AIツール2026年5月更新

国産LLM 7選 徹底比較【2026年版】デジタル庁「源内」選定モデルの性能・料金・用途を完全解説

公開日: 2026/05/30
国産LLM 7選 徹底比較【2026年版】デジタル庁「源内」選定モデルの性能・料金・用途を完全解説

この記事のポイント

デジタル庁「源内(GENAI)」が選定した国産LLM7モデル(tsuzumi 2・Sarashina2 mini・PLaMo 2.0 Prime・Takane 32B・cotomi v3・CC Gov-LLM・ELYZA)を性能・料金・用途・向き不向きで徹底比較。行政・金融・医療・中小企業の導入判断に必要な情報を2026年5月時点の最新情報で整理します。

デジタル庁が2026年3月に発表した「源内(GENAI)」向け国産LLM選定では、15件の応募から7モデルが採択されました。本記事では、選ばれたtsuzumi 2・Sarashina2 mini・PLaMo 2.0 Prime・Llama-3.1-ELYZA-JP-70B・cotomi v3・Takane 32B・CC Gov-LLMの性能・料金・特化領域・向き不向きを横断的に整理します。

この記事でわかること:

  • デジタル庁「源内」選定の7モデルすべての概要と比較
  • 各モデルの料金・パラメータ・純国産度・API可否
  • 行政機関・金融・医療・中小企業それぞれに向くモデルの選び方
  • 国産LLMと海外LLM(GPT-4o・Claude・Gemini)の使い分け基準

対象読者: 国産LLM導入を検討している行政担当者・IT部門の方、セキュリティ要件の高い業界でLLM活用を考えている企業の方。

デジタル庁「源内」選定 7モデル — 一覧比較表

デジタル庁「源内(GENAI)」国産LLM選定 公式キービジュアル

出典: デジタル庁 源内(GENAI)公式

2026年5月30日現在の公開情報に基づく比較表です。

モデル名

開発元

パラメータ

純国産度

主な強み

料金(公開情報)

API提供

オンプレ対応

tsuzumi 2

NTTデータ / NTTグループ

約30B

◎ フルスクラッチ

図表入り文書理解・1GPU動作・Azure対応

$0.004/1K入力・$1.1/1K出力(Azure)

Sarashina2 mini

SB Intuitions / ソフトバンク

非公開(軽量)

△ 非公開

日本語文化慣習適応・軽量エッジ対応

非公開・見積もり制

○(法人向け)

要問い合わせ

PLaMo 2.0 Prime

Preferred Networks

31B

◎ フルスクラッチ

日本語生成品質・国内完結・低コストAPI

入力60円/Mトークン、出力250円/Mトークン

○(一般公開)

要問い合わせ

Llama-3.1-ELYZA-JP-70B

KDDI・ELYZA共同

70B

△ Llamaベース追加学習

128K長文対応・日本語指示追従

法人問い合わせ(デモ無料)

△(法人のみ)

要問い合わせ

cotomi v3

NEC

非公開(13B前後と推定)

○ NEC独自開発

敬語/専門用語・AIエージェント・MCP対応

さくらのAI Engine: 月3,000回無料/超過従量

Takane 32B

富士通 × Cohere Inc.

32B

△ Cohereベース

行政文書処理・量子化省メモリ・JGLUE世界最高

非公開・法人見積もり

△(法人のみ)

CC Gov-LLM

カスタマークラウド

非公開

○ 独自開発

政府向けセキュリティ・完全ローカルLLM

非公開(源内試用中は無償)

非公開

純国産度の区分:

  • ◎ フルスクラッチ: ゼロから独自開発(既存OSSアーキテクチャ非依存)
  • ○ 独自開発: 国内主導で独自開発(ベース技術の詳細は非公開)
  • △ 追加学習型: 海外ベースモデルに日本語追加学習を施したモデル

選定の背景 — なぜ今、国産LLMなのか

国産LLMが注目される背景 — データ主権とソブリンAI戦略

デジタル庁「源内(GENAI)」とは

源内(GENAI)は、全府省庁約18万人の政府職員が行政業務でAIを安全に活用するための横断型生成AI環境です。2025年5月にデジタル庁職員向け試験運用を開始し、2026年1月から参加府省庁での本格利用が始まりました。

2026年4月24日にはソースコードがOSSとして公開され、地方自治体や民間企業も商用利用できるようになっています。

源内の実装スケジュール(2026年5月時点)

時期

フェーズ

2026年1〜3月

Release 1.0: 試行府省庁での利用開始

2026年5〜9月

Release 2.0: 積極参加省庁への大規模実証

2026年8月頃〜

選定7モデルの国産LLM試用開始

2027年1月頃

評価・検証結果の一部公表

2027年4月〜

優れたモデルの有償政府調達開始

2027年4月から始まる「有償政府調達」は民間企業にとっても重要な指標になります。政府が実際に選定・購入するモデルは信頼性・セキュリティ基準を満たした証拠になるため、民間でも「政府採用モデル」というファクターが導入判断に影響してくる見込みです。

国産LLMが注目される3つの理由

1. CLOUD法リスクへの対応

海外ベンダーのクラウドを使う場合、日本リージョンを選択していても、米国CLOUD法(Clarifying Lawful Overseas Use of Data Act)の適用により、米国政府機関がデータにアクセスできるリスクが理論上は存在します。機密性の高い行政情報・金融データ・医療情報を扱う組織にとって、このリスクは無視できません。

2. 日本語処理の品質

日本語は語順・敬語・業界専門用語の複雑さから、英語主体で学習したモデルでは微妙なニュアンスが損なわれることがあります。国産LLMは日本語トークナイザーの最適化や日本語コーパスの充実により、特にビジネス文書・法令文書・医療文書での処理品質が向上しています。

3. ソブリンAI(AI主権)という国家戦略

2025年5月に日本AI法(基本法)が成立し、「自国インフラでAIを開発・運用する」というソブリンAIの概念が国策として明確化されました。GENIAC(経産省のAI計算資源補助事業)によるPFNへの支援など、官民一体での国産LLM育成が加速しています。

7モデル詳細解説

tsuzumi 2 Vision — 文書画像読み取り能力比較(NTT公式ベンチマーク)

出典: NTT ニュースリリース 2026年5月19日

tsuzumi 2(NTTデータ / NTTグループ)

30Bサイズで世界トップクラスの日本語性能を持つ純国産フルスクラッチLLM。2026年5月にVision機能が追加され、図表入りビジネス文書の処理でも国産モデル最高水準の性能を発揮しています。

NTTグループがゼロから独自開発した国産フルスクラッチLLMです。2025年10月20日に提供開始し、30B(300億パラメータ)規模ながら、数倍大きいフラッグシップモデルに匹敵する日本語性能を公式が主張しています。

2026年5月の最新動向

2026年5月19日に「tsuzumi 2 Vision」が発表されました。図表・グラフを含む日本語ビジネス文書の処理でMeta「Llama 4 Scout」やOpenAI最新モデルに匹敵するベンチマーク結果(NTT公称)を達成し、1GPU(NVIDIA A100 40GB)環境で動作するのが特徴です。翌5月20日にはMicrosoft Azure AI Foundry(Marketplace)での提供が開始されており、クラウド経由で導入しやすくなっています。

料金・導入形態

  • Azure AI Foundry経由: 入力$0.004/1,000トークン($4.0/1Mトークン)、出力$1.1/1,000トークン($1,100/1Mトークン)
  • オンプレミス: NTTグループ各社経由で個別見積もり
  • 対象: B2B専用(企業・公共機関のみ)

強みと制約

強み

制約

図表・グラフ入り文書理解(Vision機能)

個人向け公開プランなし

1GPU(40GB)で動作するため導入ハードル低め

Azure経由では独立計算リソースが必要

金融・医療・公共分野の業界特化知識

出力料金がやや高め(Azure経由)

オンプレ・プライベート・Azure対応の3択

採用事例: 東京通信大学が学内LLM採用(2025年10月)、NTT東日本でも活用。

Sarashina2 mini(SB Intuitions / ソフトバンク)

460億パラメータの大型モデル「Sarashina」の知識を軽量版に凝縮した、日本語文化理解に強みを持つLLM。ソフトバンクのインフラと組み合わせた法人向け提供が特徴です。

SoftBankグループのSB Intuitionsが開発する軽量モデルです。460億パラメータの大型モデル「Sarashina」を「蒸留」という技術で圧縮しており、日本語の文化・慣習・ビジネス慣行への適応力が特徴です。2025年11月28日から法人向けAPI提供が開始されています。

提供機能

  • Chat Completion API
  • Embeddings API(文書分類・類似度検索向け)
  • 将来的にエッジ環境での運用も想定

料金・導入形態

  • 料金: 非公開(見積もり制)
  • プラン形態: 従量課金・年間クレジットの2種
  • 問い合わせ後、回答目安は15営業日

関連情報: OSSとして公開された「Sarashina2.2シリーズ」(0.5B・1B・3B)はApache 2.0ライセンスで無償利用可能。特にSarashina2.2 3Bは旧世代70Bモデルと同等の数学・コーディング性能を持ちます。

強みと制約

強み

制約

日本語の文化的ニュアンス・慣習への高い適応力

パラメータ数非公開のため外部評価が困難

軽量設計によりエッジ/オンプレ運用も視野

料金非公開で他社との比較がしにくい

ソフトバンクのインフラ・サポート体制

問い合わせから契約まで時間がかかる場合あり

PLaMo 2.0 Prime(Preferred Networks / PFN)

完全国産フルスクラッチで、日本語生成品質がpfgenベンチマークでGPT-4o次点の水準。一般公開APIで個人・中小企業にも最も利用しやすい国産LLMです。

日本のAI研究をリードするPreferred Networks(PFN)がGENIAC(経産省)支援を受けて開発したフルスクラッチLLMです。既存OSSに依存しない完全独自開発という点で、tsuzumi 2と並ぶ「純粋な国産LLM」です。

注意: 源内選定はPLaMo 2.0 Prime(31B、2025年5月22日リリース)ですが、最新版はPLaMo 2.2 Prime(2026年1月28日リリース)です。最新版ではJFBench(日本語指示追従評価)が55.1%から70.7%へ大幅に向上しており、フロンティアモデル相当の性能に達しています(PFN公称・JFBenchベンチマーク基準)。

性能ハイライト

  • 日本語生成品質評価(pfgen)でGPT-4oに次ぐ第2位
  • 日本語ベンチマークでGemma3-27B・Qwen2.5-32B・GPT-4o miniを上回る
  • 生成速度: 旧バージョン比約2倍(35字/秒→76字/秒)
  • 日本語トークン効率: 旧比+45%改善(コスト削減に直結)

料金(公開済み・透明性が高い)

プラン

料金

入力トークン

60円 / 1Mトークン

出力トークン

250円 / 1Mトークン

新規登録ボーナス

1,000円分のクレジット無料付与

PLaMo Chat

無料

旧PLaMo 1.0 Prime比で1/4以下の価格改定済みです。国産LLMの中で料金が透明で、個人・中小企業でも試しやすいのが最大の優位点です。

強みと制約

強み

制約

料金体系が完全公開で比較しやすい

源内選定はv2.0(最新はv2.2)にバージョン差あり

全リクエストが日本国内サーバーで処理(完全国内完結)

大規模エンタープライズ向けカスタマイズは要問い合わせ

OpenAI Chat Completions API互換(既存コードがそのまま動作)

2025年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞受賞

Llama-3.1-ELYZA-JP-70B(KDDI・ELYZA共同応募体)

Meta Llama 3.1(70B)をベースに日本語追加学習を施した大規模モデル。128Kトークンの長文処理に強く、大規模パラメータによる高い汎用性が特徴です。

東大松尾研究室発のスタートアップELYZA(現在はKDDI傘下)がKDDIとの共同応募体として選定を受けたモデルです。完全純国産ではなく「海外ベースモデル+日本語追加学習型」に分類されますが、開発経緯・方法・体制を具体的に説明できる「透明性」が源内選定の評価ポイントになりました。

技術的特徴

  • ベース: Meta Llama 3.1-70B(オープンウェイトモデル)
  • コンテキスト長: 128,000トークン(日本語の長文契約書・報告書に対応)
  • 日本語指示追従能力を大幅に追加学習
  • 70Bの大規模パラメータによる高い汎用性

ELYZAの最新動向(2025〜2026年)

  • ELYZA-Shortcut-1.0-Qwen-32B(2025年7月): Qwen-32Bベース、GPT-4o相当性能
  • ELYZA-LLM-Diffusion(2026年1月16日): Transformer以外の拡散モデルベースLLMを世界初で商用公開
  • ELYZA Works(2025年9月〜): 生成AIアプリ開発・利用クラウドサービス(開発1ユーザー2,980円/月、利用専用980円/月)

料金・提供形態

  • 法人向けAPI: 問い合わせベースで個別提供
  • 公開デモ: 無料利用可能(現在はShortcut版ベース)

強みと制約

強み

制約

70Bの大規模パラメータによる高い汎用性

ベースがLlamaのため「完全純国産」とは言えない

128Kトークンの長文処理(長大な法令・契約書等)

法人問い合わせのみで個人利用は困難

KDDIのインフラ・通信基盤との親和性

cotomi v3(NEC)

敬語・専門用語処理とAIエージェント機能に特化したNEC独自LLM。MCPプロトコルにネイティブ対応しており、エージェントワークフローを構築しやすい構成になっています。

NEC(日本電気)が開発した業務特化型LLMです。「cotomi」シリーズはv1(13B、一般公開)→v2(Pro/Fast 2分割構成)→v3(再統合・機能強化)と進化しており、v3では複数制約の同時処理・自律タスク分解など、AIエージェントとしての使い方が大幅に強化されました。

v3の主要強化点

  • AIエージェント評価(WebArena): 80.4%(人間の78.2%を上回る)
  • コンテキスト長: 128Kトークン(日本語換算約20万語相当)
  • MCPプロトコル(Model Context Protocol)ネイティブ対応
  • v2比で消費電力を1/2に削減(環境負荷・コスト削減)
  • Pro/Fastの2分割構成をv3で再統合(運用がシンプル化)

料金・提供経路

  • NEC直接契約: 料金非公開(法人見積もり)
  • さくらのAI Engine経由: 月3,000回まで無償、超過分は従量課金(中小企業が試しやすい)

さくらのAI Engineへの対応(2025年12月2日〜)により、中小企業でも比較的低コストでの試用が可能になっています。

強みと制約

強み

制約

敬語・業界専門用語のニュアンス処理

パラメータ非公開のため外部からの性能評価が困難

MCPプロトコル対応でエージェントワークフロー構築が容易

NEC法人向けのため個人利用は難しい

さくらのAI Engine経由で中小企業も利用可

価格体系が法人向けのため費用感がつかみにくい

省電力設計でランニングコスト抑制

採用事例: NECのAIエージェント基盤に統合済み。さくらのAI Engine経由で中小企業にも展開中。

Takane 32B(富士通 × Cohere Inc.共同開発)

富士通とCohere Inc.が共同開発した日本語特化LLM。中央省庁のパブリックコメント処理実証で80%超の正答率を記録し、1ビット量子化技術によるメモリ94%削減が業界最高水準です。

富士通株式会社とカナダのCohere Inc.が共同開発した日本語特化LLMです。ベースモデルはCohere Command R系(32B規模)で、富士通がスーパーコンピュータ「富岳」の研究知見を活用して日本語最適化を施しています。

実証実績(行政向け)

2025年に中央省庁で実施したパブリックコメント処理の実証実験では、「約12万字のデータを約10分で処理し、法令条項への対応箇所特定で80%超の正答率」を記録しました。行政現場での実用性が公式に確認されている数少ないモデルの一つです。

量子化技術(世界最先端)

Takane 32Bは1ビット量子化技術を実装しており、以下の性能を実現しています:

  • メモリ消費: 94%削減
  • 推論速度: 3倍向上
  • 精度維持率: 89%(世界最高水準)

この技術により、通常では大規模サーバーが必要なLLMを、限られたオンプレミス環境でも運用できます。

料金・提供形態

  • Fujitsu Kozuchi(富士通のAIサービス基盤)経由での法人見積もり
  • Nutanix Enterprise AI対応(2025年4月16日〜)でプライベートクラウド環境への導入も可能
  • 料金は非公開

強みと制約

強み

制約

行政文書処理の実証実績(12万字・10分・80%超精度)

ベースがCohereのため「完全純国産」とは言えない

量子化技術によるメモリ94%削減・速度3倍

料金非公開・法人向けのみで導入ハードルが高め

JGLUEベンチマークで世界最高水準の日本語理解

製造・医療・金融・政府向け最適化済み

CC Gov-LLM(カスタマークラウド)

政府向けセキュリティに特化したローカルLLM基盤。7モデルの中で唯一、独立系の中小企業として選定を受けており、外部クラウド非依存の完全ローカル運用が特徴です。

カスタマークラウド株式会社(2018年設立、BytePlus公式グローバルパートナー)が開発した政府向け特化LLMです。15件の応募から選ばれた7モデルの中で、NTT・ソフトバンク・PFN・ELYZA・NEC・富士通といった大企業・知名度企業に並んで、独立系の中小企業として選定を受けた点が注目されています。

主な特徴

  • 外部クラウド非依存のローカルLLM基盤として設計
  • 行政文書処理・住民対応自動化・政策立案支援などのユースケース想定
  • 「AGI駆動開発」コンセプト(AIがAIプロダクトを自動生成する設計思想)
  • 組織専用カスタマイズの「AIプロダクト生産工場」として機能

料金

  • 非公開(企業向け個別見積もり)
  • 源内の2026年度試用期間中は無償

注意: 7モデルの中で公開情報が最も限定的なモデルです。技術仕様・パラメータ・料金のいずれも非公開で、独立した評価が困難な状態です。

強みと制約

強み

制約

完全ローカル動作のため外部データ漏洩リスクゼロ

公開情報が極めて少なく技術評価が困難

政府向けセキュリティ・プライバシー保護機能に特化

開発元規模が小さく長期サポートの継続性が不透明

中小企業枠での源内選定という希少な実績

料金・費用感の詳細比較

富士通 Takane 32B — 中央省庁パブリックコメント処理実証実験イメージ(公式)

出典: 富士通 ニュースリリース 2026年2月3日

国産LLMの導入コストは、API型オンプレミス型で大きく異なります。

API型(従量課金)

モデル

入力料金

出力料金

無料枠

PLaMo 2.0 Prime

60円/Mトークン

250円/Mトークン

初回1,000円分クレジット

cotomi v3(さくらのAI Engine)

非公開

非公開

月3,000回まで無料

tsuzumi 2(Azure)

$0.004/1Kトークン(約0.6円)

$1.1/1Kトークン(約165円)

なし(要Azure契約)

Sarashina2 mini

見積もり制

見積もり制

なし

Llama-3.1-ELYZA-JP-70B

法人問い合わせ

法人問い合わせ

デモ版は無料

個人・小規模利用で最も始めやすいのはPLaMo 2.0 Prime。 料金が完全公開されており、1,000円分のクレジット無料付与で実際の出力品質を確認してから本導入を判断できます。

オンプレミス型の費用感

オンプレミス導入には、最低でも以下のコストが必要です:

  • GPU要件: NVIDIA A100(40GB)が最低ライン。新品で約500万円〜(H100は1,000万円〜)
  • サーバー・ラック・電力インフラ: 別途数百万〜数千万円規模
  • 初期セットアップ・技術支援費用: ベンダーごとに個別見積もり

目安: 小規模オンプレ(A100×1枚)で総額1,000万円前後〜、フル導入では数千万円規模になることが多いです。

用途別おすすめモデル

国産LLM 用途別おすすめモデル — 行政・金融・医療・中小企業向け選定ガイド

用途別選定ガイド

用途・シーン

おすすめモデル

理由

行政・公共機関の文書処理

Takane 32B / cotomi v3

行政文書処理実証実績あり・敬語/専門用語に強い

長文契約書・法令文書の処理

Llama-3.1-ELYZA-JP-70B

128Kトークン対応・大規模パラメータによる高い汎用性

図表・グラフ入り文書の分析

tsuzumi 2(Vision)

Vision機能で図表入り文書のトップクラス性能(2026年5月最新)

中小企業のAPI活用・PoC

PLaMo 2.0 Prime

料金公開・一般API・OpenAI互換で移行コストゼロ

AIエージェント・自律タスク

cotomi v3

MCP対応・WebArena評価で人間超え・エージェント設計特化

セキュリティ最優先のオンプレ運用

CC Gov-LLM / tsuzumi 2

完全ローカル動作または厳密なデータ主権対応

軽量・エッジ環境での展開

Sarashina2 mini

軽量設計・エッジ対応を想定した設計

日本語生成品質を最優先

PLaMo 2.0 Prime / tsuzumi 2

pfgenでGPT-4o次点・MT-Benchで高スコア

省メモリ・量子化が必要

Takane 32B

94%メモリ削減・速度3倍の量子化技術

国産LLMの選び方 — 組織・目的別の判断基準

ステップ1: セキュリティ要件を確認する

機密性2以上の情報(行政・医療・金融)を扱う場合:
→ 国産LLMをオンプレミス or プライベートクラウドで運用することを強く推奨。源内の選定基準自体が「機密性2情報を扱えるセキュリティ対策」を要件としています。

機密性が低い情報(一般業務・PoC)の場合:
→ API型でコストを抑えながら試用することが現実的。PLaMo 2.0 Primeや cotomi v3(さくらのAI Engine)から始めると良いでしょう。

ステップ2: 組織規模と予算を確認する

大企業・行政機関(数千万円〜の予算がある):
→ tsuzumi 2・Takane 32B・cotomi v3のいずれかでオンプレミス or エンタープライズ契約を検討。ベンダーによる導入支援・SLA保証が受けられます。

中堅企業(数百万円規模):
→ さくらのAI Engine経由のcotomi v3(月3,000回無料枠)+ API追加課金、またはPLaMo 2.0 Prime APIが現実的。

中小企業・スタートアップ(数万円〜のテスト予算):
→ PLaMo 2.0 Primeの一般公開APIから始めるのが最もハードルが低い。OpenAI互換のため、既存のChatGPT利用コードがほぼそのまま動作します。

ステップ3: 「完全純国産」を優先するか判断する

規制要件や調達方針で「国内開発フルスクラッチ」を必須とする場合は、tsuzumi 2(NTT) または PLaMo 2.0 Prime(PFN) の2択になります。

「追加学習型でも国内データ処理が担保されるなら許容できる」場合は、Takane 32B・Llama-3.1-ELYZA-JP-70BなどCohereやLlamaベースのモデルも選択肢に入ります。

国産LLMと海外LLM(GPT-4o・Claude・Gemini)の使い分け

国産LLMが必ずしも海外LLMより優れているわけではありません。2026年時点での正直な比較を示します。

比較軸

国産LLM(代表: PLaMo/tsuzumi)

海外LLM(GPT-4o/Claude/Gemini)

日本語生成品質

◯ 同等〜やや優位(日本語特化の最適化効果)

△ 標準的(品質は十分だが文化的ニュアンスで差が出ることあり)

データ主権・国内完結

◎ 国内サーバー完結が保証しやすい

△ 日本リージョン選択でも法的リスクが残る場合あり

英語・多言語対応

△ 限定的(多言語対応はCohereベースのTakaneが例外)

◎ 英語が主言語のため高精度

最新技術の反映

△ 海外ベンチマークより遅れることがある

◎ 最前線のモデル更新頻度が高い

API料金(比較)

◯ PLaMoは60円/Mトークンと競争力あり

◯ GPT-4o miniは約15円/Mトークン(英語ベース)

コーディング・マルチモーダル

△ tsuzumi 2 Vision以外は対応が限定的

◎ Claude・GPT-4oは広範なマルチモーダル対応

エコシステム・ツール連携

△ 国産モデルはまだ発展途上

◎ LangChain等との統合が成熟

2026年5月時点での推奨使い分け方針は以下の通りです。

  • 機密情報・行政情報を扱う業務 → 国産LLMを国内完結運用
  • 日本語コンテンツ生成・社内文書処理 → 国産LLM(特にPLaMo・tsuzumi 2)
  • コーディング・マルチモーダル・英語混在業務 → 海外LLM(Claude・GPT-4o等)
  • PoC・実験的活用 → 料金と使い勝手でどちらでも

生成AIの全体像や海外主要モデルについては、生成AIツール徹底比較|2026年おすすめ10選を用途別に解説も参考にしてください。

こんな組織・企業におすすめ / おすすめしない

国産LLMをおすすめする組織

特に適している:

  • 中央省庁・地方自治体(源内のOSS版を活用したい)
  • 金融機関・保険会社(FISC・金融庁ガイドラインを意識したデータ管理が必要)
  • 医療機関・製薬会社(患者情報・臨床データの国内完結が求められる)
  • 製造業・インフラ系企業(機密性の高い技術情報・設計図等を扱う)
  • 「日本語の敬語・専門用語処理品質」を最優先する企業

比較的適している:

  • 既存システムにOpenAI互換APIを使用しており、国産モデルへの移行コストを抑えたい企業(PLaMo 2.0 Prime)
  • 法人向けのAIエージェントを構築したい企業(cotomi v3 / MCPエコシステム)

国産LLMをすぐに選ばない方がよい場合

  • コーディング支援が主目的の場合: Claude Code・GitHub Copilot・Cursor等の方が現時点では実績が豊富
  • 英語・多言語を主に扱う業務: 海外LLMの方が圧倒的に最適化されている
  • 最前線のマルチモーダル(画像・音声・動画)が必要: tsuzumi 2 Vision以外はまだ対応が限定的
  • 個人・フリーランスの方(低コストで今すぐ試したい): PLaMo 2.0 Primeは一般公開しているが、他の多くは法人向けのみ
  • 迅速な導入が最優先で、長期的なベンダー選定の時間がない: 法人問い合わせ・見積もりが必要なモデルが多く、契約まで時間がかかる

よくある質問(FAQ)

Q1. 源内で選ばれた7モデルを、自社や自治体でも使えますか?

はい。デジタル庁が2026年4月24日にOSSとして公開したため、源内の基盤プラットフォーム自体は自治体・民間企業も活用可能です。ただし、7つの個別モデルについては各社との直接契約や法人向けAPI契約が必要です。2026年8月頃から源内上で試用が始まり、2027年4月以降に政府が有償調達するモデルが確定するため、民間企業は政府の評価結果を参考にすることもできます。

Q2. 完全無料で試せる国産LLMはありますか?

現時点(2026年5月)では、以下が無料で試せます:

  • PLaMo Chat: PLaMo 2.0 Primeベースのチャット(完全無料)
  • ELYZA公開デモ: ELYZA-Shortcut-1.0-Qwen-32Bベースのデモ(登録後無料)
  • cotomi v3(さくらのAI Engine): 月3,000回まで無料
  • Sarashina2.2シリーズ(OSS): Apache 2.0ライセンスで無償公開

Q3. 国産LLMと海外LLMの日本語性能差は縮まっていますか?

縮まっています。2024年時点では海外LLMが日本語でも圧倒的でしたが、2026年時点ではPLaMo 2.2 Primeがフロンティアモデル相当のJFBenchスコアを達成しており(PFN公称)、tsuzumi 2もGPT-5相当のMT-Benchを公称しています。特に「日本語の文書生成・業界専門用語処理」分野では国産LLMが優位になるケースも出てきています。ただし、英語・マルチモーダル・コーディングでは海外LLMがまだリードしています。

Q4. 「フルスクラッチ国産」と「追加学習型国産」はどちらを選ぶべきですか?

用途によって異なります。規制・調達要件で「国内開発フルスクラッチ」が明記されている場合は tsuzumi 2 または PLaMo 2.0 Primeを選ぶ必要があります。データ主権(日本国内での処理完結)が主な理由であれば、追加学習型でも国内サーバーでの運用を条件にすれば実質的なリスクは同等です。技術的な純粋性より「実際のデータがどこで処理されるか」の方が現場の安全管理上は重要な判断軸になります。

Q5. 2027年の政府有償調達はどのモデルが有利ですか?

2026年8月から2027年1月の評価・検証期間を経て結論が出るため、現時点では断言できません。ただし、行政文書処理の実証実績があるTakane 32B、省電力・MCP対応のcotomi v3、そして最新のtsuzumi 2 Visionが総合的に評価されやすい条件を持っています。政府調達の評価基準は「性能」「セキュリティ」「国産性」「コスト」「サポート体制」の総合評価になる見込みです。

まとめ — 2026年5月現在の国産LLM選定の整理

デジタル庁「源内」の選定は、国産LLMが「試験的取り組み」から「実用フェーズ」に移行したことを示すマイルストーンです。

7モデルの現時点での立ち位置まとめ:

  • 最も始めやすい(個人・中小企業): PLaMo 2.0 Prime — 料金公開・一般API・OpenAI互換
  • 最新機能が充実(2026年5月時点): tsuzumi 2 — Vision機能追加・Azure対応で導入窓口拡大
  • 行政実証実績ナンバーワン: Takane 32B — 12万字10分・80%超精度の実証済み
  • AIエージェント活用: cotomi v3 — MCP対応・WebArena人間超えの自律タスク処理
  • 長文処理: Llama-3.1-ELYZA-JP-70B — 128Kトークン・70B規模の汎用性
  • 軽量・エッジ向け: Sarashina2 mini — ソフトバンクの日本語文化適応設計
  • 政府向け完全ローカル: CC Gov-LLM — 外部クラウド非依存のセキュリティ特化

国産LLMの選定は「純国産か否か」だけでなく、実際のユースケース・セキュリティ要件・コスト・サポート体制を総合的に判断することが重要です。まずPLaMo 2.0 PrimeのChat版で日本語品質を確認し、本格導入前に要件整理を行うのが現実的なアプローチです。

2027年4月の政府有償調達開始後には、民間企業でも「政府採用モデル」というファクターがベンダー選定に影響してくることが見込まれます。今のうちから複数モデルを評価しておくことを推奨します。

参考・出典:

AIツールの導入でお困りですか?

お客様のビジネスに最適なAIツールをご提案します。まずは無料相談から。

この記事の著者

AI革命

AI革命

編集部

AI革命株式会社の編集部です。最新のAI技術動向から実践的な導入事例まで、企業のデジタル変革に役立つ情報をお届けしています。豊富な経験と専門知識を活かし、読者の皆様にとって価値のあるコンテンツを制作しています。

AI活用ならAI革命にお任せ。サービスを見てみる
AI Revolution Growth Arrow

AIでビジネスを革新しませんか?

あなたのビジネスにAIがどのような価値をもたらすかをご提案いたします。