッシュボードやカンバンを作る「Sheets canvas」と、HubSpot・Salesforce のデータ取り込みは、Next '26 で「数週間で展開」と発表されたが、個別の提供開始の告知は確認できていない
skills と Gems の扱い
Gems の後を継ぐ「skills」は、Gemini アプリでは2026年10月13日から展開が始まり、11月中旬に完了する予定です。一方、Workspace 内(Workspace Studio)の skills は無期限延期になりました。Gems は2026年11月17日に Gemini アプリの設定画面へ移りますが、作成・編集・利用はそのまま続けられます。
開発者向け:Workspace MCP Server
Gmail・ドライブ・カレンダーなどを外部の AI エージェントから扱うための Workspace MCP Server は、2026年5月に公開の Developer Preview になりました。10月時点でもプレビューのままで、GA の時期は発表されていません。本番の業務に組み込むなら、仕様が変わる前提で検証にとどめるのが無難です。AI エージェントそのものの考え方は AIエージェントとは を参照してください。
料金・対応プラン(追加費用なし)
Workspace Intelligence そのものに追加料金はかかりません。ただし、Drive と Sheets の主要機能(AI Overviews in Drive、Ask Gemini in Drive、Drive projects、Fill with Gemini)を使うには Business Standard 以上が必要です。Business Starter で使える Gemini は、Gmail と Gemini とのチャットが中心です。
プラン別の対応状況(2026年10月時点)
Google Workspace 公式料金ページ(日本)の表示価格です。税別・1ユーザーあたりの月額です。
プラン | 通常価格 | 割引キャンペーン(2026/11/04〜2027/02/04) | Gemini を使えるアプリ | Drive・Sheets の主要 AI 機能 |
|---|---|---|---|---|
Business Starter | ¥800 | ¥400 | Gmail、Gemini とのチャット | × |
Business Standard | ¥1,600 | ¥800 | Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・スライド・Vids・Meet・Chat・ドライブ | ○ |
Business Plus | ¥2,500 | ¥1,250 | Standard と同じ | ○ |
Enterprise | 要問い合わせ | — | Plus の全機能 | ○(Enterprise Standard / Plus) |
- 料金ページには「1年契約なら16%お得」とも表示されています。月払い(フレキシブル)と年間契約で単価が変わるので、契約前に公式ページで確かめてください
- キャンペーンは「最初の3か月50%オフ」と案内されていますが、脚注には対象ユーザー数や期間について別の条件も書かれています。適用条件は購入時に公式で確認するのが確実です
- Business 系のプランは最大300ユーザーまで。14日間の無料試用があります
機能別の対応プラン
機能 | 主な対応プラン |
|---|---|
Workspace Intelligence(基盤) | Business Starter / Standard / Plus、Enterprise の各プラン、Education Plus、Frontline Plus、Nonprofits など |
AI Overviews in Drive | Business Standard / Plus、Enterprise Standard / Plus、Google AI Pro / Ultra(個人)、Google AI Pro for Education |
Ask Gemini in Drive(Drive projects を含む) | 同上 |
Fill with Gemini(Sheets) | 上記に加えて AI Expanded Access・AI Ultra Access のアドオン |
Gmail の AI Inbox | Business・Enterprise の各プランなど(Starter は数か月以内の予定。現在は米国・EN-US のみ) |
- 使えないプラン: Education Fundamentals と Education Standard は対象外です。18歳未満の教育機関ユーザーも使えません
- Workspace Essentials Starter と Workspace Individual は管理コンソールがないため、情報源の設定を変えられません
- 対応エディションの細かい一覧は、公式ヘルプ「Control Workspace Intelligence for generative AI features」で最新の内容を確認してください
最新の料金は Google Workspace 料金ページ(日本語) で確認できます。
このツールを自社のシステムや業務にどう組み込むか、ご提案します
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従来の「Gemini in Workspace」との違い
以前の Gemini in Workspace は、主に開いているメールや文書を相手に動く AI でした。Workspace Intelligence は、利用者が見られる範囲のメール・ファイル・予定・チャットをまとめて Gemini に渡す共通の基盤で、Gemini in Workspace の各機能はこの基盤の上で動くようになりました。名前が置き換わったのではなく、Gemini in Workspace に「背景を集める層」が加わったと考えるとわかりやすいです。
比較項目 | 従来の Gemini in Workspace | Workspace Intelligence が入った後 |
|---|---|---|
仕組み | 開いているアプリ・文書が中心 | アプリをまたぐ共通の基盤が背景を渡す |
参照する範囲 | 主に作業中のメールや文書。必要なら自分で指定 | Gmail・ドライブ・カレンダー・Chat を横断(利用者の権限の範囲内) |
好みの反映 | 基本的になし | 過去の仕事から文体や書式の好みを反映(Impress Watch の報道) |
プロジェクト単位の整理 | なし | Drive projects でまとめられる |
ドライブの検索 | キーワード検索が中心 | 文章で聞くと AI Overviews が答える |
外部ツールとの連携 | 限定的 | Asana・Jira・Salesforce・HubSpot との連携を発表(提供状況はアプリごとに確認) |
管理者の設定 | アプリごとの Gemini のオン・オフ | 加えて情報源ごとのオン・オフ |
いちばん大きな変化は、「開いた画面の中だけで手伝う AI」から「仕事全体の背景を知ったうえで手伝う AI」になったことです。「この資料を要約して」ではなく「来週の A社の打ち合わせの準備をして」のような頼み方ができるようになります。
Microsoft 365 Copilot との比較
いちばん大きな違いは料金の仕組みです。Workspace Intelligence と主要な Gemini 機能は Workspace の基本プランに含まれますが、Microsoft 365 Copilot は Microsoft 365 とは別の有料ライセンスを追加で買う形です。どちらを選ぶかは、社内のデータが Google と Microsoft のどちらにあるかでほぼ決まります。
料金の比較
項目 | Google Workspace(Workspace Intelligence) | Microsoft 365 Copilot |
|---|---|---|
AI 機能の料金の扱い | 基本プランに含まれる(Drive・Sheets の主要機能は Business Standard 以上) | Microsoft 365 のライセンスに加えて Copilot のライセンスが必要 |
試し方 | 対象プランならそのまま使える(14日間の無料試用あり) | Copilot のライセンスを購入して割り当てる |
利用量の上限 | Fill with Gemini などに上限あり。アドオンで引き上げ | 契約内容による |
料金の確認先 | Microsoft 公式の Copilot 料金ページ |
Copilot の価格は、企業規模や契約期間、キャンペーンの有無によって変わります。比較するときは Microsoft の公式ページで現在の円建て価格を確かめ、「基本ライセンス+Copilot」の合計と、Workspace のプラン料金を同じ人数で並べてください。
機能比較
比較項目 | Workspace Intelligence | Microsoft 365 Copilot |
|---|---|---|
横断するデータ | Gmail・ドライブ・カレンダー・Chat | 一般的には Outlook・Teams・SharePoint・OneDrive など |
プロジェクト単位の整理 | Drive projects | Copilot Pages など |
文書をまたいだ検索・回答 | AI Overviews in Drive、Ask Gemini in Drive | Microsoft 365 Copilot Chat・Microsoft Search |
表計算の自動入力・分析 | Fill with Gemini、BigQuery の自然言語分析 | Copilot in Excel |
エージェント | Workspace Studio(Workspace 内の skills は延期中) | Copilot のエージェント機能、Copilot Studio |
外部エージェントとの接続 | Workspace MCP Server(Developer Preview) | 各種コネクタ・API |
管理者による情報源の制御 | 情報源ごと・組織部門・グループ単位でオン/オフ | Microsoft 365 管理センター・Purview などで管理 |
Copilot 側のエージェント機能は Microsoft 365 Copilot エージェントとは と Microsoft Copilot Cowork とは で詳しく整理しています。ChatGPT を社内で使う場合の選択肢は ChatGPT workspace agents とは も参考になります。
どちらを選ぶべきか
Workspace Intelligence を選ぶとよいケース
- すでに Google Workspace の Business Standard 以上を使っていて、追加の AI ライセンスを買わずに始めたい
- メールや資料がドライブと Gmail にまとまっていて、横断して情報を引き出したい
- Sheets でのデータ整理や入力作業が多い
Microsoft 365 Copilot を選ぶとよいケース
- Outlook・Teams・SharePoint・Excel が業務の中心にある
- Word・PowerPoint・Excel の中で AI を使いたい
- 社内の権限やファイル管理が Microsoft の仕組みで組まれている
チャット AI 単体で比べたい場合は ChatGPT vs Gemini 比較 を、ツール全体から選びたい場合は 生成AIツールおすすめ比較 を参照してください。
セキュリティ・データポリシー
公式の説明では、Workspace Intelligence は利用者ごとのアクセス権を守り、組織のデータを生成 AI モデルの学習や広告には使いません。ただし既定でオンになり、利用者自身はオフにできないため、導入前に情報システム部門が設定を確認しておく必要があります。
データ利用に関する公式の保証
- データが生成 AI モデルの学習や広告に使われることはない(公式ヘルプ・Workspace Updates ブログ)
- 答えは、その利用者が見られる内容だけから作られる
- Ask Gemini in Drive は既存の共有権限・DLP・IRM を守り、ファイルを複製しない
- DLP のルールが適用される
導入前に確認したい点
確認項目 | 内容 |
|---|---|
既定の状態 | 4つの情報源(Gmail・ドライブとドキュメント・カレンダー・Chat)はすべて既定でオン |
利用者によるオフ | 利用者向けの設定はない。ただし利用者が Workspace のスマート機能全体をオフにすると、関連する AI 機能は表示されなくなる |
情報源を外したときの扱い | 外した情報源でも、利用者がプロンプトで指定したファイルやメールは Gemini が参照する(完全な遮断ではない) |
設定の効く範囲 | Gemini アプリ、Gemini for Education、Gemini Notebook などには効かない。それぞれ別に管理する |
反映までの時間 | 最大48時間 |
未成年の利用 | 18歳未満の教育機関ユーザーは使えない |
コンプライアンス認証
Google Workspace の ISO/IEC 27001・27017・27018、SOC、ISO/IEC 42001(AI マネジメントシステム)などの認証の状況は、Google の公式のコンプライアンスのページで最新の内容を確認してください。認証の対象範囲は製品や地域で変わることがあるため、自社の監査で使うときは、認証書や監査報告書を Google から直接取り寄せるのが確実です。
データ保存・処理地域
Next '26 では、データの処理と保存の場所を米国または EU に固定できることが発表されました。ドイツ・インドなどへの対応は今後とされています。日本国内への固定は、2026年10月時点で発表されていません。
CSE(クライアントサイド暗号化)との関係
CSE は、暗号化の鍵を組織が持ち、Google を含む外部から中身を読めなくする仕組みです。一般的には、CSE をかけた文書は Gemini が中身を読めません。機密性の高い文書は CSE で守り、それ以外の文書で AI を使う、という使い分けが考えられます。Workspace Intelligence と組み合わせたときの細かい扱いは、公式ヘルプで確認してください。
生成 AI を社内で使うときのリスク全般は 生成AIのセキュリティリスクと対策 にまとめています。
管理者向け設定・制御方法
Workspace Intelligence は既定でオンです。管理者は管理コンソールで、4つの情報源ごとに、組織部門またはグループの単位でオン・オフを切り替えられます。設定には Gemini の設定を管理できる管理者権限が必要です。

管理コンソールでの設定手順
- Google 管理コンソール(admin.google.com)にログインする
- メニューから「生成AI」→「Gemini for Workspace」を開く
- 「Workspace Intelligence」のパネルを選ぶ
- 左側で、設定したい組織部門またはグループを選ぶ
- Gmail・ドライブとドキュメント・カレンダー・Chat のうち、変えたいサービスの横の「編集」を選ぶ
- オンまたはオフを選んで保存する
- グループの設定は、組織部門の設定より優先されます
- 反映までに最大48時間かかります
- 公式は「最良の結果のため、すべての情報源をオンのままにする」ことを勧めています
情報源をオフにしたときの影響
オフにする情報源 | 主な影響(公式ヘルプ) |
|---|---|
Gmail | AI Overviews や AI Inbox など、メールを使う機能の答えが弱くなる |
ドライブとドキュメント | Drive projects が使えなくなる場合がある |
カレンダー | 予定の調整を手伝う機能が制限される |
Chat | Chat の会話が答えの材料から外れる |
管理者が確認すべき3つのポイント
1. 既定でオンになっていることを前提に方針を決める
Workspace Intelligence は特に操作しなくても有効です。業界の規制や社内規程で扱いに気をつけたいデータがある場合は、利用者に周知する前に設定を見直してください。
2. 部署ごとに情報源を分ける
組織部門やグループ単位で設定できるので、たとえば「法務部の組織部門だけ Gmail を情報源から外す」「試験導入のグループだけ全情報源をオンにする」といった分け方ができます。ただし、外した情報源でも利用者が指定したメールやファイルは参照される点は押さえておいてください。
3. 機密文書は別の仕組みでも守る
情報源のオン・オフだけでは完全には遮断できません。機密性の高い文書は、共有権限の見直し、DLP、IRM、CSE、2026年8月にベータが始まった Gemini によるデータ分類などを組み合わせて守るのが現実的です。
こんな企業・ユーザーにおすすめ/おすすめしない
Google Workspace の Business Standard 以上を使っている組織なら、追加の費用をかけずに試せるので、まず使ってみる価値があります。逆に、Business Starter のままの組織や、日本語でまだ使えない機能(AI Inbox など)が目当ての場合は、期待とずれる可能性があります。
こんな企業・ユーザーにおすすめ
Business Standard 以上の Workspace を使っている組織
- 追加のライセンスなしで、AI Overviews・Ask Gemini in Drive・Fill with Gemini をすぐに使い始めたい
- Gmail・ドライブ・カレンダーがすでに仕事の中心にある
資料探しに時間がかかっているチーム
- 「あの資料はどこにあったか」が頻繁に起きる
- 案件の資料が複数のフォルダやメールに散らばっている
- 新しいメンバーへの引き継ぎで、経緯の説明に手間がかかっている
表計算での入力・整理が多い部署
- Sheets での分類や返信案の作成、定型的な入力に時間を使っている
- カスタマーサポート・営業・マーケティングなど、同じ形の処理を繰り返す
データの扱いを管理者が細かく決めたい組織
- 学習に使われないこと、権限を守ることを公式の文書で確認したうえで導入したい
- 情報源ごと・部署ごとにオン・オフを分けたい
こんな企業・ユーザーにはおすすめしない
Microsoft 365 が業務の中心にある組織
- Outlook・Teams・SharePoint にデータがある場合、Workspace Intelligence は既定ではそのデータを読めない。移行の手間と効果を比べて判断する
Business Starter のまま主要な AI 機能を使いたい場合
- AI Overviews in Drive・Ask Gemini in Drive・Drive projects・Fill with Gemini は Business Standard 以上が対象。Starter では使えない
AI Inbox や Organize My Files を日本語で使いたい場合
- AI Inbox は米国・EN-US のみ、Organize My Files は英語のみ。日本語への対応時期は発表されていない
Workspace 内の skills や Workspace MCP Server を本番で使う前提の場合
- Workspace 内の skills は無期限延期、MCP Server は Developer Preview。業務の仕組みをこれらに頼る計画は、提供状況が固まるまで待つほうが安全
大半のデータに CSE をかけている組織
- CSE をかけた文書は一般的に Gemini が読めないため、使える範囲がかなり狭くなる
よくある質問(FAQ)
Q1. Workspace Intelligence を使うのに追加の契約は必要ですか?
必要ありません。対象の Workspace プランに含まれ、既定でオンになっています。ただし、Fill with Gemini を上限を気にせず多く使いたい場合は、AI Expanded Access などのアドオンで上限を上げる選択肢があります。アドオンの価格は Google の公式で確認してください。
Q2. 日本語の AI Overviews in Drive は今使えますか?
使えます。日本語を含む28言語は、Rapid Release で2026年5月6日から、Scheduled Release で5月26日から展開されました。表示されない場合は、管理者が Drive の Gemini をオンにしているか、利用者が Workspace のスマート機能をオンにしているかを確認してください。
Q3. Gmail の AI Inbox は日本で使えますか?
2026年10月時点ではまだ使えません。有料 Workspace ユーザーへの展開は始まりましたが、対象は米国在住で言語が EN-US の利用者だけです。日本語への対応時期は発表されていません。
Q4. Sheets の「9倍速い」は、どんな作業でも当てはまりますか?
当てはまりません。公式の数字は、100セル分のデータを埋める作業で、手入力と Fill with Gemini を比べた95人の調査に基づくものです。表の内容や確認の手間で効果は変わるので、自社の作業で試して判断してください。
Q5. 利用者が自分で Workspace Intelligence をオフにできますか?
できません。オン・オフは管理者が組織部門やグループ単位で決めます。利用者ができるのは、Workspace のスマート機能そのものをオフにすることで、その場合は関連する AI 機能がまとめて表示されなくなります。
Q6. 情報源から Gmail を外せば、Gemini はメールを一切読まなくなりますか?
完全には遮断されません。情報源をオフにしても、利用者がプロンプトでメールやファイルを指定すれば、Gemini はそれを参照します。機密情報を守りたい場合は、共有権限や DLP、CSE などを組み合わせてください。
Q7. Drive projects は Microsoft 365 や Asana などのデータも扱えますか?
既定の情報源は Workspace 内のデータ(Gmail・ドライブ・カレンダー・Chat)です。Microsoft 365 のファイルは対象外です。Asana・Jira・Salesforce・HubSpot との連携は Next '26 で発表されましたが、Drive projects に直接つながるかどうかは公式で示されていません。
まとめ
Google Workspace Intelligence は、Gmail・ドライブ・カレンダー・Chat の内容をまとめて Gemini に渡す Workspace の AI 基盤です。追加料金はかかりませんが、Drive と Sheets の主要機能を使うには Business Standard 以上が必要です。
2026年10月時点で押さえておきたいこと
- AI Overviews in Drive・Ask Gemini in Drive・Fill with Gemini は GA 済みで、日本語でも使える。Drive はモバイルにも対応
- Gmail の AI Inbox は展開が始まったが米国・EN-US のみ。Organize My Files も英語のみ
- Workspace 内の skills は無期限延期、Workspace MCP Server は Developer Preview のまま
- 料金は Business Starter ¥800/Standard ¥1,600/Plus ¥2,500(税別・月額表示)。2026年11月4日から割引キャンペーンが予定されている
導入前に確認すべきこと
- 自社のプランが Business Standard 以上かどうか
- 4つの情報源を、どの部署でオンにするか(既定はすべてオン、反映は最大48時間)
- 機密文書を、権限・DLP・CSE などでどう守るか
Microsoft 365 Copilot との最大の違いは料金の仕組みです。Copilot は追加ライセンスが必要なのに対し、Workspace Intelligence は基本プランに含まれます。すでに Workspace を使っている企業なら、まず一部の部署で試し、効果と管理面の影響を確かめてから全社に広げるのが現実的です。
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この記事の著者

AI革命
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